毎日一行

日記

やさしさ

　懐かしい手紙が掌にある。筆跡の文字が心の鏡となる。

　やさしさの文字が伝う。

　「ありがとう」の文字が伝統のように灯る。

　目頭が熱くなる。頬を伝う水滴が、循環という形式を保つ。

　夏は、まだ始まったばかりだというのに、忙しなく移ろい行く。

　みなさんの温もりと感謝が頬を伝う。

　移ろい行く翳「かげ」りが、夏の暑さの象徴のようだ。

　さまざまな君がいるから、「背中を押す」勇気という文字になる。

　この小説を書き始めて、どの位の月日が経つのだろうか。

　やっとの思いで、伝えられる言葉の数々。

　タイプする。文字を認識できる。

　さまざまな「感謝」という敬語が重なり合いながら。

　やさしさは、文字となる。そして、文章となる。

　心からの「ありがとう！」は、意識を活かす。

　やさしさを教えてくれて「ありがとう」。