きらきら王子とハウスキーパー生活

にじいろ♪

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第一章

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僕は健吾を愛してる。

決して健吾を軟禁したい訳じゃない。
僕は自由で天真爛漫で朗らかな健吾が好きなんだ。
友達と会っても、遊びに行っても、もちろんいい。
たまになら、飲みに行ってもいい。
ただ、その全てを知っておきたいだけ。
愛しているから。
この僕の愛が健吾に伝わってるかな。

翌朝、健吾が目を覚ます前に健吾のバッグにカメラとマイクを仕込んだ。

「いってきます」

そう言って、僕はいつも通りに部屋を出る。
今日は急いで有休を取って1日休みにしたけど健吾には秘密だ。
昨夜の健吾のあれは嘘じゃない。
思い出すだけで死にたくなる瞬間だった。

健吾が僕と別れようとしていることが事実だと分かっていて、健吾の嘘に乗った。
僕から離れないと信じたいから。

マンション前の喫茶店でコーヒーを飲んでいると健吾が出てきた。
いつものバッグ一つを持って。
大きな荷物じゃないことに安心する。
買い物か何かだろう。

そう思いながらも、健吾の後をつける。
駅の方へ向かう後ろ姿を見ながら少しずつ不安が込み上げてくる。
こっちには用事はないはずだ。
アカネママのバーも、行きつけのスーパーも無い。
あと何か用事があったか、と考えているうちに駅に入り電車に乗り込む。
これは、どこへ向かうのか。
考えて、ふと嫌な顔が思い浮かぶ。
まさか、と頭を振る。

電車は朝の通勤時間で混みあっていた。
僕はするすると人混みの間をどうにか縫って、ドア横の隙間に入り込んでいた健吾の後ろへピタリとつく。
他の奴に健吾を触られるなんて耐えられない。
健吾が身動ぎする。
どうやらくっつき過ぎたようだ。
健吾の髪からシャンプーの良い香りがする。
形の良いお尻が僕の身体に密着して電車の揺れと一緒に揺れている。
これで反応しない方が無理だ。
昨夜は、あんなことがあって珍しくシテいない。
健吾が疲れたからと寝てしまったのだ。

理由は分かっている。
けれど、僕はもう一度健吾の心を取り戻したい。
もう、嘘は吐かないし今度こそ誠実に向き合いたい。

そう思いながらも、身体は正直に反応してしまった。
硬くなったモノが健吾のお尻に当たる。
健吾は身体をずらそうとするが僕は壁も利用して健吾の身体を挟み込みピタリとついて離れないようにする。
チラチラと僕の方を見ようとするが身体を捻れないくらい密着していて確認出来ないでいる。
ああ、だめだ。興奮する。

ガタン、と大きく電車が揺れると同時に健吾の太ももの間に僕の膨らんだモノを滑り込ませた。
健吾の尻の間に当たり、健吾がびくっと反応する。
なんとか身体を捩って逃げようとするのが更に興奮する。
決して離れないように密着して動きながら更に健吾の感じるところへと擦り付ける。
健吾も嫌がりながらも少し感じてきているようだ。

あとで種明かしをして驚かせてやろう。
電車の揺れに合わせて僕の屹立を前後にすりあげる。
ピクんと反応する健吾が愛しい。
調子に乗って服越しに乳首をさする。
上がTシャツ1枚の健吾は、すぐにツンと立ち上がってしまい顔を真っ赤にしながら抵抗している。
抵抗する健吾の両手を僕の片手で固定して乳首をこねくり回す。
健吾のお尻がひくん、ひくん、と動いている。
乳首も感じて、すっかり入れたくなってる証拠だ。
こんな敏感な身体で満員電車に乗るなんて僕が居なければ必ず襲われるに決まってる。
僕が乗っていて本当に良かった。

健吾の身体は今、僕を間違いなく欲している。
そう思うと嬉しくて手が止まらない。
健吾がいつも一番悦ぶポイントを服の上から全て撫でていく。
さっきから、ビクンビクン、と背中が大きく跳ねて声を我慢するのに必死な健吾。
僕の日々の奉仕の成果で乳首でイケるようになってるから、もう果てた。
耳も真っ赤で、全てを食べてしまいたい。

「んっ」

乳首をピンッと弾くと、ごく小さい声が出た。
健吾はハッとして周りをキョロキョロ見ている。
誰も気付いていないことに安心したようだ。  
僕は勢い付いて健吾の前を寛げる。
健吾はイヤイヤと逃げようとするが僕の全身で抑え込んでいるから逃げられないし、もちろん誰にも見られない。

くちゅん、と濡れた音がした。
ずいぶんと、立ち上がった先から溢れ出ていたらしい。
小ぶりな健吾のモノをゆっくりと上下にかいていく。
すぐに全体がヌルヌルになった。
悦んでくれていて嬉しい。

ぬっちぬっち、と小さな音を立てながら追い上げていく。
健吾のお尻に力がこもる。
ああ、僕も太腿に挟まれて健吾のお尻を擦ってイきそうだ。
更に手と腰の動きを早めると、ピュッピュッと僕の掌に吐き出した。
僕はさっと口に持ってきて飲み込んだ。
やっぱりおいしい。

