3 / 14
2.ハーレム要員には絶対ならない!
しおりを挟む
いよいよ私は高校入学。『俺バラ』の物語開始まで近付いてきた。確か入学して何日が経過してからが物語開始だったはず。ハーレム要員になんかならずに私の青春を謳歌してやる!
私は朧げな記憶を頼りに『俺バラ』の主人公、原田陽太のハーレムには絶対に入らないことを決意した。
いや、前世目当ての漫画のついでに流し読みしていただけだからね。完結までどんな展開だったのかも知らないし。
私は前世を改めて思い出しながら入学する薔薇咲高校に両親と一緒に向かった。
「姫花はもう高校生かあ……。この前までまだこんなに小さかったのに……」
父がしみじみと呟いた。父が示したサイズはまるで赤ん坊のサイズ。
いつのことを思い出しているのやら。
「あなた、何年前の話をしているの?」
母がクスッと笑った。
「ハハハ、確かにそうか。それにしても、僕達のお姫様は君に似て美人だから、変な虫が寄って来ないか心配だよ。姫花、高校で男子にちょっかいかけられたらお父さんに言うんだぞ。お父さんが撃退してやる」
「お父さん、私もう高校生だよ。自分で何とかするって」
私は少し照れながら口を尖らせた。
父は母に似た私を特に溺愛しているみたい。もちろん、弟二人も大切にしているけれど。
確かに、母は身内の贔屓目を除いても美人だ。ちなみに父は割と平凡な見た目。
父は大学時代、母に一目惚れしたらしい。そこから母と釣り合うように清潔感や服装、中身など変えられる部分を努力で変えていった。その努力が実って父は見事に美人で異性から人気がある母を射止めた。その後も母に愛を伝え続けたり、努力を惜しまなかったみたい。
そういえば、姫花としての記憶をたどると父は娘の行事はいつも休みを取って来てくれていた。もちろん、弟二人の学校行事も。ただ、私と弟達の行事が被った時は私を優先する父。やっぱり溺愛されているみたい。
両親からの愛を感じながら、私は薔薇咲高校に到着した。
◇◇◇◇
私のクラスは一年二組。
この辺も、『俺バラ』の初期展開の通り。
私は主人公の原田陽太や他のメインヒロイン達と同じクラス。
確かメインヒロインの中には二年の先輩が一人いた気がする。
そんなことを思い出しながら、私は一年二組の教室に向かい、自分の席を確認した。
教室には七割くらいの人が揃っていた。私は窓側の前から三番目の席だから、割と教室全体を見渡しやすい位置にいる。
あ……。
私はクラスメイトの一人に目が留まる。
原田陽太だ。
青みがかった黒髪、中肉中背、美形でもなく醜くもない見た目。いかにも平凡といった感じ。
やはりハーレム系ラブコメの読者は男性がメインで、平凡な男性でも夢が見られるように設定してある。
私は原田陽太から視線を離し、彼の後ろの席に目を向ける。
そこに座っているのは、ピンク色の髪を高めの位置でツインテールにした美少女。
彼女はメインヒロインで原田陽太と結ばれる勝ちヒロイン、春宮香恋。『俺バラ』での性格は明るく勝ち気で気が強かった気がする。
まさかとは思ったけれど、本当にピンク色の髪であることに私は驚いてしまう。染めているのか地毛なのかは分からないけれど。
それから私はもう一人のヒロインに視線を移す。
今度は毛先がカールしたような金髪碧眼の美少女、財前麗奈。家がお金持ちのお嬢様で世間知らず。少し高飛車な性格だけど優しさはあって、原田陽太に素直にアプローチしていた気がする。
明らかに日本人なのに金髪碧眼……。春宮香恋の髪色もそうだけど、みんな違和感を覚えないのかな?
私は不思議で仕方なかった。
春宮香恋と財前麗奈以外の生徒は日本人らしい黒髪だった。
ちなみに、残りのメインヒロインの名前は雪野碧。水色のショートカットでクールビューティな感じの先輩だったはず。確かヒロインの中で唯一眼鏡をかけていて、お色気要員だとか。
◇◇◇◇
入学式を無事に終えた翌日。
いよいよ高校生活が始まる。
新しい友達が出来るか、クラスにイケメン男子はいるかなど、私は色々とワクワクしていた。
せっかくの高校生活は思いっきり青春したいもん! それに、せっかく前世より可愛くなったんだし!
