愛玩人形 ~その人形は、戀(コイ)を知って少女(ひと)になる~

姫 沙羅(き さら)

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ⅩⅦ.The Devil

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「いや……っ、いや……っ」
「抵抗してもいいぜ?嫌がる女を犯すのも興奮する」

 大人しく受け入れる様子を見せていた少女が突然拒むように首を振り始めたのに、男はむしろ煽られたかのように息を荒くしていた。

「や、だ……ぁ……っ」
「いいねぇ、その表情かお

 どんなに泣き叫ぼうが助けは来ない。
 許しを乞おうが懇願しようが、彼等の手が止まることはない。
 嫌がっても暴れても、それらは全て無駄に終わるだけ。
 絶望を、知っている・・・・・
 それならば、この地獄の時間が少しでも早く終わるように。少しでも苦しまなくて済むように。
 抵抗せず、大人しく。されるがままに受け入れる。
 それが賢い時間の遣り過ごし方。

 ――『ココに男を受け入れることは悪いことじゃないんですよ……?』

 まるで催眠のように囁かれた、酷く甘くて低い声。

 ――『ほら……、気持ちいいでしょう?罪悪感なんて覚えなくていいんです』

 人間の三大欲求の一つなのだからと、快楽を教え込まれた。

「綺麗なピンク色してる」
「や……っ、ぁ……っ!」
「あんまり大きすぎる胸よりも、これくらいの大きさの方が却ってやらしいよな」

 背後の男が柔らかな胸を鷲掴み、前の男がツンと突き出た双丘のいただき部分を指で摘まんでもてあそぶ。

「こっちも、使い込まれてる癖に綺麗な色してる」

 足元に潜り込んだ男に、とうの昔に下着は外され、少女の恥ずかしい部分を覗き込みながら、愉しそうな笑みが溢される。

「慎ましそうに口が閉じてるな」
「やだ……っ、やめて……っ」

 つんつん、と指先で入り口付近をノックされ、恐怖で身体が強張った。

「後でコッチの口にも咥えさせてぇな」
「いいねぇ。どうせなら両方いっぺんに犯してやろうぜ」

 絶望感に、目の前が真っ暗になる。

「……たす……、けて……」

 誰も、助けになんてこないのに。
 間に合わない・・・・・・ことくらいわかっている。

 だったら、なにに。誰に助けを求めるというのだろう。

「いや……」

 ――『忘れなさい。快楽に身を委ねて、ただ溺れていればいいんです』

 そうすれば傷つくことはないのだからと、そう、教え込まれたから。
 だから、このまま。
 抵抗することなど忘れ、男たちに身を任せてしまえばいい。
 少しの刺激を快楽に変換する術は否応なく身に付けさせられたから。
 ただ、溺れてしまえばいい。
 なにも、考えることはなく。
 快楽に乱れてみせれば、男たちは悦び、満足するのも早いから。

「や、だ…………」

 わかっているのに、それができない。
 身体は強張り、肌に触れてくる男たちの指先はただただおぞましいだけだった。

「……ど、して…………」

 涙が溢れた。

「セ、スク……」

 伸ばした手が届かないことなどわかっているのに。
 期待するだけ絶望が大きくなることを知っているのに。

「たす、けて…………」




 だから。





「シェリル…………ッ!!」

 きっと、その声もその姿も。
 シェリルの願望が見せた幻なんだと。

 でも、これが夢だというならばもう。
 このまま覚めなければいいのにと。


 そう、願った。
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