無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第3章 世界編

第63話 サルディニアダンジョン

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「やっぱり早く強くなるなら、ダンジョンをクリアするのが1番だよな…」

前回はカインウェルダンジョンをクリアして【転移】を手に入れた。

もしかしたらまた新しい魔術を手に入れられるかもしれない。
神固有魔術が1つ増えるだけでも戦況は大きく変わるだろう。

それほど神固有魔術は優れている。

明日やるべき事が決まった。
明日、サルディニアダンジョンを攻略しよう。

みんなで攻略をしに行きたいところだが、みんなは訓練がある。

つまり、俺1人でのダンジョン攻略だ!



翌朝…

みんなには警備隊長がデスティザークの4thということは言わないでおこうと思う。

相手はデスティザークの4th。
もし知っていることがバレて戦闘になったら確実にみんなは負ける。

それに、変なことが起きない限り討伐試験まで危害が加えられることはないだろう。

「時雨丸、準備はいい?」

〈任せんしゃい!〉

俺は今サルディニアダンジョンの前にいる。

「噂ではかなり強い魔物が出るらしいよ」

〈どんな魔物が出て来ても妾の前じゃと虫けらに等しいじゃよ〉

「それは頼もしいね!
じゃあ行こうか!」

俺はサルディニアダンジョンの門を押し開ける。

「これはすごい…
中から強敵の気配がする」

〈これは気を引き締めていかないとじゃな〉

ダンジョンはその国の強さに比例して魔物が出たり、ギミックが現れたりするという傾向がある。

サルディニア帝国は世界最高戦力を持つと言われている国だ。

つまり、サルディニアダンジョンがダンジョンの中で最高難易度になるということ。

果たして無事に攻略することは出来るのだろうか…

「キシャッシャッシャ」

ダンジョンに入ってまだ10分といったところで、奥から赤い帽子を被ったゴブリンが現れる。

「まだ入ったばかりなのにいきなりレッドキャップゴブリンか」

あいつとは以前戦ったことがある。
前より強くなった今ならそれほど苦戦しないだろう。

「時雨丸!」

〈任せんしゃい!〉

俺は素早く刀を抜き、レッドキャップゴブリンの頭をはねる。

「キシャァ!」

レッドキャップゴブリンは上手く躱し反撃を入れてくる。

「はぁ!」

「キシャァァァ…」

俺はレッドキャップゴブリンをクワごと時雨丸で両断する。

「前戦ったやつより明らかに強い…」

前はそれほど強いと感じなかった。
しかし今戦ったレッドキャップゴブリンは強く感じた。

時雨丸がいなかったら苦戦していただろう。

「さすがサルディニアダンジョンだ…」

それから俺はいつもより気を引き締め、ダンジョンの最下層を目指して進んだ。

1階層ではレッドキャップゴブリン、2階層ではオーガ、3階層ではバジリスク、4階層ではミノタウロスが現れた。

これらの魔物は過去に戦ったことがあったが、以前よりも格段に強く感じる。

最高難易度のダンジョンなだけあって出てくる魔物の強さは尋常じゃなかった。

多少苦戦したものの、時雨丸のおかげで難なく突破できた。

そして最下層…

「サルディニアダンジョンは5階層がボス部屋みたいだな」

俺は無事にボス部屋の前に到着した。

「どんな魔物が出てくるのか楽しみだ…」

俺はボス部屋の扉を開ける。

部屋の中に入ると、俺を歓迎するのかように明かりが灯っていく。

奥から現れたのは赤く頑丈な鱗、大きな翼、睨むだけで敵を殺せそうな鋭い瞳孔。

「もしかして…これがドラゴン…!?」

〈妾は以前見たことがあるのじゃが、これは間違いなくドラゴンじゃな〉

まさかここでドラゴンと戦うことになるなんて!

ドラゴンは最強の魔物…
これまで戦ってきたどの魔物とも比べ物にならないほど強い。

〈そなたは人間か?人間を見るのはいつぶりだろうか…〉

突然、時雨丸とは別の声が俺の脳内に響き渡る。

「今の時雨丸じゃないよね?」

〈妾ではおらぬ。恐らくあやつの声じゃ〉

俺はドラゴンをじっと見つめる。

〈我は最強種の1つ、ドラゴンのなかでも戦闘に優れているファイアドラゴンである〉

「さすがドラゴン。凄い威圧感だ…」

初めて浴びる威圧感に俺は足が竦む。

俺はドラゴンに勝てるのか?
しかし、ここで勝たなければ後の戦いで勝利を手にすることは不可能だろう…

つまり、ここでの負けは全ての負け。
負ければメリアたちも助けられない…

〈何を怖気付いているのじゃ主よ?
あやつなんぞ妾と主の前では虫けら同然じゃろ?〉

そうだ。
俺には時雨丸がいるじゃないか。

「そうだな相棒!」

〈調子に乗るな人間よ。我を倒すなんぞ1000年早い。返り討ちにしてくれるぞ!〉

「絶対に勝つ!!」

〈妾と主の力を見せてやるのじゃ!〉


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