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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
184.悪役令嬢は長期休暇の終わりに溜息を吐く
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ハーブスト公爵領での生活も怒涛のスケジュールで、実験、勉強、会議、お茶会を幾度も繰り返し、気が付けば長期休暇も残り少なくなり、お母様と共に馬車で王都の屋敷へ大急ぎで帰った。いやぁ、行きしなはアンダンテール大洞窟へ寄ったのだけど、帰りは寄り道無しの強行軍で、王都の屋敷に着いた時に御者を買って出た騎士はやり切った顔でぶっ倒れていた――まぁ、命に別状は無いだろうけど、疲労も魔力消耗も凄かろう。と、いうのは見て分かった。
そして、アーマリア侯爵家からの迎えが来て、リンリィは少し寂し気な顔をしながらも、我が家からのお土産なども含めて大量の荷と共に家に帰って行った。
「――はぁ。なんとか……なんとか長期休暇の間に予定していた事を終える事が出来ました。全てはお母様のおかげとしか言えませんね」
「あら、そんなに褒めても何も出てこないわよ?」
お母様はそう言って楽し気に微笑んだ。母の術式構築に関して、本当に流石というところで私とリンリィの話を聞いた上で、それをさらに修正してくれるおかげで、計算機も新しい魔導回路の技術が作られたと言っても間違っていないわ。
いま、職人達の手で計算機が作られているのだけど、私やリンリィが構築した基礎回路を他の者が作れるような基準を作ったのもお母様だ。ほんと、魔術の技術についてもそうだけど、あまりにもオールマイティになんでも出来てしまうお母様はマジバケモンとしか言いようが無いわ。
あの、双子姉妹は本当にこの世界におけるトップ2と言っても多分間違いじゃないくらい、飛び抜けていると私は思っている。
「出来れば他家とのお茶会の回数を減らして貰えると助かるのですが――」
「無理ですよ。実務も大事なのは貴女もよく分かっているでしょう? 私達にとってお茶会というのは特に重要な実務だと考えなさい。このふた月でハーブストの臣下である家の把握も出来たでしょうし、王都での中立派閥の家々とも繋ぎが出来たハズです。当然、貴女の側近である者達との時間が少し減ってしまいましたが、学園でまた会えるわけですから」
と、正論パンチを喰らってしまい「はぁ~い」と、返事を返すしかなかった。因みに今回、パソコンへの道と並行して、馬車ならぬ魔導車と名付けた四輪オフロード車の初期案をお母様に渡し、今日のお母様とのお茶会の主軸となる話をする予定である。
「そういえば、エステリア。多重圧縮魔術に単純な魔術を組み込む方法論でこういうのを思いついたのだけど、見て貰えるかしら?」
お母様はまるで少女のように楽し気にそう言った。あー、まぁ、アレをみたら色々と組み入れたくなるよね。複雑化にひた走っていたお母様は単純化の可能性に気が付いていて、色々と思い付いたんだろうなぁ。
と、お母様は我が屋敷地下に存在する『魔術実験場』として使っている『訓練場』へのお誘いでお母様と共に向かうのであった。
元々、結界系の魔法を掛けて使っていたのだけど、最近は部屋自体が魔道具と結界によって多くのモノから守られている我が家専用のシェルターと化している。お父様も時折、魔導剣や魔導銃の訓練をここで行っていると言っていた。
部屋に到着したらすぐにお母様は術式を発動する。
「え?」
術式を展開する時の魔力の動きがあまりにも少なく、展開された術式がなんともヤバイ。思わず私は声を出してしまうほどにヤバイ。
「凄いでしょう? 今まで、超高速術式を多重掛けとかしていたわけだけど、高速術式を多重に圧縮した状態で前後に増幅《ブースト》を掛けることで少ない魔力で瞬時に発動出来る術式に昇華出来たわ。本来、使うべきかどうか悩むレベルの高火力魔術にはなるけれど、技術としては出来るということと知る事は大事なところね」
それはそうだけど、流石に複雑で多重に組み込まれた炎の嵐がその数数千くらいあり、多系統に渡る術式となっている所為で術式を途中で打ち切る対策も取られている。また各所に多重圧縮された術式が組まれている所為で本当に複雑な術式になっている。
そして、お母様は魔術を発動させずに術式を消した。魔力操作技術もお母様は天才的で術式展開した状態でそれを消すというのはここまで複雑な術式の場合、簡単では無い。それをさも当然という感じで出来るのは流石お母様。と、いうわけなのよ。
「それにしても、ここまで複雑な術式を綺麗な形で組めましたね」
「フフッ、貴女が教えてくれた単純な術式を圧縮する事で圧縮術式の新たな使い方に昇華出来た結果よ。多重圧縮した灯火でさえも、高火力の一撃へ変える可能性もあるわね」
お母様はそう言った。いやぁ、出来るんだよねぇ。と、私は自分が考えた術式を展開する。ただ、この術式単純なせいで打ち消しには弱いのよね。
