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第69話 害虫駆除
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生徒会室でリアが棚の書類整理をしていると、後ろからルーファスがやってきた。
「この資料か?」
高い棚に置いてある資料にぎりぎり届かず、背伸びして手を伸ばしていたのを見られていたようだ。
リアは頬を染めながら、礼を述べた。
「ありがとうございます。」
「明日1年は体育がないだろう?最近つけてくれてないし、久しぶりにバレッタをつけてきてほしい。」
真後ろから髪をひと房すくわれ、後ろから耳元でそんなことを言われると、反射的に頷いてしまった。
「あ、はい。」
その後、休憩時間になるとルーファスが”あっ”と声をあげた。
「リア。貸してあげると約束していた物理のノートだが、うっかり2年の教室に置き忘れてきたみたいだ。明日、私は用事で生徒会は欠席なんだ。明日の中休みに2年の教室に取りにきてもらっていいか?」
授業の間の普通の休憩時間は10分だが、中休みだけ20分ある。お昼ご飯を買いにいったり、ちょっとした用事をこなせる長めの休憩なのだ。
「中休みですね。わかりました。」
先輩のノートを貸してもらうのだ。自分が取りに行くことに疑問も感じず、リアは笑顔で頷いた。
そしてリア以外の3人は感心して、その様子を眺めていた。
ルーファスがうっかり忘れものをするはずがない。
自分の色のバレッタをつけさせたうえで、2年の教室にリアを呼びつけ、仲睦まじいところをアンドレアにアピールするつもりなのだろう。
つまり害虫駆除だ。
※
そして、翌日の中休み。
リアは2年生の教室の前に来ていた。
知らない人ばかりだし、ちょっと緊張するなあ・・・。
恐る恐る前の扉から顔を半分出し教室をのぞいた。
教室にいた生徒たちは見慣れない1年生にザワザワした。
”1年のちびっこだ。”
”エミーリア姫だ。やっぱり可愛いなあ”
ざわついているのは主に男子生徒だ。
アンドレアも例にもれず、リアを見つけ立ち上がろうとした。
リア、もしかして俺に会いにきたのか?
アンドレアが動く前にリアは目的の人物を見つけたのか、その名前を呼んだ。
「ルーファス先輩!」
ルーファスは黄色いノートを持って立ち上がり、リアの方へ向かった。
「はい、これ。約束してたノート。」
「ありがとうございます。」
リアがペコリと頭を下げると、ルーファスが首をかしげた。
「リア、バレッタが少しゆがんでるぞ。直してやる。」
それを聞き、リアは身体を回しルーファスに背を向けようとしたが、動く前に向き合ったまま左右から抱き込まれるように両腕を回されバレッタを直された。
身長差があるから出来る技だが、この体勢はちょっとドキドキする。
リアは顔を赤らめ礼を言った。
「あ、ありがとうございます。」
「ああ、ノートの返却はいつでもいいから。」
中休みは長いといっても20分しかない。
リアは軽く頭を下げると、パタパタと自分の教室に戻って行った。
それを教室の中から見ていたヘンドリックは心の底から感心していた。
こちら側から見ていると、ルーファスはリアにノートを渡した後、愛しそうに彼女の頭をすきながらなでているように見えた。
そして顔を赤らめ去って行くリア。
アンドレアの様子もうかがっていたが、リアがルーファスの名前を呼んで2人が仲睦まじくしている姿を見せつけられ、目を見開き、口もパカンと開いていた。
そして最後は燃え尽きたように椅子に座り込んでいる姿が確認できた。
気の毒に・・・。
ディアブロン侯爵には父のことで恨みはあるが、アンドレア自身にはそこまで悪感情があるわけではない。
憐みの念をこめて、ヘンドリックはアンドレアを見つめたのだった。
「この資料か?」
高い棚に置いてある資料にぎりぎり届かず、背伸びして手を伸ばしていたのを見られていたようだ。
リアは頬を染めながら、礼を述べた。
「ありがとうございます。」
「明日1年は体育がないだろう?最近つけてくれてないし、久しぶりにバレッタをつけてきてほしい。」
真後ろから髪をひと房すくわれ、後ろから耳元でそんなことを言われると、反射的に頷いてしまった。
「あ、はい。」
その後、休憩時間になるとルーファスが”あっ”と声をあげた。
「リア。貸してあげると約束していた物理のノートだが、うっかり2年の教室に置き忘れてきたみたいだ。明日、私は用事で生徒会は欠席なんだ。明日の中休みに2年の教室に取りにきてもらっていいか?」
授業の間の普通の休憩時間は10分だが、中休みだけ20分ある。お昼ご飯を買いにいったり、ちょっとした用事をこなせる長めの休憩なのだ。
「中休みですね。わかりました。」
先輩のノートを貸してもらうのだ。自分が取りに行くことに疑問も感じず、リアは笑顔で頷いた。
そしてリア以外の3人は感心して、その様子を眺めていた。
ルーファスがうっかり忘れものをするはずがない。
自分の色のバレッタをつけさせたうえで、2年の教室にリアを呼びつけ、仲睦まじいところをアンドレアにアピールするつもりなのだろう。
つまり害虫駆除だ。
※
そして、翌日の中休み。
リアは2年生の教室の前に来ていた。
知らない人ばかりだし、ちょっと緊張するなあ・・・。
恐る恐る前の扉から顔を半分出し教室をのぞいた。
教室にいた生徒たちは見慣れない1年生にザワザワした。
”1年のちびっこだ。”
”エミーリア姫だ。やっぱり可愛いなあ”
ざわついているのは主に男子生徒だ。
アンドレアも例にもれず、リアを見つけ立ち上がろうとした。
リア、もしかして俺に会いにきたのか?
アンドレアが動く前にリアは目的の人物を見つけたのか、その名前を呼んだ。
「ルーファス先輩!」
ルーファスは黄色いノートを持って立ち上がり、リアの方へ向かった。
「はい、これ。約束してたノート。」
「ありがとうございます。」
リアがペコリと頭を下げると、ルーファスが首をかしげた。
「リア、バレッタが少しゆがんでるぞ。直してやる。」
それを聞き、リアは身体を回しルーファスに背を向けようとしたが、動く前に向き合ったまま左右から抱き込まれるように両腕を回されバレッタを直された。
身長差があるから出来る技だが、この体勢はちょっとドキドキする。
リアは顔を赤らめ礼を言った。
「あ、ありがとうございます。」
「ああ、ノートの返却はいつでもいいから。」
中休みは長いといっても20分しかない。
リアは軽く頭を下げると、パタパタと自分の教室に戻って行った。
それを教室の中から見ていたヘンドリックは心の底から感心していた。
こちら側から見ていると、ルーファスはリアにノートを渡した後、愛しそうに彼女の頭をすきながらなでているように見えた。
そして顔を赤らめ去って行くリア。
アンドレアの様子もうかがっていたが、リアがルーファスの名前を呼んで2人が仲睦まじくしている姿を見せつけられ、目を見開き、口もパカンと開いていた。
そして最後は燃え尽きたように椅子に座り込んでいる姿が確認できた。
気の毒に・・・。
ディアブロン侯爵には父のことで恨みはあるが、アンドレア自身にはそこまで悪感情があるわけではない。
憐みの念をこめて、ヘンドリックはアンドレアを見つめたのだった。
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