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最終章
会議と実行
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放課後、アルルを捕まえて、フリィシュは兄さんのところに行くらしいのでそのままアルルを部屋に引きずり込むーーのは色々と問題があるので図書室の更に奥に来た。
秘密基地みたいでテンション上がる。なにこれすご。
「なにここ」
「特別蔵書室だ。誰であろうと利用は可能だが、ここにある蔵書の言語が分かるのは僕くらいだ。誰も来ない」
「え、アルルってもしかしてただのツンデレじゃない?」
「ツンデレがどういう意味かは知らないが侮辱されたのは分かった。人体の真ん中を突いてやろうか」
「どのみち怪我するのはアルルかと……」
言語とは思えない言葉が書かれてある背表紙を眺める。
クソゲーくんもちゃんと言語とか作りきれれば良かったのに。この国の言語限りなく英語に近い何かだ。
おそらく途中で断念したんだろうなって感じの。
そんなことは一旦どうでもよくて。
アルルが机の引き出しから渋々出してくれたのはキーンの活動記録だ。
それをパラパラ捲ると、筆記体と仲良く出来ない俺でも読みやすい綺麗な文字が広がっていた。
なるほど、流石は人に見せるために書かれたものだ。
誰にでも読めるし、読みやすい。
アルルの名誉のために言っておくが、別にこれはストーカー日記とかでは無い。アルルは宰相の息子なので、忌み子であるキーンに対する監視も役割の一つだ。
決して大義名分の元ストーカーしている訳では無い。
堂々と出ていって話しかけてツンギレかまして逃げていくアルルは多分ストーカー失格だ。
さて。活動記録を見る限り王様になれる実力は十分だと思う。
同じ14歳とは思えない。
そんな訳で実際問題、キーンが王様になるのは簡単なはずだ。
カリスマ性もあって、策士でもある。人の使い方を心得ていて、そして人を動かせる力もある。
兄さんの危険性を察する力もあり、俺という偽りを見抜く力もあってそれを生かすことも出来る。
何よりこの学園という王国の縮図の世界で今頂点に君臨するのはキーンで、それに大きな声で異論を唱えるものは居ない。
ついでに言えばこの学園は貴族の学園なので、最も厄介な貴族という国民から支持されているということになる。
その上で、王様になりたくないというキーンの思いを変えることは難しい。だから、不可能なだけだったのが、キーンが陛下の弟だと言うなら話は少し変わる。
王位継承権をおググりあそばせれば分かると思うんだが、王の弟になると王位継承権は低くなるのだ。
でも、それだとしても。
無理な話ではないと俺は思う。
「キーンが先王の子だと知っているのは?」
「その件については、僕は、忘れろと、言ったんだが?」
「アルル」
「……貴様が言っていることは、第一王子から王様の座を奪うことになるっていうことだ。
分かっているのか。覚悟はあるのか」
「……当然」
「……はあ、陛下と后妃とエンヴァース家だけだ」
だとしたら、無理なんてことはやっぱり無い。
民衆は知らないのだから、やっぱりキーンの気持ち次第。
反対するとしたら、王族に心酔しているオーデルハインとセルーネとエンヴァースだ。
はい。俺と兄さんとアルルですね。確かキーンルートでは正に俺とアルルによって王様になることは阻止されてましたともええ。兄さんはキーンと親友設定なのに欠片も出てこないから知らん。
でも、他でもない俺とアルルが賛成なのだから。
「どうにかなるのでは?」
「……何も知らないからそんなこと言えるんだ。騎士のオーデルハインと盾のセルーネ、これらは確かに王族を守る為の力だがそれは外部の敵に対してだろう?
