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部屋の片づけを言いつけられた三人は、部屋のドアを開けて愕然とした。
「うわぁ…」
「気が遠くなりそうだな」
「なんか、すみません…」
部屋の中は乱雑としており、宝すらゴミのように見えるほど酷い有様だった。おそらく嵐などで大きく船が揺れた時に荷が崩れたのだろう。足の踏み場などない。
「…はぁ、茫然としている暇はねぇな。おい、テト。甲板に絨毯敷いてこい。この荷物をとりあえず全て外に出すぞ。アリアナ、お前はロゼに出した荷物をどこにしまうか聞いてこい」
「分かりました」
「はい」
ジャンの指示に二人はすぐに動き始め、ジャンはフーっと息を吐くと腕まくりをして早速足元の荷物から運び出し始めた。
「ったく、誰だよ。こんな雑な積み方したのは」
ガサガサと手近な箱に散らばっている小さなものを入れ、山盛りにするとひょいっと軽々とそれを持ち上げた。
「ジャンさん、準備整いました~って、相変わらずすごい力ですね」
「あ? これくらい軽いだろ」
「こんなに金属が入ってる箱が軽い訳ないですよ」
「鍛練が足りねぇんだよ。さっさと運べ」
「はーい」
テトも手近な大きめの荷物を持って甲板に運ぶ作業に取り組み始める。二人が黙々と甲板に荷物を運び出していると、アリアナがロゼを連れて戻ってきて、作業を進める二人に手を振った。
「お待たせしてすみません」
「あらら~、こんなに散らかってたの? 他の空き部屋の方がマシだったかしら?」
「おい、ロゼ! この部屋に荷物を積み込んだのは誰だよ! 宝もそうじゃないやつも全部ごった返して地面に転がってるぞ!」
部屋の惨状を見てロゼが苦笑をすると、運搬用として使っている空カゴを抱えたジャンがロゼに詰め寄った。
「私よ。適当に詰め込んでいたのだから当たり前ね」
「あのなぁ、荷物の積み込みにはちゃんと手順があるんだよ! ……まさか、他の部屋も同じように適当に積み込んでいるなんてこと無いよな?」
「何個かあるかもしれないわね」
「だーっ! クッソ、宝が傷ついたら価値が落ちるだろ! 丁寧に積み込めよ!」
しれっと詫びれもなく言うロゼに、ジャンは頭を掻きむしって絶叫し、なぜかやる気に満ちた様子で「おい、テト! さっさと運び出すぞ! 俺が荷物の積みこみ方を教えてやる!」とテトの背中を思い切り叩いた。
「いったぁ~! ジャンさん、力加減と言うものを覚えてくださいよ~!」
「あぁ、ジャン。出した荷物はとりあえず適当に別の空き部屋に突っ込んでおいて頂戴。どこに入れろって指定はないわ」
「あぁ、了解だ! おい、アリアナ。とりあえずここよりは綺麗な空き部屋を見つけておいてくれ。ここと同じくらい酷い有様の部屋を見つけても、そっと閉じろよ」
荷物を担ぎながらすぐにアリアナに次の仕事を振るジャンの意外なリーダーシップに驚きつつも、アリアナは「分かりました」とすぐに船内を駆けまわり始めた。
「ジャンさん、アリアナちゃんに荷物運びは出来ないと思って別の仕事を振るなんてやっさし~」
「うるせぇな。ロゼなら問題なく持てるだろうが、あんな細い腕じゃ何も持てねぇよ。足手まといになるだけだ」
「あら、酷い言い様。私だってか弱い女の子よ?」
心外だと言わんばかりに目を見開くロゼに、ジャンだけでなくテトも首を傾げた。
「何の冗談だ、ロゼ」
「可愛い女の子なら迷いなく頷けますけど、か弱い…ですか?」
「まぁ、二人して酷いわね。…でも、まあいいわ。私は弱い女になりたくなくてここまで強くなったんですもの。私が強いのは当たり前ね」
肩をすくめると、ロゼは二人の頬にチュッと軽いキスをしてひらひらと手を振り、気まぐれにいくつか大きめの荷物を抱えて甲板の方へ消えていった。
