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第31話 大豊作
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それから数日後。
「メビウス様、農作物が取れました! 豊作ですよ!」
「いや、早すぎません?」
俺がラインさんにそんな報告を受けて畑に向かうと、そこには数日前に植えたばかりの農作物が実っているという事態を前に困惑していた。
草木が全く生えていない『死地』だというのに、『家電量販店』の前だけは青々しくなっていた。
ラインさんたちはかなり張り切ってくれたらしく、多くの種類の野菜が広大な面積でなっていた。
まぁ、まったく理由が見当つかないわけではないのだけれど。
すると、アリスとカグヤは目の前にある畑を見て、テンションを上げていた。
「さすが、旦那様です! 旦那様、あの実など真っ赤ですよ!」
「本当にすごいね、ご主人様! これは、農業大国になるのも時間の問題じゃない?」
俺は二人の言葉を聞きながら、目の前にある畑を見てふむと考える。
軽い気持ちで初めて見た農業だったが、これを上手く使えば財源を得ることができるようになるかもしれない。
「メビウス様! よろしければ、食べていただけませんか?」
俺がそんなことを考えていると、ラインさんが収穫したばかりのトマタの実を籠いっぱいに入れて持ってきた。
俺はラインさんに手渡された赤いトマタの実を受け取って、よく観察してみる。
「赤いし実がふっくらしている。それでいて、大きさもあって……なんか、俺が知っているトマタと別物って感じがする」
俺は想像よりも良すぎるでき映えに困惑しながら、一口トマタをかじってみた。すると、薄めの皮の先にある甘酸っぱさが口に広がってきた。果肉のジューシーさもさることながら、ただ甘いだけではない野菜本来のうまみがそこにはあった。
「うまっ! え、トマタってこんなに美味かったっけ?」
俺は今まで食べたことのない味に感動して、二口三口と食べる手が止まらなくなってしまった。
「あっ、凄くおいしいです!」
「うん! 甘くておいしい!」
すると、ラインさんからトマタを受け取ったアリスとカグヤもそんな言葉を漏らしていた。
そんな俺たちの言葉を聞いたラインさんはニコッと嬉しそうに笑って続ける。
「そうなんですよ! 皆驚いています! これも、メビウス様から頂いた土と肥料などがあったおかげなのでしょう!」
俺はラインさんの言葉を聞いて、小さく首を横に振る。
「俺が用意したのは土と肥料と、便利な道具くらいです。それを形にしたのはラインさんなので、これはラインさんたちの手柄ですよ」
確かに、数日で野菜が実ったのは俺が仕様変更をした土や肥料を使ったからだ。
それでも、あくまで俺は用意をしただけ。ラインさんたちがいなければ、こんな大きな農園を作ることはできなかっただろう。
「勿体ないお言葉、ありがとうございます!」
俺は深く頭を下げてくるラインさんの頭を上げさせて、籠いっぱいに入っているトマタを見て続ける。
「うん。これだけ美味しければ、結構な値段が付くんじゃないかな」
「ですが、どこの国が買い取ってくれるでしょうか。それに、ここまで熟してしまいますと、隣国に持っていく間に熟れ過ぎてしまう気がします」
ラインさんは頬をかいて申し訳なさそうにそう言った。
確かに、今の完熟した状態で隣国に運ぼうとしたら、隣国に着くことには熟し過ぎてしまうかもしれない。
でも、その心配をしないでいいように少しずつ進めていた計画があった。
まさか、こんな短期間で野菜ができるとは思わなかったけど、問題はないだろう。
「そこは大丈夫ですよ。ちゃんと考えてありますから。とりあえず、できた野菜を収穫していきましょうか。専用の保存庫があるので、そっちに運びましょう」
「専用の保存庫、ですか?」
ラインさんは俺の言葉を聞いて、きょとんとした顔で首を傾げていた。
そうだった。まだラインさんたちには話していなかったのだ。
俺は少しだけ胸を張って、得意げな感じで続ける。
「はい。大容量なので、きっと全部保存できますよ。鮮度は保ったままで!」
『家電量販店』にある物で、大容量で野菜の保存に長けている保存庫と言えばあれしかないだろう。
そして、俺はラインさんたちと共に、収穫した野菜を持って『家電量販店』にある冷蔵庫売り場へと向かったのだった。
「メビウス様、農作物が取れました! 豊作ですよ!」
「いや、早すぎません?」
俺がラインさんにそんな報告を受けて畑に向かうと、そこには数日前に植えたばかりの農作物が実っているという事態を前に困惑していた。
