19 / 38
耽溺の森 2
しおりを挟む「どうする? 私としては他の胤を植えてもいいけど? 君が嫌かなぁと思ってさ」
「それ…っ…は…」
顔面蒼白で俯く少年。敦の葛藤が愉しくて仕方ないドゥエルはしたり顔。ティモシーに慣れてきたとはいえ、流石に妊娠、出産にまで思い至らなかった敦。
僕の子供を作る? え?
無体なことには慣れた少年だが、男同士の睦みだ。生命の神秘の扉を覗くことは出来ない。だから忘れていたのだ。
ドゥエルの過激な性交とは別のベクトルな性的モラル。久方ぶりにソレを思い出して、少年は狼狽える。
しかし、敦の御主人様は非道だった。
「早くしないと狂ってしまうよ? ほら、君の返事がなくば、私は出させないからね?」
ナズナの一物は受け入れた相手がイくと解放されるのだ。つまり敦がイけないと彼女も延々イけない。ドライでは駄目で、お互いが解放されるのが秘薬の条件。
奴隷印を刻印された敦の身体はドゥエルの命令に逆らえない。なのに彼は命令ではなく、敦に選ばせようとしていた。命令であれば気が楽だのに。どれだけ悩もうが、身体が勝手に従う。
敦の戸惑いや葛藤を愉しむドゥエルが、こんな機会を見逃すはずはない。彼は少年を従わせたいのだから。本人自らが望んでやる姿を見たいのだから。
その彼の想像どおり、敦は酷く困惑する。妊娠させて子供を産ませるなんて、若干十四歳の少年には想像もつかない。しかし、あまりに長く解放出来ない場合、ナズナは悶え死んでしまうのだ。
グルグル回る思考を停止し、敦はドゥエルを見た。
今にも泣きそうなほど脆い少年の瞳に、ドゥエルは淫靡な心を躍らせる。
「わかりました…… やってみます」
そう言い、敦は少女に被さった。しっとり濡れそぼった隘路へ己のモノを充てがい、蕩ける柔肉を掻き分け、ぬぷっと挿れてやるとナズナの身体が愉悦に捩られる。
「きゃあっ? あ……、きゃーーっ!」
奥に穿たれた無数の小さな玉。そこを何度か往復させてやるだけで、彼女は狂ったかのように泣き叫ぶ。それが堪らなく色っぽい。
激しく伸縮する肉壁が、彼女の受けた快感を物語り、つぷ……ぬぷ……っと静かに動きながら、敦は凄まじい締めつけをやり過ごしていた。
やはり怖い。本当に出してしまっても良いのか。
良心とドゥエルの命令にせめぎあう敦の心。だが、出さねばナズナが死んでしまう。でも…… と、我慢する敦の心も知らず、当のナズナは敦の精を求めて悶え狂っていた。
ギュウギュウ締め付けてくる彼女の隘路。
「やめ…っ、ナズナぁ……っ! キッつ……ぅぅ」
狂おしげな敦の声も耳に入らず、バタバタ暴れる少女。イきっぱなしな彼女は半狂乱に身悶えるが、お尻を串刺しにする極太な梁型のせいで上半身しか動かせない。
そんなまどろこしいやり取りを呆れたように見据え、ドゥエルは敦の腰を掴むと、いきなりナズナの隘路へ敦のモノをどちゅっと押し込んだ。突然最奥まで突き上げられて声もなく絶叫するナズナ。眼も眩むような快感に思わず息が止まる敦。
「あ…が……、ぁ…」
目の裏が真っ白に弾けとんで、突然の絶頂に少年は全身を硬直させる。それをにんまりと眺め、ドゥエルは掴んだ腰を激しく前後させた。途端に響く二人の嬌声。
「やっ! うひっ? ひゃあぁぁー!!」
「きゃーっ!」
どちゅどちゅ無理やり打ち込まれる少年の一物。それが爆発して精を吐き出してもドゥエルは止めない。
「イって……ぅ、出てぅぅっ! 出て…っ、ああぁーっ!!」
ぶしゃあっと最奥に巻き散らかされる敦の白濁液。それが終わらぬうちに、また再び高まらされる身体。
「ひぎぃ…っ! イぐ、イぃぃ……っ!」
出してる最中にも極まり、少年は揺すぶられるまま、射精とドライを繰り返す。それでも律儀に己の高まりを告げる敦に、ドゥエルは満面の笑みを浮かべた。
もはや、イけと命令するまでもない。今の敦はドゥエルの思うがまま。己の育てた奴隷の出来栄えに。その従順な可愛らしさに。彼の胸中が至福で荒れ狂う。
「ほんっと……… 可愛いな、君はぁっ!!」
「あーーーーっ!!」
一際強く敦をナズナに叩きつけると、ドゥエルは大きく掻き回すように少年の腰を動かさせた。はひ、はひ、と、空気を求め必死に喘ぐ敦。イきっぱなままで目を裏返して泡を噴くナズナ。
小刻みに痙攣する二人を満足げに見つめ、ドゥエルは少年を持ち上げ、少女の一物の上に充てがった。
「よくやったね。着床するまで続けような」
ご機嫌なドゥエルに従い、取り敢えずナズナのモノを解放するため、敦は彼女の御立派様を呑み込んでいく。何度やっても慣れない圧迫が少年の背筋を震わせた。
ドゥエルに激しく動かされながら、敦はぶるっと震え、僅かながらも精を零す。するとそれに反応して、ナズナのモノも爆発し、大量の秘薬が少年の中に注ぎ込まれた。
「は…? ぁ…? ………っっがぁぁぁっ?!」
途端に跳ね上がる敦の身体。その異常さに眼を見張り、いつもであれば秘薬を抜き出してから引き抜く敦を、ドゥエルは速攻で抱き上げた。
すると敦の中から大量に溢れる液体の色が可怪しい。灼熱にも近い温度のソレは、しゅうしゅうと灼けた音をたてながら禍々しいオレンジ色の光沢を輝かせている。
