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第二章 出会いは魔剣と紅茶と共に
第十八話 魔導競技体育大会①
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◇◇◇ 帝国歴 二百九十一年 九月
貴族院のテラス
このテラス席の名物になってきた『委員長シャーリーと執政官リアのお茶会』は、ほぼ毎日開催されていた。今日も貴族院運営について話し合っているのよ。
でも、すぐに話は脱線してしまう。
「あの子達の罰は終わったの?」
シャーリーが紅茶を片手で優雅に持ちながら飲んでいる。でもウェイトレスが持って来たケーキを前にナイフとフォークを構えて満面の笑みで待機中のわたしを見るとため息を吐いていた。
「ふふふ、校内清掃は半年間と決めていたから、先日終わったわよ。最後の一ヶ月なんて講堂をあの三人で毎日ピカピカにして貰ったの」
「ヨーナスが最初の頃は散々文句言っていたわね。自前で清掃員を雇うから、こんな事に時間を使わせないで欲しいって」
ナイフでケーキをお淑やかに切ってから、大口を開けて割と大きめの塊を口に放り込む。
「もごもご、もむなもも言われたら止める訳ないのに、罰なんだから、ふふふ」
あれ? 伝わったかな。嫌なことをやらされて初めて贖罪よ。わたし達は甘いケーキのご褒美中~。
「食べながら喋る癖、お行儀悪いから止めなさいよ……」
「ごめんごめん。一口目は大きく、がポリシーなの。でも周りの子の見方も変わったわよー。『得体の知れない偉そうな怖い人達』から、『筋肉、熱血、美形のがんばり屋さん達』にクラスチェンジだもの!」
「最初は皆、横通るの怖そうだったものね」
あのメラニーですら、ここ最近はジュリアやノーラが横に居れば、歌を歌いながら素通りしてたものね。
「うん。周りの評価が変わっていったことにはあの子達も気付いたんじゃない? だって、終わった時には達成感があったのかな。お礼言われたもの!」
「ふーん。で、懐のそれも貰ったのよね」
ナイフとフォークを置く。そして鈍い銀色に輝く文鎮を懐から出す。この輝き。美しい……。
「この世界で最も硬い金属で出来た文鎮だって。これより硬いのは雷帝の持つ二本の短刀だけって自慢されたわ!」
雷帝の短刀は異世界渡りした際に、違う世界の住人から受け取ったと言われる伝説の刀。恐ろしく硬く、恐ろしく軽いらしい。この世界の研究者も調べたが、炭に近いという事しか分からない為、魔導や術式を使っても再現できなかった、とカーリンから教えてもらった。
これ以外にも色々と教えて貰ったわ。どうも、わたしが『世界の秘密』に軽はずみに関わらないように、とのことらしい。
まぁ、逆効果だと思うけどね!
ちなみに、この手の中にある文鎮は貴重なアダマンタイトとミスリルを混ぜて作られているので、この大きさなら、大きな屋敷が召使付きで買える価値がある、とも教わった。
「ふーん」
流石のシャーリーも羨ましそうよ。
「ふふふ、何か高級ブランドのアクセみたい。愛いやつよのー……文鎮にもなるし便利よ」
すりすりと頬擦りする。
「いや、文鎮でしょ……」
「二代目墨斬丸よ、ねー墨斬丸!」
おっと、側から見たら撫でながら文鎮に話し掛ける少女ね。やべーヤツにしか見えないわ。
しまった、シャーリーが既に呆れている。
懐に仕舞いながらシャーリーのジト目に気付き反撃開始。
「……シャーリー、あなた、いっつもお茶しにくるよね。わたしが言うのもなんだけど……サボり過ぎじゃないの?」
優雅に紅茶を口に運びながら微笑むシャーリー。
「うふふ、私、この貴族院で学ぶ授業の知識も全て入ってるの。だから歴史や地学、戦略・戦術の基礎なんかの授業は免除されてるのよ」
「あーそうか……テスト勉強いらずか……便利なヤツめ」
