転生に失敗したせいでダンジョンに行かされる

らんらんらん

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5話

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 榊さんが帰るとその日は終了。時間としては、1時間程度。

 一方的に話をした後、鞄から分厚い本を取り出し机の上に。そして、もう用はないといわんばかりの態度で席を立つと胡散臭い笑顔で手を振り帰っていった。

 台風のような人というのがいるらしいが榊さんのような人のことを言うのかもしれない。

 それにしても。

「異世界人ね。」

 自然と声が漏れる。

 本来ならば話としては荒唐無稽で済ます。

 曰く、日本だけではなく世界には瞬間的に異世界とつながる何らかの仕組みがあること。ただし、それは異世界召喚ではなく偶然。

 それって仕組みなのかな。

 曰く、つながった時に向こうから流れるもしくはこちらから流れていることがあること。それが人、物問わず。
魔法、特にゲームやアニメで見るような類の中には、地球で生まれたモノがある。
 
 地球のオリジナルというのを見たことがない。そもそも見ても専門家ではないのでそれ以外と区別なんてできないが。説明しているなら区別する専門家がいるのだろう。どうも胡散臭い。

 さらに、昔の人が言うところの南蛮人や、人型の妖怪の類には異世界人が含まれるらしい。妖怪の類には異世界由来のモンスターが含まれている。

 ところ変わればモンスターも外来種の類になるらしい。外来種には生態系を壊す迷惑生物がいたようなきがする。その点では同じか。けど、軽い気がするからそのままモンスター分類でいいような気がするんだよな。まぁっ、僕が決めることじゃないけど。

 曰く、RPGで言うダンジョンがあること。ただ、小説に出てきそうな爆発的な暴走はいまのところない。

 生産活動がないのか。動物であるならそんなわけではないと思うのが。

 動物である以上、奇変きへんを起こしていなければ生殖器が残っているはず。種の保存は大命題の一つと思うのだが。

 単純に住む場所が広大で十分な余裕があるか、今もなお拡張しているか。そうなら理由がつく。

 ただ、あくまでも可能性で。本当のところどうなっているのかわからない。そもそも根本的ななところで何か間違っている気がする。

 曰く、僕たちはそこに行って駆除作業をしないといけないこと。

 国の武力、銃火器という権力を行使するのはだめなのかな。魔法を覚えさせるよりもよっぽど早い効果を出すと思うのだが。そうしなければならない理由でもあるのか。

 達っていうのは黒服の女性2人も含まれるそうだ。そうですか。そうなんだ。

 冷や汗通り越して油汗でそうなんですけど。女性にいい思い出ないせいかな。

 覚えてるかと聞かれたら、覚えてないとはっきり言えるレベルなので思い出どころじゃないのにな。これがトラウマというやつか。

 覚えていることで印象が強いのは、宝石とエーテル、迷宮の魔物と普通の魔物の違い。あと、魔物は、魔力結晶。いわゆる魔石を魔物の強さによってたまに残して他は全て消える。迷宮とコアの栄養にでもなるだったかな。迷宮のコアを破壊すれば、迷宮がなくなる場合と、迷宮と魔物は残るが魔石は残らない。普通の魔物と同じになって数十年、数百年か数千年はわからないがいつかは迷宮が復活する場合とに分かれるとかなんとか。

 暴走がないというよりは、イメージ的には最後のが一番近い気がする。


「やる気が出ない。」

   ベッドに横になりながら分厚い本を開く。茶色一色。表紙もない目次もない。数頁読んだがいままで聞いた話のみ。

 なんで渡したのだろう。話すなら渡す必要があったかな。
 
 頁をめくると話していないことも書いてあった。
 
 というか、信長さんって誰だ。こっちから異世界いった人ね。僕は自分どいう例がある以上否定しないが。理由が死体がないからってどうなの。
 
 他には伝説の武器は異世界産が多いに。例え異世界の物だったとしても使えるように加工しなおせば生産国が加工地になるんだ。いいのかそれ。

 魔石のエネルギー転用について。魔道具でも作る気か。

 最後の方にある地図は行かせられる迷宮のものかな。あとは、何かの模様。
 

「やっぱりやる気が出ないな。」

 本を投げるように腕を放り出す。

 きっとこれをどうこうする決定権は僕にはない。

 霊薬を使わなければ。事故にあわなければ。異世界に行かなければ。簡単に思いつくどれもこれも決定権はない。

 それならいっそ。

「滅ぼす?」


「あほらしい。」

 淡く光る本を手に持ちそんなことを思ってしまう。
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