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本編2
モブ令嬢と第二王子は出奔する7※
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「いててっ……」
湯船に入ると体のあちこちに痛みが走った。お湯が沁みる手のひらや足の裏を確認すると、皮が思い切り剥けている。訓練中はアドレナリンが出ていたので痛みを感じなかったのだろう。まぁ何百回も木剣を振ったり、屋敷の周囲も何周も走ったりしたら当然か……。
「アリエル……君は時々頑張りすぎるんだ」
シャルル王子は眉を下げながら私の手を取ると、そっと口づけた。
「後でちゃんと手当をしよう。いや、兄上に治癒魔法を使ってもらうか」
「毎日続けたらタコになって平気になると思うんですけどね」
「……令嬢がなにを言っているんだ。君は本当にやり遂げかねないが……」
彼は小さくため息をついて私の体を引き寄せる。シャルル王子の肌が私の肌に触れたと思うと、隙間なんて作るものかと言わんばかりにぎゅうぎゅうと抱きしめられた。
裸の彼をそっと観察する。まだ薄い細身の体。くびれた腰からなだらかにお尻に繋がる美しいライン。染み一つないきめ細やかな白い肌。
いいなぁ、お肌が綺麗で。シャルル王子に、にきびやらができたところなんて見たことがない。乙女ゲームの関係者補正なんだろうか……なんだかずるい。
まだ幼い彼は少年から男性になる最中の少し危うい魅力を放っている。こう言うと怒られるのだけれど、彼は非常に中性的で妖精のように綺麗だ。
湯舟でシャルル王子と抱き合っていると冷えた体が温まり、解れてくる。私はふーっと深い息を吐いた。
「温まってきたか? アリエル」
「あったかいです、シャルル様!」
シャルル王子が心配そうに言いながら小さな唇を合わせてくる。それに応えるように軽い口づけを返して私は微笑んだ。
「……本当に可愛いな、アリエルは……」
……婚約者様の目は腐っているのかなぁ。いつもながらそう思う。シャルル王子の方が何百倍も綺麗で可愛い。私がこんな見た目をしていたら、毎日うっとりと鏡を眺めていただろう。
「シャルル様って、女性の趣味が変ですよね……いたっ!」
そう言ってこてりと首を傾げると不満そうな顔でデコピンをされた。
「アリエルは世界一可愛い。誰がなんと言おうとそうだ。君自身であっても異論は認めない。アリエル以上に素敵な女性は、この世に存在なんてしないんだ」
彼の言葉に私の顔は真っ赤になった。人生で私が男性に褒められた回数はとても少ない。それもほとんどがお世辞である。なのにシャルル王子と出会ってからは、毎日のように『可愛い、綺麗だ』と褒めそやかされる。しかもこんな絶世の美少年にだ。……これには未だに慣れることができない。
だって私、モブだもの! 自他ともに認めるモブだもの!
「欲目がすぎますよ、シャルル様……」
欲目だけじゃなくて巨乳補正もある気がする。彼はお胸が大好きですものね。
恥ずかしくなってぎゅっと彼を抱きしめると、金色の頭は胸の間に埋まってしまう。不満げで、でもどこか幸せそうにシャルル王子は私を見上げた。
「君は可愛いぞ。アリエル、大好きだ」
シャルル王子の手が私の胸に伸びる。そして決して可愛くないサイズの胸をゆっくりと揉み込んだ。抱き合っている間に硬くなっていた彼の物が、さらに硬さを増して持ち上がった。本当にお胸が好きだなぁ……そんな苦笑をしながら、夢中で胸に触れる彼の額にキスをする。
「私も、シャルル様が好きです。好きなところはたくさんありすぎて、言葉にするのが難しいですけど」
まずお顔が信じられないくらいに好みだ。少し心配になるくらいに、頑張り屋なところも好き。すぐに目を潤ませる泣き虫なところもとても可愛い。泣き虫だけど芯が強くて男らしいところは尊敬できる。私にたくさん愛を囁いてくれる、愛情いっぱいなところも好き。心にはどんどん彼の好きなところが思い浮かぶ。……彼の全部が好きだなぁ。
「いつかちゃんと、聞かせてくれ」
「あっ、シャルル様っ……」
豪奢な美貌で微笑んで彼は私の胸の頂を吸い上げた。
「ふっ……んっ……」
小さな舌が頂を転がす。寄る辺が欲しくてシャルル王子の手をそっと握ると、綺麗な手がしっかりと握り返してくれた。指を絡めながら舌の刺激を受け入れていると、お腹のあたりが切なく疼く。