「そう言う事。私はサボりじゃないわよ」
「わたしだって自分でサボりたくてケーキ食べてるわけじゃないのよ! 武術訓練だけだからね、サボってるの」
今度はフォークだけで切ってもう一欠片を口に放り込む。
「さぁ、体育大会のトリの種目を決めましょうか。カッコ良くて面白いヤツ!」
「そうね……確かに魔導の的当てばかりでは面白みに欠けるわね」
「そうなの。馬上槍試合は盛り上がるけど、参加できる人が少ないのよねー」
「昔からの伝統だからプログラムの後半には入れるけど……」
「何か他に無いかなぁ。みんなで盛り上がるヤツ」
シャーリーはペンを華麗に回している。
それを頬杖をついてぼーっと見ていた。
「軍事演習のクライマックスだと騎馬戦よね。弓から歩兵になって、最後は騎馬で蹂躙……」
「騎馬戦かぁ。わたし馬は苦手だしなぁ。」
「私は得意な方だけど、騎馬戦を学生同士でやるのは危ないわ。興奮すると手加減出来ずに怪我する人が多いのよね」
シャーリーも俯き加減で考え中。
こちらはお腹がいっぱいになってきて眠い。思考がまとまらない。
えーっと……お馬さんかぁ。怪我人続出よね。騎馬の子が足を挫いたり、騎手の子が落っこちたり。
「へへへ、騎馬戦かぁ……盛り上がるよねー。騎馬役やるか騎手役やるかで揉めるのは定番よね」
あれっ?
何喋ってるのか分からなくなってきた。
「ん? 何言ってるの? 騎馬役って……馬の役?」
シャーリーの声が怪訝そうよ。ほら、何か喋れ、わたし~。
「女子は創作ダンスの発表とかだったから男子が羨ましかったもんなー……って、あっ、そうか。あはは、ホンモノの馬にみんな乗れるんだから、馬の役は要らないか……」
ここで、前世の体育大会を思い出していたことに気付いた。少し恥ずかしい。顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「……それ、良くない?」
「えっ?」
二人の目が合う。
「えっ? えーっ? 騎馬戦やっちゃう?」
わー、これは楽しそうよ!
「そうね、初めて聞くわよ、そんな奇妙な騎馬戦。うふふ、何か面白そうよ」
「よーし、早速ルールを決めよう!」
ふふ、わたし、ぜーったいに騎手やろっと!
と言う訳で、細かいルールを決めていったわ。
・騎手役は一人、騎馬役は三人迄で一組とする
・騎手はハチマキを着けて、それを奪い合う
・ハチマキを取られたら場外に騎馬と共に退場する事
・騎馬が場外に出たり騎手が地面に着いたら失格
・騎手、騎馬はタックル以外の攻撃は禁止
(但し男子は女子の騎馬には接触禁止)
・相手チーム全員のハチマキを奪ったら勝利
・両チームの本陣にフラッグを置く。それを自陣に持って来たら騎馬の残存数関係なく勝利
・魔導の使用は対人攻撃で無ければ認める
「こんなところかな?」
「スピード勝負でフラッグ狙いのルールが効いてるわ。体格だけでは勝てないようにしないとね」
「そうね。男子ばかりが活躍しても面白くないから」
ニヤニヤが止まらないわ。
「素早く抜けてフラッグまで辿り着く……ふふふ、未来のヒロインはわたしのものね」
「リアは出る気満々なのね」
「あれ? 逆にシャーリーは出ないの?」
「私ね、目立つ家系に生まれたじゃない。だから目立ってばかりだったの」
「自然な自慢……」
「自慢じゃなくて悩みなの! でね、今回は私、裏方がやってみたくて……良いかな?」
なるほど、わたしも学芸会とかでは主役を張るよりスポットライトの係とかに憧れたもんね。
「よーし。任せなさーい。生徒会の威信にかけて、出場選手としてはリアちゃんが目立ってあげよう!」
「生徒会? また間違えた……院生協議会よ」
「どっちでも良いわ。じゃあ企画をもう少し詰めちゃいましょう!」
「分かったわ。んふふ、私も楽しみになってきた」
と、言う訳で『騎馬戦』が今年のメインイベントと決まったわよ!