「アツシっ? アツっ! 大丈夫かっ!」
突然起きた異常事態。
顔面蒼白で少年の頬を叩きながら、ドゥエルは彼をベッドに寝かせ、慌てて内部の秘薬を抜き取る。しかし、ガラスのシリンジの半分もいかぬうちに、ドゥエルはあまりの熱さでシリンジから手を離した。
ポタポタ滴る秘薬は、しゅうしゅうと音をたててベッドのシーツに焼きシミを作っていく。しだいに茶色く変色するシーツのシミを見て、ドゥエルは眼を凍りつかせた。
「……ヤバいぞ、これっ!」
ぞっと顔を強張らせ、彼は冷やしてあった生理食塩水をたらふく敦の中に流し込んだ。流し込んでは出させ、さらにまた流し込むを繰り返し、ようよう落ち着いてきた少年。
ガクガク痙攣していた身体も収まり、一息ついたドゥエルは、念のためにと秘薬で増産したエリクサーを敦に呑ませる。
あの温度のモノが体内一杯に放たれたのだ。内臓を焼いていてもおかしくはないし、中に取りこぼしがあれば、どのような結果を残すか分からない。
「アツシ……」
不安げに見守るドゥエルの視界で、少年は、うっすらと眼を開けた。
「御主人様……? あれ? 僕、なにが?」
「良かった、アツシぃっ!!」
ガバっと少年を抱きしめて、ドゥエルは心底安堵する。だがそれとは別に、鋭く睨めつける眼光。その切れるような眼差しは、診察台で失神する少女を視界におさめている。
そして無情にも、ドゥエルはナズナの廃棄を心に誓った。
しかし、それを阻止しようと泣き叫ぶ敦に絆され、結局は失敗する。
「ナズナは危険だ。役にもたたなくなった奴隷を飼うのはなぁ……」
「何があったか覚えてないけど、僕がっ! なんでもしますからっ!!」
「……なんでも?」
秘薬を採れるうちは、そこそこのリターンがあったナズナ。けど、何が起きたのかは分からないが、敦に危害があった以上、もう秘薬採取をする気はないドゥエル。なのに、アツシの『なんでもする』という一言だけで揺れてしまう。
相手が揺らいだとも思わず、必死な敦はあれやこれやとまくしたてた。
「それにほら、僕の胤が着いてるかもしれないし? 真ん丸なダルマ女、見たくないですか?」
アツシの子供………
ごくっと喉を鳴らして、ドゥエルは撃沈される。これも惚れた弱みだろう。
かくして、しっかり着床したらしいナズナは、一時の猶予を得た。
真ん丸なダルマ女の妊婦は酷く可愛らしく、ドゥエルも気に入ったようで、日がな一日、玩具で弄んでいる。キュンキュン締まる子宮で子供が暴れているのが面白いようだ。
ぐにぐに動く大きなお腹。それを撫で回して満面の笑みを浮かべるドゥエル。
「安定期なら、もうお遊び解禁だな」
満面の笑みなドゥエルが言うには、こうして産まれる前から可愛がってやるのがティモシーの習わしなのだとか。
母体を悦ばせて子宮の収縮に苦しむ胎児。母親が乱れ極まるほど、強く丈夫に育つとティモシーの人間は信じている。
「いや、それは………」
宜しくないだろうと思いつつも、この世界観では通じない道理である。おっきなお腹で、ふうふう息を荒らげて遊ばれるナズナに、心の中だけで謝る敦だった。
0
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた
雪兎
BL
あらすじ
全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。
相手は学年でも有名な優等生α。
成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに——
めちゃくちゃ塩対応。
挨拶しても「……ああ」。
話しかけても「別に」。
距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。
(俺、そんなに嫌われてる……?)
同室なのに会話は最低限。
むしろ避けられている気さえある。
けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、
その塩対応αだった。
しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。
「……他のαに近づくな」
「お前は俺の……」
そこで言葉を飲み込む彼。
それ以来、少しずつ態度が変わり始める。
距離は相変わらず近くない。
口数も少ない。
だけど――
他のαが近づくと、さりげなく間に入る。
発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。
そして時々、独占欲を隠しきれない視線。
実は彼はずっと前から知っていた。
俺が、
自分の運命の番かもしれないΩだということを。
だからこそ距離を取っていた。
触れたら、もう止まれなくなるから。
だけど同室生活の中で、
少しずつ、確実に距離は変わっていく。
塩対応の裏に隠されていたのは――
重すぎるほどの独占欲だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる