君の言葉を聞かせて

こうめちゃづけ

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キョウジュ

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「桜庭教授……。教材準備室の片付けくらい自分でやってください!

というか、自分で片付けができるレベルに整理しておいてください!」


桜庭さん…弟さんの方だけど、響貴さんとご飯を食べに行ってからはや二日。

私は何故か彼のお兄さんである桜庭嶺…うちの学科の担当の准教授と二人、教材準備室の片付けをしていた。

響貴さんの方は家も整理整頓されていて、きっちりした性格なのに何故こうも兄弟で違うのか…。


「まあそう言うな、思葉くん。君しか来週までに提出のレポートを提出していないんだ…。
教授として、生徒の学業を妨げるわけにもいくまい。」


「…本音は?」

「レポートが終わらなかったのは教授の片付けのせいだとか言われたら無理」

やっぱりか。

弟の響貴さんは比較的童顔なのに対して教授の方はどちらかと言うと、大人の色気というか、ハンサムな感じだ。
とはいえ中身が逆っぽいのはこの件についても健在なようで、教授はヘタレだ。

断言する表現はあまり好きではないが、それでも断言出来るくらいヘタレだ。


  そうとは知らない学生達にはスゴくモテるのだけど、正直そういう子達は現実を見た方がいいと思う。



「あ、教授。この前お借りしたビゴーの画集面白かったです!明日にでもお返ししますね。」


「ああ!あれね。なかなか興味深いだろ?思葉くんは分かってくれてとてもいいな…。私は弟がいるんだがね、僕には全く似なくて…。
最終的に警察になってしまったが、君の方がよっぽど僕に似ていそうだ。」


「弟さん…。」

響貴さんの事だな。結構ボロクソ言われてる。まあ私から見ても二人は似てないけど。


「思葉くん?どうしたんだい。ぼーっとして。僕の弟に心あたりでもあった?」


「…いえ。何でもないです。」


あまり知り合いであることを公言するのは響貴さんの方にも迷惑だろうし、教授もまだ若いとはいえ准教授だ。あまり生徒と個人的な関係は宜しくないだろう。


「…よし。こんなもんかな。思葉くん、お疲れ様!」


「もう次はないですよ?」


「えー…」


「これあげるんで。」


先日響貴さんにあげたクッキーの残りだ。
たくさん作りすぎて友達にも配ったけど、それでも余った。

「クッキー!どこの?…もしかして手作り!?」


「ええ、まあ。じゃあ私帰りますね。」

















その時私は知らなかった。そのあと準備室でクッキーを食べた教授が何かに気づいたことを。
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