エンヴァースは、言ってしまえば味方から王族の純を守っている家だ」
「ああ、そういう」
純、とは。
純血とかそれだけでは無いのだろうな。
ルエリア様を見れば分かる。あの方はどこまでも純だ。
手垢のつくことの許されない程の、純白。だからこそ穢れてしまわないようにと、人と関わらないように『妖精』へと昇華された。
ルエリア様も天然な所があるからそういう性格だと言ってしまえばそうなのだが、これはやりすぎだ。神聖化されている。
まるで人と近いキーンに相対するような扱い。
学友だって居ない。
兄さんが一時でもルエリア様の学友になれたのはオーデルハインだからエンヴァースが何も言えなかったからだろう。
なら、やっぱり難しいのか。例え邪魔役の悪役令息だったアルルが味方だとしても、ゲームではないのだから現実はそう簡単には行かない。
「可愛いことしか取り柄がないと自覚しているならその辛気臭い顔を今すぐにやめた方がいいぞ」
「俺はどんな顔でも可愛いですが」
「それならいつも通り馬鹿みたいに可愛い面でもしておけ。
……そんな馬鹿面の貴様が何も知らずに言ったことに感化されるなんて、僕もどうかしている」
「まさか、どうにか出来るんですか?」
「ハッ、エンヴァースは王族の在り方を正す家だぞ? 王として必要なものが果たして血なのか、問いただしてやるべきだろう」
悪どく笑うアルルは本当に悪人らしいけど、なんとも頼もしい。
まあ、それでも分からないってなら僕が当主になってしまえばいい。という呟きは聞かなかったことにする。
「そっちはどうする」
「……」
そっち、というのはオーデルハインとセルーネについてだ。
しかし俺は両親の考えを知らない。
でも、切り札がない訳では無い。
「……オーデルハインの呪いの解き方でも教えてあげるとしましょうか」
兄さんにお願いして手紙を届けて貰おう。嫌だと言われそうだからフリィシュの前で渡そう。
「おい、まさか猛獣一族に魔法でも使わせてやる気か?」
「嫌ですか?」
「貴様らに魔法を見せびらかすのがエンヴァースの生き甲斐だからな……とても残念だ」
嫌な一族だな。
俺の中でメキメキとアルル以外のエンヴァース家の株が下がっていくんだが。いや、でもアルルも俺の前で魔法をドヤ顔でやってたな。
アルルが持てなかった教材を目の前で軽々と持ったことの腹いせだと思っていたが、生き甲斐だったのか。知らなかった。
「これで、残す問題はキーンだけになった訳ですが」
「……」
「……『勘違いするんじゃねぇよ。お前を王にする為じゃなくて、ルエリア様を偶像から解放する為だ』って伝言頼みます」
「僕が、説得できるとでも?」
寧ろ、アルルしか説得できないと思ってるけど。
じ、と細められた三白眼を見つめ返すとアルルが鼻を鳴らしてそっぽ向いた。
「どうなっても知らないからな」
悪いようにはならないと思う。
なんたって、キーンはアルルのことを良い奴だって言ってたんだ。
それは自責の念モンスターが喜ぶ言葉を吐いてくれるからだけってことはないだろう。何にせよ、1目置いているんだから。
「じゃあ、貴様は第一王子に話しておくんだな。存分に嫌われてくるといい」
「なんて不吉なことを」
嫌われるとは思ってないけど、傷付けないように頑張らないと。わたあめ細工のような人だから。俺が何をしても許すかもしれないけれど、傷つかない訳では無いのだから。
もう二度と傷つけたくないし。
「……それと…………礼を言う」
「……え?」
「僕は……9年前に出会ったあの日からずっと、こうなることを……いや、何でもない。どうでもいい。何グズグズしてる。いいから早く行け」
「ありがとうアルル」
ふんっ、と鼻を鳴らしたアルルを背に俺はルエリア様の元へと向かった。
*****
アルルと青春の1ページのようにお別れした俺は今、ルエリア様の部屋に居ます。
心臓、バックバクなんだが??は??飛び出てない?大丈夫?
