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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
140.悪役令嬢は魔導洞窟で魔力の扱いを説明する
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「魔法や魔術を扱う時に魔力を操作しますよね?」
「ああ、当然の事だと思うが……」
「はい、通常は魔力を使うタイミングというのは、魔法陣構築時、魔法陣解決時、魔法陣発動時の三つに分けて考えます。ただ、魔法や魔術の術式によっては多少変わって来るとは思いますが、基本形として考えて下さい」
普通は魔力消費に関してはどちらかというと感覚的な部分が多いので、基礎魔法理論や基礎魔術理論にも記載されていない内容なのよね。不思議な事に、魔力を使って魔法陣を構築するまで魔力を注いで、完成したらさらに魔力を注ぐと発動する。みたいな事は書かれている。ただ、実際に使っていると分かるのだけど、現実はもう少し理論的よりも感覚的なのだ。だから感覚的に魔力を使う人が多い。たぶん、クーベルト辺境伯もそういうタイプだと思う。
「うーん、言われても中々に分からないな……」
「それで、魔力を練ると威力が上がるという話ですが、魔法陣構築時は術式によって魔力が左右されるのは理解されていると思います。次に術式が完成した時ですが、感覚的な話をすると魔法陣構築後も魔力を使うような感じで発動まで魔力を注ぎますよね?」
「確かに使っている感覚では魔法や魔術が発動する手前まで魔力を出力しているな。当然、魔力を出力する量を調節することで威力が上がることは分かっているが――その魔力を練る。というのはよく分からない」
まぁ、多分、どうやったら魔法が発動しないか。と、いうのを考えた時に発動までのプロセスを分解して実験した結果なんだけどね。
「では例えば、魔力1で作れる術式を構築するとします。当然、魔力1しか消費しませんよね?」
「普通に考えるとすればそうだな」
「これは威力にも該当すると考えて下さい。魔力消費1と仮定した魔法の威力はどうなりますか?」
と、私が訊くと閣下は難しそうな表情を浮かべる。
「術式によるのではないか?」
「まぁ、要素としては確かにな話ですが、今回はそこは無視します。魔力1の術式で扱う魔力は1です。当然、威力も1です。これを魔力の密度を上げて魔力1の術式構築に魔力3の密度で構築します。威力は当然のごとく3以上になります」
「魔力の密度……」
「はい、魔力探知などを行う時ってうすーく魔力を広げますよね。あれとは逆に魔力の密度を上げて術式構築をすると必然的に術式の威力が上がります」
まぁ言うのは簡単なんだけど、実際に魔力の密度をコントロールして術式構築をするには結構な練習が必要になる。と、いうか私でも感覚的にやっている事が多いので人に伝える際にもう少し上手くやる方法が必要かもしれないと思っている。
「イメージとしては同じくらいの細さでもギュッと圧縮するような感じで魔力を使うのです」
「――細く圧縮する」
クーベルト辺境伯は首を捻りながら手から魔力を少しだけ放出する。それを彼は紙縒りのように搾り上げていく。さすが【白金】クラスの冒険者になれるだけはありますね。素晴らしい芸術的な魔力操作です。
「なるほど……これは鍛錬が必要だね」
「ええ、威力を上げるために魔力放出に合わせながら圧縮率を上げていく事で同じ魔法や魔術でも威力を大幅に上げる事が出来ますわ」
「これは魔銃を使う時も同じ――と、いうことかい?」
「ええ、ご理解が早くて驚いておりますが、その通りですわ」
「なるほどね――」
と、彼は何やら考えながら幾度も魔力を練る動作を繰り返す。私はそれを見ながら小さく微笑む。それに気が付いた閣下は小さく苦笑する。
「すまないね。つい夢中になってしまったよ……」
「出来るようになると戦略が広がりますからね。見て下さい、慣れると――」
私はそう言って瞬時に練った魔力の球を手のひらに出して見せ、それを様々な形状に変えて見せる。
「なんとも末恐ろしいね。そんな簡単に見せられると驚いてしまうよ」
「あら? お母様はもっと凄いので、私なんかまだまだだと思い知らされてますわ」
「陛下と公爵夫人は何を目指しているのだろうね?」
