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密室バレンタイン
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二ノ瀬颯汰は、ガラにも無く期待していた。
なんたって今日は、世のカップルたちが揃いも揃って浮かれるバレンタインデーである。もちろん、ソウタも恋人に渡すチョコレートを用意した。イベントごとにあまり関心が無く、プレゼントというものに無頓着な自分の恋人だって、この日くらい何かくれるんじゃないかと期待しているのである。
ソウタが所属する水泳部より恋人の所属する応援団部の方が、少しだけ活動時間が長い。
水泳部が活動を終えてから早三十分。そろそろ恋人も部活が終わった頃だろうか、駐輪場に向かった。
一緒に帰ろうと約束をしているわけではない。だけど基本的に友達と帰らず、一人で颯爽と帰ってしまう恋人だから、タイミングさえあれば一緒に帰ってもらえるのだ。約束すれば良いだけとは思いつつ、クラスの女子が言っていた「彼氏が毎日一緒に帰る約束してきてウザい」という言葉が頭にこびりついて、結局言い出せないのである。
週に二回くらい、自分でわざとタイミングを合わせてどうにか一緒に帰っているわけだ。
もちろん今日だって、バレンタインデーだから待っている。
自転車にまたがって、今から帰りますよ感を出す。今から帰るけど、その前にちょっとスマホを見てたらあなたが来たので、だったら一緒に帰りませんか、という体がなければ誘えないのだ。
すぐに、話し声は近づいて来た。ビンゴ、よく通る声の主たちは応援団部である。その中に、もちろん恋人も、三嶋龍希もいた。
「おー、ソウタ!今帰りか!」
「はい。あ、あの、良かったら、」
「今からみんなでカラオケ行かないか?」
「は?」
悪気の無さそうな、屈託の無い笑顔の恋人。
もちろんソウタとしても、今日じゃなければ快諾しただろうお誘い。応援団部の人たちにはお世話になっている。
だけど今日はバレンタインデーで、ソウタとタツキは恋人同士なのである。
「すみません先輩、今日俺用事あるんで」
「そうなのか?じゃあ残念だな」
「ええ残念です」
声が冷たくなるのをやめられない。タツキは、いつもと違うとは気付いていてもなにも言わず、少し不思議な顔でソウタを見るだけだ。
仲間の元に戻ろうとするタツキ、恨みがましく声をかける。拗ねている自分が子供っぽくて心底嫌だったが、我慢出来なかった。
「先輩、今日チョコ何個貰いました?」
「チョコ?」
「はい、バレンタインです。バ・レ・ン・タ・イ・ン。俺は4個貰いました」
まあ義理なんですけど、とは付け足さない。決して嘘の申告ではない。
「あっ……」
「じゃあ、また明日」
ソウタは自転車に乗って駐輪場を抜け出した。ちょっと気まずい思いをすれば良いのだ。タツキを恨みつつ、懲りない自分も嫌になる。実のところ、二人は付き合い始めて二年と半分くらいは立つのだ。それまでタツキがバレンタインを覚えていたことは無い。そろそろ三嶋龍希という人間に、イベントによるプレゼントを期待するのはやめた方がいいのである。
でも欲しいんだよなぁ、というのがどうしようもない本心なのだが。
信号にぶち当たって止まる。この信号は長いから困る。タツキに追いつかれませんように、とすぐ走り出せるよう信号を見つめて待った。
瞬間。
「ソウタァーーーーーー!!」
「ひっ!?」
よく通る声が街中に響く。さすが応援団部、声の通らせ方を知っている。
「わるい、忘れてた!」
「声がでかいです恥ずかしいです」
「えっそうか?悪いな、先に行かれたら良くないと思って焦った」
寒空の中、少しだけ汗をかいたタツキの頰は、ほんのり赤い。
「いいんですよ、いつも忘れてますし」
「言い方にすごいトゲがある……」