あ、いやR-18展開ではないです。違います。俺たちは健全です。
「……寛ぐといい」
「ひゃい」
ガチガチ固まった足を無理矢理動かしてルエリア様の隣のソファに座る。
なんで隣かって?うるさいうるさいうるさい、向かいに座ろうとしたのにルエリア様がしゅんとした気がするから仕方無かったんだよ文句は認めない。
でも本当に本当に本当に緊張し過ぎなんだよな、俺。
落ち着いてくれ頼むから。ルエリア様キョトンてしてるじゃん。
ルエリア様に大事な話があるから庭以外で、と言えば部屋に通された。
いやダメじゃん。絶対ダメじゃん。淑女として、淑女としてダメじゃん。
俺男だけど淑女だもん。ダメじゃん。
でもこの明らかになんの下心もないルエリア様の瞳を見てください。部屋に着いて行ってしまいますわ、こんなん。だから仕方なかったのです。
許してください未成年不純同性交友警察の方々。
「話、とは?」
黒髪をサラリと揺らし、俺の顔を覗いて聞いてくるルエリア様は本当に綺麗だ。ああ好き。大好き。
一旦落ち着こう。ルエリア様はちゃんと話を聞いてくれる。俺が逃げ出さなければいいだけ。
うん。大丈夫な気がしてきた。
「俺は今からおかしなことを言うかもしれません」
「ん……?」
「でも、ルエリア様が大好きだと言うことは4年前から変わらない事実なので、それだけは確かなことです」
「……私も、そなたが好きだ。これからも好きだと約束したくなる程に」
言葉の矢か?
心臓に突き刺さった気がする。これ以上俺の心臓を射抜かないで欲しい。死ぬかもしれん。
それでも不安な俺を察してか、それともやりたいからやってるだけなのか。ルエリア様は俺の膝の上で固く握っていた手の甲に手を置いた。
大丈夫、大丈夫とばかりに撫でられてしまうと、本当にもう大丈夫な気持ちになってしまうから不思議だ。
暖かくて、優しい人。
世間に揉まれて仕舞えば傷付いてしまうことだろう。でも、俺がそうさせない。
顔しか取り柄がない、何も出来ない俺だけど。何がなんでも守ると決めたから。
ふぅ、と息をはいてルエリア様に微笑みかける。
「もしもですよ、もしもの話。ルエリア様が王様にならなかったら、何がしたいですか?」
「ーーそれは、」
沈黙。
心臓がバクバクと鼓膜を打ち鳴らしてうるさいけれど、微笑んでルエリア様を見つめた。
なんて答えるだろうか。
不敬な質問だ。怒ってしまうかもしれない。
しかし、ルエリア様はフワッと困ったように笑った。
「考えたことも、なかったな」
……で、ですよねー!
ですよね、生まれながらにして王様になるべく育てられたんですもん。そりゃあ王様以外の道なんて考えたことないですよね。
「変なこと言ってすみません」
考えればわかる事だった。
ルエリア様にとって、何がいいだなんて俺が決めることでは無いんだから。
このまま王様として、偶像として、崇め奉られるだけでもいいかもしれない。
飾りの王様として、それこそ観賞用の王様として。
政治はキーンと宰相がする……。
そんなのは、飼い殺しだと思っているのは俺だけかもしれない。
ルエリア様にとっては……
「こら」
ぴとっと俺の頬に温かなもの。ルエリア様の手が触れて……コツン、額にルエリア様の額がくっつけられた。
……えッ。
え!?えっ、ちょ、えっ!?
待って待って待って待ってルエリア様待って顔近いです。ちょっと顔近い顔近い顔近い。
いや待って、ルエリア様の顔はとても美しいけれど。美しいけれども、俺は!?俺は可愛いけどこんな至近距離で見ても可愛いのか分からない。どうしよう、可愛い?俺、可愛いかな、大丈夫?
というか凄くいい匂いする、妖精ってこんな匂いなんだろうなって匂いがする。妖精の匂いって何!?
「そなたは、考え過ぎだ」
「はえっ」
いや、考え全部吹っ飛びましたけど。全てルエリア様でいっぱいになりましたけども。
元々8.5割くらいルエリア様がしめてる脳内が全部ルエリア様に染まりましたけども。
「……考えるより聞くべきだ」
とくり、とくりとルエリア様の心音が流れ込んで来て、俺のあれ程忙しなかった心臓が落ち着いて行く気がする。
そうだ。そうだった。
聞いてみないと、分からない。
それにしたって顔が近……邪念よ去れ!
