転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

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「マサオの話はね。それで、エリックさんの話って?」
「犬が喋ったってのに、軽いんだな」
『別に普通だろ?』
「「んな、訳あるか!」」
『ケイン……』
「マサオ、調子に乗りすぎだよ。あまり揶揄わないようにね」
『分かったよ。で、オッサンの話は?』
「オッサン……確かにおじさんだが、犬に言われる日が来るとはな」
「エリック。いいから本題を話してくれ」
マサオが喋ったことで驚かせたみたいだが、俺にとっては今更なので、そんなことより話を進めて欲しかった。なので、マーティンさんにそっと拍手する。

「じゃあ、話すな」
「「『やっとか』」」

「少し長くなるんだが……」
そう言って、エリックさんが話し始めたのを纏めると、こんな感じだった。

・カミさんが色気づいた
・娘もそれにあわせる様に色んな下着や服に興味を持つ
・興味を持つだけならいいが、『服を作りたい』とまで言い出した
・息子達が学校に行きたいと言い出した
・そして自分達も物を作りたい

と、纏めてみると『子供に聞かせる内容か』と言いたくなるが、残念なことに全てに俺が関わっていた。

『うわぁ~こりゃ、ケインのせいだな。うん、間違いない!』
「やっぱりか……」
「でもよ、エリック。カミさんが色気づいたってのは、まだ子供のケインに責任があるとは思えないがな。その辺はどうなんだ?」
「マーティン、お前のカミさんはどうなんだ? 最近、あの太いだけのカボチャパンツは履いているか?」
「カボチャパンツ……ああ、そう言えば最近は干してあるのを見ないな。その代わりにやたらと小さいのが干されているとは思っていたが、まさか……」
「その『まさか』だよ。俺も気になって聞いてみたんだよ。直接、カミさんにな」
「それで?」
エリックさんの話を聞いたマーティンさんが、自分の家庭にも関係あるのかと思ったのかエリックさんに話を促す。
「聞いたらな。トミーさんの店で奥さんが作ったと言うんだ。それで、カミさんが興味を持ってな。その奥さんに色々聞いたら、元々のアイデアはそこにいるケインだと言うじゃないか。それでな、ついでとばかりに俺が愛用中のパンツの出所もケインだと言うじゃないか」
エリックさんが俺を見ながら一気に話す。そして、まだ話は終わりじゃないと続ける。
「それから、カボチャパンツを解放されたカミさんは色んな服装に興味を持ち、キャシーとシャルルの店にも行くようになった。娘を連れてな」
エリックさんが一旦、休憩とばかりにテーブルの上に置かれたコップを手に取り水を飲み、マーティンさんはしきりに頷いている。
俺はと言えば、これまでの話を聞いてエリックさんの奥さんと娘さんが服飾に興味を持つようになった事までは分かった。
でも、それを俺のせいと言うのには無理があるんじゃないかな。まあ、関連は思いっきりあるんだけどね。

「カミさん達のことは分かったが、息子達はどうなんだ? 確か、一一歳と六歳だったよな?」
「ああ、そうだ。そいつらがなキックボードからママチャリ、モトクロスバイクと乗って遊ぶまではよかったんだが、今度は学校に行きたいと言い出した」
「それはいいじゃないか。何が問題なんだ?」
「あのな、学校はあのにあるんだぞ。ここから、どれだけ離れていると思っているんだ」
「でもよ、門の外に出来た、あの魔導列車なら一時間は掛からないと聞いてるぞ。なら、そんなに遠いって程でもないだろう」
「ああ、そう聞いている」
「なら「でも遠いんだ」……ん?」
「俺の家から門までが遠いんだよ」
「ああ、それはしょうがないな」
ここまでの話を聞いて、ガンボさんと話していたことを思い出す。
「あの、ちょっといいですか?」
「なんだ?」
「あのですね。ドワーフタウンの学校に通うために門まで遠い家の子供達を集めて通わせる方法があるんですよ。まだ、領主様には相談してないんですけどね」
「「領主様?」」
「はい。ここの領都の門まで遠い子もそうですけど、ドワーフタウンの学校まで安全に子供達の送迎が出来ないかを考えたら、学校に通う子供達を集めてバスに乗せて、そのままドワーフタウンの学校まで連れて行くのがいいと考えて、今相談しようとしているところです」
「ちょっと待て!」
「はい?」
「今、領主様と言ったか?」
「ええ、言いました」
「なんで、お前みたいな子供が領主様と会えるんだよ。いくら『まさかのケイン』でもそれこそまさかだろ」
そんなエリックさんの言葉を聞いたマサオが首を傾げながら言う。
『なあ、ケイン。領主って、まさかデュークのことか?』
「マサオ、デューク様ね」
「デューク様だと……じゃあ、本当に?」
「ええ、ガンツさんと一緒に何時もお世話になってますね」
「……」
「へぇ、あのガンツがね。またどうして?」
「実はね……」
マーティンさんがガンツさんも関わりがあると聞いて、興味がありそうだったので掻い摘まんで話せる部分だけを話す。
「ほう、そんなことになっていたのか。なら、さっきの話も納得出来るってもんだ。なあ、エリック」
「あ、ああ……」
「じゃあ、学校のことについては詳細はマーティンさんに伝えるようにした方がいいかな」
「おう、いいぜ。そのくらいの窓口なら喜んでってもんだ」
「ありがとうございます。じゃあ、最後の『自分達も物を作りたい』ってのも学校に行ければ叶えられますね」
「あ、ああ。そうだな」
「じゃ、エリックさんの問題も片付いたと言うことで「まだだ!」……え?」
「娘のことだ。娘が服飾関連の職に就きたいと言っている。これはどうにかならないか?」
「ああ、それなら……」
そう言って、エリックさんに二,三日後にドワーフタウンや王都の店で働く人の集団面接が開かれることを説明した。そして、ついでとばかりにマーティンさんに王都の港湾施設で軽食を作ってくれる人がいないか聞いてみた。
「軽食?」
「そう、サンドウィッチや唐揚げにフライドポテトや、コロッケとかね。そういうのを作って売って、お客さんは好きな場所に座って食べて……」
そんな風にマーティンさんにフードコートの構想を話す。
「それは誰でもいいのか?」
「いくらなんでも誰でもとはいかないよ。それなりに味とか確認したいし」
「ま、そりゃそうだな。でも、店舗は用意してくれて、個人的な負担は最初の看板とかを出す費用くらいだろ。そんないい話ならすぐにでも集まるだろうよ」
「本当に? でも、まだ何時になるのかは未定なんだよね」
「それでもいいさ。とにかく俺の方でも声を掛けとくからよ」
「ありがとうございます!」
これで話は終わりかなと思って、エリックさんを見ると何やらブツブツと呟いている。
エリックさんの家の問題は片付いたと思うんだけどな~とか思っていると『プルル……』と携帯電話が鳴り出す。
「「なんだ! なんの音だ!」」
マーティンさんとエリックさんが聞き慣れない音にさっと身構えるが、そんな二人に構わず携帯電話を取り出すと画面にはガンツさんの番号が表示されていた。
「『あ!』」
ガンツさんのことをすっかり忘れていて、どうしたものかと携帯電話を握ったまま立ち尽くす。
『早く出なよ』

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