私は口角を上げ、一年二組の教室に向かう。
「おはよう、苺谷」
その時、背後から声をかけられた。
振り向くと思わず内心ウゲッとしてしまう。
原田陽太だ。
私の朧げな記憶によると、『俺バラ』では姫花と原田陽太は中学が同じらしい。
姫花としての中学の記憶もある。確かに彼と同じ中学で中学三年の時はクラスも同じだった。
「原田くん……おはよう……」
「あのさ、苺谷」
「原田くん、私今急いでるの。あなたと話している暇はないから。私の時間は貴重だし」
思わず前世で『俺バラ』の原田陽太が嫌いだったから、棘のある言い方になってしまった。
でも、このくらい許されるはず。原田陽太はどうせ漫画のキャラクター。それに、私は『俺バラ』みたいに原田陽太のハーレム要員には絶対になりたくないから。こんな奴に私の青春を捧げたくない。
「あ、ごめん……」
原田陽太は困惑していた。正直、ざまぁ見ろと思ってしまう。
私はそれを無視して教室に入る。
「おはよう、苺谷さんだよね?」
席に着くと、隣の席の女子生徒から声をかけられた。
ショートカットで活発そうな子だ。ショートカットで座っていてもスラリとした長身であることが分かる。
「うん、おはよう。えっと、桐山さんだっけ?」
「そうだよ。当たり。桐山詩穂。名前覚えてくれて嬉しいな」
桐山さんは嬉しそうにニコリと笑った。私もつられて笑みが漏れる。
「桐山さんも、私の名前覚えてくれたんだね。ありがとう」
「そりゃ覚えるよ。苺谷姫花ってめちゃくちゃ可愛い名前だし、実際本人は可愛くて美人だからさ」
嫌味のない素直な言葉だ。
「そう……かな? ……ありがとう、桐山さん」
姫花に転生して、可愛くなれて私も嬉しいけれど、桐山さんの真っ直ぐな言葉に少し照れてしまう。
「反応も可愛い。桐山さんじゃなくて、詩穂で良いよ。その代わり、苺谷さんのことも姫花って呼ばせて」
「うん。じゃあ、よろしくね、詩穂」
「よろしく、姫花」
こうして、私は詩穂と仲良くなった。高校での初めての友達ゲット。
詩穂は長身だからてっきり中学時代はバレー部かバスケ部かと思ったけれど、違った。詩穂は中学時代吹奏楽部でアルトサックス担当だったそうだ。少し親近感が湧く。
姫花としては中学時代帰宅部だったけれど、実は前世の私は中学高校どちらも吹奏楽部だった。
前世フルートを希望していたけれど、フルートは希望者が多くてジャンケンに負けてチューバに回された思い出がある。しかもフルート担当は可愛い子ばかりだった。
高校でと吹奏楽部に入部してフルートをやろうかなと思ったけれど、中学三年間チューバに身を捧げていたからチューバに愛着が湧いて、高校もチューバを選んだ。
「じゃあ詩穂は高校も吹奏楽部に入るんだ」
「うん。その予定。姫花は部活どうするの?」
「うーん……」
私は少し迷う。せっかくだし、後悔のないよう楽しみたい。おまけに少しだけフルートをやってみたいという気持ちが蘇る。
「吹奏楽部にしようかな」
「おお、じゃあ部活でも姫花と一緒にいられる」
詩穂は私の答えに嬉しそうだった。
こうして私は吹奏楽部に入部することにした。そして、見事にフルート担当になれた。
◇◇◇◇
数日が経ち、高校生活にも少し慣れてきた。
私が『俺バラ』の展開みたいに原田陽太のハーレムには入らず、詩穂と行動している。もちろん詩穂以外の女子とも話すようになって女子同士の繋がりも出来た。まだ四月だけど私の高校生活は既に順調だった。
「あれ? 姫花、今日部活休むの?」
「うん。ちょっと家の用事があってね」
放課後、詩穂に聞かれてそう誤魔化した。
せっかくの高校生活、部活以外のことも楽しみたいからこうして週に二日程度私は休んで遊んでいる(サボりとも言う)。このくらい許されるでしょう。
「そっか。じゃあまた明日ね」
「うん。詩穂、また明日」
私は詩穂に手を振り、彼女を見送った。
今日はSNSで話題になっているカフェにでも行ってみよう。
