俺のノンフィクション

高城

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結婚からのノンフィクション

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籍いれたのは夏だった、いつでもいいって言ってくれたんだけど実は俺は考えてその日にしたんだよねー。全部14で統一してみた!ってことに嫁は気がついてくれてたのかなぁ。

結婚してからは、本当に本当に、幸せだったな。

仕事が忙しくてさ、先に寝ててって連絡してもさ、起きててくれんの。ニコニコしてさぁ、俺を驚かそうとして隠れてたり寝たふりしたりしてさ、可愛いなぁって。

俺は結婚する前からまぁ、思ってた事なんだけど、俺はこの子の子供の父親になりたい、って思ってたんだよね。自分と血が繋がってなくてもいい、ただただ、俺は彼女にちゃんとお母さんになって欲しかったんだよね。
一時期、結婚する前、まだ離れて暮らしてた頃ね、言われたんだ。


自分のおなかの中にあのときのが残っててまた妊娠するかもしれない、生理が遅れてる、怖い、ってねー。
俺はバカだからさ、上手いこととか全然言えないし、どうしてやったらいいかもわかんなくて。そんなはずは無いこともわかるし、あり得ないことだって分かってるけどね。
安心するために彼女は病院行って、心配させてごめんね。って言ってくれるんだ。

こんな、こんなことなんで言葉にしなきゃいけないような苦しみを彼女は抱えなきゃいけなかったんだろうな。
なんでこんなに俺は何もしてやれないんだろうって思ったよ。
もしもさ、本当に妊娠してても、そのお腹の子は俺の子供なんだ!って思ってたよ。まだ子供出来る事してなかったけど、彼女の子供なら俺の子供だ!って確信してた。今でもその感覚は間違ってないと思うわ。血が繋がってるだけが家族じゃねぇからね。

まぁ、そんな話を経て、俺たちは幸せな当たり前の毎日を生きていこうとして、当たり前を手に入れたんだよね。

そうだなぁ、当たり前に愛してたんだよね。

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