正直、こうやって追いかけてきてくれただけで拗ねた心が癒されるのだから困ったものである。だけど一度機嫌を悪くした手前、すぐに機嫌を戻すのも憚られた。
ちょうど良いタイミングで信号が青になる。
「じゃあ、俺行くんで」
「あ、ま、待って、一緒に帰ろう!」
「……カラオケは?」
「遅れて行くって言った」
ソウタより少し背の低いタツキは、本人が意図しなくたって上目遣いになる。こんな時でも、その瞳が可愛らしく見えてしまうのだ。
「少し寄り道していいですか」
「俺はいいけど、用事はいいのか?」
「……先輩に渡すの用意したんですけど、ここじゃ渡せないでしょう」
「あ、あ、そうなのか、そっか、ありがとうな」
気まずそうな嬉しそうなタツキを置いて、先に走り出す。
すみません、先輩。チョコを渡すだけで寄り道を終わらせるつもりは無いんです。
学校から駅までの一番近い道から少し外れて、住宅街に入る。少しすれば人のいない公園が出てきた。帰り道たむろするのにちょうどいい公園だ。
「こっち来てください」
自転車を降りて、ソウタは迷わずトイレに向かった。
「いや待ってくれ、ちょ、チョコ渡すだけならここでも」
「誰かに見られてたら嫌じゃないですか」
「大丈夫だって!っていうかトイレでチョコ渡すの嫌じゃないか!?」
「俺だって出来れば公衆トイレなんかじゃない方がいいですけど。……それに渡すだけとは言ってないです」
トイレに誰もいないのを確認して、一番奥の個室に入る。このトイレは少し古い割りに洋式だ。なんとなくそのまま座りたくなくて、自前のポケットティッシュで便座を拭いた。
遅れてタツキが入ってくる。
「ソ、ソウタ」
「ここ座ってください」
なんだかんだ言いながら、タツキがしっかりドアに鍵をかけたのを確認して、便座に座った自分に跨がらせる。
学ランの中に着込んでいるソウタと違って、タツキはコートで暖を取っていた。学ランのボタンを外して手を入れると熱いくらいの体温が伝わってくる。
少しタツキの体温を味わったあと、ポケットに入れたままのチョコを取り出した。デパートで女子の波に飲まれながらなんと買ったものである。ラッピングを外して、スライド式の箱から六個入りのうちの一個を取って唇で加えた。落とさないうちに、また箱を閉めてポケットに戻す。
唇からチョコを取って、タツキに見せつけた。
「これ一個、俺の前で全部食べてください」
「わ、わかった」
そして、口を開けて待つタツキには渡さず、自分で食べてしまう。それを見たタツキは顔を真っ赤にして、それから観念したようにソウタの口に中に舌を入れた。
「んっ、ふ、......っ、んっ」
歯でゆるく抑えていたチョコを見つけたタツキが懸命に舐めだす。意地悪してチョコを口に奥にやれば、もっと深くまで舌を伸ばそうと上体の体重ごとソウタにかかった。
噛んでしまわないように気をつけながら、またチョコを歯の間に戻す。奥は自分が少し苦しかった。
チョコを舐めるのに必死なタツキのシャツのボタンを外していく。現れた黒いヒートテック越しに、胸を撫でた。手のひらでコリ、と硬い感触がして、タツキの肩が跳ねる。
「ひっ、ぁ、こらっ」
唇が離れて、キッと睨まれた。普段なにをしても怒らないタツキの「こら」なんてセリフに自身が昂ぶるのが分かった。我ながら変態くさい。
「まらのこっへますよ?」
なるべく溶かさないように喋ろうとするから、変な言葉になった。しかしタツキにはちゃんと伝わったようで、仕方なしと言った様子でまた口付けてくれる。
タツキの唇は薄くて、柔らかくなんかはない。だけど、まだ付き合い始めの頃、唇がカサカサしてると言ったらそれ以来リップをかかしていないらしく、触れると気持ちいいのだ。
ヒートテック越しに脇腹を少し撫で、また胸に手を滑らせて行く。突起を転がしても、今度はなにも言わなかった。代わりにソウタの首の後ろに回した腕に力が入って、二人の間の隙間が狭くなる。
「んぅ、......ぅ、んっ、は、ぅう」