健吾はくったりとして壁にもたれている。
手早くズボンを履かせる。
次の駅で降ろそう。
健吾がエロ過ぎて危険だ。



「なんなんだよ·····」

次の駅で降りた健吾の第一声はそれだった。
目元を片手で抑えながらため息をついている。

「ごめんね、健吾。つい抑えられなくて」

ぺろ、と舌を出して謝る。
ぐったりした健吾をお姫様抱っこしながら歩く。
初めは嫌がった健吾も、もう大人しくなった。
どこか遠くを見つめる健吾が、かっこかわいい。

「それもだけど、なんでここにいんだよ。仕事は?」

「健吾に会いたくて帰ってきた」

健吾は俺を見て、ふっと笑う。

「また嘘か」

僕は立ち止まる。
健吾は、僕の目をじっと見つめる。

「唯人の嘘つく時が分かるようになった」

そう言って、ふわっと笑ったんだ。
久しぶりに心から笑った健吾の笑顔が嬉しくて僕は泣いてしまった。
昨日からこびり付いて離れない酷い不安が光を浴びて溶けていくようだった。



「だからさ、もう諦めた」

健吾と駅の近くのカフェでコーヒーを飲みながら話す。
僕の心も不思議と落ち着いている。

「もうさ、俺が逃げようとしても、絶対捕まるに決まってるよな」

僕は、もちろんと力強く頷く。

「愛の力があるからね」

健吾は、自分のバッグとスマホを見る。

「どーせ、なんか仕掛けられてんだろ」

僕は俯いて次の言葉を探す。

「いや、そんなことは…」

「ほら、図星」

かかか、と健吾が笑う。
高校生の頃と同じイタズラっ子のような笑い方。
胸がぶわっと熱くなる。

「もうさ、唯人が嘘ついてるか分かるから、いいよ。許す。今までのも全部、俺と一緒にいたい為の嘘で、あれもこれも部屋に付けた物も、全部俺が好きすぎて仕掛けた物なんだもんな?」

うんうん、と強く頷く。
僕の全ては健吾の為にあるから。

「電車の中でもあんなことしてさ。こんなド変態、俺以外に面倒見切れないし、最悪やばい犯罪者になるって十分に分かったから、もう観念して逃げるのは諦めるわ」

降参のポーズをして笑う健吾。

「だからさ、もう煮るなり焼くなり好きにしろよ。ただし、俺以外に手ぇ出すなよ?」

「当たり前だよ!僕には健吾しかいないんだから!愛してるのは健吾だけだから、これからも一生…」


「あれ?野上先生?」

来たか。こいつが来るとロクなことにならない。
ほら、さすがの健吾も固まってる。

「やあ、佐々木先生、これはどうも」

一応、挨拶をするが笑わない。
もう、健吾を失いたくないから健吾が嫌がることは二度としないんだ。

「今日はお休みなんでしたっけー?まあ、私もそうなんです、彼とデートで、ほんと偶然ですね。あら、また弟さんと仲良く…」

「彼が僕のパートナーです」

はっきりと、佐々木先生の目を見て返す。

「「え?」」

健吾と佐々木先生の声が重なる。
ちょっと嫉妬。
いいな、健吾とシンクロしたい。

「前に言っていた僕の大切なパートナー、つまり恋人です。事実婚ということです。それに僕達は同級生ですから弟じゃないんですよ。佐々木先生には偶然で、良く会いますから、お伝えしておきますね」

ぽかーんとした佐々木先生の手元のコーヒーが零れている。
せっかくの高そうなスカートが茶色に染まって台無しだ。
奥にいる彼氏らしき男もポカンとして、落としたスイーツを靴で踏んでる。
似た者同士でお似合いだ。

「健吾、行こう」 

僕は今度こそ王子スマイルで挨拶して健吾と店を出る。

「えっちょっと、良かったのかよ?!あんなこと言ったら職場で広まるだろ?お前、先生なんだから」

「もしこれでクビになったなら、他の仕事に就くよ。その為にも努力していろんな資格取ってあるし株もやってるから。なんなら、今からでも転職活動しようか」

そうウインクすると健吾は呆れたような照れたような表情になる。

「あ、そーだ。これからも一緒にいるなら、1個だけ条件がある」

「なに?なに?なんでも言って?なんでもするから」

僕は必死に言いながら顔を近付ける。
どんな条件だって飲むつもりだ。
それが、僕の健吾への愛なんだから。

「なんでもって言ったな?その言葉忘れんなよ」

「え?」

頭に強い衝撃と、視界が揺れた。

ゴキィッと思いっきり拳で頬を殴られた。
僕は地面に派手に転がる。

「ーっ、えっ?えっ?」

顔を抑えて健吾を見ると爆笑していた。

「あーーーっスッキリした!よし!バカワンコ!飯食いに行こーぜ!」

晴れやかな顔の健吾と、唇を切って頬を腫らした僕。
周りからの痛い視線。
僕は、なんだかよく分からなくて、でも健吾が楽しそうだから嬉しくて、こんなに喜ぶなら、いつでも殴られようって心に誓った。

「けんごぉーーーっ待ってよぉーーっ!」

「おっせぇよ、バカ。遅れずに、一生、俺についてこいよ」

健吾の笑顔が、もはや破壊神。

「愛してるーーー!!!!」

「うっせぇ、バカ」

もう一回、反対の頬を殴られた。


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