「……俺はルエリア様に王様になって欲しくない」
「うん」
「妖精であって欲しくない」
「うん」
「みんなと同じ人間になって欲しい」
「支離滅裂だな」
くすりと笑うルエリア様につられて俺も笑ってしまった。
本当に支離滅裂だ。
だって、なんて言えば良いか分からない。
貴方は王様に相応しくないですよ、なんて言えないし。
「……私の話も」
「聞きましょう」
貴方の話を聞かずに逃げるのは後にも先にも4年前のあの日だけだと、心に誓った。
いくらでも聞こう。
「出来損ないだ」
「そんなこと」
「それでもいいと言われてきた」
「ええ、」
「キーンは」
「はい」
「凄い子だ……話すのも、早い」
あ。もしかして。
だから。ずっと見ていたの……か?
ルエリア様はキーンに憧れていたのかもしれない。
2歳年下の弟とはいえ、話す速さに理解の速さに自分とは違って学友と稽古までこなしている姿に純粋に憧れて。だから、見ていたのだろうか。羨望の眼差しを向けていたのだろうか。
「会った時……この子は影で働かされるのだろうと」
「……」
「それは嫌だと思っていた」
そんなことを、思っていたのか。
分かっていたのか。
誰もが、どうしてキーンを見つめているのか聞かなかった。俺だって、その中の1人だ。
不思議な人だから。その一言で片付けて真意を知ろうとしなかったのだ。全員、同罪だ。
「だから……キーンが王になれるなら。もしも、それが夢物語ではなければ」
ルエリア様が言葉を紡ぐ。ゆっくりと、丁寧に言葉を発する。
「私は、嬉しい」
少しだけ、震えた声に思わず頭を抱きしめてしまった。
最近の力加減の練習の成果は抜群で、柔らかく抱きしめられた。
衝動のままに抱きしめるなんて絶対だめなのに、抑えきれなかった。
ああ、なんて。
愛おしい人なのか。
「ルエリア様、ごめんなさい。俺はキーンを王様したいと思ってる」
「そなたは」
「はい」
「王、にならない私でも……好きでいてくれるか?」
当たり前のことを。
俺はルエリア様が王様になるから好きなんじゃない。
……ああ、いや。ルエリア様はそんなこと分かっている。分かっていながら聞いているんだ。
「それなら、おあいこですよ。
女ではない俺でも、好きでいてくれますか?」
ポコッと俺の両手から頭を出したルエリア様がムッとして言うものだから俺も同じ顔をした。
「当たり前のことを……」
「同感です」
ふっと2人で吹き出して。
そしてそのまま唇を重ねた。
秘密基地みたいでテンション上がる。なにこれすご。
「なにここ」
「特別蔵書室だ。誰であろうと利用は可能だが、ここにある蔵書の言語が分かるのは僕くらいだ。誰も来ない」
「え、アルルってもしかしてただのツンデレじゃない?」
「ツンデレがどういう意味かは知らないが侮辱されたのは分かった。人体の真ん中を突いてやろうか」
「どのみち怪我するのはアルルかと……」
言語とは思えない言葉が書かれてある背表紙を眺める。
クソゲーくんもちゃんと言語とか作りきれれば良かったのに。この国の言語限りなく英語に近い何かだ。
おそらく途中で断念したんだろうなって感じの。
そんなことは一旦どうでもよくて。
アルルが机の引き出しから渋々出してくれたのはキーンの活動記録だ。
それをパラパラ捲ると、筆記体と仲良く出来ない俺でも読みやすい綺麗な文字が広がっていた。
なるほど、流石は人に見せるために書かれたものだ。
誰にでも読めるし、読みやすい。
アルルの名誉のために言っておくが、別にこれはストーカー日記とかでは無い。アルルは宰相の息子なので、忌み子であるキーンに対する監視も役割の一つだ。
決して大義名分の元ストーカーしている訳では無い。