人差し指と中指の第二関節で、突起をこねる。ビクビク腰が揺れて、漏れる声はしっかりと甘い。
片手で胸の突起をいじりながら、もう片手を背中に滑らせた。背筋をつうとなぞれば、タツキの体がのけぞった。尾骶骨をゆっくり、撫で回す。ベルトをしていても、手を入れる隙間はあった。スラックスの中に忍び込ませて、それからパンツの中に指を入れた。
「……あっ、そ、そうた……?」
タツキの口が離れて、口の中のチョコが溶けきってるのに気付いた。残念なことに、この人を手放す時間だ。
名残惜しいものの、チョコ一個と言った手前引き延ばすのもかっこ悪い気がして大人しく手を離した。よれたヒートテックをなおしてやる。シャツのボタンを付けるのは、なるべく長い時間一緒に居たいからだ。
未練がましいのが伝わってしまったのか、タツキがソウタの頭を撫でた。
「先輩?」
「今日はごめんな」
「いえ、気にしてないので」
「気にしてるだろぉ」
「気にしてませんって」
「美味しかったぞ、残りのももらっていいか?」
「……どうぞ」
ソウタのポケットからチョコの箱を抜き取って、自分のポケットに入れる。
「今週の土曜空いてるか?」
「午前中は部活です」
「じゃあ午後からうちに来ないか、父さんも母さんも仕事だ」
「妹さんは?」
「一日部活」
「……行きます」
タツキはソウタの膝から降りた。個室から出るわけでも無く、二人で立ってしまえば個室はぎゅうぎゅうだ。
「チョコとゴム、用意して待ってる」
ソウタの昂ぶった雄をひと撫でしてから、いたずらっぽく笑って、タツキは個室を出た。ソウタは後を追う気にもなれずまた便器に座る。
『抜いてから行きます。先輩のせいです』
とメッセージを送れば、グッジョブと親指を立てたキャラクターのスタンプが返ってきた。
メッセージの返信が雑なところも好きなんだよなぁ、なんて思いながら、また個室に鍵をかける。息を潜めて、自身を取り出した。
タツキのハメ撮りをオカズにしてやろうとスマホを取ったところで、またメッセージが来る。
『俺も帰ったらお前で抜く』
結局、ハメ撮りした画像を出す前にその文面だけで達した。
なんたって今日は、世のカップルたちが揃いも揃って浮かれるバレンタインデーである。もちろん、ソウタも恋人に渡すチョコレートを用意した。イベントごとにあまり関心が無く、プレゼントというものに無頓着な自分の恋人だって、この日くらい何かくれるんじゃないかと期待しているのである。
ソウタが所属する水泳部より恋人の所属する応援団部の方が、少しだけ活動時間が長い。
水泳部が活動を終えてから早三十分。そろそろ恋人も部活が終わった頃だろうか、駐輪場に向かった。
一緒に帰ろうと約束をしているわけではない。だけど基本的に友達と帰らず、一人で颯爽と帰ってしまう恋人だから、タイミングさえあれば一緒に帰ってもらえるのだ。約束すれば良いだけとは思いつつ、クラスの女子が言っていた「彼氏が毎日一緒に帰る約束してきてウザい」という言葉が頭にこびりついて、結局言い出せないのである。
週に二回くらい、自分でわざとタイミングを合わせてどうにか一緒に帰っているわけだ。
もちろん今日だって、バレンタインデーだから待っている。
自転車にまたがって、今から帰りますよ感を出す。今から帰るけど、その前にちょっとスマホを見てたらあなたが来たので、だったら一緒に帰りませんか、という体がなければ誘えないのだ。
すぐに、話し声は近づいて来た。ビンゴ、よく通る声の主たちは応援団部である。その中に、もちろん恋人も、三嶋龍希もいた。
「おー、ソウタ!今帰りか!」
「はい。あ、あの、良かったら、」
「今からみんなでカラオケ行かないか?」
「は?」
悪気の無さそうな、屈託の無い笑顔の恋人。
もちろんソウタとしても、今日じゃなければ快諾しただろうお誘い。応援団部の人たちにはお世話になっている。
だけど今日はバレンタインデーで、ソウタとタツキは恋人同士なのである。
「すみません先輩、今日俺用事あるんで」
