涙の彼方、歌う星の光

medaka

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星の歌、涙の始まり

第七話:アクアの奮闘と星の変動

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居城に残ったアクアは、封印装置の調整に没頭していた。装置は、12の結晶を安定させ、魂を無垢に保つための精密な仕組みを要求した。アクアは革新の魔術を駆使し、機械の歯車と水晶の回路を組み合わせた。だが、装置の負荷は大きく、彼女の体に負担をかけていた。「ステラの癒しを守るためなら、このくらい、なんでもない。」 アクアはステラの瞳に宿る影に気づきつつ、彼女の決意を問わなかった。

ある夜、アクアは水晶炉の前で星空を見上げ、呟いた。「ステラ、君の秩序は地上を変えられる? 私の革新は、君の癒しを支えられる?」 彼女の言葉は星の光に溶けた。だが、調整中に異変が起きた。結晶の一つが不安定に脈動し、炉が過熱した。アクアは即座に魔術を重ね、炉を安定させたが、彼女の額に汗が滲んだ。同時に、地上の星の力がわずかに揺らぎ、エテルニアの夜空で星が一瞬薄れた。「封印の影響が…もう始まってる?」 アクアは不安を押し隠し、装置に全力を注いだ。

数日後、ステラは星の欠片を集め、居城に戻った。彼女の鎧は傷つき、瞳には疲労と決意が滲んでいた。「アクア、欠片は揃った。星核結晶を作れる?」 アクアは装置の進捗を報告し、欠片を受け取った。「ステラ、よくやった。これで結晶は完成する。だが…戦場で何を見た?」 ステラは水晶球を握り、静かに答えた。「混沌だ。人類は星の力を汚し、癒しを拒む。私は…秩序を創るしかない。」

アクアはステラの手を取り、静かに言った。「ステラ、君の癒しの心は、まだ生きてる。秩序だけじゃ、人々の心は変わらない。装置が完成すれば、同胞の魂を守れるし、星の力の悪用も防げる。私を信じて。」 ステラの瞳が揺れた。「アクア、君の革新が私の希望だ。だが、私の道は…君が思うより重い。」 アクアは微笑み、「どんな道でも、君の癒しは消えない。私はそれを知ってる。」

二人は星核結晶の鍛造を始めた。ステラが癒しの魔術で欠片を浄化し、アクアが革新の力で結晶を形成した。水晶炉が眩い光を放ち、星核結晶が完成した瞬間、居城に星の響きが満ちた。だが、その直後、地上の星の力がさらに揺らぎ、エテルニアの空で星座が一瞬薄れた。ステラは水晶球に映る空を見つめ、呟いた。「これが…私の選んだ道の代償。」

喜びも束の間、居城に不穏な知らせが届いた。エテルニアの南で、星の力を悪用した魔術師たちが反乱を起こしていた。彼女たちは「偽の使徒」を討ち、封印装置を破壊すると宣言し、居城に迫っていた。星の力の揺らぎを感じた魔術師たちは、装置の存在を察知していた。ステラは水晶球に映る敵軍を見つめ、拳を握った。「私の同胞を、アクアの装置を、汚させるものか!」
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