「うわぁ…」
「気が遠くなりそうだな」
「なんか、すみません…」
部屋の中は乱雑としており、宝すらゴミのように見えるほど酷い有様だった。おそらく嵐などで大きく船が揺れた時に荷が崩れたのだろう。足の踏み場などない。
「…はぁ、茫然としている暇はねぇな。おい、テト。甲板に絨毯敷いてこい。この荷物をとりあえず全て外に出すぞ。アリアナ、お前はロゼに出した荷物をどこにしまうか聞いてこい」
「分かりました」
「はい」
ジャンの指示に二人はすぐに動き始め、ジャンはフーっと息を吐くと腕まくりをして早速足元の荷物から運び出し始めた。
「ったく、誰だよ。こんな雑な積み方したのは」
ガサガサと手近な箱に散らばっている小さなものを入れ、山盛りにするとひょいっと軽々とそれを持ち上げた。
「ジャンさん、準備整いました~って、相変わらずすごい力ですね」
「あ? これくらい軽いだろ」
「こんなに金属が入ってる箱が軽い訳ないですよ」
「鍛練が足りねぇんだよ。さっさと運べ」
「はーい」
テトも手近な大きめの荷物を持って甲板に運ぶ作業に取り組み始める。二人が黙々と甲板に荷物を運び出していると、アリアナがロゼを連れて戻ってきて、作業を進める二人に手を振った。
「お待たせしてすみません」
「あらら~、こんなに散らかってたの? 他の空き部屋の方がマシだったかしら?」
「おい、ロゼ! この部屋に荷物を積み込んだのは誰だよ! 宝もそうじゃないやつも全部ごった返して地面に転がってるぞ!」
部屋の惨状を見てロゼが苦笑をすると、運搬用として使っている空カゴを抱えたジャンがロゼに詰め寄った。
「私よ。適当に詰め込んでいたのだから当たり前ね」
「あのなぁ、荷物の積み込みにはちゃんと手順があるんだよ! ……まさか、他の部屋も同じように適当に積み込んでいるなんてこと無いよな?」
「何個かあるかもしれないわね」
「だーっ! クッソ、宝が傷ついたら価値が落ちるだろ! 丁寧に積み込めよ!」
しれっと詫びれもなく言うロゼに、ジャンは頭を掻きむしって絶叫し、なぜかやる気に満ちた様子で「おい、テト! さっさと運び出すぞ! 俺が荷物の積みこみ方を教えてやる!」とテトの背中を思い切り叩いた。
「いったぁ~! ジャンさん、力加減と言うものを覚えてくださいよ~!」
「あぁ、ジャン。出した荷物はとりあえず適当に別の空き部屋に突っ込んでおいて頂戴。どこに入れろって指定はないわ」
「あぁ、了解だ! おい、アリアナ。とりあえずここよりは綺麗な空き部屋を見つけておいてくれ。ここと同じくらい酷い有様の部屋を見つけても、そっと閉じろよ」
荷物を担ぎながらすぐにアリアナに次の仕事を振るジャンの意外なリーダーシップに驚きつつも、アリアナは「分かりました」とすぐに船内を駆けまわり始めた。
「ジャンさん、アリアナちゃんに荷物運びは出来ないと思って別の仕事を振るなんてやっさし~」
「うるせぇな。ロゼなら問題なく持てるだろうが、あんな細い腕じゃ何も持てねぇよ。足手まといになるだけだ」
「あら、酷い言い様。私だってか弱い女の子よ?」
心外だと言わんばかりに目を見開くロゼに、ジャンだけでなくテトも首を傾げた。
「何の冗談だ、ロゼ」
「可愛い女の子なら迷いなく頷けますけど、か弱い…ですか?」
「まぁ、二人して酷いわね。…でも、まあいいわ。私は弱い女になりたくなくてここまで強くなったんですもの。私が強いのは当たり前ね」
肩をすくめると、ロゼは二人の頬にチュッと軽いキスをしてひらひらと手を振り、気まぐれにいくつか大きめの荷物を抱えて甲板の方へ消えていった。
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