貴族院のテラス
このテラス席の名物になってきた『委員長シャーリーと執政官リアのお茶会』は、ほぼ毎日開催されていた。今日も貴族院運営について話し合っているのよ。
でも、すぐに話は脱線してしまう。
「あの子達の罰は終わったの?」
シャーリーが紅茶を片手で優雅に持ちながら飲んでいる。でもウェイトレスが持って来たケーキを前にナイフとフォークを構えて満面の笑みで待機中のわたしを見るとため息を吐いていた。
「ふふふ、校内清掃は半年間と決めていたから、先日終わったわよ。最後の一ヶ月なんて講堂をあの三人で毎日ピカピカにして貰ったの」
「ヨーナスが最初の頃は散々文句言っていたわね。自前で清掃員を雇うから、こんな事に時間を使わせないで欲しいって」
ナイフでケーキをお淑やかに切ってから、大口を開けて割と大きめの塊を口に放り込む。
「もごもご、もむなもも言われたら止める訳ないのに、罰なんだから、ふふふ」
あれ? 伝わったかな。嫌なことをやらされて初めて贖罪よ。わたし達は甘いケーキのご褒美中~。
「食べながら喋る癖、お行儀悪いから止めなさいよ……」
「ごめんごめん。一口目は大きく、がポリシーなの。でも周りの子の見方も変わったわよー。『得体の知れない偉そうな怖い人達』から、『筋肉、熱血、美形のがんばり屋さん達』にクラスチェンジだもの!」
「最初は皆、横通るの怖そうだったものね」
あのメラニーですら、ここ最近はジュリアやノーラが横に居れば、歌を歌いながら素通りしてたものね。
「うん。周りの評価が変わっていったことにはあの子達も気付いたんじゃない? だって、終わった時には達成感があったのかな。お礼言われたもの!」
「ふーん。で、懐のそれも貰ったのよね」
ナイフとフォークを置く。そして鈍い銀色に輝く文鎮を懐から出す。この輝き。美しい……。
「この世界で最も硬い金属で出来た文鎮だって。これより硬いのは雷帝の持つ二本の短刀だけって自慢されたわ!」
雷帝の短刀は異世界渡りした際に、違う世界の住人から受け取ったと言われる伝説の刀。恐ろしく硬く、恐ろしく軽いらしい。この世界の研究者も調べたが、炭に近いという事しか分からない為、魔導や術式を使っても再現できなかった、とカーリンから教えてもらった。
これ以外にも色々と教えて貰ったわ。どうも、わたしが『世界の秘密』に軽はずみに関わらないように、とのことらしい。
まぁ、逆効果だと思うけどね!
ちなみに、この手の中にある文鎮は貴重なアダマンタイトとミスリルを混ぜて作られているので、この大きさなら、大きな屋敷が召使付きで買える価値がある、とも教わった。
「ふーん」
流石のシャーリーも羨ましそうよ。
「ふふふ、何か高級ブランドのアクセみたい。愛いやつよのー……文鎮にもなるし便利よ」
すりすりと頬擦りする。
「いや、文鎮でしょ……」
「二代目墨斬丸よ、ねー墨斬丸!」
おっと、側から見たら撫でながら文鎮に話し掛ける少女ね。やべーヤツにしか見えないわ。
しまった、シャーリーが既に呆れている。
懐に仕舞いながらシャーリーのジト目に気付き反撃開始。
「……シャーリー、あなた、いっつもお茶しにくるよね。わたしが言うのもなんだけど……サボり過ぎじゃないの?」
優雅に紅茶を口に運びながら微笑むシャーリー。
「うふふ、私、この貴族院で学ぶ授業の知識も全て入ってるの。だから歴史や地学、戦略・戦術の基礎なんかの授業は免除されてるのよ」
「あーそうか……テスト勉強いらずか……便利なヤツめ」
「そう言う事。私はサボりじゃないわよ」
「わたしだって自分でサボりたくてケーキ食べてるわけじゃないのよ! 武術訓練だけだからね、サボってるの」
