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第三章 紅茶とアップルパイは紅く染まらない
第三十四話 外周十周①
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◇◇◇ 帝国歴 二百九十三年 八月
騎士団事務所前
さぁ、無事入団を果たしました。
春の観覧式の夜は気付いたらベッドの上。
次の日の朝は寝坊したので慌てて訓練場までダッシュ。そしたらみんなが私の顔を見て大笑い。
顔に落書きだらけだったの。
部活の合宿じゃないんだから!
まぁ……こういうのはキライじゃないけどね。
という訳で、本格的に訓練が始まったの。
◇◇ 乗馬訓練
閃光騎士団では騎馬戦なんかの訓練は無いけど、乗馬は高いレベルが求められるの。迅速に現場に向かったり、危険から逃げたり……ということらしいわ。
だから訓練は思ったよりハードにやってるわよ!
「アームガード、ハイっ!」
掛け声とともに踵に少しだけ力を込めて馬のお腹あたりを足で押す。
速歩から駈歩に変わりぐんっと速度が上がる愛馬アームガード。膝を柔らかくして上下動を吸収しないと簡単に落馬しそうになる。
でも正しい姿勢で乗ることができれば愛馬との一体感を感じられて顔がニヤける。
サイコーよ。ただ草原を走らせるだけで、サイコーのストレス解消になる!
「ハイっ!」
再度加速の合図をすると全速力で駆け始めた。
因みに馬の全速力(襲歩)は時速六十キロに達するのよ!
うはぁっ! 怖いくらいの加速よ! あははっ、楽しすぎる!
手綱を曲がりたい方向に少し引っ張れば敏感に反応して馬は一気に方向を変える。
前傾姿勢を取っていても振り落とされそうになる。
力の入れ具合にしっかり反応してくれる愛馬。
ピーキーすぎるほどの反応の良さ。
わたしの意図をちゃんと汲取ってくれる!
ふふふ、お前と会話してるみたい。
手綱を逆側に少しだけ強めに引くと、わたしの頭の中にあるラインに沿って方向を変えてくれる。
「アームガード、お前、大好きよーっ!」
テンション高く叫ぶと馬も嬉しいのか、少し速度を上げてくれた。
「いやっはー! サイコー!」
ファーリンとラリーを放っておいて縦横無尽にアームガードと駆け回る。
あっ、ラリーがファーリンに文句言ってる。
「リア! そろそろ戻ってきなさい! ゲッバーック!」
ほら、絶対そうよ!
こんなに楽しいのは、まだまだやめられないわよー!
「あははっ! あと少しー!」
ほらほら、ラリーがファーリンに詰め寄ってるわ。ファーリン、もう少し我慢してねー。
「……レディースアンドジェントルマーン……必殺技……」
あれ? なんか人参を出してファーリン叫んでる。
「アームガード! おやつよーっ!」
その台詞はヤバい。ほらっ、指示してないのに!
「ぐげっ、急に方向を……こらーっ! ファーリン、やめてー……ぎゃんっ!」
一気にファーリンの前まで走り、急激に止まる。
前傾姿勢のまま急停止だったから馬の首に顔がぶつかったわよ。
「このーっ……乗ってる人の言う事だけ聞きなさいよ!」
鼻をぶつけたから涙目よ。まぁ、そういうところも好きだけどね。首元を優しく撫でてあげると、やはり嬉しそう。
全く……調子良いんだから。
「乗馬は大丈夫そうね」
「はいっ、大好きです」
「ファーリン、時間の節約だ。術式の訓練と座学を多めにしろ」
「了解しました」
「あぁっ! いえ、そういう事では……」
あたふた焦るが二人は既に厩舎の方に歩き始めている。ポツンと残された。
「……マッチョ怒りん坊ポニーテールめーっ」
小声で呟く。
「リア、外周十周」
「あぁ、そういう訳では……」
「あはは、リアー、ファイトー!」
「ファーリン、監督不行届につきお前も十周」
「えっ? ……それはバッド過ぎよ……」
この日もファーリンと夕陽の中、たっぷり走らされたわ。
◇◇ 術式訓練
「はい、そこで右手を肘から曲げて一旦止める」
私は向かい合わせで踊る講師を真似る。横のファーリンは講師の動きは見ていない。自分のタイミングで踊っているようだ。
「はい、そこで術式」
「輝ける光と慈愛で照らすは灯りと風の守り……」
講師とファーリンの杖は光り、私だけ何もおきない。
「リアさん、肘の曲げ方が足らないわ。あと『照らすは灯り』では無く『照らすべきは』よ」
「……はい」
「さぁ、もう一度最初から!」
手を叩き訓練を再開する講師。
ダンスと歌を覚えるアイドルみたいな感じ……わたしこの術式訓練キライ。人前で踊って歌うって嫌すぎる。今日はカタリナもラリーも背後で見てるし……。
イヤイヤやっていると見透かされたのか、講師がため息混じりに語り始めた。
「リアさん、あなたは武術訓練には興味があるらしいわね。何故、術式訓練には興味を持てないのかしら?」
「なんか人前で術式を披露とか苦手ですし……」
「違うわ。あなたの任務は何? しっかりと考えたことはある? 今のあなたの武器は何?」
「……」
「そう、術式でしょ? 違う?」
「違わないです」
「そう。戦いに必要な技術は武術だけじゃ無いわ。逆よ。武術以外の方が必要なことは多いわ」
「……そうか」
「そうよ、だから完璧にマスターする必要があるのよ。これは武術でいう型の訓練よ」
「分かりました! わたしの今の武器は術式なんですね! これは型の訓練! 竹刀の素振りと一緒!」
「そうよ! 頑張りなさい! 極めなさい!」
目から鱗よ!
