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連載
◆ちょっと揶揄っただけのつもりでした
「マズいよね。多分、怒ってるよね」
『さあな。とりあえず、うるさいから早く出なよ』
マサオにそう言われ、はぁ~とため息を吐いてから、怒鳴られることを想定し耳から携帯電話を離した状態で『通話』ボタンを押す。するといきなり『遅い!』と一喝される。
「ん? 今のはガンツの声だな」
「そうです。ガンツさん、声が大きすぎるから!」
『んなこたぁいいから、早く来い! いつまでメシ食ってるんだ!』
「分かったから、そんなに怒鳴らないでよ。もう……」
すると、ガンツさんとのやり取りを聞いていたマーティンさんが、俺に貸せとジェスチャーしているので、そのままマーティンさんに携帯電話を渡す。
「久しぶりだな。ガンツよ」
『ん? その声は……ケインとは違うな。誰だったかな?』
「おいおい、もうボケてんのか。俺だよ、マーティンだ」
『おう、マーティンか! 久しぶりだな。それでなんの用事だ。何もないなら早くケインをそこから叩きだしてくれ!』
「そう急ぐなよ。今、ケインから色々と話を聞いていた所でな、エリックも一緒にな」
『エリック……誰だっけ?』
テーブルでガンツさんの答えを期待していたエリックさんがガクッとコケる。
「ガンツ! あんまりじゃないか!」
『おや、その声は聞き覚えがあるな。確か……いや、思い出せんな』
「ガンツ! 俺だよ! 内装をやっていたエリックだ!」
『おお! 内装屋のエリックか! それなら一人だけだが、知ってるぞ』
「だから、それが俺だろうが!」
『スマンな。それで、用事は?』
「いや、もう少しケインと話をさせて欲しいんだが……」
『それは断る!』
「「そこをなんとか『なら、お前らがこっちに来ればいいだろ』……って、え?」」
『だから、ワシはケインの助けが欲しい。お前達はもう少し話を聞きたい……ってことだろ?』
「ああ、そうだな」
「そうなるな」
『だから、お前達もケインと一緒にワシの所に来ればいいだけの話だ』
「ワシの所って……今からか?」
「あの電車に乗ってか?」
『そんな手間はいらん。マーティン。今、お前の周りに人目はあるか?』
「いや、店の連中は休憩で外に出てるから、今は俺達の他には誰もいないな。店も閉めているしな」
『なら、話は簡単だ。ケイン、今すぐ来い!』
「え、いいの?」
『いいも悪いもそいつらだけなら、問題ないだろ。いいから早くしろ! もう、これ以上は待てんぞ』
「分かったよ」
そう言って、携帯電話を切ると転移ゲートをガンツさんのいる造船所へと繋げる。
すると、転移ゲートの向こうではガンツさんが立っていて、こっちに気付くとニヤリと笑い、マーティンさんとエリックさんを手招きする。
マーティンさんとエリックさんは、口を開けたまま呆然としていたが、転移ゲートの向こうでニヤけるガンツさんを見て、正気を取り戻す。
「ガンツ……だよな」
「ああ、そうだ。いいから、早くこっちへ来い!」
「確かにガンツだ」
「ん? エリックか。ちょうどいい、お前にも手伝ってもらおうか」
「手伝う?」
「ああ、そうだ。ワシの工房だけじゃ手が足りなくてな。心配せんでもちゃんと、報酬は出すから。いいから、早く来い!」
「「……」」
ガンツさんに言われるもまだ躊躇している二人を後ろから押して、無理矢理転移ゲートの向こう側に押し込む。
「お、おい、ケイン押すなよ。まだ、心の準備が出来てないんだから」
「そうだぞ、もう少し待ってくれよ」
「でも、早くしないとお店の人が戻ってくるでしょ。いいから、早く行って!」
そう言って、グイッと二人を転移ゲートの向こう側へと押し込み、転移ゲートを閉じる。