堂々と出ていって話しかけてツンギレかまして逃げていくアルルは多分ストーカー失格だ。
さて。活動記録を見る限り王様になれる実力は十分だと思う。
同じ14歳とは思えない。
そんな訳で実際問題、キーンが王様になるのは簡単なはずだ。
カリスマ性もあって、策士でもある。人の使い方を心得ていて、そして人を動かせる力もある。
兄さんの危険性を察する力もあり、俺という偽りを見抜く力もあってそれを生かすことも出来る。
何よりこの学園という王国の縮図の世界で今頂点に君臨するのはキーンで、それに大きな声で異論を唱えるものは居ない。
ついでに言えばこの学園は貴族の学園なので、最も厄介な貴族という国民から支持されているということになる。
その上で、王様になりたくないというキーンの思いを変えることは難しい。だから、不可能なだけだったのが、キーンが陛下の弟だと言うなら話は少し変わる。
王位継承権をおググりあそばせれば分かると思うんだが、王の弟になると王位継承権は低くなるのだ。
でも、それだとしても。
無理な話ではないと俺は思う。
「キーンが先王の子だと知っているのは?」
「その件については、僕は、忘れろと、言ったんだが?」
「アルル」
「……貴様が言っていることは、第一王子から王様の座を奪うことになるっていうことだ。
分かっているのか。覚悟はあるのか」
「……当然」
「……はあ、陛下と后妃とエンヴァース家だけだ」
だとしたら、無理なんてことはやっぱり無い。
民衆は知らないのだから、やっぱりキーンの気持ち次第。
反対するとしたら、王族に心酔しているオーデルハインとセルーネとエンヴァースだ。
はい。俺と兄さんとアルルですね。確かキーンルートでは正に俺とアルルによって王様になることは阻止されてましたともええ。兄さんはキーンと親友設定なのに欠片も出てこないから知らん。
でも、他でもない俺とアルルが賛成なのだから。
「どうにかなるのでは?」
「……何も知らないからそんなこと言えるんだ。騎士のオーデルハインと盾のセルーネ、これらは確かに王族を守る為の力だがそれは外部の敵に対してだろう?
エンヴァースは、言ってしまえば味方から王族の純を守っている家だ」
「ああ、そういう」
純、とは。
純血とかそれだけでは無いのだろうな。
ルエリア様を見れば分かる。あの方はどこまでも純だ。
手垢のつくことの許されない程の、純白。だからこそ穢れてしまわないようにと、人と関わらないように『妖精』へと昇華された。
ルエリア様も天然な所があるからそういう性格だと言ってしまえばそうなのだが、これはやりすぎだ。神聖化されている。
まるで人と近いキーンに相対するような扱い。
学友だって居ない。
兄さんが一時でもルエリア様の学友になれたのはオーデルハインだからエンヴァースが何も言えなかったからだろう。
なら、やっぱり難しいのか。例え邪魔役の悪役令息だったアルルが味方だとしても、ゲームではないのだから現実はそう簡単には行かない。
「可愛いことしか取り柄がないと自覚しているならその辛気臭い顔を今すぐにやめた方がいいぞ」
「俺はどんな顔でも可愛いですが」
「それならいつも通り馬鹿みたいに可愛い面でもしておけ。
……そんな馬鹿面の貴様が何も知らずに言ったことに感化されるなんて、僕もどうかしている」
「まさか、どうにか出来るんですか?」
「ハッ、エンヴァースは王族の在り方を正す家だぞ? 王として必要なものが果たして血なのか、問いただしてやるべきだろう」
悪どく笑うアルルは本当に悪人らしいけど、なんとも頼もしい。
まあ、それでも分からないってなら僕が当主になってしまえばいい。という呟きは聞かなかったことにする。
「そっちはどうする」
「……」
そっち、というのはオーデルハインとセルーネについてだ。
