双魂の異世界少女

3．看板娘と宿屋

「ここが冒険者ギルドかぁ～」
ここで魔物退治の仕事とか受けるっていうことは知ってるけど、実はそんなに詳しく知らないんだよね…
あ、すごいおっきな剣を背負ってる人とかいる！
まさに冒険者！って感じするよねー！

アプ（噛みしめてるとこ悪いけど、本命は隣の宿屋だからね？）
「もうー、わかってるって！」
確かにここまで来るのに疲れちゃったから早く休みたいし、ささっと宿に行こっと！

ということでやってまいりました初めての宿屋！
入るのもちょっと緊張してきた…
アプ（ほら、早く入るよ）
「おっけ！それじゃあレイ、行きます！」

そう言ってドアノブに手をかける。
開くとそこには、オレンジ髪で見るからに元気そうな少女が受付をしてくれていた。

「いらっしゃいませ！」
「こ、こんにちは！宿をとりたいんですけど空いてますか？」
「はい！空いてますよ！一名様でよろしいでしょうか？」
「はい大丈夫です！」
よっかたぁ、無事なにごともなくいけそうで…
「では、一泊銅貨二枚になります！」
「じゃあ銀貨一枚で五日でお願いします！」

補足としてこの世界のお金の価値と種類を説明しよう。
青銅貨→銅貨→銀貨→金貨→聖貨
となっていて、青銅貨１０枚と銅貨１枚が同じ価値というように、基本１０枚で次の硬貨と同じ価値になっている。
ちなみに素材は国に属さない機関が特別な魔法で作っているため、複製はできないし価値の変動も起きないのである。

閑話休題
「では、さっそくこの宿のルールについてご説明させていただきます！お部屋は二階に上がってこの木の札に書かれた番号と同じ部屋をお使いください！」
と言われ数字が書かれた木の札を渡された。
「お食事は朝食が８時まで、夕食が２１時までとなっています！」
「わかりました！ではさっそくお部屋に行きたいんですけどいいですか？」
「はい！大丈夫ですよ！ごゆっくりお休みください」

ようやく第一目標である宿へと到着し、無事部屋をとれた彼女たち。
ここから彼女たちの本当の冒険が始まる…のかもしれない。