「「うわっ」」
俺に転移ゲートの向こう側のガンツさんのいる造船所へと押し込まれた二人がよろけながらも、なんとか転移ゲートを潜った。
そして、マーティンさんが造船所の外に広がる海を見て呟く。
「あれは海か? と、なるとここは……いったいどこなんだ?」
「マーティン、海が見えるのなら、ここはドワーフタウンだろ。そうだな、ガンツ」
「ふふふ、エリックは分かったようだな。そうとも、ここがワシが町長を務めるドワーフタウンだ。そして、ここは造船所だ。ケインがワシと一緒に新しい船を作ると言うから……ワシがずっと待っていたというのにケインは、マーティンの店でゆっくりと食事を楽しんでいたというのか。必ず来ると言う言葉をワシは信じていたのに……ぐっ」
ガンツさんが力みすぎて、涙を堪えているようにも見えるが、一瞬ニヤリとしたのを俺は見逃さない。
「それなのに、ケインは……」
「ガンツさん、まだやるの?」
「「へ?」」
「いや、ケイン。お前、ガンツのこの様子を見て何も思わないのか?」
「そうだぞケイン」
マーティンさんとエリックさんがガンツさんを庇うけど、俺はガンツさんが舌をペロリと出したのは見えているからね。
俺はハァ~と短くため息を吐くと、ガンツさんの後ろからイーガンさんが現れる。
「オヤジ、いい年こいて泣き真似か。お袋に言い付けるぞ」
「イ、イーガン。ワシは泣き真似なんて、そんな姑息な真似はせんぞ。ほら、ワシの目を見てみろ!」
ガンツさんがイーガンに自分の目を指差しながら訴えるが、マーティンさんもエリックさんも呆れた様子でやり取りを見ている。
「ガンツ、見損なったぞ」
「子供相手にそこまでするのか」
「いや、誤解だから! ほら、ケインもなんとか言うてくれ!」
「イーガンさん、手伝うよ」
「おう、頼めるか」
「ケイン……ワシと作ると言うたのに……」
「ま、自業自得だな」
「さすがにアレはないな」
『さあな。とりあえず、うるさいから早く出なよ』
マサオにそう言われ、はぁ~とため息を吐いてから、怒鳴られることを想定し耳から携帯電話を離した状態で『通話』ボタンを押す。するといきなり『遅い!』と一喝される。
「ん? 今のはガンツの声だな」
「そうです。ガンツさん、声が大きすぎるから!」
『んなこたぁいいから、早く来い! いつまでメシ食ってるんだ!』
「分かったから、そんなに怒鳴らないでよ。もう……」
すると、ガンツさんとのやり取りを聞いていたマーティンさんが、俺に貸せとジェスチャーしているので、そのままマーティンさんに携帯電話を渡す。
「久しぶりだな。ガンツよ」
『ん? その声は……ケインとは違うな。誰だったかな?』
「おいおい、もうボケてんのか。俺だよ、マーティンだ」
『おう、マーティンか! 久しぶりだな。それでなんの用事だ。何もないなら早くケインをそこから叩きだしてくれ!』
「そう急ぐなよ。今、ケインから色々と話を聞いていた所でな、エリックも一緒にな」
『エリック……誰だっけ?』
テーブルでガンツさんの答えを期待していたエリックさんがガクッとコケる。
「ガンツ! あんまりじゃないか!」
『おや、その声は聞き覚えがあるな。確か……いや、思い出せんな』
「ガンツ! 俺だよ! 内装をやっていたエリックだ!」
『おお! 内装屋のエリックか! それなら一人だけだが、知ってるぞ』
「だから、それが俺だろうが!」
『スマンな。それで、用事は?』
「いや、もう少しケインと話をさせて欲しいんだが……」
『それは断る!』
「「そこをなんとか『なら、お前らがこっちに来ればいいだろ』……って、え?」」
『だから、ワシはケインの助けが欲しい。お前達はもう少し話を聞きたい……ってことだろ?』
「ああ、そうだな」
「そうなるな」
