無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第3章 世界編

第58話 誘拐事件の噂

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屋台と言ったらやっぱり肉串!

「すみませーん!肉串2つください!」

「まいどありー!おや、坊や旅をしてるのかい?」

「はい!今日この国に着いたばかりです」

「そうかい。最近この街で旅人を狙った誘拐が起きてるって噂があるんだわさ。
くれぐれも気をつけなさいね」

「ありがとうございます!」

旅人を狙った誘拐とか怖いなー。
まっ、俺達には関係ないだろうけどね。

〈主よ、今の噂どうも臭う気がするのじゃが…〉

普段時雨丸は大人しい。
そんな時雨丸が話し出すということは何かしらあるのは間違いなさそうだ。

そういえば予言書に噂を調べろと書いてあった。

(どうやら事件の臭いがするみたいだ…)

〈気をつけるのじゃよ〉

(わかった)

みんなのところに戻る前に何か買っていこうかな。

俺は何かいいものは無いかと屋台を見渡す。

あれは…使いそうだな!

俺は直感で使いそうなものを買い、それからみんなの元へ戻った。

「みんなおまたせ」

「ルイス遅いよー!」

「さっき街の人に警備団の場所を聞いたら教えてくれたよ」

「じゃあ食べ終わったら受付に行こーう!」

「訓練やだ…」

俺たちはサルディニア帝国のお昼ご飯を楽しみ、その後警備団の元に向かった。

警備団の前の看板には訓練体験の張り紙があり、下の方に小さくSランク冒険者はお断りさせていただきますと書いてあった。

どうやってやらない方に持っていくか悩んでいたけど、簡単にいけそうだな。

「すみません!訓練の受付をしに来ました!」

「えっ?こんな小さい子が?
すみませんが、冒険者カードを見せて貰えますか?」

やっぱり子供だとどうしても疑われちゃうんだな。

「これで大丈夫ですか?」

俺以外の4人は各々の冒険者カードを見せる。

俺は訓練に参加しないためカードは見せていない。

「わー!皆さんランクが高いですね!Aランクの方まで!
これは隊長が喜びそうです!」

「あれ、ルイスは?」

「俺はね、ほら」

俺は張り紙の下を指差しながら冒険者カードを見せる。

「Sランクの方でしたか!?
残念ですが、Sランクは訓練に参加出来ないことになっておりまして…
ですが見学することは可能ですよ!」

「いえ、大丈夫ですよ!」

「そんな制限があったのか」

「えー!ルイスと一緒に訓練できないじゃん!
それに見学も来ないの?」

「ちょっとやりたいことがあってね」

「ずるい…」

そんなわけで俺は訓練から逃れることが出来た。
みんなの訓練は明日から始まり、1週間行うらしい。

その間、俺は1週間で噂の事件を解かないといけない制限付きときた。
これは骨が折れそうだな。



翌朝…

みんなは朝から警備団の訓練場に向かい、俺は街の人への聞き込みをすることにした。

意外とみんな何かしら話してくれたが、困ったことになった。

ある人は___

「誘拐事件の噂ねぇ。
誘拐された人はお城の地下室に閉じ込められているんじゃないかって噂よ」

またある人は___

「私その噂知ってるわよ。
森の洞窟に研究室があって、誘拐した人で人体実験を行っているのだとか」

またまたある人は___

「俺様は誘拐犯を見たことがあるぜ!
はっきりと顔は見えなかったが、髪は金髪で長く、三つ編みみたいな感じで束ねてた気がするぜ」

色々な証言が出てきて、正直どれが本当なのか分からないな。

得られた情報を元にまとめると…

犯人の姿は金髪で三つ編みをしている。
アジトは城の地下室、または森の洞窟。

「探すとするなら、城には入れないし大勢の中から金髪三つ編みを見つけるのは至難の業だし、まずは森の洞窟からだな」

俺は街を出て森へ向かった。

「森に来たはいいけれど…広すぎる!!」

サルディニア帝国は土地の大体を森が占めている。

こんな広大な森で小さな洞窟を見つけるのは相当時間がかかりそうだ。

とりあえず上の方から街に向かって探してみるか。

俺はまず上の方に行きそっから街に向かって探そうと思っていた。

見つけるのに3日くらいかけてもいいと思っていた。

「本当に見つけちゃったんだけど…」

サルディニア帝国から数キロ上の方に進んだ所に洞窟があり、試しに入ってみたらあら不思議。

中には扉があり開けてみると、手枷や不思議な注射器、それ以外にも拷問器具と思われるものが数多く見つかった。

「初手でいきなり見つけちゃうなんてなんか変な感じだな!
まぁ見つかったからいいけど」

俺は更に奥の扉を開け、証拠になりそうなものを探す。

「おっノートだ!
日記のようだな。どれどれ___」

俺はノートのページをめくる。



〈1日目、私はあの方に救われた。あの方の助けになれるよう頑張ろうと思う。

10日目、あの方の職を初めて知った。とても恐ろしい職だった。

50日目、あの方の実験に加わることが出来た。私の職を頼りにしていると言われた。頑張らねば。

100日目、あの方が仲間を次々と増やし組織を作った。活躍しないと捨てられてしまう。活躍せねば。

300日目、あの方の元に着いてから1年が経つ。私は組織での活躍が認められ、4thの座に着いた。

500日目、いい計画を思いついた。実験体を効率よく捕まえるために警備___〉



ギィー…

「っ!?」

俺が日記を読んでいると洞窟の扉が開く音がした。


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