55 / 81
第55話 お茶会
しおりを挟む
「今度、リアをお茶会に招きたいんだ。」
クリスに話しかけられ、リアはキョトンとした。
「お茶会?ここでですか?」
リアは教室を指さした。つまり、生徒会室だ。
それを見てクリスが噴き出した。
「違うよ。王宮のだよ。生徒会の話をしていたら、母上が生徒会のメンバー、特に劇に出ていたエミーリア姫に会いたいと言い出してね。ほら、母上もエミリアって名前だろう。」
「えっ?」
リアは青ざめた。
クリスの母上とは、つまりこの国の王妃様だ。
ムリムリムリムリ・・・
リアはブンブンと首を横に振った。
「大丈夫。ルーファスやヘンドリックも来るから。1週間後の週末、よろしくね。」
笑顔でクリスにたたみかけられ、リアに反論できるはずもなく、お茶会行きが決定してしまった。
※
お茶会当日。
目立たないようにするためか、王宮からの迎えの馬車は比較的地味なものだった。
寮組のリアとヘンドリックが、2人でそれに乗り込んだ。
クリスに言われ、制服を着ている。
馬車の中、二人とも表情は硬く冴えない。
「ヘンドリック先輩、王宮でのお茶会って何をしゃべればいいんですか?」
リアに尋ねられたヘンドリックも眉尻を下げた。
「僕も、そんなの行ったことがないからねえ・・・。」
「ですよね・・・。」
リアはしょんぼりした。
「でも、たぶん。クリス王子が間を繋いでくださるから、僕たちは笑顔で頷いたり、聞かれたことにだけ答えたらいいと思うよ。」
「ですよね!」
さすがはヘンドリックだ。
とりあえずニコニコしてたらいいのよ。
リアはそう自分に言い聞かせた。
※
王宮につくと、クリスとジークフェルドが出迎えてくれた。
「やあ、二人ともよく来てくれたね。服はこちらで用意したから、リアは女官長について行ってくれるかい。ヘンドリックは僕たちと行こう。」
えっ?着替えるんだ?
しかも、心の友であるヘンドリック先輩と引き離されてしまった。
「女官長のマーサです。リンドブルムにいる時からエミリア王妃様の専属女官を務めさせていただいてます。お嬢様は、こちらへ。」
王妃様が嫁がれる前からの腹心の女官ってこと?
そんな凄い女官の方でなくていいのに・・・。
リアがドキドキしながらマーサのあとに続くと、とある部屋に案内された。
「まず、お衣装からですね。制服を脱いでいただけますか?」
言われるがまま制服を脱ぐと、マーサをはじめ数人の女官がリアを取り囲んだ。
あれよあれよとしている間に、淡いピンクのドレスを着せられた。
「メガネは外しても、視力に問題はないと伺っています。王妃様とお会いになられる際には外していただけますか?」
マーサに言われ、リアはメガネを外した。
するとリアの顔を目にしたマーサが目を見開いた。
「?」
リアは不思議そうに彼女を見たが、マーサは一瞬で表情をもとに戻してしまった。
「今から、髪の毛のスタイリングと軽いメイクもさせていただきます。」
それって、エリザベス様の家の再現では・・・
されるがまま身をゆだねること30分。
「はい、完成です。」
マーサはとても満足そうだった。
クリスに話しかけられ、リアはキョトンとした。
「お茶会?ここでですか?」
リアは教室を指さした。つまり、生徒会室だ。
それを見てクリスが噴き出した。
「違うよ。王宮のだよ。生徒会の話をしていたら、母上が生徒会のメンバー、特に劇に出ていたエミーリア姫に会いたいと言い出してね。ほら、母上もエミリアって名前だろう。」
「えっ?」
リアは青ざめた。
クリスの母上とは、つまりこの国の王妃様だ。
ムリムリムリムリ・・・
リアはブンブンと首を横に振った。
「大丈夫。ルーファスやヘンドリックも来るから。1週間後の週末、よろしくね。」
笑顔でクリスにたたみかけられ、リアに反論できるはずもなく、お茶会行きが決定してしまった。
※
お茶会当日。
目立たないようにするためか、王宮からの迎えの馬車は比較的地味なものだった。
寮組のリアとヘンドリックが、2人でそれに乗り込んだ。
クリスに言われ、制服を着ている。
馬車の中、二人とも表情は硬く冴えない。
「ヘンドリック先輩、王宮でのお茶会って何をしゃべればいいんですか?」
リアに尋ねられたヘンドリックも眉尻を下げた。
「僕も、そんなの行ったことがないからねえ・・・。」
「ですよね・・・。」
リアはしょんぼりした。
「でも、たぶん。クリス王子が間を繋いでくださるから、僕たちは笑顔で頷いたり、聞かれたことにだけ答えたらいいと思うよ。」
「ですよね!」
さすがはヘンドリックだ。
とりあえずニコニコしてたらいいのよ。
リアはそう自分に言い聞かせた。
※
王宮につくと、クリスとジークフェルドが出迎えてくれた。
「やあ、二人ともよく来てくれたね。服はこちらで用意したから、リアは女官長について行ってくれるかい。ヘンドリックは僕たちと行こう。」
えっ?着替えるんだ?