『だから、お前達もケインと一緒にワシの所に来ればいいだけの話だ』
「ワシの所って……今からか?」
「あの電車に乗ってか?」
『そんな手間はいらん。マーティン。今、お前の周りに人目はあるか?』
「いや、店の連中は休憩で外に出てるから、今は俺達の他には誰もいないな。店も閉めているしな」
『なら、話は簡単だ。ケイン、今すぐ来い!』
「え、いいの?」
『いいも悪いもそいつらだけなら、問題ないだろ。いいから早くしろ! もう、これ以上は待てんぞ』
「分かったよ」
そう言って、携帯電話を切ると転移ゲートをガンツさんのいる造船所へと繋げる。
すると、転移ゲートの向こうではガンツさんが立っていて、こっちに気付くとニヤリと笑い、マーティンさんとエリックさんを手招きする。
マーティンさんとエリックさんは、口を開けたまま呆然としていたが、転移ゲートの向こうでニヤけるガンツさんを見て、正気を取り戻す。
「ガンツ……だよな」
「ああ、そうだ。いいから、早くこっちへ来い!」
「確かにガンツだ」
「ん? エリックか。ちょうどいい、お前にも手伝ってもらおうか」
「手伝う?」
「ああ、そうだ。ワシの工房だけじゃ手が足りなくてな。心配せんでもちゃんと、報酬は出すから。いいから、早く来い!」
「「……」」
ガンツさんに言われるもまだ躊躇している二人を後ろから押して、無理矢理転移ゲートの向こう側に押し込む。
「お、おい、ケイン押すなよ。まだ、心の準備が出来てないんだから」
「そうだぞ、もう少し待ってくれよ」
「でも、早くしないとお店の人が戻ってくるでしょ。いいから、早く行って!」
そう言って、グイッと二人を転移ゲートの向こう側へと押し込み、転移ゲートを閉じる。
「「うわっ」」
俺に転移ゲートの向こう側のガンツさんのいる造船所へと押し込まれた二人がよろけながらも、なんとか転移ゲートを潜った。
そして、マーティンさんが造船所の外に広がる海を見て呟く。
「あれは海か? と、なるとここは……いったいどこなんだ?」
「マーティン、海が見えるのなら、ここはドワーフタウンだろ。そうだな、ガンツ」
「ふふふ、エリックは分かったようだな。そうとも、ここがワシが町長を務めるドワーフタウンだ。そして、ここは造船所だ。ケインがワシと一緒に新しい船を作ると言うから……ワシがずっと待っていたというのにケインは、マーティンの店でゆっくりと食事を楽しんでいたというのか。必ず来ると言う言葉をワシは信じていたのに……ぐっ」
ガンツさんが力みすぎて、涙を堪えているようにも見えるが、一瞬ニヤリとしたのを俺は見逃さない。
「それなのに、ケインは……」
「ガンツさん、まだやるの?」
「「へ?」」
「いや、ケイン。お前、ガンツのこの様子を見て何も思わないのか?」
「そうだぞケイン」
マーティンさんとエリックさんがガンツさんを庇うけど、俺はガンツさんが舌をペロリと出したのは見えているからね。
俺はハァ~と短くため息を吐くと、ガンツさんの後ろからイーガンさんが現れる。
「オヤジ、いい年こいて泣き真似か。お袋に言い付けるぞ」
「イ、イーガン。ワシは泣き真似なんて、そんな姑息な真似はせんぞ。ほら、ワシの目を見てみろ!」
ガンツさんがイーガンに自分の目を指差しながら訴えるが、マーティンさんもエリックさんも呆れた様子でやり取りを見ている。
「ガンツ、見損なったぞ」
「子供相手にそこまでするのか」
「いや、誤解だから! ほら、ケインもなんとか言うてくれ!」
「イーガンさん、手伝うよ」
「おう、頼めるか」
「ケイン……ワシと作ると言うたのに……」
「ま、自業自得だな」
「さすがにアレはないな」
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