しかし俺は両親の考えを知らない。
でも、切り札がない訳では無い。
「……オーデルハインの呪いの解き方でも教えてあげるとしましょうか」
兄さんにお願いして手紙を届けて貰おう。嫌だと言われそうだからフリィシュの前で渡そう。
「おい、まさか猛獣一族に魔法でも使わせてやる気か?」
「嫌ですか?」
「貴様らに魔法を見せびらかすのがエンヴァースの生き甲斐だからな……とても残念だ」
嫌な一族だな。
俺の中でメキメキとアルル以外のエンヴァース家の株が下がっていくんだが。いや、でもアルルも俺の前で魔法をドヤ顔でやってたな。
アルルが持てなかった教材を目の前で軽々と持ったことの腹いせだと思っていたが、生き甲斐だったのか。知らなかった。
「これで、残す問題はキーンだけになった訳ですが」
「……」
「……『勘違いするんじゃねぇよ。お前を王にする為じゃなくて、ルエリア様を偶像から解放する為だ』って伝言頼みます」
「僕が、説得できるとでも?」
寧ろ、アルルしか説得できないと思ってるけど。
じ、と細められた三白眼を見つめ返すとアルルが鼻を鳴らしてそっぽ向いた。
「どうなっても知らないからな」
悪いようにはならないと思う。
なんたって、キーンはアルルのことを良い奴だって言ってたんだ。
それは自責の念モンスターが喜ぶ言葉を吐いてくれるからだけってことはないだろう。何にせよ、1目置いているんだから。
「じゃあ、貴様は第一王子に話しておくんだな。存分に嫌われてくるといい」
「なんて不吉なことを」
嫌われるとは思ってないけど、傷付けないように頑張らないと。わたあめ細工のような人だから。俺が何をしても許すかもしれないけれど、傷つかない訳では無いのだから。
もう二度と傷つけたくないし。
「……それと…………礼を言う」
「……え?」
「僕は……9年前に出会ったあの日からずっと、こうなることを……いや、何でもない。どうでもいい。何グズグズしてる。いいから早く行け」
「ありがとうアルル」
ふんっ、と鼻を鳴らしたアルルを背に俺はルエリア様の元へと向かった。
*****
アルルと青春の1ページのようにお別れした俺は今、ルエリア様の部屋に居ます。
心臓、バックバクなんだが??は??飛び出てない?大丈夫?
あ、いやR-18展開ではないです。違います。俺たちは健全です。
「……寛ぐといい」
「ひゃい」
ガチガチ固まった足を無理矢理動かしてルエリア様の隣のソファに座る。
なんで隣かって?うるさいうるさいうるさい、向かいに座ろうとしたのにルエリア様がしゅんとした気がするから仕方無かったんだよ文句は認めない。
でも本当に本当に本当に緊張し過ぎなんだよな、俺。
落ち着いてくれ頼むから。ルエリア様キョトンてしてるじゃん。
ルエリア様に大事な話があるから庭以外で、と言えば部屋に通された。
いやダメじゃん。絶対ダメじゃん。淑女として、淑女としてダメじゃん。
俺男だけど淑女だもん。ダメじゃん。
でもこの明らかになんの下心もないルエリア様の瞳を見てください。部屋に着いて行ってしまいますわ、こんなん。だから仕方なかったのです。
許してください未成年不純同性交友警察の方々。
「話、とは?」
黒髪をサラリと揺らし、俺の顔を覗いて聞いてくるルエリア様は本当に綺麗だ。ああ好き。大好き。
一旦落ち着こう。ルエリア様はちゃんと話を聞いてくれる。俺が逃げ出さなければいいだけ。
うん。大丈夫な気がしてきた。
「俺は今からおかしなことを言うかもしれません」
「ん……?」
「でも、ルエリア様が大好きだと言うことは4年前から変わらない事実なので、それだけは確かなことです」
「……私も、そなたが好きだ。これからも好きだと約束したくなる程に」
言葉の矢か?
