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第一章 悪役令嬢は動き出す
20.悪役令嬢は悪役令嬢と話をする
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「やっぱりエステリア様は転生者ですよね?」
は? 何を言っているのこの人……いやぁ、間違ってないけど。なんとなく素直にそうですとは言いたくないんだよね。まぁ、その質問をしてくるということはアンネマリー嬢も転生者ということなんだろうね。
エルーサには後でキチンと話をするって約束しちゃったけど、さすがにこれは言えそうに無いわね。
「貴女は?」
「当然、答えは分かっていると思いますけどエステリア様」
「なるほど……最近、化粧品関連の商会が高品質の化粧品を出しているとか、噂で聞きましたけど?」
今回のお茶会の為に彼女の事も色々と調べたのだ。その中で王都でも噂になりつつあるイストリア商会が元々レシアス侯爵領で出来た商会だという事を知り、そこからその商会に彼女が関わっているという事が分かった。
ちなみに、調べに出ていた者達が、レシアス侯爵家の者達が彼女を上手く隠しているところが私と同様だったようで、気が付いたらしい。そういうところから足が付くという事も分かったと両親も感心していた。
「お陰様で儲けさせて貰ってる」
「レシアス侯爵領は自然豊かですものね。水の質が良いって」
「で、さっきの質問の答えは?」
うーん、結構せっかちだね。
正直に答えるのも、なんだか癪なんだよねぇ。でも、意地悪して関係悪くしてもダメか――などと考えつつ、よき受け答えを思い付く。
「アンネマリーの推しは?」
「当然、ファルリオ!」
マジかぁー、思いっきり未来の婚約者じゃん。私もメインならファルリオだけど、婚約者を押し退けてまで仲良くなりたいとは思わないしね。
「あれ? もしかして被ってる?」
「まぁ、メインならね。でも、私の最推しは別キャラ」
「なら良かったぁ」
因みに嘘は言ってない。一作目のメインキャラの中では最も推せるキャラなんだけど、二作目、ノベライズと含めてサブや端キャラの方がいいキャラが多いんだよね。因みに最推しはクーベルト辺境伯であるディルヘルト・セイス・ティルムス・クーベルト。名前が長いキャラは基本的に特殊な生まれや位を持っている場合が多いんだけど、辺境伯閣下はシブいんだよね。
ちなみに設定的にはゲーム時点で30代だったと思う。
「エステリアの推しは教えてくれないの?」
「そうね。まだ親密度が足りてないと思うのよね」
仲良くなるのは嫌じゃない。ただ、私は最も大事な目的を果たさないといけない……それは当然、断罪回避をしなければ下手すりゃ人生が終わっちゃうからね。まずはソコを回避する手立てを考えないといけないのだから。
「親密度かぁ……確かに、エステリアは気を付けないと他のキャラルートでも巻き込まれ断罪で大体死ぬもんね」
「理解が早くて助かるわ。正直、一番の悩みはクリフト殿下との婚約回避が出来れば、大概の問題をクリアできそうなんだけどね」
「エステリアが婚約したのって、確か10歳の誕生日とかだっけ。設定ってあんまり覚えてないけど」
一応『とにキラ』ゲーム内ではいつ婚約したとかのエピソードは語られていない。これはノベライズ、もしくはコミカライズで追加されているエピソードになっている。アンネマリー嬢はゲーム以外にソッチも読んでいるという事が分かる。
元々母親が姉妹という事もあるが、婚約の決め手になるのは9歳の誕生日の翌月辺りに宮廷で行われたお茶会がキッカケ。しかも、クリフト殿下の一目惚れという話だった。ってか、今思えば――お前が一目惚れして婚約することになったのに、後から出て来た女にひょっこりと乗り換えんのかい! だわ。マジでありえない。
は? 何を言っているのこの人……いやぁ、間違ってないけど。なんとなく素直にそうですとは言いたくないんだよね。まぁ、その質問をしてくるということはアンネマリー嬢も転生者ということなんだろうね。
エルーサには後でキチンと話をするって約束しちゃったけど、さすがにこれは言えそうに無いわね。
「貴女は?」
「当然、答えは分かっていると思いますけどエステリア様」
「なるほど……最近、化粧品関連の商会が高品質の化粧品を出しているとか、噂で聞きましたけど?」
今回のお茶会の為に彼女の事も色々と調べたのだ。その中で王都でも噂になりつつあるイストリア商会が元々レシアス侯爵領で出来た商会だという事を知り、そこからその商会に彼女が関わっているという事が分かった。
ちなみに、調べに出ていた者達が、レシアス侯爵家の者達が彼女を上手く隠しているところが私と同様だったようで、気が付いたらしい。そういうところから足が付くという事も分かったと両親も感心していた。
「お陰様で儲けさせて貰ってる」
「レシアス侯爵領は自然豊かですものね。水の質が良いって」
「で、さっきの質問の答えは?」
うーん、結構せっかちだね。
正直に答えるのも、なんだか癪なんだよねぇ。でも、意地悪して関係悪くしてもダメか――などと考えつつ、よき受け答えを思い付く。
「アンネマリーの推しは?」
「当然、ファルリオ!」
マジかぁー、思いっきり未来の婚約者じゃん。私もメインならファルリオだけど、婚約者を押し退けてまで仲良くなりたいとは思わないしね。
「あれ? もしかして被ってる?」
「まぁ、メインならね。でも、私の最推しは別キャラ」
「なら良かったぁ」
因みに嘘は言ってない。一作目のメインキャラの中では最も推せるキャラなんだけど、二作目、ノベライズと含めてサブや端キャラの方がいいキャラが多いんだよね。因みに最推しはクーベルト辺境伯であるディルヘルト・セイス・ティルムス・クーベルト。名前が長いキャラは基本的に特殊な生まれや位を持っている場合が多いんだけど、辺境伯閣下はシブいんだよね。
ちなみに設定的にはゲーム時点で30代だったと思う。
「エステリアの推しは教えてくれないの?」
「そうね。まだ親密度が足りてないと思うのよね」
仲良くなるのは嫌じゃない。ただ、私は最も大事な目的を果たさないといけない……それは当然、断罪回避をしなければ下手すりゃ人生が終わっちゃうからね。まずはソコを回避する手立てを考えないといけないのだから。
「親密度かぁ……確かに、エステリアは気を付けないと他のキャラルートでも巻き込まれ断罪で大体死ぬもんね」
「理解が早くて助かるわ。正直、一番の悩みはクリフト殿下との婚約回避が出来れば、大概の問題をクリアできそうなんだけどね」
「エステリアが婚約したのって、確か10歳の誕生日とかだっけ。設定ってあんまり覚えてないけど」
一応『とにキラ』ゲーム内ではいつ婚約したとかのエピソードは語られていない。これはノベライズ、もしくはコミカライズで追加されているエピソードになっている。アンネマリー嬢はゲーム以外にソッチも読んでいるという事が分かる。
元々母親が姉妹という事もあるが、婚約の決め手になるのは9歳の誕生日の翌月辺りに宮廷で行われたお茶会がキッカケ。しかも、クリフト殿下の一目惚れという話だった。ってか、今思えば――お前が一目惚れして婚約することになったのに、後から出て来た女にひょっこりと乗り換えんのかい! だわ。マジでありえない。
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