The ミリオネア 〜億万長者を創る方法〜

一 千之助

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 自主トレ フルコース


「ん~、も、少し呑める?」

「ふぅぅ.....、キツいかも」

「そか。了解」

 比較的穏やかな千鶴の調教。それに比べて……

「きゃああああっ! ダメっ、イクぅぅ!」

 千鶴のお尻に薬を呑ませ、毅は隣で上がる耳障りな絶叫を聞いていた。

「まだまだだよ~? ほら、もっと脚開いて?」

「なっ? えっ? やああぁぁっ!!」

 絶叫するのは七海。彼女は限界までグリセリンを注がれ、栓をされた状態で円香に嬲られていた。
 あまりに暴れるため、毅が着けた拘束具で蛙みたいに左右に広げて縛り上げられている。

「覚悟決めて調教受けにきたんでしょ? 諦めなさいよ」

 襲いくる排泄感に背筋を震わせつつ、千鶴は七海を呆れたかのように見つめた。
 円香と千鶴の御腹には毎朝二百CCのグリセリンが呑まされる。
 それを堪えて調教を受けるのだ。大抵、昼辺りまで。
 すでに慣れ切った二人は、栓をしなくとも我慢出来るようになっていた。
 括約筋を鍛え、常にお尻を締める事が日常な二人のアソコは締まりも良い。
 ただ出させて突っ込んでいるだけだと、孔が拡がり漏斗状に弛んでしまう。

 それではお尻の魅力半減である。

 毅には雌犬に対する責任と美学があるので、そんな失態は許せないのだ。薬液を我慢させるのは、健康なお尻を維持するためと、調教を兼ねてもいた。
 七海はまだ慣れていないので栓をするが、腹痛や排泄感に慣らすため満タンにしてある。
 今頃、彼女の御腹は軋み、荒れ狂っている事だろう。
 後で強制排泄もさせる。排泄行為というのは人の矜持のひとつだ。それを披露させる事で、心を挫く事も出来る。手っ取り早い服従が望めた。

「いやあぁぁっ! ひいぃぃーっっ!! なんで円香さんにっ?!」

 ……煩い。

 どうやら七海は、かなりストイックな女性のようで、常識のボーダーラインがえらく高い。彼女のトラウマがエネマだと知り、拘束してから、わざとたっぷり呑ませた毅である。
 手をかけるのが面倒くさい。心をバキバキに折る気満々で毅は七海に接していた。

「千鶴、ギャグ。イラマも仕込むから《涎》で」

「はい、毅君」

 言われて千鶴は調教用の道具からリングが二つ重なったようなモノを取り出す。
 そして絶叫する七海の口にそれをハメ込んだ。

「はっ? あぐっ、ぐぅ?」

 歯を挟むようにつけられたギャグが七海の口から言葉を奪う。大きなリングに口を抉じ開けられ、七海は眼を見開いた。

 閉じられない。唾液が呑み込めない。

「煩いのよ、貴女。優しい毅君が、うんざりするくらいにね」

 千鶴が据えた眼差しで七海を見下ろし、さらに調教は続けられた。



「ふぐっ! はっ、ふぅ.....ぅぅっ!」

 涙で顔をグシャグシャにして、七海は喘ぐ。

 円香によって、あらゆる性感帯を抉じ開けられ、イク事を覚えさせられた彼女は、今、中を開発されていた。
 ブーンっと大きく振動する不思議な形のバイブ。
 恥骨のすぐ裏を抉るような形のバイブを突っ込み、千鶴が七海を調教していた。

「気持ち悦いでしょう? 便利よね、コレ」

 ぬちぬちと動かしながら、七海を高めて追い詰める玩具。ビクビク腰を捻り、依がる七海を毅が静かに見つめた。

 女なら何でもってわけじゃないんだよなぁ。ホント。

 性感マッサージの続きを千鶴に任せ、毅は円香を背中から抱えて抱き締める。

 ……ああ、癒される。良い匂いだ。

 クンクンと円香の耳辺りに顔を寄せ、毅はパクっと柔らかな耳を唇で食んだ。

「ひゃっ?」

 擽ったそうに首を竦める円香の耳を舐め回し、ぴちゃぴちゃとその孔を舌先で抉じ開ける。
 耳丸ごと口に含まれ、ぬちゃぬちゃたてられる淫猥な水音が、円香の鼓膜をゾワゾワ刺激した。

「円香成分が足りない。補給~~♪」

 両手で乳首をキツく摘ままれ、円香が甘く喘ぐ。
 ぬちぬちと執拗に乳首を弄り、毅は円香の首筋に噛みついた。
 舐めるような甘噛みから、じわりとゆっくり歯を立てる。柔らかい円香の肌にギリリと食い込む毅の歯。