私はルンルン気分で学校を後にした。
私は朧げな記憶を頼りに『俺バラ』の主人公、原田陽太のハーレムには絶対に入らないことを決意した。
いや、前世目当ての漫画のついでに流し読みしていただけだからね。完結までどんな展開だったのかも知らないし。
私は前世を改めて思い出しながら入学する薔薇咲高校に両親と一緒に向かった。
「姫花はもう高校生かあ……。この前までまだこんなに小さかったのに……」
父がしみじみと呟いた。父が示したサイズはまるで赤ん坊のサイズ。
いつのことを思い出しているのやら。
「あなた、何年前の話をしているの?」
母がクスッと笑った。
「ハハハ、確かにそうか。それにしても、僕達のお姫様は君に似て美人だから、変な虫が寄って来ないか心配だよ。姫花、高校で男子にちょっかいかけられたらお父さんに言うんだぞ。お父さんが撃退してやる」
「お父さん、私もう高校生だよ。自分で何とかするって」
私は少し照れながら口を尖らせた。
父は母に似た私を特に溺愛しているみたい。もちろん、弟二人も大切にしているけれど。
確かに、母は身内の贔屓目を除いても美人だ。ちなみに父は割と平凡な見た目。
父は大学時代、母に一目惚れしたらしい。そこから母と釣り合うように清潔感や服装、中身など変えられる部分を努力で変えていった。その努力が実って父は見事に美人で異性から人気がある母を射止めた。その後も母に愛を伝え続けたり、努力を惜しまなかったみたい。
そういえば、姫花としての記憶をたどると父は娘の行事はいつも休みを取って来てくれていた。もちろん、弟二人の学校行事も。ただ、私と弟達の行事が被った時は私を優先する父。やっぱり溺愛されているみたい。
両親からの愛を感じながら、私は薔薇咲高校に到着した。
◇◇◇◇
私のクラスは一年二組。
この辺も、『俺バラ』の初期展開の通り。
私は主人公の原田陽太や他のメインヒロイン達と同じクラス。
確かメインヒロインの中には二年の先輩が一人いた気がする。
そんなことを思い出しながら、私は一年二組の教室に向かい、自分の席を確認した。
教室には七割くらいの人が揃っていた。私は窓側の前から三番目の席だから、割と教室全体を見渡しやすい位置にいる。
あ……。
私はクラスメイトの一人に目が留まる。
原田陽太だ。
青みがかった黒髪、中肉中背、美形でもなく醜くもない見た目。いかにも平凡といった感じ。
やはりハーレム系ラブコメの読者は男性がメインで、平凡な男性でも夢が見られるように設定してある。
私は原田陽太から視線を離し、彼の後ろの席に目を向ける。
そこに座っているのは、ピンク色の髪を高めの位置でツインテールにした美少女。
彼女はメインヒロインで原田陽太と結ばれる勝ちヒロイン、春宮香恋。『俺バラ』での性格は明るく勝ち気で気が強かった気がする。
まさかとは思ったけれど、本当にピンク色の髪であることに私は驚いてしまう。染めているのか地毛なのかは分からないけれど。
それから私はもう一人のヒロインに視線を移す。
今度は毛先がカールしたような金髪碧眼の美少女、財前麗奈。家がお金持ちのお嬢様で世間知らず。少し高飛車な性格だけど優しさはあって、原田陽太に素直にアプローチしていた気がする。
明らかに日本人なのに金髪碧眼……。春宮香恋の髪色もそうだけど、みんな違和感を覚えないのかな?
私は不思議で仕方なかった。
春宮香恋と財前麗奈以外の生徒は日本人らしい黒髪だった。
ちなみに、残りのメインヒロインの名前は雪野碧。水色のショートカットでクールビューティな感じの先輩だったはず。確かヒロインの中で唯一眼鏡をかけていて、お色気要員だとか。
◇◇◇◇
入学式を無事に終えた翌日。
いよいよ高校生活が始まる。
新しい友達が出来るか、クラスにイケメン男子はいるかなど、私は色々とワクワクしていた。
せっかくの高校生活は思いっきり青春したいもん! それに、せっかく前世より可愛くなったんだし!
