【R18】うさぎのオメガは銀狼のアルファの腕の中

夕日(夕日凪)

文字の大きさ
9 / 59

花屋のうさぎの困惑2※

しおりを挟む
「リオネル、さま。ダメです……」
「このままでは、辛いだろう?」

 リオネル様は優しく、熱を包んだ手を上下させた。僕は他人に、そんなところを触れられたことがない。そこに初めて触れたのが、リオネル様だなんて。

「は……やぁっ……」

 僕は首を振りながらリオネル様の膝から下りようとする。だけど腰に回された片手は力強くて、リオネル様の膝に縫い止められたままになってしまう。
 亀頭をゆるゆると指先で撫でられ、綺麗な指先に先走りが絡む。羞恥に駆られて何度も首を横に振ると、腰に回っていたリオネル様の片手がそっと頭に触れて、安心させるように頭を何度も撫でられた。

「触れられるのは、嫌か?」

 そう訊ねてくるリオネル様の口調が、どこか切羽詰まっているように聞こえるのは、気のせいだろうか。『恐れ多い』という感情は、胸の内でぐるぐるしている。だけど嫌かと訊かれると恐怖感も嫌悪感も……不思議とない。

「嫌じゃ、ないです……」

 絞り出すように言う僕をリオネル様は横抱きに抱え直し、頬に口づけをした。今までこんなことをされたことがなかったので、僕はびっくりして、リオネル様の綺麗なお顔を凝視してしまう。すると美しい黄緑色の瞳と視線が交わった。
 リオネル様の尻尾が激しく揺れているのが目に映る。狼が尻尾を振る時って、どんな場合だっけ……

「嫌でないのなら、よかった」

 白い頬を淡い赤に染めて微笑まれ、今度は優しく唇を重ねられる。重なった唇からは電流が走ったような痺れが感じられ、僕の思考を奪ってしまう。リオネル様は何度も、何度も。唇を重ねながら、熱杭を擦り上げた。

「は……っ……」

 気持ちよすぎて、バカになってしまいそうだ。リオネル様の服をぎゅっと握りながら、与えられる快楽を僕は享受した。射精感が狂おしいくらいにせり上がる。だけどこのまま出してしまうと、リオネル様のお手を確実に汚してしまう。

「リオネル、さま。放して、出ちゃいますから……っ」
「遠慮なく出せばいい」

 なけなしの理性を振り絞って言葉を発したけれど、リオネル様は手を放してくれない。それどころか、僕の耳を食みながら追い立てるように手の動きを早めた。

「やっ、ぁあああっ!」

 僕は甲高い声を上げながら、リオネル様の手の中に白濁を吐き出した。リオネル様は精を吐き出した僕のペニスを指先で何度もくすぐる。その淡い刺激に身を震わせる僕の頬に、彼は口づけをした。
 ちらりと見ると、予想の通りリオネル様のお手は白濁でべっとりと汚れている。それを見て、僕は真っ青になった。
 ――勝手に発情をして、リオネル様に処理をさせ、挙句の果てにはお手を汚してしまった。いくらお優しいリオネル様でも、さすがにお怒りになるのではないだろうか。

「ご、ごめんなさ……。ご、ご、ご無礼を……」

 僕はハンカチをポケットから取り出して、ゴシゴシとリオネル様の大きな手を拭いた。体はブルブルと震え、歯の根が合わない。赤の瞳には涙がせり上がり、溢れてぽろぽろと頬を転がり落ちた。

「怯えなくていい。すまないな。レイラが愛らしいから、触れすぎてしまった」

 リオネル様は囁くと、そっと唇を合わせてきた。先ほどもされたけれど……僕はどうして、リオネル様に口づけをされているのだろう。それに愛らしいなんて言われてしまった。
 こんなの『好かれている』と勘違いしそうになる。だけどそれだけは、あり得ない。僕は平凡なオメガなのだから。お優しいリオネル様が『処理』をしてくださったからって、勘違いしてはダメだ。

「……感じているレイラは、とても素敵だった」

 囁かれ、美しい唇を啄むように数度重ねられ、蕩けるような笑みを浮かべられ。……その笑顔を見ていると、心臓がぎゅっと痛いくらいに締めつけられた。
しおりを挟む
感想 59

あなたにおすすめの小説

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

愛を知らない少年たちの番物語。

あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。 *触れ合いシーンは★マークをつけます。

僕だけの番

五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。 その中の獣人族にだけ存在する番。 でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。 僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。 それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。 出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。 そのうえ、彼には恋人もいて……。 後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

【短編】売られていくウサギさんを横取りしたのは誰ですか?<オメガバース>

cyan
BL
ウサギの獣人でΩであることから閉じ込められて育ったラフィー。 隣国の豚殿下と呼ばれる男に売られることが決まったが、その移送中にヒートを起こしてしまう。 単騎で駆けてきた正体不明のαにすれ違い様に攫われ、訳が分からないまま首筋を噛まれ番になってしまった。 口数は少ないけど優しいαに過保護に愛でられるお話。

病み墜ちした騎士を救う方法

無月陸兎
BL
目が覚めたら、友人が作ったゲームの“ハズレ神子”になっていた。 死亡フラグを回避しようと動くも、思うようにいかず、最終的には原作ルートから離脱。 死んだことにして田舎でのんびりスローライフを送っていた俺のもとに、ある噂が届く。 どうやら、かつてのバディだった騎士の様子が、どうもおかしいとか……? ※欠損表現有。本編が始まるのは実質中盤頃です

オメガな王子は孕みたい。

紫藤なゆ
BL
産む性オメガであるクリス王子は王家の一員として期待されず、離宮で明るく愉快に暮らしている。 ほとんど同居の獣人ヴィーは護衛と言いつついい仲で、今日も寝起きから一緒である。 王子らしからぬ彼の仕事は町の案内。今回も満足して帰ってもらえるよう全力を尽くすクリス王子だが、急なヒートを妻帯者のアルファに気づかれてしまった。まあそれはそれでしょうがないので抑制剤を飲み、ヴィーには気づかれないよう仕事を続けるクリス王子である。

アルファのアイツが勃起不全だって言ったの誰だよ!?

モト
BL
中学の頃から一緒のアルファが勃起不全だと噂が流れた。おいおい。それって本当かよ。あんな完璧なアルファが勃起不全とかありえねぇって。 平凡モブのオメガが油断して美味しくいただかれる話。ラブコメ。 ムーンライトノベルズにも掲載しております。

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

処理中です...