「っっ? 痛っ! 毅?!」

 狼狽える円香の声に悪い笑みを浮かべ、毅は血が滲むほど円香の柔肉に噛みついた。

「ぁっ? ぁぁーーっ!!」

 プチりと薄く破れる白い皮膚。口に広がる鉄の味が毅の劣情を掻き立てた。
 傷つけた歯形を興奮気味にねっとりと舐めて、毅は円香の頬に、ちゅっとキスをする。

「サンキュ、円香。何とかやれそうだわ」

 噛まれて涙眼な嫁の頭を撫で、毅は気の乗らない調教をこなそうと立ち上がった。



「う゛ぅぅ、う゛ーーーっ!!」

 ギャグのリングに阻まれ、口を閉じられない七海の喉を毅の一物が犯していく。
 リングを通る熱い猛りが、容赦なく七海の喉を抉じ開けていった。
 ゆっくり慣らすように何度も抜き差しする毅。しかし、そこには義務的な動きしかなく、円香や千鶴の時みたいな興奮も愉悦もない。
 だが千鶴も通ってきた道だ。心得たように、毅の動きに合わせて、七海を高らませてイカせる。
 しだいに喉の圧迫から愉悦を得るようになった七海を嘲るよう見つめ、毅は一物を引き抜いた。

「この辺で良いだろう。その感覚を覚えておけよ?」

 そう言うと毅は七海の脚を拘束から解き、腕を掴んで引き起こして浴室へと連れていく。
 二人きりで鍵をしめ、彼女をバスタブに入れると、毅はその縁に腰かけた。

「舐めろ」

 腹痛に蹲る七海の顔面に己の足を突き出し、毅はリングの中へ親指を入れる。
 必死に逃れようとする七海の髪を掴み、無理やり指先を舐めさせた。

 ぐにぐにと舌に押し付け、指先でその舌を挟む。

「一応の慣らしはした。あとは自分で慣れろ。練習用に玩具でも買うと良い」

 怯える七海を見据え、毅はお尻の栓から空気を抜く。
 絶望的な顔をする彼女に満足気な笑みを浮かべ、毅は決壊する七海を、じっと見つめ続けた。



「七海さん、大丈夫かなぁ?」

「平気だろ? 円香は気にしなくて良いよ?」

 ……アレは雌豚だ。犬ではない。

 如何にも嫌々そうに調教を受けに来た七海。

 仕方無いから~とか、上から目線な彼女を、毅はスパッと切り捨てた。

 ……ああ、ムカつく。

 背中ごしに円香を抱き締めて、毅はふいにその首をおおう赤い革の首輪に視界を奪われる。
 黒と迷ったのだが、やはり嫁には赤だろう。黒だと少し背徳感が強い。可愛い嫁には似合わない。

 そして黒の似合う人物が脳裏に浮かんだ。

「なぁ。コレの黒を千鶴に着けても良いか?」

 チリチリとベルの鳴る首輪を弄る毅の言葉に、円香は柔らかく微笑んだ。

「良いよー。千鶴っち優しいし、円香も好きー♪」

「そか。二人とも大事な雌犬だからな。大切にするよ。特に円香を。嫁さんだもんな」

 ちぅっとキスをして、二人は絡まり、ベッドへと潜り込んだ。

 二人がイチャイチャと睦んでいた頃。

 隣の部屋では憤慨した七海が、大声で喚きたてている。



「酷いモノでしたわっ!! 浣腸されて、さらに水を何回もお尻に入れられてっ! その後、散々お尻の孔を拡げて突っ込んできたんですよっ?!」

「うわあ.....」

 話を聞く薫も、ドン引きである。

「無理やり喉の奥までアレを呑み込まされたり..... 窒息するかと思いましたっ!! しかも、あとは自分で練習しろとっ、調教する気なんかないんじゃないっ!!」

 捲し立てる七海を冷たく一瞥する千鶴。

「そりゃあそうでしょ? 嫌々やってきて、やめろとぎゃんぎゃん叫んで、受け入れる気もない人に、優しくなんて出来ないわよ」

 思わぬ反論に、薫は眼を見開く。

「アレじゃあ毅君だって萎えちゃうわよ。アタシだって、うんざりしたもの」

「貴女は何故平気ですのっ?! 浣腸されて、アソコを突っ込まれまくって、さらには喉の奥にまで.....っ!」

 ヒステリックに喚く七海を辛辣な眼で見据え、千鶴は冷たく言い放った。

「何回もイカせてもらって佳がってたのは誰よ。ああいう行為が気持ちの悦いものだと教えてもらったでしょ? プレイの範囲内で練習の必要な行為のやり方を教えただけじゃない。それをこの世の終わりみたいに泣き叫んで。よくもまあ毅君も付き合ってあげたものだわ」

 気持ち悦い? 

 薫がすっとんきょうな顔をする。

 陰核でイカされた事はあるが、正直、性交が気持ち悦いと思った事はない。
 入れられても痛いだけで、むしろ玩具で陰核を弄られた方が気持ち悦った。

「貴女はただの淫乱だから、ああいうのが好きなのよっ! 私は変態じゃないから、あんなのには付き合えないわっ!」

「変態でけっこう。私は毅君が好きだもの。ずっと彼の傍にいたいわ。解放されてもね」

 にやりと笑う千鶴。

 薫には、どちらの言い分が正しいのか分からない。

 どちらも正しいように思うが、やはり主観的なモノが強いようにも思う。
 千鶴は最下位で売られるところを救われたのだ。あちら寄りになっても仕方あるまい。
 かたや、七海は少し潔癖過ぎるきらいがある。ここ数週間の付き合いだが、堅苦しい性格なのを薫も感じていた。

 論より証拠。百聞は一見にしかず。

 薫は、毅から調教を受けてみようと考えた。
 
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