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◆ポポンと建てました
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バナナボートだけでなく、ミニコースターでも何かを掴みかけていたというマサオをなんとか宥めて家に戻ろうとしたところで、家を用意していなかったことに気付く。
新しい家は父さんが何か考えているけど、ハッキリしないし。
「って、ことで家に帰る前に新しい家を作っちゃおう」
『ん? 家には帰らないのか?』
「帰るけど、その前に家を作っちゃう」
『作っちゃうて……オヤジさんはいいのか?』
「もう、面倒だからいいや」
『お前、それオヤジさんに言うなよ』
転移ゲートで住宅街に出ると、まずはヘレンさんの家を作る。
「え~と……えい! これでいいかな」
『なんだか自信なさげだな』
「まあ、そんなに知っている家でもないしね。こんなもんじゃないかな」
『また、適当だな』
「ほら、そんなことより俺達の家を作るよ」
『はいはい……』
アーロンさんの家の隣に用意した建設予定地に立つ。
「あら、ケイン君。今日は一人なの?」
「あ、レティさん。お久しぶりです」
「はい。お久しぶりね。それで、今日はどうしたの?」
「今日は、やっと家を建てようと思って」
「え? 今から、家を建てるの?」
「はい。すぐに済ませますから。え「待って!」い……え?」
家を建てようと思ったらレティさんから待ったが掛かる。
「ケイン君。悪いけど、ちょっと待っててくれる?」
「はい? どうしました?」
「あのね、魔法で家を建てるなんて滅多に見られないでしょ。私達もケイン君に慣れたつもりでもまだ、慣れていないの。だから、この際だから……いいかな?」
「え~と、それは俺に慣れるために家を建てるところを見たいと……そういうことですか?」
「そう。あ、ちょっと待ってね。あの子達も呼んで来るから!」
レティさんはそれだけ言うと、家に戻りキール達を呼んで来る。
「なんだよ。お袋……夕飯作っている途中なのに……ケイン? 何をしに来たんだ?」
「「ケインお兄ちゃん!」」
「もう、キール! ケイン君はお隣さんになるのに何をしに来たはないでしょ。ほら、今からケイン君が家を建てるって言うから、見せてもらうのよ。いい? ちゃんと見ておくのよ」
「「ホントに!」」
「……」
レティさんの言葉にミールとマールは久々に見られると興味津々だが、キールはどこか不貞腐れている。まあ、そんなことを気にしてもしょうがないので手っ取り早く済ませてしまうことにする。
「じゃあ、いきますね。えい!」
「「「……」」」
俺の掛け声で見覚えのある家がそこに建つ。
「ハァ~分かってはいてもやっぱり凄いわね」
「「凄い!」」
「……」
「それで、あそこに見慣れない家があるけど、アレももしかして?」
「はい。さっき建てたヘレンさんの家です」
「そうね。ヘレンさんもご近所さんになるのね」
「ちゃんとした引越は明日以降になると思いますが、これから、よろしくお願いします」
「分かりました。じゃあ、また明日ね」
「「バイバイ!」」
「……」
レティさん達に挨拶をしてから、転移ゲートで家に戻る。
「ただいま~」
「「「おかえり~」」」
「……」
皆が俺を出迎えてくれたが父さんだけが不機嫌そうにしている。
こそっと母さんに近付くと、思い当たることはありまくりだが、一応何があったのかを聞いてみる。
「もう、思い当たることはあるんでしょ」
「まあ、一応は……」
「なら、正面から怒られるなりなんなりしてきなさい。もうご飯にするからね」
「助けてはくれないの?」
「自分でしたことは自分でね」
「……はい」
渋々ながら俺のことをジッと見ている父さんの元へと近付く。
兄ズも何かを察したのか、俺と父さんだけになるようにと場所を空ける。
「父さん、ただいま……」
「……」
「あの……父さん?」
「座りなさい」
「……はい」
父さんは冷えたエールが入ったグラスを一気に飲み干すと静かにテーブルに置く。
「今日は疲れたぞ」
「……」
「なんでああなった?」
「……」
「もう少し調整出来なかったのか?」
「……え~と、ごめんなさい。色んな人に声を掛けていたのが急に決まったから」
「それにしてもだ……何人と話をしたと思っているんだ。もう、喉がカラカラになったぞ」
「ごめんなさい。じゃあ、引越しはまだ先でいい?」
「ん? なんの話だ?」
「えっと、ドワーフタウンに家を作ってきたから、明日にでも引越しかなと思っていたんだけど?」
「それは、この家の話か?」
「うん。こことヘレンさんの家も」
「何! ワシの家もか!」
「そう。引越は明日でいい?」
「ああ、いいぞ。なんなら今からでも構わんがな」
「いやいやいや、それは急過ぎるから明日ね」
「まあ、ええわ。なら、明日は頼むぞ」
「分かったよ」
「ねえ、ケイン。私達も明日引っ越した方がいいの?」
「うん。もう、レティさんにも明日越してくるからって言っちゃったし」
「あら、そうなのね。じゃあ、明日は引越しね。お父さんもそれでいいわね?」
「あ、ああ。構わないぞ。だが……」
「じゃあ、話はお終いね。はい、ご飯にしましょう」