たぶん最強ですよ。超絶負けず嫌いなんですもの。私のアイデアをさらに強化してフィードバックしてくれるし、とっても素敵なお母様達です。とりあえず、閣下への返答はせずに微笑んでおきます。
「ああ、当然の事だと思うが……」
「はい、通常は魔力を使うタイミングというのは、魔法陣構築時、魔法陣解決時、魔法陣発動時の三つに分けて考えます。ただ、魔法や魔術の術式によっては多少変わって来るとは思いますが、基本形として考えて下さい」
普通は魔力消費に関してはどちらかというと感覚的な部分が多いので、基礎魔法理論や基礎魔術理論にも記載されていない内容なのよね。不思議な事に、魔力を使って魔法陣を構築するまで魔力を注いで、完成したらさらに魔力を注ぐと発動する。みたいな事は書かれている。ただ、実際に使っていると分かるのだけど、現実はもう少し理論的よりも感覚的なのだ。だから感覚的に魔力を使う人が多い。たぶん、クーベルト辺境伯もそういうタイプだと思う。
「うーん、言われても中々に分からないな……」
「それで、魔力を練ると威力が上がるという話ですが、魔法陣構築時は術式によって魔力が左右されるのは理解されていると思います。次に術式が完成した時ですが、感覚的な話をすると魔法陣構築後も魔力を使うような感じで発動まで魔力を注ぎますよね?」
「確かに使っている感覚では魔法や魔術が発動する手前まで魔力を出力しているな。当然、魔力を出力する量を調節することで威力が上がることは分かっているが――その魔力を練る。というのはよく分からない」
まぁ、多分、どうやったら魔法が発動しないか。と、いうのを考えた時に発動までのプロセスを分解して実験した結果なんだけどね。
「では例えば、魔力1で作れる術式を構築するとします。当然、魔力1しか消費しませんよね?」
「普通に考えるとすればそうだな」
「これは威力にも該当すると考えて下さい。魔力消費1と仮定した魔法の威力はどうなりますか?」
と、私が訊くと閣下は難しそうな表情を浮かべる。
「術式によるのではないか?」
「まぁ、要素としては確かにな話ですが、今回はそこは無視します。魔力1の術式で扱う魔力は1です。当然、威力も1です。これを魔力の密度を上げて魔力1の術式構築に魔力3の密度で構築します。威力は当然のごとく3以上になります」
「魔力の密度……」
「はい、魔力探知などを行う時ってうすーく魔力を広げますよね。あれとは逆に魔力の密度を上げて術式構築をすると必然的に術式の威力が上がります」
まぁ言うのは簡単なんだけど、実際に魔力の密度をコントロールして術式構築をするには結構な練習が必要になる。と、いうか私でも感覚的にやっている事が多いので人に伝える際にもう少し上手くやる方法が必要かもしれないと思っている。
「イメージとしては同じくらいの細さでもギュッと圧縮するような感じで魔力を使うのです」
「――細く圧縮する」
クーベルト辺境伯は首を捻りながら手から魔力を少しだけ放出する。それを彼は紙縒りのように搾り上げていく。さすが【白金】クラスの冒険者になれるだけはありますね。素晴らしい芸術的な魔力操作です。
「なるほど……これは鍛錬が必要だね」
「ええ、威力を上げるために魔力放出に合わせながら圧縮率を上げていく事で同じ魔法や魔術でも威力を大幅に上げる事が出来ますわ」
「これは魔銃を使う時も同じ――と、いうことかい?」
「ええ、ご理解が早くて驚いておりますが、その通りですわ」
「なるほどね――」
と、彼は何やら考えながら幾度も魔力を練る動作を繰り返す。私はそれを見ながら小さく微笑む。それに気が付いた閣下は小さく苦笑する。
「すまないね。つい夢中になってしまったよ……」
「出来るようになると戦略が広がりますからね。見て下さい、慣れると――」
私はそう言って瞬時に練った魔力の球を手のひらに出して見せ、それを様々な形状に変えて見せる。
「なんとも末恐ろしいね。そんな簡単に見せられると驚いてしまうよ」
「あら? お母様はもっと凄いので、私なんかまだまだだと思い知らされてますわ」
「陛下と公爵夫人は何を目指しているのだろうね?」
たぶん最強ですよ。超絶負けず嫌いなんですもの。私のアイデアをさらに強化してフィードバックしてくれるし、とっても素敵なお母様達です。とりあえず、閣下への返答はせずに微笑んでおきます。
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