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いつも緊張していた心がほっとして、我慢していた百花の目の奥の氷がとけて涙がぽろぽろ、とこぼれた。
「……琉聖君から、電話こないと思ったから…っ…ごめんなさい、このなみだは、ちがくて」
端から見たら琉聖が百花を泣かしているようだ。
ごしごし、と手の甲で目元を拭おうとするがそれを琉聖が止めると百花を抱き寄せて背中をぽんぽんと撫でた。
「今、俺はももちゃんのママの代わりだから。なみだってさ、普段出ないじゃん。泣くってことも意味がある。泣いても大丈夫だよ、全部出しちゃいな」
「…っ、ママ~~…ママ!!」
「よしよし、ももちゃん。もーもちゃん」
百花はぐっと琉聖の胸元に顔を埋めて細い肩を震わせて泣いた。
琉聖は子供をあやす母親の声で百花を呼んで背中や頭を撫でた。
チャラそうな外見で女癖が悪そうな男ではないので、幸い警察に通報しようとする通行人はいない。
泣いている子、可哀想ねと心配する視線があるが、そっと離れていった。
「……琉聖君から、電話こないと思ったから…っ…ごめんなさい、このなみだは、ちがくて」
端から見たら琉聖が百花を泣かしているようだ。
ごしごし、と手の甲で目元を拭おうとするがそれを琉聖が止めると百花を抱き寄せて背中をぽんぽんと撫でた。
「今、俺はももちゃんのママの代わりだから。なみだってさ、普段出ないじゃん。泣くってことも意味がある。泣いても大丈夫だよ、全部出しちゃいな」
「…っ、ママ~~…ママ!!」
「よしよし、ももちゃん。もーもちゃん」
百花はぐっと琉聖の胸元に顔を埋めて細い肩を震わせて泣いた。
琉聖は子供をあやす母親の声で百花を呼んで背中や頭を撫でた。
チャラそうな外見で女癖が悪そうな男ではないので、幸い警察に通報しようとする通行人はいない。
泣いている子、可哀想ねと心配する視線があるが、そっと離れていった。
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