「そうなのか?じゃあ残念だな」
「ええ残念です」
声が冷たくなるのをやめられない。タツキは、いつもと違うとは気付いていてもなにも言わず、少し不思議な顔でソウタを見るだけだ。
仲間の元に戻ろうとするタツキ、恨みがましく声をかける。拗ねている自分が子供っぽくて心底嫌だったが、我慢出来なかった。
「先輩、今日チョコ何個貰いました?」
「チョコ?」
「はい、バレンタインです。バ・レ・ン・タ・イ・ン。俺は4個貰いました」
まあ義理なんですけど、とは付け足さない。決して嘘の申告ではない。
「あっ……」
「じゃあ、また明日」
ソウタは自転車に乗って駐輪場を抜け出した。ちょっと気まずい思いをすれば良いのだ。タツキを恨みつつ、懲りない自分も嫌になる。実のところ、二人は付き合い始めて二年と半分くらいは立つのだ。それまでタツキがバレンタインを覚えていたことは無い。そろそろ三嶋龍希という人間に、イベントによるプレゼントを期待するのはやめた方がいいのである。
でも欲しいんだよなぁ、というのがどうしようもない本心なのだが。
信号にぶち当たって止まる。この信号は長いから困る。タツキに追いつかれませんように、とすぐ走り出せるよう信号を見つめて待った。
瞬間。
「ソウタァーーーーーー!!」
「ひっ!?」
よく通る声が街中に響く。さすが応援団部、声の通らせ方を知っている。
「わるい、忘れてた!」
「声がでかいです恥ずかしいです」
「えっそうか?悪いな、先に行かれたら良くないと思って焦った」
寒空の中、少しだけ汗をかいたタツキの頰は、ほんのり赤い。
「いいんですよ、いつも忘れてますし」
「言い方にすごいトゲがある……」
正直、こうやって追いかけてきてくれただけで拗ねた心が癒されるのだから困ったものである。だけど一度機嫌を悪くした手前、すぐに機嫌を戻すのも憚られた。
ちょうど良いタイミングで信号が青になる。
「じゃあ、俺行くんで」
「あ、ま、待って、一緒に帰ろう!」
「……カラオケは?」
「遅れて行くって言った」
ソウタより少し背の低いタツキは、本人が意図しなくたって上目遣いになる。こんな時でも、その瞳が可愛らしく見えてしまうのだ。
「少し寄り道していいですか」
「俺はいいけど、用事はいいのか?」
「……先輩に渡すの用意したんですけど、ここじゃ渡せないでしょう」
「あ、あ、そうなのか、そっか、ありがとうな」
気まずそうな嬉しそうなタツキを置いて、先に走り出す。
すみません、先輩。チョコを渡すだけで寄り道を終わらせるつもりは無いんです。
学校から駅までの一番近い道から少し外れて、住宅街に入る。少しすれば人のいない公園が出てきた。帰り道たむろするのにちょうどいい公園だ。
「こっち来てください」
自転車を降りて、ソウタは迷わずトイレに向かった。
「いや待ってくれ、ちょ、チョコ渡すだけならここでも」
「誰かに見られてたら嫌じゃないですか」
「大丈夫だって!っていうかトイレでチョコ渡すの嫌じゃないか!?」
「俺だって出来れば公衆トイレなんかじゃない方がいいですけど。……それに渡すだけとは言ってないです」
トイレに誰もいないのを確認して、一番奥の個室に入る。このトイレは少し古い割りに洋式だ。なんとなくそのまま座りたくなくて、自前のポケットティッシュで便座を拭いた。
遅れてタツキが入ってくる。
「ソ、ソウタ」
「ここ座ってください」
なんだかんだ言いながら、タツキがしっかりドアに鍵をかけたのを確認して、便座に座った自分に跨がらせる。
学ランの中に着込んでいるソウタと違って、タツキはコートで暖を取っていた。学ランのボタンを外して手を入れると熱いくらいの体温が伝わってくる。
少しタツキの体温を味わったあと、ポケットに入れたままのチョコを取り出した。デパートで女子の波に飲まれながらなんと買ったものである。ラッピングを外して、スライド式の箱から六個入りのうちの一個を取って唇で加えた。落とさないうちに、また箱を閉めてポケットに戻す。