「あっ……んっ」
舌先で胸に丁寧な愛撫を加えながら、彼は空いた方の手を蜜壺に伸ばす。細い指が淡い茂みをゆるりと撫で、その奥にある花弁の表面をなぞる。ぬるりとした蜜が指に絡まったのだろう。シャルル王子は嬉しそうに笑った。
「濡れているのが、お湯の中でもわかるな。ああ、感じやすい君もとても可憐だ」
「しゃるる、さま」
シャルル王子は可憐の意味を一度辞書で調べた方がいい。
そんなツッコミを心の中で入れている間に彼の指が花芽を優しく擦った。
「ひゃぁっ……!」
可愛いと何度も囁きながら彼は花芽を刺激する。触れられるたびに腰が跳ね、じんじんとした甘い痺れに思考は絡め取られていく。シャルル王子の金色の瞳は感じる私の姿をじっくりと眺めていて……それがとても恥ずかしい。こんなモブ女の感じている顔なんて、そんなに眺めないで。
「はずかしいです、シャルル様……っ。みちゃ、いやぁっ……」
「アリエル……! 可愛すぎか! くそっ、薬は部屋か!」
シャルル王子が苛立った声を上げた。私も膣内にシャルル王子のが欲しい。あの大きな物で中を満たしてもらい、奥をたくさん突かれたい。
「お部屋、いきましょ……? しゃるるさまの、欲しい……」
ねだるように囁くと彼のお顔は真っ赤になった。
何度もキスを交わしながら、せわしない足取りで寝台へと向かう。体の水滴を拭う余裕なんてどちらにもない。濡れた体で寝台に倒れ込むと、サイドテーブルに置いていた避妊薬をシャルル王子が口に含み一刻も惜しいという性急さの口移しで飲まさせる。
足を大きく彼の手で開かれると花弁が物欲しげにひくりと震え、蜜がはしたなく滴った。
「アリエル、好きだっ……」
そう口にしながら彼は余裕のない所作で蜜壺に熱をあてがう。そして一気に貫いた。
湯船に入ると体のあちこちに痛みが走った。お湯が沁みる手のひらや足の裏を確認すると、皮が思い切り剥けている。訓練中はアドレナリンが出ていたので痛みを感じなかったのだろう。まぁ何百回も木剣を振ったり、屋敷の周囲も何周も走ったりしたら当然か……。
「アリエル……君は時々頑張りすぎるんだ」
シャルル王子は眉を下げながら私の手を取ると、そっと口づけた。
「後でちゃんと手当をしよう。いや、兄上に治癒魔法を使ってもらうか」
「毎日続けたらタコになって平気になると思うんですけどね」
「……令嬢がなにを言っているんだ。君は本当にやり遂げかねないが……」
彼は小さくため息をついて私の体を引き寄せる。シャルル王子の肌が私の肌に触れたと思うと、隙間なんて作るものかと言わんばかりにぎゅうぎゅうと抱きしめられた。
裸の彼をそっと観察する。まだ薄い細身の体。くびれた腰からなだらかにお尻に繋がる美しいライン。染み一つないきめ細やかな白い肌。
いいなぁ、お肌が綺麗で。シャルル王子に、にきびやらができたところなんて見たことがない。乙女ゲームの関係者補正なんだろうか……なんだかずるい。
まだ幼い彼は少年から男性になる最中の少し危うい魅力を放っている。こう言うと怒られるのだけれど、彼は非常に中性的で妖精のように綺麗だ。
湯舟でシャルル王子と抱き合っていると冷えた体が温まり、解れてくる。私はふーっと深い息を吐いた。
「温まってきたか? アリエル」
「あったかいです、シャルル様!」
シャルル王子が心配そうに言いながら小さな唇を合わせてくる。それに応えるように軽い口づけを返して私は微笑んだ。
「……本当に可愛いな、アリエルは……」
……婚約者様の目は腐っているのかなぁ。いつもながらそう思う。シャルル王子の方が何百倍も綺麗で可愛い。私がこんな見た目をしていたら、毎日うっとりと鏡を眺めていただろう。
「シャルル様って、女性の趣味が変ですよね……いたっ!」
そう言ってこてりと首を傾げると不満そうな顔でデコピンをされた。
「アリエルは世界一可愛い。誰がなんと言おうとそうだ。君自身であっても異論は認めない。アリエル以上に素敵な女性は、この世に存在なんてしないんだ」
彼の言葉に私の顔は真っ赤になった。人生で私が男性に褒められた回数はとても少ない。それもほとんどがお世辞である。なのにシャルル王子と出会ってからは、毎日のように『可愛い、綺麗だ』と褒めそやかされる。しかもこんな絶世の美少年にだ。……これには未だに慣れることができない。
だって私、モブだもの! 自他ともに認めるモブだもの!
「欲目がすぎますよ、シャルル様……」
欲目だけじゃなくて巨乳補正もある気がする。彼はお胸が大好きですものね。
恥ずかしくなってぎゅっと彼を抱きしめると、金色の頭は胸の間に埋まってしまう。不満げで、でもどこか幸せそうにシャルル王子は私を見上げた。
「君は可愛いぞ。アリエル、大好きだ」
シャルル王子の手が私の胸に伸びる。そして決して可愛くないサイズの胸をゆっくりと揉み込んだ。抱き合っている間に硬くなっていた彼の物が、さらに硬さを増して持ち上がった。本当にお胸が好きだなぁ……そんな苦笑をしながら、夢中で胸に触れる彼の額にキスをする。
「私も、シャルル様が好きです。好きなところはたくさんありすぎて、言葉にするのが難しいですけど」
まずお顔が信じられないくらいに好みだ。少し心配になるくらいに、頑張り屋なところも好き。すぐに目を潤ませる泣き虫なところもとても可愛い。泣き虫だけど芯が強くて男らしいところは尊敬できる。私にたくさん愛を囁いてくれる、愛情いっぱいなところも好き。心にはどんどん彼の好きなところが思い浮かぶ。……彼の全部が好きだなぁ。
「いつかちゃんと、聞かせてくれ」
「あっ、シャルル様っ……」
豪奢な美貌で微笑んで彼は私の胸の頂を吸い上げた。
「ふっ……んっ……」
小さな舌が頂を転がす。寄る辺が欲しくてシャルル王子の手をそっと握ると、綺麗な手がしっかりと握り返してくれた。指を絡めながら舌の刺激を受け入れていると、お腹のあたりが切なく疼く。
「あっ……んっ」
舌先で胸に丁寧な愛撫を加えながら、彼は空いた方の手を蜜壺に伸ばす。細い指が淡い茂みをゆるりと撫で、その奥にある花弁の表面をなぞる。ぬるりとした蜜が指に絡まったのだろう。シャルル王子は嬉しそうに笑った。
「濡れているのが、お湯の中でもわかるな。ああ、感じやすい君もとても可憐だ」
「しゃるる、さま」
シャルル王子は可憐の意味を一度辞書で調べた方がいい。
そんなツッコミを心の中で入れている間に彼の指が花芽を優しく擦った。
「ひゃぁっ……!」
可愛いと何度も囁きながら彼は花芽を刺激する。触れられるたびに腰が跳ね、じんじんとした甘い痺れに思考は絡め取られていく。シャルル王子の金色の瞳は感じる私の姿をじっくりと眺めていて……それがとても恥ずかしい。こんなモブ女の感じている顔なんて、そんなに眺めないで。
「はずかしいです、シャルル様……っ。みちゃ、いやぁっ……」
「アリエル……! 可愛すぎか! くそっ、薬は部屋か!」
シャルル王子が苛立った声を上げた。私も膣内にシャルル王子のが欲しい。あの大きな物で中を満たしてもらい、奥をたくさん突かれたい。
「お部屋、いきましょ……? しゃるるさまの、欲しい……」
ねだるように囁くと彼のお顔は真っ赤になった。
何度もキスを交わしながら、せわしない足取りで寝台へと向かう。体の水滴を拭う余裕なんてどちらにもない。濡れた体で寝台に倒れ込むと、サイドテーブルに置いていた避妊薬をシャルル王子が口に含み一刻も惜しいという性急さの口移しで飲まさせる。
足を大きく彼の手で開かれると花弁が物欲しげにひくりと震え、蜜がはしたなく滴った。
「アリエル、好きだっ……」
そう口にしながら彼は余裕のない所作で蜜壺に熱をあてがう。そして一気に貫いた。
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