こうなったら騎士団の中で一番術式が上手くなってやるわ!
見て、やって、繰り返す。コレしかないわ!
「ファーリン! さっきの肘、もう一度見せて」
「イエス! 角度が重要だからね。私は右手首を左目の前まで上げるの。グッドな感じになるわ」
「よし、先生! 最初っからお願いします!」
集中、集中。誰が見てても気にするな!
「おお、リアをやる気にさせた。」
「なんか私達の時みたいな説得だな……」
背後から聴こえる生粋の武闘派二人の会話が少し懐かしそう。
「そうだな。この訓練が一番キツかった……」
「ラリー、全く覚えられなかったもんな」
「いや、隊長も中々の仕上がりでしたよ。講師の方、引き攣ってましたから」
「……」
「……」
いつの間にか無言で取っ組み合いを始める二人。
ふふ、真剣に練習してるんだから楽しそうにケンカしないで下さいよ。
「隊長、副隊長、何やってるんですか?」
「いや……なんでもない」
「そうだ。なんでもない……」
「また揉めてるんですか? 流石ベストフレンド。仲良いですねぇ」
「……ファーリン外周十周!」
「えーっ!」
「リアも連帯責任」
「またぁ! ファーリン!」
またもや夕陽に照らされながら外周を二人でたっぷり走らされたのよ!
今日はファーリンが悪いわよ!
騎士団事務所前
さぁ、無事入団を果たしました。
春の観覧式の夜は気付いたらベッドの上。
次の日の朝は寝坊したので慌てて訓練場までダッシュ。そしたらみんなが私の顔を見て大笑い。
顔に落書きだらけだったの。
部活の合宿じゃないんだから!
まぁ……こういうのはキライじゃないけどね。
という訳で、本格的に訓練が始まったの。
◇◇ 乗馬訓練
閃光騎士団では騎馬戦なんかの訓練は無いけど、乗馬は高いレベルが求められるの。迅速に現場に向かったり、危険から逃げたり……ということらしいわ。
だから訓練は思ったよりハードにやってるわよ!
「アームガード、ハイっ!」
掛け声とともに踵に少しだけ力を込めて馬のお腹あたりを足で押す。
速歩から駈歩に変わりぐんっと速度が上がる愛馬アームガード。膝を柔らかくして上下動を吸収しないと簡単に落馬しそうになる。
でも正しい姿勢で乗ることができれば愛馬との一体感を感じられて顔がニヤける。
サイコーよ。ただ草原を走らせるだけで、サイコーのストレス解消になる!
「ハイっ!」
再度加速の合図をすると全速力で駆け始めた。
因みに馬の全速力(襲歩)は時速六十キロに達するのよ!
うはぁっ! 怖いくらいの加速よ! あははっ、楽しすぎる!
手綱を曲がりたい方向に少し引っ張れば敏感に反応して馬は一気に方向を変える。
前傾姿勢を取っていても振り落とされそうになる。
力の入れ具合にしっかり反応してくれる愛馬。
ピーキーすぎるほどの反応の良さ。
わたしの意図をちゃんと汲取ってくれる!
ふふふ、お前と会話してるみたい。
手綱を逆側に少しだけ強めに引くと、わたしの頭の中にあるラインに沿って方向を変えてくれる。
「アームガード、お前、大好きよーっ!」
テンション高く叫ぶと馬も嬉しいのか、少し速度を上げてくれた。
「いやっはー! サイコー!」
ファーリンとラリーを放っておいて縦横無尽にアームガードと駆け回る。
あっ、ラリーがファーリンに文句言ってる。
「リア! そろそろ戻ってきなさい! ゲッバーック!」
ほら、絶対そうよ!