今度はフォークだけで切ってもう一欠片を口に放り込む。
「さぁ、体育大会のトリの種目を決めましょうか。カッコ良くて面白いヤツ!」
「そうね……確かに魔導の的当てばかりでは面白みに欠けるわね」
「そうなの。馬上槍試合は盛り上がるけど、参加できる人が少ないのよねー」
「昔からの伝統だからプログラムの後半には入れるけど……」
「何か他に無いかなぁ。みんなで盛り上がるヤツ」
シャーリーはペンを華麗に回している。
それを頬杖をついてぼーっと見ていた。
「軍事演習のクライマックスだと騎馬戦よね。弓から歩兵になって、最後は騎馬で蹂躙……」
「騎馬戦かぁ。わたし馬は苦手だしなぁ。」
「私は得意な方だけど、騎馬戦を学生同士でやるのは危ないわ。興奮すると手加減出来ずに怪我する人が多いのよね」
シャーリーも俯き加減で考え中。
こちらはお腹がいっぱいになってきて眠い。思考がまとまらない。
えーっと……お馬さんかぁ。怪我人続出よね。騎馬の子が足を挫いたり、騎手の子が落っこちたり。
「へへへ、騎馬戦かぁ……盛り上がるよねー。騎馬役やるか騎手役やるかで揉めるのは定番よね」
あれっ?
何喋ってるのか分からなくなってきた。
「ん? 何言ってるの? 騎馬役って……馬の役?」
シャーリーの声が怪訝そうよ。ほら、何か喋れ、わたし~。
「女子は創作ダンスの発表とかだったから男子が羨ましかったもんなー……って、あっ、そうか。あはは、ホンモノの馬にみんな乗れるんだから、馬の役は要らないか……」
ここで、前世の体育大会を思い出していたことに気付いた。少し恥ずかしい。顔が赤くなるのが自分でも分かる。
「……それ、良くない?」
「えっ?」
二人の目が合う。
「えっ? えーっ? 騎馬戦やっちゃう?」
わー、これは楽しそうよ!
「そうね、初めて聞くわよ、そんな奇妙な騎馬戦。うふふ、何か面白そうよ」
「よーし、早速ルールを決めよう!」
ふふ、わたし、ぜーったいに騎手やろっと!
と言う訳で、細かいルールを決めていったわ。
・騎手役は一人、騎馬役は三人迄で一組とする
・騎手はハチマキを着けて、それを奪い合う
・ハチマキを取られたら場外に騎馬と共に退場する事
・騎馬が場外に出たり騎手が地面に着いたら失格
・騎手、騎馬はタックル以外の攻撃は禁止
(但し男子は女子の騎馬には接触禁止)
・相手チーム全員のハチマキを奪ったら勝利
・両チームの本陣にフラッグを置く。それを自陣に持って来たら騎馬の残存数関係なく勝利
・魔導の使用は対人攻撃で無ければ認める
「こんなところかな?」
「スピード勝負でフラッグ狙いのルールが効いてるわ。体格だけでは勝てないようにしないとね」
「そうね。男子ばかりが活躍しても面白くないから」
ニヤニヤが止まらないわ。
「素早く抜けてフラッグまで辿り着く……ふふふ、未来のヒロインはわたしのものね」
「リアは出る気満々なのね」
「あれ? 逆にシャーリーは出ないの?」
「私ね、目立つ家系に生まれたじゃない。だから目立ってばかりだったの」
「自然な自慢……」
「自慢じゃなくて悩みなの! でね、今回は私、裏方がやってみたくて……良いかな?」
なるほど、わたしも学芸会とかでは主役を張るよりスポットライトの係とかに憧れたもんね。
「よーし。任せなさーい。生徒会の威信にかけて、出場選手としてはリアちゃんが目立ってあげよう!」
「生徒会? また間違えた……院生協議会よ」
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