無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第3章 世界編

第83話 ダンジョンガイド

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「それだけではありません」

「まだあるの!?」

「同じ魔術を同時に唱えることも可能です。
例えば【ファイアランス】を10発同時に唱えたり、魔力が持つならば100発唱えることも可能です」

「そんなことも出来るの…!?」

改めて神固有魔術の力は凄まじいな…

「使用する際は【多重詠唱】を唱えた後発動する魔術と個数を唱えてください。
以上で【多重詠唱】の説明は終わりとなります」

「説明ありがとう。
起きたら早速試してみるよ!」

試すのが楽しみだな!

「そろそろお時間です」

「前と比べて今日は長く話せたから良かったよ」

「そうですね。私も楽しかったです」

ネルフェはお辞儀をして俺を見送る。

俺の意識はそこで遠のいた。



「うっ…」

俺は目が覚め、ゆっくりと身体を起こす。

「おはようルイス」

「おはようアート」

アートは俺より早く起きていて着替えている。

「さっきメリアが部屋に来てね、ルイスに…いや、ダンジョンに行こうって言ってたよ」

「ダンジョンか…それじゃあ準備しないとだな」

メリアが来て何をしたのか気になるが、ダンジョンに行くとなるとしっかり準備しないとな。

アクトルダンジョンみたいなことになったら厄介だからね。
前回の反省はしっかりと活かしていかなくちゃね。



それから俺たちは朝食を速やかに済ませ情報収集のためにギルドへ向かった。

「ライクリックダンジョンはライクリック王国から西へ進んだところにあるみたいだ」

「ダンジョンの魔物を調べてみたけど獣系の魔物が出るらしいわよ!」

「難易度は比較的簡単な方で最初の攻略にもおすすめらしいね」

話を聞いたり本を見る限り、そんなに警戒しないでも攻略できそうだな。

「特に準備は必要ないわね!それじゃあしゅっ___」

「___あんちゃん達、ライクリックダンジョンに挑むのウキッ?」

俺たちが出発しようとしたその時、後ろから声をかけられる。

「どちら様ですか?」

そこには人間のような見た目だが、人間よりは全身の毛量が多い人が立っていた。

「おいらの名前はボッパー・ララルク、ウキッ!人間に見えるかもしれないが立派な猿の獣人だウキッ!」

細身の猿の獣人は自分を指すように親指を立てて自己紹介をする。

「おいらはギルドから雇われているダンジョンガイドだウキッ!見たところ、これからライクリックダンジョンに向かうウキね?それならこのおいらがガイドしてあげるウキッ!」

この人を本当に信じていいのだろうか…

ライクリックダンジョンの情報を調べてたら、自ら案内人を名乗り出てくれる猿人。

そんなに美味しい話が本当にあるのか?

「いいじゃない!是非お願いしましょうよ!」

「ガイドいれば楽…」

明らかに怪しそうな男に女性陣は賛同なようだ。

ただ単に俺が警戒しすぎか?
ギルドに雇われているって言ってたし、ただ単に親切な人の可能性も…

「うーん、ルイスはどう思う?」

悩んでいたアートが俺に意見を委ねる。

「俺!?俺は…」

もし何かあった場合…いや、ただ単に親切な人のようにも見える。

それに比較的簡単な難易度のダンジョンらしいから、何か起きたとしても対応することは可能だろう。

「わかった。ボッパーさん、ガイドをお願いしても宜しいですか?」

「おうよ!任せるウキッ!」

ボッパーは任せてもらえると分かりにっこりと笑う。

見たところかなり経験を積んできたのだろうな。
余裕がある。

「それじゃあ早速向かいましょ!」

「待つウキッ!手ぶらで行くウキッ!?」

「「「…???」」」

みんながボッパーの発言に困惑する。

「あんちゃん達、荷物を何も持ってないじゃないかウキッ?」

「あー、それは大丈夫よ!ね?ルイス!」

「ああ、【取り出し】!」

俺は準備してきた荷物を机の上に取り出す。

「すっげ!?今のどーやったんウキッ!?」

何も無いところから突然現れた荷物を見て、ボッパーの目が飛び出ている。

「これは俺の職『荷物持ち 普通級』の能力です。亜空間に物を収納出来るんですよ。
良ければボッパーさんの荷物も収納しましょうか?」

「まじでウキッ!?是非頼むウキッ!」

ボッパーの表情は単純に荷物を持たなくて喜んでいるようだった。

素直に荷物を預けてくれるあたり、信頼しても良さそうだな。

本当にただの親切なガイドみたいだし…

「じゃあ自己紹介でもしながらダンジョンへ向かいましょ!」

「「「おおーー!!」」」

俺たちはボッパーを含めた5人でライクリックダンジョンへと向かった。


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