こんなに楽しいのは、まだまだやめられないわよー!
「あははっ! あと少しー!」
ほらほら、ラリーがファーリンに詰め寄ってるわ。ファーリン、もう少し我慢してねー。
「……レディースアンドジェントルマーン……必殺技……」
あれ? なんか人参を出してファーリン叫んでる。
「アームガード! おやつよーっ!」
その台詞はヤバい。ほらっ、指示してないのに!
「ぐげっ、急に方向を……こらーっ! ファーリン、やめてー……ぎゃんっ!」
一気にファーリンの前まで走り、急激に止まる。
前傾姿勢のまま急停止だったから馬の首に顔がぶつかったわよ。
「このーっ……乗ってる人の言う事だけ聞きなさいよ!」
鼻をぶつけたから涙目よ。まぁ、そういうところも好きだけどね。首元を優しく撫でてあげると、やはり嬉しそう。
全く……調子良いんだから。
「乗馬は大丈夫そうね」
「はいっ、大好きです」
「ファーリン、時間の節約だ。術式の訓練と座学を多めにしろ」
「了解しました」
「あぁっ! いえ、そういう事では……」
あたふた焦るが二人は既に厩舎の方に歩き始めている。ポツンと残された。
「……マッチョ怒りん坊ポニーテールめーっ」
小声で呟く。
「リア、外周十周」
「あぁ、そういう訳では……」
「あはは、リアー、ファイトー!」
「ファーリン、監督不行届につきお前も十周」
「えっ? ……それはバッド過ぎよ……」
この日もファーリンと夕陽の中、たっぷり走らされたわ。
◇◇ 術式訓練
「はい、そこで右手を肘から曲げて一旦止める」
私は向かい合わせで踊る講師を真似る。横のファーリンは講師の動きは見ていない。自分のタイミングで踊っているようだ。
「はい、そこで術式」
「輝ける光と慈愛で照らすは灯りと風の守り……」
講師とファーリンの杖は光り、私だけ何もおきない。
「リアさん、肘の曲げ方が足らないわ。あと『照らすは灯り』では無く『照らすべきは』よ」
「……はい」
「さぁ、もう一度最初から!」
手を叩き訓練を再開する講師。
ダンスと歌を覚えるアイドルみたいな感じ……わたしこの術式訓練キライ。人前で踊って歌うって嫌すぎる。今日はカタリナもラリーも背後で見てるし……。
イヤイヤやっていると見透かされたのか、講師がため息混じりに語り始めた。
「リアさん、あなたは武術訓練には興味があるらしいわね。何故、術式訓練には興味を持てないのかしら?」
「なんか人前で術式を披露とか苦手ですし……」
「違うわ。あなたの任務は何? しっかりと考えたことはある? 今のあなたの武器は何?」
「……」
「そう、術式でしょ? 違う?」
「違わないです」
「そう。戦いに必要な技術は武術だけじゃ無いわ。逆よ。武術以外の方が必要なことは多いわ」
「……そうか」
「そうよ、だから完璧にマスターする必要があるのよ。これは武術でいう型の訓練よ」
「分かりました! わたしの今の武器は術式なんですね! これは型の訓練! 竹刀の素振りと一緒!」
「そうよ! 頑張りなさい! 極めなさい!」
目から鱗よ!
こうなったら騎士団の中で一番術式が上手くなってやるわ!
見て、やって、繰り返す。コレしかないわ!
「ファーリン! さっきの肘、もう一度見せて」
「イエス! 角度が重要だからね。私は右手首を左目の前まで上げるの。グッドな感じになるわ」
「よし、先生! 最初っからお願いします!」
集中、集中。誰が見てても気にするな!
「おお、リアをやる気にさせた。」
「なんか私達の時みたいな説得だな……」
背後から聴こえる生粋の武闘派二人の会話が少し懐かしそう。
「そうだな。この訓練が一番キツかった……」
「ラリー、全く覚えられなかったもんな」
「いや、隊長も中々の仕上がりでしたよ。講師の方、引き攣ってましたから」
「……」
「……」
いつの間にか無言で取っ組み合いを始める二人。
ふふ、真剣に練習してるんだから楽しそうにケンカしないで下さいよ。
「隊長、副隊長、何やってるんですか?」
「いや……なんでもない」
「そうだ。なんでもない……」
「また揉めてるんですか? 流石ベストフレンド。仲良いですねぇ」
「……ファーリン外周十周!」
「えーっ!」
「リアも連帯責任」
「またぁ! ファーリン!」
またもや夕陽に照らされながら外周を二人でたっぷり走らされたのよ!
今日はファーリンが悪いわよ!
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