うちの家族が過保護すぎるので不良になろうと思います。

春雨

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5歳

家族3 (月都side)

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『ーーーーーーではまた明日。』


担任の長いホームルームが終わり鞄に教科書を詰める。


……16時30分か優は今お昼寝中かな?
想像すると早く優に会いたくなり足早と教室を出た。


「あ、あの!月都様!」
顔を赤らめた女が俺を呼び止める。
胸のリボンが俺のネクタイと同じ色。
同級生だ。


「ん?何か用かな?」
はぁ。うざい。


「……い、今お時間貰ってもよろしいでしょうか?///」


「ごめんね。早く家に帰らなければならないんだ。また今度でも良いかな?」

申し訳なさそうに、ニコッと作り笑いをすると嬉しそうに返事をして去っていった

俺の顔だけしか見てないような人達に本当は作り笑いでさえしたくない。
だが家のためならば仕方がない

この学校は小学校から大学まで併設されている名門校。偏差値も高く小学校からの顔ぶれが多い。簡単に言うと大企業のご子息、ご令嬢が沢山いる学校。
父の会社は、日本のトップクラスの企業だが無闇に粗相は出来ない。




ああ。早くしないと

中等部を出て校門まで急ぐ。
無駄に広い敷地に少しイラッとする



「おかえりなさいませ月都様。」

「ありがとう」
ドアを開けてくれている執事にお礼を言い中に入る。

「佐藤」

「はい。坊っちゃま」

「今日の優の1日は?」

佐藤は小さい頃からずっと俺の世話をしてくれている執事で白い髪と白い髭を綺麗に整えているおじさん。年齢は…知らない。

「はい。8時にお目覚めになられ、歯磨きをし、8時30分に朝食。目玉焼き半分とトマト2個オレンジジュース1口です。食べ終わられたのは9時45分、その後2時間程本を読まれ12時2分に昼食。直哉様が旦那様のお仕事のお手伝いで13時まで御屋敷に居られたので優様の昼食は直哉様がお手伝いされておりました。コーンスープと麦茶です。12時50分にお食事を終えられ少し直哉様とお話になり13時に直哉様はお出かけになられ優様はお昼寝をされました。現在も就寝中です。」

「そっか。ありがとう」

優の今日の詳細が知れた為少し気分が上がる。
なんの本読んだのかな?もう少し優の部屋に本増やそうか?
優の為に考えることがとても楽しい。



けれど…兄様とお昼ご飯ね…

まあいいや。もうすぐで優に会えるし




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「お帰りなさいませ月都様」

ズラっと並ぶ使用人たちが頭を下げて俺を迎える。

「ただいま」
 

「お鞄お持ち致します。」

「あぁ。優は?まだお昼寝中?」

「いえ、先程起きられて今夕食のためのお着替えをされています。」


17時10分か夕食まであと約1時間。

とりあえず俺も着替えてすぐにダイニングルームへ行こう。



ーーーー


よし。


全ての準備が終わりダイニングルームへと移動する。


優もう着いてるかな?
早く会いたいなぁ



部屋の前に近づくと愛しい子の声が聞こえてくる。
入る前に少し覗いてみるとお母様が優を抱きしめていた。
優も嬉しそうな顔で笑う。


黒い感情が渦巻く。
お母様と優なのに…

イヤだなぁ

そう思うと体が動いてすぐに中へ入る。



「お母様。優が苦しそうなのでそろそろ離してあげてください。」

2人は俺に気づくと母様は優を離して謝った。


不満そうに母親からはなれる優を見て嫉妬心が芽生える



「ねぇ。優。…そんなにお母様がいいのかい?」


ビクッと震えた優に冗談だと言い、抱きかかえていつも優の席に下ろし頭を撫でた。




涙目になりながら俺の顔をチラチラ見る優はとても可愛い。俺が怒っていると思ってるのだろう。

ものすごく可愛い。

隔世遺伝なのだろうか?
綺麗なプラチナブロンドの髪にパッチリした綺麗な瞳は碧色をしていて顔は母様にものすごく似ている。
とても綺麗な顔をしているのだ。
それに加えて人懐っこくて愛嬌も良い。すぐに優が大好きになった。


そんなことを考えているうちに兄弟が揃い夕食が始まった。






優を見ているうちに夕食なんてすぐに終わる。

あまり食べることが出来ない優に直哉兄様はスープだけを出しそれに拗ねた優が泣き、困った兄様が肉を二切れしかあげなかったため優はまだ拗ねている最中だ。
優が怒ってるのは多分それだけじゃない。
自分だけスープで他の人は大好物のステーキ。目の前で食べられるのはそれはそれはムカつくだろう。

直哉兄様は優の事を思ってなのだろうが少し優が可哀想な結果になってしまったのだ。



「母さま、兄さまたち、姉さま。おねがいしたいことがあります!」

優がお願い?珍しい

嬉しそうに聞くお母様と直哉兄様

確かに滅多にしないお願いに俺も心を踊らせる


だが次の言葉で俺は固まった。




「あの、僕。お外にでたいです!」




ああ、この日が来てしまった
優が外に出たいと言う日



母様と寿人、直哉兄様、茜姉様が次々に優を止める。

何も言わない俺になにか望みを感じたのだろう優が俺に叫んだ。
それを即却下するとだんだん眉が下がっていく。




幼く病弱で熱も良く出す
その上この容姿だ、外に出たら何をされるか分からない。

そして誰にも見せたくない。
これは俺のワガママだ

だけどみんな同じようなことを考えていると思う。







あぁうちの天使は愛されすぎている。







「優。だから大人しく部屋に居るんだよ」

ごめんね。優。まだ出してあげられそうもない。






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