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第78話 エミリアの怒り
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王宮に到着すると、2人はそのまま応接の間に案内された。
部屋の中には、すでにエミリア王妃がソファに腰かけており、その後ろにはクリスとジークフェルドに加えヘンドリックも控えていた。
「王妃様。ご機嫌麗しゅうございます。お呼びと伺いましたが・・・。」
アンソニーはこのような時間に呼び出され、内心イライラしていたが、気持ちを隠し満面の笑みで王妃に挨拶をした。
一方、エミリア王妃はとても不機嫌そうだった。
王子たちまでいるなんて、まさかルーファスが何かしたのか?
馬車の中で青ざめていた息子の表情を思い出し、アンソニーはヒヤリとした。
「ご機嫌は麗しくないわ。トルドー公爵。あなた、今日リア・アーロン男爵令嬢を公爵邸に招いたそうね。」
リア・アーロン?
アンソニーは一瞬何を言われているのかわからずキョトンとしたが、すぐに夕方会った少女のことを思い出した。
「身の程知らずの男爵令嬢が息子を誘惑していたので、お灸をすえたのですよ。」
淡々と答えるアンソニーに、エミリアは眉をひそめた。
「ルーファス。リアはあなたを誘惑していたの?」
エミリアに問われ、ルーファスは首を横に振った。
「いいえ。むしろ私が彼女にアプローチしていた側です。」
息子の言葉を聞き、アンソニーはめまいがした。
骨の髄まで骨抜きにされよって・・・。
「公爵。か弱い少女に手厳しい言葉を投げつけ泣かせた後、下町に一人で放り出し男たちに襲わせるなんて、あなたの言うお灸はやりすぎではないかしら?」
エミリアの言葉を聞き、ルーファスはギョっとした。
「父上!リアをあのまま学院へ帰したのではなかったのですか?」
「身の程知らずの娘に分からせるには、言葉だけでは足りんだろう。」
父の言葉にルーファスは表情が抜け落ちた。
自分たちが王宮に呼び出された理由を正確に理解したのだ。
「リアは?リアは大丈夫なのですか?」
真っ青になり、この世の終わりのような表情になったルーファスにジークフェルドが声をかけた。
「安心しろ。襲われる前に俺が助けだした。未遂だ。」
「ああ・・・良かった・・・」
ルーファスは両手で顔を覆い、その場に膝をつくようにして崩れ落ちた。
「トルドー公爵。何か言い分はありますか?」
エミリアに問われ、アンソニーは毅然と答えた。
「少々やり過ぎたところはあるかもしれませんが、トルドー公爵家は建国時から続く家柄であり、その血脈は守られるべきです。卑しい血を混ぜるべきではないと考えています。」
全く反省する様子をみせないアンソニーにエミリアはため息をついた。
「あなたは血統主義者だと聞いたことがあります。それは、公爵や男爵といった身分のことを指しているのか、その身に流れる血のことをいっているのか。どうなのです?」
「どちらもと答えたいところですが、一つ選べと言われれば血でしょう。身分は養子縁組や最悪金で買うこともできますから。」
その答えに、エミリアは再び大きく息をはいた。
「これから話す内容は、本来ならリンドブルム国王陛下の許可が必要なものです。ですが、お兄様はきっと許して下さるでしょう。」
部屋の中には、すでにエミリア王妃がソファに腰かけており、その後ろにはクリスとジークフェルドに加えヘンドリックも控えていた。
「王妃様。ご機嫌麗しゅうございます。お呼びと伺いましたが・・・。」
アンソニーはこのような時間に呼び出され、内心イライラしていたが、気持ちを隠し満面の笑みで王妃に挨拶をした。
一方、エミリア王妃はとても不機嫌そうだった。
王子たちまでいるなんて、まさかルーファスが何かしたのか?
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「ご機嫌は麗しくないわ。トルドー公爵。あなた、今日リア・アーロン男爵令嬢を公爵邸に招いたそうね。」
リア・アーロン?
アンソニーは一瞬何を言われているのかわからずキョトンとしたが、すぐに夕方会った少女のことを思い出した。
「身の程知らずの男爵令嬢が息子を誘惑していたので、お灸をすえたのですよ。」
淡々と答えるアンソニーに、エミリアは眉をひそめた。
「ルーファス。リアはあなたを誘惑していたの?」
エミリアに問われ、ルーファスは首を横に振った。
「いいえ。むしろ私が彼女にアプローチしていた側です。」
息子の言葉を聞き、アンソニーはめまいがした。
骨の髄まで骨抜きにされよって・・・。
「公爵。か弱い少女に手厳しい言葉を投げつけ泣かせた後、下町に一人で放り出し男たちに襲わせるなんて、あなたの言うお灸はやりすぎではないかしら?」
エミリアの言葉を聞き、ルーファスはギョっとした。
「父上!リアをあのまま学院へ帰したのではなかったのですか?」
「身の程知らずの娘に分からせるには、言葉だけでは足りんだろう。」
父の言葉にルーファスは表情が抜け落ちた。
自分たちが王宮に呼び出された理由を正確に理解したのだ。
「リアは?リアは大丈夫なのですか?」
真っ青になり、この世の終わりのような表情になったルーファスにジークフェルドが声をかけた。
「安心しろ。襲われる前に俺が助けだした。未遂だ。」
「ああ・・・良かった・・・」
ルーファスは両手で顔を覆い、その場に膝をつくようにして崩れ落ちた。
「トルドー公爵。何か言い分はありますか?」
エミリアに問われ、アンソニーは毅然と答えた。
「少々やり過ぎたところはあるかもしれませんが、トルドー公爵家は建国時から続く家柄であり、その血脈は守られるべきです。卑しい血を混ぜるべきではないと考えています。」
全く反省する様子をみせないアンソニーにエミリアはため息をついた。
「あなたは血統主義者だと聞いたことがあります。それは、公爵や男爵といった身分のことを指しているのか、その身に流れる血のことをいっているのか。どうなのです?」
「どちらもと答えたいところですが、一つ選べと言われれば血でしょう。身分は養子縁組や最悪金で買うこともできますから。」
その答えに、エミリアは再び大きく息をはいた。
「これから話す内容は、本来ならリンドブルム国王陛下の許可が必要なものです。ですが、お兄様はきっと許して下さるでしょう。」
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