私は口角を上げ、一年二組の教室に向かう。
「おはよう、苺谷」
その時、背後から声をかけられた。
振り向くと思わず内心ウゲッとしてしまう。
原田陽太だ。
私の朧げな記憶によると、『俺バラ』では姫花と原田陽太は中学が同じらしい。
姫花としての中学の記憶もある。確かに彼と同じ中学で中学三年の時はクラスも同じだった。
「原田くん……おはよう……」
「あのさ、苺谷」
「原田くん、私今急いでるの。あなたと話している暇はないから。私の時間は貴重だし」
思わず前世で『俺バラ』の原田陽太が嫌いだったから、棘のある言い方になってしまった。
でも、このくらい許されるはず。原田陽太はどうせ漫画のキャラクター。それに、私は『俺バラ』みたいに原田陽太のハーレム要員には絶対になりたくないから。こんな奴に私の青春を捧げたくない。
「あ、ごめん……」
原田陽太は困惑していた。正直、ざまぁ見ろと思ってしまう。
私はそれを無視して教室に入る。
「おはよう、苺谷さんだよね?」
席に着くと、隣の席の女子生徒から声をかけられた。
ショートカットで活発そうな子だ。ショートカットで座っていてもスラリとした長身であることが分かる。
「うん、おはよう。えっと、桐山さんだっけ?」
「そうだよ。当たり。桐山詩穂。名前覚えてくれて嬉しいな」
桐山さんは嬉しそうにニコリと笑った。私もつられて笑みが漏れる。
「桐山さんも、私の名前覚えてくれたんだね。ありがとう」
「そりゃ覚えるよ。苺谷姫花ってめちゃくちゃ可愛い名前だし、実際本人は可愛くて美人だからさ」
嫌味のない素直な言葉だ。
「そう……かな? ……ありがとう、桐山さん」
姫花に転生して、可愛くなれて私も嬉しいけれど、桐山さんの真っ直ぐな言葉に少し照れてしまう。
「反応も可愛い。桐山さんじゃなくて、詩穂で良いよ。その代わり、苺谷さんのことも姫花って呼ばせて」
「うん。じゃあ、よろしくね、詩穂」
「よろしく、姫花」
こうして、私は詩穂と仲良くなった。高校での初めての友達ゲット。
詩穂は長身だからてっきり中学時代はバレー部かバスケ部かと思ったけれど、違った。詩穂は中学時代吹奏楽部でアルトサックス担当だったそうだ。少し親近感が湧く。
姫花としては中学時代帰宅部だったけれど、実は前世の私は中学高校どちらも吹奏楽部だった。
前世フルートを希望していたけれど、フルートは希望者が多くてジャンケンに負けてチューバに回された思い出がある。しかもフルート担当は可愛い子ばかりだった。
高校でと吹奏楽部に入部してフルートをやろうかなと思ったけれど、中学三年間チューバに身を捧げていたからチューバに愛着が湧いて、高校もチューバを選んだ。
「じゃあ詩穂は高校も吹奏楽部に入るんだ」
「うん。その予定。姫花は部活どうするの?」
「うーん……」
私は少し迷う。せっかくだし、後悔のないよう楽しみたい。おまけに少しだけフルートをやってみたいという気持ちが蘇る。
「吹奏楽部にしようかな」
「おお、じゃあ部活でも姫花と一緒にいられる」
詩穂は私の答えに嬉しそうだった。
こうして私は吹奏楽部に入部することにした。そして、見事にフルート担当になれた。
◇◇◇◇
数日が経ち、高校生活にも少し慣れてきた。
私が『俺バラ』の展開みたいに原田陽太のハーレムには入らず、詩穂と行動している。もちろん詩穂以外の女子とも話すようになって女子同士の繋がりも出来た。まだ四月だけど私の高校生活は既に順調だった。
「あれ? 姫花、今日部活休むの?」
「うん。ちょっと家の用事があってね」
放課後、詩穂に聞かれてそう誤魔化した。
せっかくの高校生活、部活以外のことも楽しみたいからこうして週に二日程度私は休んで遊んでいる(サボりとも言う)。このくらい許されるでしょう。
「そっか。じゃあまた明日ね」
「うん。詩穂、また明日」
私は詩穂に手を振り、彼女を見送った。
今日はSNSで話題になっているカフェにでも行ってみよう。
私はルンルン気分で学校を後にした。
17
あなたにおすすめの小説
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
【完結】夜会で借り物競争をしたら、イケメン王子に借りられました。
櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のセラフィーナには生まれつき前世の記憶があったが、覚えているのはくだらないことばかり。
そのどうでもいい知識が一番重宝されるのが、余興好きの国王が主催する夜会だった。
毎年余興の企画を頼まれるセラフィーナが今回提案したのは、なんと「借り物競争」。
もちろん生まれて初めての借り物競争に参加をする貴族たちだったが、夜会は大いに盛り上がり……。
気付けばセラフィーナはイケメン王太子、アレクシスに借りられて、共にゴールにたどり着いていた。
果たしてアレクシスの引いたカードに書かれていた内容とは?