「あら、貴女も既に考えていたのね。なるほど、近距離での一点集中火力になる術式ね。閃光の一撃とでも名付けましょうか」
「では、お母様の術式は千の炎嵐ですかね?」
「ふふっ、いいわね。それはいいとして、エステリア。先程の術式に高速化の術式だけは絶対に組み込みなさい。術式の基礎術式図はこちらです」
と、術式図の紙を渡され、うんまぁ、必要だよね。弱点はキチンと対応しておかないといけないよね。
そして、アーマリア侯爵家からの迎えが来て、リンリィは少し寂し気な顔をしながらも、我が家からのお土産なども含めて大量の荷と共に家に帰って行った。
「――はぁ。なんとか……なんとか長期休暇の間に予定していた事を終える事が出来ました。全てはお母様のおかげとしか言えませんね」
「あら、そんなに褒めても何も出てこないわよ?」
お母様はそう言って楽し気に微笑んだ。母の術式構築に関して、本当に流石というところで私とリンリィの話を聞いた上で、それをさらに修正してくれるおかげで、計算機も新しい魔導回路の技術が作られたと言っても間違っていないわ。
いま、職人達の手で計算機が作られているのだけど、私やリンリィが構築した基礎回路を他の者が作れるような基準を作ったのもお母様だ。ほんと、魔術の技術についてもそうだけど、あまりにもオールマイティになんでも出来てしまうお母様はマジバケモンとしか言いようが無いわ。
あの、双子姉妹は本当にこの世界におけるトップ2と言っても多分間違いじゃないくらい、飛び抜けていると私は思っている。
「出来れば他家とのお茶会の回数を減らして貰えると助かるのですが――」
「無理ですよ。実務も大事なのは貴女もよく分かっているでしょう? 私達にとってお茶会というのは特に重要な実務だと考えなさい。このふた月でハーブストの臣下である家の把握も出来たでしょうし、王都での中立派閥の家々とも繋ぎが出来たハズです。当然、貴女の側近である者達との時間が少し減ってしまいましたが、学園でまた会えるわけですから」
と、正論パンチを喰らってしまい「はぁ~い」と、返事を返すしかなかった。因みに今回、パソコンへの道と並行して、馬車ならぬ魔導車と名付けた四輪オフロード車の初期案をお母様に渡し、今日のお母様とのお茶会の主軸となる話をする予定である。
「そういえば、エステリア。多重圧縮魔術に単純な魔術を組み込む方法論でこういうのを思いついたのだけど、見て貰えるかしら?」
お母様はまるで少女のように楽し気にそう言った。あー、まぁ、アレをみたら色々と組み入れたくなるよね。複雑化にひた走っていたお母様は単純化の可能性に気が付いていて、色々と思い付いたんだろうなぁ。
と、お母様は我が屋敷地下に存在する『魔術実験場』として使っている『訓練場』へのお誘いでお母様と共に向かうのであった。
元々、結界系の魔法を掛けて使っていたのだけど、最近は部屋自体が魔道具と結界によって多くのモノから守られている我が家専用のシェルターと化している。お父様も時折、魔導剣や魔導銃の訓練をここで行っていると言っていた。
部屋に到着したらすぐにお母様は術式を発動する。
「え?」
術式を展開する時の魔力の動きがあまりにも少なく、展開された術式がなんともヤバイ。思わず私は声を出してしまうほどにヤバイ。
「凄いでしょう? 今まで、超高速術式を多重掛けとかしていたわけだけど、高速術式を多重に圧縮した状態で前後に増幅《ブースト》を掛けることで少ない魔力で瞬時に発動出来る術式に昇華出来たわ。本来、使うべきかどうか悩むレベルの高火力魔術にはなるけれど、技術としては出来るということと知る事は大事なところね」
それはそうだけど、流石に複雑で多重に組み込まれた炎の嵐がその数数千くらいあり、多系統に渡る術式となっている所為で術式を途中で打ち切る対策も取られている。また各所に多重圧縮された術式が組まれている所為で本当に複雑な術式になっている。
そして、お母様は魔術を発動させずに術式を消した。魔力操作技術もお母様は天才的で術式展開した状態でそれを消すというのはここまで複雑な術式の場合、簡単では無い。それをさも当然という感じで出来るのは流石お母様。と、いうわけなのよ。
「それにしても、ここまで複雑な術式を綺麗な形で組めましたね」
「フフッ、貴女が教えてくれた単純な術式を圧縮する事で圧縮術式の新たな使い方に昇華出来た結果よ。多重圧縮した灯火でさえも、高火力の一撃へ変える可能性もあるわね」
お母様はそう言った。いやぁ、出来るんだよねぇ。と、私は自分が考えた術式を展開する。ただ、この術式単純なせいで打ち消しには弱いのよね。
「あら、貴女も既に考えていたのね。なるほど、近距離での一点集中火力になる術式ね。閃光の一撃とでも名付けましょうか」
「では、お母様の術式は千の炎嵐ですかね?」
「ふふっ、いいわね。それはいいとして、エステリア。先程の術式に高速化の術式だけは絶対に組み込みなさい。術式の基礎術式図はこちらです」
と、術式図の紙を渡され、うんまぁ、必要だよね。弱点はキチンと対応しておかないといけないよね。
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