「いや、まだ……」
「はいはい、話は終わったの。リーサさん、お願いね」
「分かった!」
『なんだかオヤジさんが気の毒に思えてきた……』
新しい家は父さんが何か考えているけど、ハッキリしないし。
「って、ことで家に帰る前に新しい家を作っちゃおう」
『ん? 家には帰らないのか?』
「帰るけど、その前に家を作っちゃう」
『作っちゃうて……オヤジさんはいいのか?』
「もう、面倒だからいいや」
『お前、それオヤジさんに言うなよ』
転移ゲートで住宅街に出ると、まずはヘレンさんの家を作る。
「え~と……えい! これでいいかな」
『なんだか自信なさげだな』
「まあ、そんなに知っている家でもないしね。こんなもんじゃないかな」
『また、適当だな』
「ほら、そんなことより俺達の家を作るよ」
『はいはい……』
アーロンさんの家の隣に用意した建設予定地に立つ。
「あら、ケイン君。今日は一人なの?」
「あ、レティさん。お久しぶりです」
「はい。お久しぶりね。それで、今日はどうしたの?」
「今日は、やっと家を建てようと思って」
「え? 今から、家を建てるの?」
「はい。すぐに済ませますから。え「待って!」い……え?」
家を建てようと思ったらレティさんから待ったが掛かる。
「ケイン君。悪いけど、ちょっと待っててくれる?」
「はい? どうしました?」
「あのね、魔法で家を建てるなんて滅多に見られないでしょ。私達もケイン君に慣れたつもりでもまだ、慣れていないの。だから、この際だから……いいかな?」
「え~と、それは俺に慣れるために家を建てるところを見たいと……そういうことですか?」
「そう。あ、ちょっと待ってね。あの子達も呼んで来るから!」
レティさんはそれだけ言うと、家に戻りキール達を呼んで来る。
「なんだよ。お袋……夕飯作っている途中なのに……ケイン? 何をしに来たんだ?」
「「ケインお兄ちゃん!」」
「もう、キール! ケイン君はお隣さんになるのに何をしに来たはないでしょ。ほら、今からケイン君が家を建てるって言うから、見せてもらうのよ。いい? ちゃんと見ておくのよ」
「「ホントに!」」
「……」
レティさんの言葉にミールとマールは久々に見られると興味津々だが、キールはどこか不貞腐れている。まあ、そんなことを気にしてもしょうがないので手っ取り早く済ませてしまうことにする。
「じゃあ、いきますね。えい!」
「「「……」」」
俺の掛け声で見覚えのある家がそこに建つ。
「ハァ~分かってはいてもやっぱり凄いわね」
「「凄い!」」
「……」
「それで、あそこに見慣れない家があるけど、アレももしかして?」
「はい。さっき建てたヘレンさんの家です」
「そうね。ヘレンさんもご近所さんになるのね」
「ちゃんとした引越は明日以降になると思いますが、これから、よろしくお願いします」
「分かりました。じゃあ、また明日ね」
「「バイバイ!」」
「……」
レティさん達に挨拶をしてから、転移ゲートで家に戻る。
「ただいま~」
「「「おかえり~」」」
「……」
皆が俺を出迎えてくれたが父さんだけが不機嫌そうにしている。
こそっと母さんに近付くと、思い当たることはありまくりだが、一応何があったのかを聞いてみる。
「もう、思い当たることはあるんでしょ」
「まあ、一応は……」
「なら、正面から怒られるなりなんなりしてきなさい。もうご飯にするからね」
「助けてはくれないの?」
「自分でしたことは自分でね」
「……はい」
渋々ながら俺のことをジッと見ている父さんの元へと近付く。
兄ズも何かを察したのか、俺と父さんだけになるようにと場所を空ける。
「父さん、ただいま……」
「……」
「あの……父さん?」
「座りなさい」
「……はい」
父さんは冷えたエールが入ったグラスを一気に飲み干すと静かにテーブルに置く。
「今日は疲れたぞ」
「……」
「なんでああなった?」
「……」
「もう少し調整出来なかったのか?」
「……え~と、ごめんなさい。色んな人に声を掛けていたのが急に決まったから」
「それにしてもだ……何人と話をしたと思っているんだ。もう、喉がカラカラになったぞ」
「ごめんなさい。じゃあ、引越しはまだ先でいい?」
「ん? なんの話だ?」
「えっと、ドワーフタウンに家を作ってきたから、明日にでも引越しかなと思っていたんだけど?」
「それは、この家の話か?」
「うん。こことヘレンさんの家も」
「何! ワシの家もか!」
「そう。引越は明日でいい?」
「ああ、いいぞ。なんなら今からでも構わんがな」
「いやいやいや、それは急過ぎるから明日ね」
「まあ、ええわ。なら、明日は頼むぞ」
「分かったよ」
「ねえ、ケイン。私達も明日引っ越した方がいいの?」
「うん。もう、レティさんにも明日越してくるからって言っちゃったし」
「あら、そうなのね。じゃあ、明日は引越しね。お父さんもそれでいいわね?」
「あ、ああ。構わないぞ。だが……」
「じゃあ、話はお終いね。はい、ご飯にしましょう」
「いや、まだ……」
「はいはい、話は終わったの。リーサさん、お願いね」
「分かった!」
『なんだかオヤジさんが気の毒に思えてきた……』
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