草木が全く生えていない『死地』だというのに、『家電量販店』の前だけは青々しくなっていた。
ラインさんたちはかなり張り切ってくれたらしく、多くの種類の野菜が広大な面積でなっていた。
まぁ、まったく理由が見当つかないわけではないのだけれど。
すると、アリスとカグヤは目の前にある畑を見て、テンションを上げていた。
「さすが、旦那様です! 旦那様、あの実など真っ赤ですよ!」
「本当にすごいね、ご主人様! これは、農業大国になるのも時間の問題じゃない?」
俺は二人の言葉を聞きながら、目の前にある畑を見てふむと考える。
軽い気持ちで初めて見た農業だったが、これを上手く使えば財源を得ることができるようになるかもしれない。
「メビウス様! よろしければ、食べていただけませんか?」
俺がそんなことを考えていると、ラインさんが収穫したばかりのトマタの実を籠いっぱいに入れて持ってきた。
俺はラインさんに手渡された赤いトマタの実を受け取って、よく観察してみる。
「赤いし実がふっくらしている。それでいて、大きさもあって……なんか、俺が知っているトマタと別物って感じがする」
俺は想像よりも良すぎるでき映えに困惑しながら、一口トマタをかじってみた。すると、薄めの皮の先にある甘酸っぱさが口に広がってきた。果肉のジューシーさもさることながら、ただ甘いだけではない野菜本来のうまみがそこにはあった。
「うまっ! え、トマタってこんなに美味かったっけ?」
俺は今まで食べたことのない味に感動して、二口三口と食べる手が止まらなくなってしまった。
「あっ、凄くおいしいです!」
「うん! 甘くておいしい!」
すると、ラインさんからトマタを受け取ったアリスとカグヤもそんな言葉を漏らしていた。
そんな俺たちの言葉を聞いたラインさんはニコッと嬉しそうに笑って続ける。
「そうなんですよ! 皆驚いています! これも、メビウス様から頂いた土と肥料などがあったおかげなのでしょう!」
俺はラインさんの言葉を聞いて、小さく首を横に振る。
「俺が用意したのは土と肥料と、便利な道具くらいです。それを形にしたのはラインさんなので、これはラインさんたちの手柄ですよ」
確かに、数日で野菜が実ったのは俺が仕様変更をした土や肥料を使ったからだ。
それでも、あくまで俺は用意をしただけ。ラインさんたちがいなければ、こんな大きな農園を作ることはできなかっただろう。
「勿体ないお言葉、ありがとうございます!」
俺は深く頭を下げてくるラインさんの頭を上げさせて、籠いっぱいに入っているトマタを見て続ける。
「うん。これだけ美味しければ、結構な値段が付くんじゃないかな」
「ですが、どこの国が買い取ってくれるでしょうか。それに、ここまで熟してしまいますと、隣国に持っていく間に熟れ過ぎてしまう気がします」
ラインさんは頬をかいて申し訳なさそうにそう言った。
確かに、今の完熟した状態で隣国に運ぼうとしたら、隣国に着くことには熟し過ぎてしまうかもしれない。
でも、その心配をしないでいいように少しずつ進めていた計画があった。
まさか、こんな短期間で野菜ができるとは思わなかったけど、問題はないだろう。
「そこは大丈夫ですよ。ちゃんと考えてありますから。とりあえず、できた野菜を収穫していきましょうか。専用の保存庫があるので、そっちに運びましょう」
「専用の保存庫、ですか?」
ラインさんは俺の言葉を聞いて、きょとんとした顔で首を傾げていた。
そうだった。まだラインさんたちには話していなかったのだ。
俺は少しだけ胸を張って、得意げな感じで続ける。
「はい。大容量なので、きっと全部保存できますよ。鮮度は保ったままで!」
『家電量販店』にある物で、大容量で野菜の保存に長けている保存庫と言えばあれしかないだろう。
そして、俺はラインさんたちと共に、収穫した野菜を持って『家電量販店』にある冷蔵庫売り場へと向かったのだった。
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―・―・―・―・―・―・―・―
タイトルを全部書くなら、
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※「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」に同内容のものを投稿しています。
※この作品以外にもいろいろと小説を投稿しています。よろしければそちらもご覧ください。
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