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カリスマ・インフルエンサー
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望美は着けていたベールをポールハンガーに掛けて、黒のワンピースのまま雄司の車に乗った。
外出する前にビビアンにパニーニを渡した。
朝ご飯として元街商店街のカフェで買ったのだが時間がないのと食欲がなくて食べれなかったのだ。
ビビアンはとても嬉しそうに受け取った。
車の中では雄司がこれから向かう先の説明をしてくれた。
「俺の知り合いの『レオナルド』というSNSフォロワー数800万人というインフルエンサーの自宅に向かっている。」
「・・・え?『レオナルド』ってあの『レオナルド』ですか?」
流行にあまり敏感ではない望美でも分かる『レオナルド』は超有名人である。
彼は大学在学中にコーヒー店でバイトしている姿を隠し撮りされ、その写真がSNSで拡散され一気に有名になった。
彼が働いているコーヒー店も香港やニューヨークに進出するほど人気が出た。
彼が有名になると学業を続ける事が難しくなったのだが、彼の影響で大学受験者が2倍以上に増え大学も一気に名門大の仲間入りした。
彼のその功績から特別単位が与えられ彼は大学卒業することができたのだった。
彼は大学卒業と同時に大手芸能事務所に所属するも、テレビ出演はずっと断り続けていて、SNSかネット動画配信でのみ活動を続けている。
活動を始めた当初はそのことに対する批判があったのだが、同じ事務所に所属するまだ売れてない役者やタレントをプロデュースし、彼らを有名にしたことから彼らのファンからは神と崇められるようになった。
圧倒的なスタイルの良さで何を着ても様になる彼のビジュアルとカリスマ性から、皆、彼の虜になっている。
「『レオナルド』ってお家あるんですか?」
望美は『レオナルド』に会える喜びで興奮のあまり意味の分からない質問をしてしまった。
「ああ。一応な。六本木にあるタワーマンションだ。リビングから東京タワーが見える。」
雄司は興味なさそうに答えた。
いつの間にか雄司の車はタワーマンションの駐車場に入って行った。
駐車場に到着するとレオナルドのマネージャーの高橋という男に部屋まで通して貰った。
望美は初めてのタワーマンションのエレベーターにドキドキしていた。
「ようこそ。」
望美たちがリビングに入るとソファに掛けていたレオナルドが笑顔で歓迎してくれた。
「やあ、久しぶりだなレオ。」
雄司は少しだけ手を上げて挨拶をした。
「彼女がうちの占いの館の占い師、のん先生だ。」
雄司が紹介するとレオナルドは快く握手をしてくれた。
「思った通り素敵な女性だ。」
レオナルドは望美の目を見て言った。
彼くらい成功していたら何も悩みが無さそうなのに、なぜ望美を呼んだのだろうか。
「さっそくで悪いけど、今日視てもらいたいのはマネージャーの高橋君のことだ。」
レオナルドはそう言うと今まで入り口の側にいた高橋を望美の前に呼んだ。
「レオナルドのマネージャーの高橋です。」
高橋は事務的な挨拶をした。
華やかさに欠けるが高橋も整った顔立ちをしており、この六本木の街がよく似合う男である。
「どうも、『ミルミル のん』です。みんなからは『のん先生』と呼ばれてます。」
望美は軽く自己紹介をした。
「のん先生、お会いできて嬉しく思います。」
そう言うと高橋は深呼吸をひとつして続けた。
「レオナルドのデビュー当時からマネージャーとして務めています。相談事は、私がこれからもレオナルドのマネージャーとして続けていって良いものなのか、最近迷いが出てきました。」
外出する前にビビアンにパニーニを渡した。
朝ご飯として元街商店街のカフェで買ったのだが時間がないのと食欲がなくて食べれなかったのだ。
ビビアンはとても嬉しそうに受け取った。
車の中では雄司がこれから向かう先の説明をしてくれた。
「俺の知り合いの『レオナルド』というSNSフォロワー数800万人というインフルエンサーの自宅に向かっている。」
「・・・え?『レオナルド』ってあの『レオナルド』ですか?」
流行にあまり敏感ではない望美でも分かる『レオナルド』は超有名人である。
彼は大学在学中にコーヒー店でバイトしている姿を隠し撮りされ、その写真がSNSで拡散され一気に有名になった。
彼が働いているコーヒー店も香港やニューヨークに進出するほど人気が出た。
彼が有名になると学業を続ける事が難しくなったのだが、彼の影響で大学受験者が2倍以上に増え大学も一気に名門大の仲間入りした。
彼のその功績から特別単位が与えられ彼は大学卒業することができたのだった。
彼は大学卒業と同時に大手芸能事務所に所属するも、テレビ出演はずっと断り続けていて、SNSかネット動画配信でのみ活動を続けている。
活動を始めた当初はそのことに対する批判があったのだが、同じ事務所に所属するまだ売れてない役者やタレントをプロデュースし、彼らを有名にしたことから彼らのファンからは神と崇められるようになった。
圧倒的なスタイルの良さで何を着ても様になる彼のビジュアルとカリスマ性から、皆、彼の虜になっている。
「『レオナルド』ってお家あるんですか?」
望美は『レオナルド』に会える喜びで興奮のあまり意味の分からない質問をしてしまった。
「ああ。一応な。六本木にあるタワーマンションだ。リビングから東京タワーが見える。」
雄司は興味なさそうに答えた。
いつの間にか雄司の車はタワーマンションの駐車場に入って行った。
駐車場に到着するとレオナルドのマネージャーの高橋という男に部屋まで通して貰った。
望美は初めてのタワーマンションのエレベーターにドキドキしていた。
「ようこそ。」
望美たちがリビングに入るとソファに掛けていたレオナルドが笑顔で歓迎してくれた。
「やあ、久しぶりだなレオ。」
雄司は少しだけ手を上げて挨拶をした。
「彼女がうちの占いの館の占い師、のん先生だ。」
雄司が紹介するとレオナルドは快く握手をしてくれた。
「思った通り素敵な女性だ。」
レオナルドは望美の目を見て言った。
彼くらい成功していたら何も悩みが無さそうなのに、なぜ望美を呼んだのだろうか。
「さっそくで悪いけど、今日視てもらいたいのはマネージャーの高橋君のことだ。」
レオナルドはそう言うと今まで入り口の側にいた高橋を望美の前に呼んだ。
「レオナルドのマネージャーの高橋です。」
高橋は事務的な挨拶をした。
華やかさに欠けるが高橋も整った顔立ちをしており、この六本木の街がよく似合う男である。
「どうも、『ミルミル のん』です。みんなからは『のん先生』と呼ばれてます。」
望美は軽く自己紹介をした。
「のん先生、お会いできて嬉しく思います。」
そう言うと高橋は深呼吸をひとつして続けた。
「レオナルドのデビュー当時からマネージャーとして務めています。相談事は、私がこれからもレオナルドのマネージャーとして続けていって良いものなのか、最近迷いが出てきました。」
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