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ルウミナは罠に掛かった森の生き物が目に入ると罠を外した。血が流れる後ろ足に自分の服を切った布で止血をする。
「私の父親は猟師です。この罠は父ちゃんが仕掛けたモノかもしれない……でも、傷ついて死を目前にしている姿を見ると放って置けないんです。」
苦しんでいる顔だ。2つの間でもがいている。
危険な猟師のいう命を狩り、命を張る仕事を生業とする父への尊敬の心と命を奪われる森に住む生き物への愛おしいという心。
「キリト、私をルウミナを助けてくれてありがとう」
ルウミナはキリトは人間を好き好んでいるわけではないと察した。天敵という立場。
目の前の傷ついている姿を見てられない。手を出してしまうのだ。それはすべてが良いことだ、と思っていない。
子供のワガママ。
見殺しにされて当然なのに、キリトは命を助けてくれた。
心から感謝する。ここで謝るというのは違う。
悪いことをしているわけではない。
キリトも仲間達に殺されるルウミナも見ていられなかった。
『……命懸けの馬鹿は、俺もたまにする』
ルウミナは目を丸くすると微笑んだ。
「私達は似た者同士ですね!」
『魔狼と一緒で嬉しいのか』
「はい!キリト、素敵でした。ピンチの時、助けてくれて格好よかったです。お嫁さんにしてください」
ルウミナは子供なのだ。普通の子供よりも聡い子と大人達に褒められるが、人間と魔狼が結ばれることはないと知らない。
『……俺の番になりたければ、丈夫な身体になれ』
「ご飯をいっぱい食べて、いっぱい寝ます!」
「私の父親は猟師です。この罠は父ちゃんが仕掛けたモノかもしれない……でも、傷ついて死を目前にしている姿を見ると放って置けないんです。」
苦しんでいる顔だ。2つの間でもがいている。
危険な猟師のいう命を狩り、命を張る仕事を生業とする父への尊敬の心と命を奪われる森に住む生き物への愛おしいという心。
「キリト、私をルウミナを助けてくれてありがとう」
ルウミナはキリトは人間を好き好んでいるわけではないと察した。天敵という立場。
目の前の傷ついている姿を見てられない。手を出してしまうのだ。それはすべてが良いことだ、と思っていない。
子供のワガママ。
見殺しにされて当然なのに、キリトは命を助けてくれた。
心から感謝する。ここで謝るというのは違う。
悪いことをしているわけではない。
キリトも仲間達に殺されるルウミナも見ていられなかった。
『……命懸けの馬鹿は、俺もたまにする』
ルウミナは目を丸くすると微笑んだ。
「私達は似た者同士ですね!」
『魔狼と一緒で嬉しいのか』
「はい!キリト、素敵でした。ピンチの時、助けてくれて格好よかったです。お嫁さんにしてください」
ルウミナは子供なのだ。普通の子供よりも聡い子と大人達に褒められるが、人間と魔狼が結ばれることはないと知らない。
『……俺の番になりたければ、丈夫な身体になれ』
「ご飯をいっぱい食べて、いっぱい寝ます!」
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