無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第3章 世界編

第59話 警備隊長

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俺は更に奥の扉を開け、証拠になりそうなものを探す。

「おっノートだ!
日記のようだな。どれどれ___」

俺はノートのページをめくる。



〈1日目、私はあの方に救われた。あの方の助けになれるよう頑張ろうと思う。

10日目、あの方の職を初めて知った。とても恐ろしい職だった。

50日目、あの方の実験に加わることが出来た。私の職を頼りにしていると言われた。頑張らねば。

100日目、あの方が仲間を次々と増やしデスティザークという組織を作った。活躍しないと捨てられてしまう。活躍せねば。

300日目、あの方の元に着いてから1年が経つ。私は組織での活躍が認められ、4thの座に着いた。

500日目、いい計画を思いついた。実験体を捕まえるために警備___〉



ギィー…

「っ!?」

俺が日記を読んでいると洞窟の扉が開く音がした。

「まずいっ!」

俺はすぐさま本を閉じ、隠れる場所を探す。

「おかしい…誰かいるのか!!」

俺は瞬時に置いてあった箱の裏に隠れる。

バタンッ

俺が隠れている部屋のドアが開けられる。

「出てこい!」

どうしよう!絶体絶命だ!!

こんなの見つかったら絶対に殺されてしまう。
まさかデスティザークが関わっていたとは!

それに相手はデスティザークの4thだ。
実力は相当なものだろう。

「【取り出し】…」

俺はこっそりと亜空間から仮面を取り出す。

買っておいてよかった!
屋台に売ってたからもしかしたら使うかもって思って買っておいたんだよね!

俺は仮面をつけ前に出る。

ドアのところに立っていたのは、金髪で三つ編みをしたダークエルフだった。

間違いない!この人が犯人だ!
顔をしっかり覚えたぞ!

「誰だ貴様!殺す!」

ダークエルフの魔力が増し、力がどんどん大きくなっていく。

今ここで勝てるだろうか…

相手はデスティザーク4th 。
俺1人で?
俺の力だけじゃ勝つのは難しいだろうな。

ここは一旦引くべきだ!

イメージしろ、宿の部屋、俺のベッドの上…

「悪いが一旦引かせてもらう!【転移】!」

俺の身体が光に包まれる。

「待て!」

俺は気がつくと宿の部屋のベッドの上にいた。

「これが【転移】…さすがに魔力が持ってかれすぎ…だ…」

【転移】によって魔力の大半が持ってかれた。

まさかこんなに魔力が持ってかれるとはな。
朝移動の時に使わなくて良かった。

今日はもう疲れたし、犯人を捜索するのは明日にするか。



◆◆◆



ルイスが誘拐事件の噂を調べてるころ、メリア達は警備団の所で訓練を受けていた。

「私が警備隊長のバイルス・コートだ。君たちが今日から体験を行う新人か?」

「よろしくお願いします!」

「まだ子供のようだが実力は?冒険者カードを見せてくれ」

「どうぞ!」

メリア達は各々の冒険者カードを見せる。

「ほう、この歳でAランクとBランク、Cランクでも十分だ。
それでは訓練の説明をしよう。
これから1週間、私の元で訓練を行ってもらう。
そして1週間後、試験として森で魔物の討伐を行う。
以上が内容だが不満のあるものは?」

「はい!訓練メニューはみんな同じですか?」

「人によって訓練の相性があるからな。みんな一緒という訳では無い。
他に質問は?」

「ありません!」

「ではこれから訓練を始める。
まずは各々苦手な部分を明らかにするため模擬戦からだ」

「「「はい!」」」

その後警備隊長とみんなの模擬戦を行い、それぞれに足りない部分を明らかにしていった。

模擬戦の結果はと言うと、みんな見事に惨敗してしまった。

バイルスはサルディニア帝国の警備隊長というだけあって相当強かった。

「なんだあの人、強すぎる…」

「負けた…」

「私のトラップがことごとく買わされちゃった」

「絶対に強くなってやるんだから!」

「これからお前たちの弱点を言わせてもらう。
まずはメリア!」

警備隊長がメリアを指差す。

「お前は動きが直線的だ。もっと駆け引きをしろ。
能力でねじ伏せられるのは2流までだ」

「頑張ります!」

「次にアート!
お前は駆け引きは文句ないが、深く考えすぎだ。
それぞれの魔術の特性を理解しろ」

「精進します」

「次にシシー!
お前は何も考えなすぎだ。ただ魔術を売っていればいいってもんじゃない。
もっと使う場面を考えろ」

「はい…」

「次にアオ!
お前の能力は設置型だ。相手と駆け引きをして、もっと置く場所を考えろ。
相手の進む道に罠を仕掛けるのではなく、罠に誘導することを覚えろ」

「わかりました!」

「今日はこれで終わりだ。明日から本格的に訓練を始める」

「「ありがとうございました!」」

警備隊長はメリアたちに別れを告げ去っていく。

「やっと終わったよ」

「疲れた~」

「訓練嫌い…」

「ルイスが待ってるから帰りましょ!」

それからメリアたちは宿に帰っていった。


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