唇からチョコを取って、タツキに見せつけた。
「これ一個、俺の前で全部食べてください」
「わ、わかった」
そして、口を開けて待つタツキには渡さず、自分で食べてしまう。それを見たタツキは顔を真っ赤にして、それから観念したようにソウタの口に中に舌を入れた。
「んっ、ふ、......っ、んっ」
歯でゆるく抑えていたチョコを見つけたタツキが懸命に舐めだす。意地悪してチョコを口に奥にやれば、もっと深くまで舌を伸ばそうと上体の体重ごとソウタにかかった。
噛んでしまわないように気をつけながら、またチョコを歯の間に戻す。奥は自分が少し苦しかった。
チョコを舐めるのに必死なタツキのシャツのボタンを外していく。現れた黒いヒートテック越しに、胸を撫でた。手のひらでコリ、と硬い感触がして、タツキの肩が跳ねる。
「ひっ、ぁ、こらっ」
唇が離れて、キッと睨まれた。普段なにをしても怒らないタツキの「こら」なんてセリフに自身が昂ぶるのが分かった。我ながら変態くさい。
「まらのこっへますよ?」
なるべく溶かさないように喋ろうとするから、変な言葉になった。しかしタツキにはちゃんと伝わったようで、仕方なしと言った様子でまた口付けてくれる。
タツキの唇は薄くて、柔らかくなんかはない。だけど、まだ付き合い始めの頃、唇がカサカサしてると言ったらそれ以来リップをかかしていないらしく、触れると気持ちいいのだ。
ヒートテック越しに脇腹を少し撫で、また胸に手を滑らせて行く。突起を転がしても、今度はなにも言わなかった。代わりにソウタの首の後ろに回した腕に力が入って、二人の間の隙間が狭くなる。
「んぅ、......ぅ、んっ、は、ぅう」
人差し指と中指の第二関節で、突起をこねる。ビクビク腰が揺れて、漏れる声はしっかりと甘い。
片手で胸の突起をいじりながら、もう片手を背中に滑らせた。背筋をつうとなぞれば、タツキの体がのけぞった。尾骶骨をゆっくり、撫で回す。ベルトをしていても、手を入れる隙間はあった。スラックスの中に忍び込ませて、それからパンツの中に指を入れた。
「……あっ、そ、そうた……?」
タツキの口が離れて、口の中のチョコが溶けきってるのに気付いた。残念なことに、この人を手放す時間だ。
名残惜しいものの、チョコ一個と言った手前引き延ばすのもかっこ悪い気がして大人しく手を離した。よれたヒートテックをなおしてやる。シャツのボタンを付けるのは、なるべく長い時間一緒に居たいからだ。
未練がましいのが伝わってしまったのか、タツキがソウタの頭を撫でた。
「先輩?」
「今日はごめんな」
「いえ、気にしてないので」
「気にしてるだろぉ」
「気にしてませんって」
「美味しかったぞ、残りのももらっていいか?」
「……どうぞ」
ソウタのポケットからチョコの箱を抜き取って、自分のポケットに入れる。
「今週の土曜空いてるか?」
「午前中は部活です」
「じゃあ午後からうちに来ないか、父さんも母さんも仕事だ」
「妹さんは?」
「一日部活」
「……行きます」
タツキはソウタの膝から降りた。個室から出るわけでも無く、二人で立ってしまえば個室はぎゅうぎゅうだ。
「チョコとゴム、用意して待ってる」
ソウタの昂ぶった雄をひと撫でしてから、いたずらっぽく笑って、タツキは個室を出た。ソウタは後を追う気にもなれずまた便器に座る。
『抜いてから行きます。先輩のせいです』
とメッセージを送れば、グッジョブと親指を立てたキャラクターのスタンプが返ってきた。
メッセージの返信が雑なところも好きなんだよなぁ、なんて思いながら、また個室に鍵をかける。息を潜めて、自身を取り出した。
タツキのハメ撮りをオカズにしてやろうとスマホを取ったところで、またメッセージが来る。
『俺も帰ったらお前で抜く』
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