意味もなく異世界転生したセラフィーナが、特に使命や運命に翻弄されることもなく、王太子と結ばれるお話。
とにかくツッコミどころ満載のゆるい、ハッピーエンドの短編なので、気軽に読んでいただければ嬉しいです。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
小説家になろう様への投稿時から、タイトルを『借り物(人)競争』からただの『借り物競争』へ変更いたしました。
強すぎる力を隠し苦悩していた令嬢に転生したので、その力を使ってやり返します
天宮有
恋愛
私は魔法が使える世界に転生して、伯爵令嬢のシンディ・リーイスになっていた。
その際にシンディの記憶が全て入ってきて、彼女が苦悩していたことを知る。
シンディは強すぎる魔力を持っていて、危険過ぎるからとその力を隠して生きてきた。
その結果、婚約者のオリドスに婚約破棄を言い渡されて、友人のヨハンに迷惑がかかると考えたようだ。
それなら――この強すぎる力で、全て解決すればいいだけだ。
私は今まで酷い扱いをシンディにしてきた元婚約者オリドスにやり返し、ヨハンを守ろうと決意していた。
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが
カレイ
恋愛
天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。
両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。
でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。
「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」
そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。
婚約破棄歴八年、すっかり飲んだくれになった私をシスコン義弟が宰相に成り上がって迎えにきた
鳥羽ミワ
恋愛
ロゼ=ローラン、二十四歳。十六歳の頃に最初の婚約が破棄されて以来、数えるのも馬鹿馬鹿しいくらいの婚約破棄を経験している。
幸い両親であるローラン伯爵夫妻はありあまる愛情でロゼを受け入れてくれているし、お酒はおいしいけれど、このままではかわいい義弟のエドガーの婚姻に支障が出てしまうかもしれない。彼はもう二十を過ぎているのに、いまだ縁談のひとつも来ていないのだ。
焦ったロゼはどこでもいいから嫁ごうとするものの、行く先々にエドガーが現れる。
このままでは義弟が姉離れできないと強い危機感を覚えるロゼに、男として迫るエドガー。気づかないロゼ。構わず迫るエドガー。
エドガーはありとあらゆるギリギリ世間の許容範囲(の外)の方法で外堀を埋めていく。
「パーティーのパートナーは俺だけだよ。俺以外の男の手を取るなんて許さない」
「お茶会に行くんだったら、ロゼはこのドレスを着てね。古いのは全部処分しておいたから」
「アクセサリー選びは任せて。俺の瞳の色だけで綺麗に飾ってあげるし、もちろん俺のネクタイもロゼの瞳の色だよ」
ちょっと抜けてる真面目酒カス令嬢が、シスコン義弟に溺愛される話。
※この話はカクヨム様、アルファポリス様、エブリスタ様にも掲載されています。
※レーティングをつけるほどではないと判断しましたが、作中性的ないやがらせ、暴行の描写、ないしはそれらを想起させる描写があります。
【完結】私を嫌ってたハズの義弟が、突然シスコンになったんですが!?
miniko
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢のキャサリンは、ある日突然、原因不明の意識障害で倒れてしまう。
一週間後に目覚めた彼女は、自分を嫌っていた筈の義弟の態度がすっかり変わってしまい、極度のシスコンになった事に戸惑いを隠せない。
彼にどんな心境の変化があったのか?
そして、キャサリンの意識障害の原因とは?
※設定の甘さや、ご都合主義の展開が有るかと思いますが、ご容赦ください。
※サスペンス要素は有りますが、難しいお話は書けない作者です。
※作中に登場する薬や植物は架空の物です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる