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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
122.悪役令嬢は冒険者ギルドでお茶をする
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「お嬢様方、こちらをどうぞ」
「ありがとう」
私達は優雅――ではなく、何故だか冒険者ギルドのギルド長室にて、お茶を飲んでいた。因みにお茶もお菓子もエルーサが空間収納から取り出した物で、先程、模擬戦をしていたギルド長のザクス・バークレーがポカンと口を開けて私達の様子を見ていた。
「で、どうして私達はこちらの部屋に呼ばれたのか?」
そう言ったのはアリエルだ。王女様モードに切り替わっているアリエルの圧に驚いたザクスはシャキッと姿勢を正した。
「あー、はい。お嬢さん方は目立ちすぎるし、こういう言い方はアレかもしれませんが、ちょいと異常過ぎる」
アリエルの言葉に対する返答がそれだった為にナスターシアがギロリとオジ様を睨みつけ、彼はその視線にビクリと身を震わせた。
「シア、あまり威圧するでない。バークレー卿が怯えているではないか」
「は、失礼致しました」
「そういえば、バークレーと言えば北側の小領の男爵家だったかしら? そこの家の者がギルド長? それも不思議な話ね……」
考えると帝国の直轄機関なので帝国出身者がいるモノだと思っていたけれど、どうやら違うみたいだ。
「バークレーの家名を名乗っていやすが、俺は七男でして当主は長姉がなりまして、現在はその子供が継いでいるハズなんで、俺は実家とは関わりは全くなくて……まぁ、アレですわ。ギルド長なんかをするのに、貴族出身だというところがある方が有利な事もあるって感じさ」
「で? 先程の件だが……態々別室に呼んで話すことも無いと思うのだが?」
「エルも威圧する必要は無いと思うのだけど?」
私がそういうとアリエルは少しムッとした表情をしたので、口にクッキーを放り込んでやったわ。
「んぐんぐ……あら? これ、美味しいわね」
「でしょ? ローストしたナッツを粉にして練り込んであるから、私もコレ好きなのよ。バークレー卿もおひとつどうぞ」
と、彼にもクッキーを勧める。そして、おっかなびっくりな感じでクッキーを手に取り、不思議そうな顔でクッキーを頬張って驚きの表情を浮かべる。
「美味い! と、いうか……やはり異常としか言えんでしょう?」
「そうかしら? 色々と察してくれるといいのだけど?」
「いや、しかしですなぁ」
「はぁ、もう名乗った方が早くない?」
「エル、それはせっかちなだけよ。バークレー卿はギルド長になるまでの人なのだから、なんとなく分かるでしょう」
そう言われても困るという雰囲気のオジ様はロマンスグレーの髪の毛をガシガシと掻いた。たぶん、癖なのね。ある程度上位の貴族令嬢がお忍びで冒険者ごっこに来ていると考えているのかもしれないけど、戦力でいえばそこらの三流冒険者に負けるような事はほぼ無いくらいには腕に自信があるし、思いっきりみせたのだから、わかるでしょうに。
「色々と訊きたいことだからけなのだが、誰も教えてはくれないんだろうね」
「それは当たり前でしょ、冒険者としても普通の事だと思うけど?」
「ですな……で、お嬢様方は『アンダンテール大洞窟』に行くおつもりなんで?」
「この街の冒険者ギルドに来るということは、当然そうだと思うけど?」
アリエルは王女様モードを解除しているけど、圧の掛け方は王女様モードと同様だ。まぁ、幼女にそんな圧を掛けられると困るよね。でも、まぁ、仕方ないと思って我慢してちょうだいね。と、私は心の中で言っておく。
「こういうのは事務的にさっさと処理してれば、面倒な事なんてないのに……」
「いやいや、阿保な連中に絡まれてたじゃないか。そもそも、お嬢様方みたいな子供が来たらそうなるのも分かるでしょう?」