しかも、心の友であるヘンドリック先輩と引き離されてしまった。
「女官長のマーサです。リンドブルムにいる時からエミリア王妃様の専属女官を務めさせていただいてます。お嬢様は、こちらへ。」
王妃様が嫁がれる前からの腹心の女官ってこと?
そんな凄い女官の方でなくていいのに・・・。
リアがドキドキしながらマーサのあとに続くと、とある部屋に案内された。
「まず、お衣装からですね。制服を脱いでいただけますか?」
言われるがまま制服を脱ぐと、マーサをはじめ数人の女官がリアを取り囲んだ。
あれよあれよとしている間に、淡いピンクのドレスを着せられた。
「メガネは外しても、視力に問題はないと伺っています。王妃様とお会いになられる際には外していただけますか?」
マーサに言われ、リアはメガネを外した。
するとリアの顔を目にしたマーサが目を見開いた。
「?」
リアは不思議そうに彼女を見たが、マーサは一瞬で表情をもとに戻してしまった。
「今から、髪の毛のスタイリングと軽いメイクもさせていただきます。」
それって、エリザベス様の家の再現では・・・
されるがまま身をゆだねること30分。
「はい、完成です。」
マーサはとても満足そうだった。
3
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
なぜ、私に関係あるのかしら?
シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」
彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。
そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。
「…レオンハルト・トレヴァントだ」
非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。
そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。
「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」
この判断によって、どうなるかなども考えずに…
※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。
※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、
※ 画像はAIにて作成しております
【完結】身代わり皇妃は処刑を逃れたい
マロン株式
恋愛
「おまえは前提条件が悪すぎる。皇妃になる前に、離縁してくれ。」
新婚初夜に皇太子に告げられた言葉。
1度目の人生で聖女を害した罪により皇妃となった妹が処刑された。
2度目の人生は妹の代わりに私が皇妃候補として王宮へ行く事になった。
そんな中での離縁の申し出に喜ぶテリアだったがー…
別サイトにて、コミックアラカルト漫画原作大賞最終候補28作品ノミネート
狂おしいほど愛しています、なのでよそへと嫁ぐことに致します
ちより
恋愛
侯爵令嬢のカレンは分別のあるレディだ。頭の中では初恋のエル様のことでいっぱいになりながらも、一切そんな素振りは見せない徹底ぶりだ。
愛するエル様、神々しくも真面目で思いやりあふれるエル様、その残り香だけで胸いっぱいですわ。
頭の中は常にエル様一筋のカレンだが、家同士が決めた結婚で、公爵家に嫁ぐことになる。愛のない形だけの結婚と思っているのは自分だけで、実は誰よりも公爵様から愛されていることに気づかない。
公爵様からの溺愛に、不器用な恋心が反応したら大変で……両思いに慣れません。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
婚約者のいる運命の番はやめた方が良いですよね?!
水鈴みき(みすずみき)
恋愛
結婚に恋焦がれる凡庸な伯爵令嬢のメアリーは、古来より伝わる『運命の番』に出会ってしまった!けれど彼にはすでに婚約者がいて、メアリーとは到底釣り合わない高貴な身の上の人だった。『運命の番』なんてすでに御伽噺にしか存在しない世界線。抗えない魅力を感じつつも、すっぱりきっぱり諦めた方が良いですよね!?
※他サイトにも投稿しています※タグ追加あり
ベルガー子爵領結婚騒動記
文月黒
恋愛
その日、王都より遠く離れたベルガー子爵領は、俄かに浮き足立っていた。
何せ、ついに領民一同が待ち望んでいたベルガー子爵の結婚相手がやって来るのだ。
ちょっとだけ(当領比)特殊な領地の強面領主に嫁いで来たのは、王都の男爵家の末娘・マリア。
だが、花嫁は領主であるベルンハルトの顔を見るなり泣き出してしまった。
最悪な顔合わせをしてしまったベルンハルトとマリア。
慌てるベルンハルトの腹心の部下ヴォルフとマリアの侍女ローザ。
果たしてベルガー子爵領で彼らは幸せを掴めるのか。
ハピエン確定のサクッと読めるギャグ寄り恋愛ものです。
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる