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花屋のうさぎの困惑2※
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「リオネル、さま。ダメです……」
「このままでは、辛いだろう?」
リオネル様は優しく、熱を包んだ手を上下させた。僕は他人に、そんなところを触れられたことがない。そこに初めて触れたのが、リオネル様だなんて。
「は……やぁっ……」
僕は首を振りながらリオネル様の膝から下りようとする。だけど腰に回された片手は力強くて、リオネル様の膝に縫い止められたままになってしまう。
亀頭をゆるゆると指先で撫でられ、綺麗な指先に先走りが絡む。羞恥に駆られて何度も首を横に振ると、腰に回っていたリオネル様の片手がそっと頭に触れて、安心させるように頭を何度も撫でられた。
「触れられるのは、嫌か?」
そう訊ねてくるリオネル様の口調が、どこか切羽詰まっているように聞こえるのは、気のせいだろうか。『恐れ多い』という感情は、胸の内でぐるぐるしている。だけど嫌かと訊かれると恐怖感も嫌悪感も……不思議とない。
「嫌じゃ、ないです……」
絞り出すように言う僕をリオネル様は横抱きに抱え直し、頬に口づけをした。今までこんなことをされたことがなかったので、僕はびっくりして、リオネル様の綺麗なお顔を凝視してしまう。すると美しい黄緑色の瞳と視線が交わった。
リオネル様の尻尾が激しく揺れているのが目に映る。狼が尻尾を振る時って、どんな場合だっけ……
「嫌でないのなら、よかった」
白い頬を淡い赤に染めて微笑まれ、今度は優しく唇を重ねられる。重なった唇からは電流が走ったような痺れが感じられ、僕の思考を奪ってしまう。リオネル様は何度も、何度も。唇を重ねながら、熱杭を擦り上げた。
「は……っ……」
気持ちよすぎて、バカになってしまいそうだ。リオネル様の服をぎゅっと握りながら、与えられる快楽を僕は享受した。射精感が狂おしいくらいにせり上がる。だけどこのまま出してしまうと、リオネル様のお手を確実に汚してしまう。
「リオネル、さま。放して、出ちゃいますから……っ」
「遠慮なく出せばいい」
なけなしの理性を振り絞って言葉を発したけれど、リオネル様は手を放してくれない。それどころか、僕の耳を食みながら追い立てるように手の動きを早めた。
「やっ、ぁあああっ!」
僕は甲高い声を上げながら、リオネル様の手の中に白濁を吐き出した。リオネル様は精を吐き出した僕のペニスを指先で何度もくすぐる。その淡い刺激に身を震わせる僕の頬に、彼は口づけをした。
ちらりと見ると、予想の通りリオネル様のお手は白濁でべっとりと汚れている。それを見て、僕は真っ青になった。
――勝手に発情をして、リオネル様に処理をさせ、挙句の果てにはお手を汚してしまった。いくらお優しいリオネル様でも、さすがにお怒りになるのではないだろうか。
「ご、ごめんなさ……。ご、ご、ご無礼を……」
僕はハンカチをポケットから取り出して、ゴシゴシとリオネル様の大きな手を拭いた。体はブルブルと震え、歯の根が合わない。赤の瞳には涙がせり上がり、溢れてぽろぽろと頬を転がり落ちた。
「怯えなくていい。すまないな。レイラが愛らしいから、触れすぎてしまった」
リオネル様は囁くと、そっと唇を合わせてきた。先ほどもされたけれど……僕はどうして、リオネル様に口づけをされているのだろう。それに愛らしいなんて言われてしまった。
こんなの『好かれている』と勘違いしそうになる。だけどそれだけは、あり得ない。僕は平凡なオメガなのだから。お優しいリオネル様が『処理』をしてくださったからって、勘違いしてはダメだ。
「……感じているレイラは、とても素敵だった」
囁かれ、美しい唇を啄むように数度重ねられ、蕩けるような笑みを浮かべられ。……その笑顔を見ていると、心臓がぎゅっと痛いくらいに締めつけられた。
「このままでは、辛いだろう?」
リオネル様は優しく、熱を包んだ手を上下させた。僕は他人に、そんなところを触れられたことがない。そこに初めて触れたのが、リオネル様だなんて。
「は……やぁっ……」
僕は首を振りながらリオネル様の膝から下りようとする。だけど腰に回された片手は力強くて、リオネル様の膝に縫い止められたままになってしまう。
亀頭をゆるゆると指先で撫でられ、綺麗な指先に先走りが絡む。羞恥に駆られて何度も首を横に振ると、腰に回っていたリオネル様の片手がそっと頭に触れて、安心させるように頭を何度も撫でられた。
「触れられるのは、嫌か?」
そう訊ねてくるリオネル様の口調が、どこか切羽詰まっているように聞こえるのは、気のせいだろうか。『恐れ多い』という感情は、胸の内でぐるぐるしている。だけど嫌かと訊かれると恐怖感も嫌悪感も……不思議とない。
「嫌じゃ、ないです……」
絞り出すように言う僕をリオネル様は横抱きに抱え直し、頬に口づけをした。今までこんなことをされたことがなかったので、僕はびっくりして、リオネル様の綺麗なお顔を凝視してしまう。すると美しい黄緑色の瞳と視線が交わった。
リオネル様の尻尾が激しく揺れているのが目に映る。狼が尻尾を振る時って、どんな場合だっけ……
「嫌でないのなら、よかった」
白い頬を淡い赤に染めて微笑まれ、今度は優しく唇を重ねられる。重なった唇からは電流が走ったような痺れが感じられ、僕の思考を奪ってしまう。リオネル様は何度も、何度も。唇を重ねながら、熱杭を擦り上げた。
「は……っ……」
気持ちよすぎて、バカになってしまいそうだ。リオネル様の服をぎゅっと握りながら、与えられる快楽を僕は享受した。射精感が狂おしいくらいにせり上がる。だけどこのまま出してしまうと、リオネル様のお手を確実に汚してしまう。
「リオネル、さま。放して、出ちゃいますから……っ」
「遠慮なく出せばいい」
なけなしの理性を振り絞って言葉を発したけれど、リオネル様は手を放してくれない。それどころか、僕の耳を食みながら追い立てるように手の動きを早めた。
「やっ、ぁあああっ!」
僕は甲高い声を上げながら、リオネル様の手の中に白濁を吐き出した。リオネル様は精を吐き出した僕のペニスを指先で何度もくすぐる。その淡い刺激に身を震わせる僕の頬に、彼は口づけをした。
ちらりと見ると、予想の通りリオネル様のお手は白濁でべっとりと汚れている。それを見て、僕は真っ青になった。
――勝手に発情をして、リオネル様に処理をさせ、挙句の果てにはお手を汚してしまった。いくらお優しいリオネル様でも、さすがにお怒りになるのではないだろうか。
「ご、ごめんなさ……。ご、ご、ご無礼を……」
僕はハンカチをポケットから取り出して、ゴシゴシとリオネル様の大きな手を拭いた。体はブルブルと震え、歯の根が合わない。赤の瞳には涙がせり上がり、溢れてぽろぽろと頬を転がり落ちた。
「怯えなくていい。すまないな。レイラが愛らしいから、触れすぎてしまった」
リオネル様は囁くと、そっと唇を合わせてきた。先ほどもされたけれど……僕はどうして、リオネル様に口づけをされているのだろう。それに愛らしいなんて言われてしまった。
こんなの『好かれている』と勘違いしそうになる。だけどそれだけは、あり得ない。僕は平凡なオメガなのだから。お優しいリオネル様が『処理』をしてくださったからって、勘違いしてはダメだ。
「……感じているレイラは、とても素敵だった」
囁かれ、美しい唇を啄むように数度重ねられ、蕩けるような笑みを浮かべられ。……その笑顔を見ていると、心臓がぎゅっと痛いくらいに締めつけられた。
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