まぁ、それは分かってるわよね。心配して声を掛けてくる心優しい人間ならよかったけど、下心と変態心まるだしのアホな連中だったのが問題だったりする。その辺りを管理教育するのもギルドの仕事じゃないのかしら? とか、私は思うのだけど――そのあたりはどうなのかしらね。
「ありがとう」
私達は優雅――ではなく、何故だか冒険者ギルドのギルド長室にて、お茶を飲んでいた。因みにお茶もお菓子もエルーサが空間収納から取り出した物で、先程、模擬戦をしていたギルド長のザクス・バークレーがポカンと口を開けて私達の様子を見ていた。
「で、どうして私達はこちらの部屋に呼ばれたのか?」
そう言ったのはアリエルだ。王女様モードに切り替わっているアリエルの圧に驚いたザクスはシャキッと姿勢を正した。
「あー、はい。お嬢さん方は目立ちすぎるし、こういう言い方はアレかもしれませんが、ちょいと異常過ぎる」
アリエルの言葉に対する返答がそれだった為にナスターシアがギロリとオジ様を睨みつけ、彼はその視線にビクリと身を震わせた。
「シア、あまり威圧するでない。バークレー卿が怯えているではないか」
「は、失礼致しました」
「そういえば、バークレーと言えば北側の小領の男爵家だったかしら? そこの家の者がギルド長? それも不思議な話ね……」
考えると帝国の直轄機関なので帝国出身者がいるモノだと思っていたけれど、どうやら違うみたいだ。
「バークレーの家名を名乗っていやすが、俺は七男でして当主は長姉がなりまして、現在はその子供が継いでいるハズなんで、俺は実家とは関わりは全くなくて……まぁ、アレですわ。ギルド長なんかをするのに、貴族出身だというところがある方が有利な事もあるって感じさ」
「で? 先程の件だが……態々別室に呼んで話すことも無いと思うのだが?」
「エルも威圧する必要は無いと思うのだけど?」
私がそういうとアリエルは少しムッとした表情をしたので、口にクッキーを放り込んでやったわ。
「んぐんぐ……あら? これ、美味しいわね」
「でしょ? ローストしたナッツを粉にして練り込んであるから、私もコレ好きなのよ。バークレー卿もおひとつどうぞ」
と、彼にもクッキーを勧める。そして、おっかなびっくりな感じでクッキーを手に取り、不思議そうな顔でクッキーを頬張って驚きの表情を浮かべる。
「美味い! と、いうか……やはり異常としか言えんでしょう?」
「そうかしら? 色々と察してくれるといいのだけど?」
「いや、しかしですなぁ」
「はぁ、もう名乗った方が早くない?」
「エル、それはせっかちなだけよ。バークレー卿はギルド長になるまでの人なのだから、なんとなく分かるでしょう」
そう言われても困るという雰囲気のオジ様はロマンスグレーの髪の毛をガシガシと掻いた。たぶん、癖なのね。ある程度上位の貴族令嬢がお忍びで冒険者ごっこに来ていると考えているのかもしれないけど、戦力でいえばそこらの三流冒険者に負けるような事はほぼ無いくらいには腕に自信があるし、思いっきりみせたのだから、わかるでしょうに。
「色々と訊きたいことだからけなのだが、誰も教えてはくれないんだろうね」
「それは当たり前でしょ、冒険者としても普通の事だと思うけど?」
「ですな……で、お嬢様方は『アンダンテール大洞窟』に行くおつもりなんで?」
「この街の冒険者ギルドに来るということは、当然そうだと思うけど?」
アリエルは王女様モードを解除しているけど、圧の掛け方は王女様モードと同様だ。まぁ、幼女にそんな圧を掛けられると困るよね。でも、まぁ、仕方ないと思って我慢してちょうだいね。と、私は心の中で言っておく。
「こういうのは事務的にさっさと処理してれば、面倒な事なんてないのに……」
「いやいや、阿保な連中に絡まれてたじゃないか。そもそも、お嬢様方みたいな子供が来たらそうなるのも分かるでしょう?」
まぁ、それは分かってるわよね。心配して声を掛けてくる心優しい人間ならよかったけど、下心と変態心まるだしのアホな連中だったのが問題だったりする。その辺りを管理教育するのもギルドの仕事じゃないのかしら? とか、私は思うのだけど――そのあたりはどうなのかしらね。
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