心臓に突き刺さった気がする。これ以上俺の心臓を射抜かないで欲しい。死ぬかもしれん。
それでも不安な俺を察してか、それともやりたいからやってるだけなのか。ルエリア様は俺の膝の上で固く握っていた手の甲に手を置いた。
大丈夫、大丈夫とばかりに撫でられてしまうと、本当にもう大丈夫な気持ちになってしまうから不思議だ。
暖かくて、優しい人。
世間に揉まれて仕舞えば傷付いてしまうことだろう。でも、俺がそうさせない。
顔しか取り柄がない、何も出来ない俺だけど。何がなんでも守ると決めたから。
ふぅ、と息をはいてルエリア様に微笑みかける。
「もしもですよ、もしもの話。ルエリア様が王様にならなかったら、何がしたいですか?」
「ーーそれは、」
沈黙。
心臓がバクバクと鼓膜を打ち鳴らしてうるさいけれど、微笑んでルエリア様を見つめた。
なんて答えるだろうか。
不敬な質問だ。怒ってしまうかもしれない。
しかし、ルエリア様はフワッと困ったように笑った。
「考えたことも、なかったな」
……で、ですよねー!
ですよね、生まれながらにして王様になるべく育てられたんですもん。そりゃあ王様以外の道なんて考えたことないですよね。
「変なこと言ってすみません」
考えればわかる事だった。
ルエリア様にとって、何がいいだなんて俺が決めることでは無いんだから。
このまま王様として、偶像として、崇め奉られるだけでもいいかもしれない。
飾りの王様として、それこそ観賞用の王様として。
政治はキーンと宰相がする……。
そんなのは、飼い殺しだと思っているのは俺だけかもしれない。
ルエリア様にとっては……
「こら」
ぴとっと俺の頬に温かなもの。ルエリア様の手が触れて……コツン、額にルエリア様の額がくっつけられた。
……えッ。
え!?えっ、ちょ、えっ!?
待って待って待って待ってルエリア様待って顔近いです。ちょっと顔近い顔近い顔近い。
いや待って、ルエリア様の顔はとても美しいけれど。美しいけれども、俺は!?俺は可愛いけどこんな至近距離で見ても可愛いのか分からない。どうしよう、可愛い?俺、可愛いかな、大丈夫?
というか凄くいい匂いする、妖精ってこんな匂いなんだろうなって匂いがする。妖精の匂いって何!?
「そなたは、考え過ぎだ」
「はえっ」
いや、考え全部吹っ飛びましたけど。全てルエリア様でいっぱいになりましたけども。
元々8.5割くらいルエリア様がしめてる脳内が全部ルエリア様に染まりましたけども。
「……考えるより聞くべきだ」
とくり、とくりとルエリア様の心音が流れ込んで来て、俺のあれ程忙しなかった心臓が落ち着いて行く気がする。
そうだ。そうだった。
聞いてみないと、分からない。
それにしたって顔が近……邪念よ去れ!
「……俺はルエリア様に王様になって欲しくない」
「うん」
「妖精であって欲しくない」
「うん」
「みんなと同じ人間になって欲しい」
「支離滅裂だな」
くすりと笑うルエリア様につられて俺も笑ってしまった。
本当に支離滅裂だ。
だって、なんて言えば良いか分からない。
貴方は王様に相応しくないですよ、なんて言えないし。
「……私の話も」
「聞きましょう」
貴方の話を聞かずに逃げるのは後にも先にも4年前のあの日だけだと、心に誓った。
いくらでも聞こう。
「出来損ないだ」
「そんなこと」
「それでもいいと言われてきた」
「ええ、」
「キーンは」
「はい」
「凄い子だ……話すのも、早い」
あ。もしかして。
だから。ずっと見ていたの……か?
ルエリア様はキーンに憧れていたのかもしれない。
2歳年下の弟とはいえ、話す速さに理解の速さに自分とは違って学友と稽古までこなしている姿に純粋に憧れて。だから、見ていたのだろうか。羨望の眼差しを向けていたのだろうか。
「会った時……この子は影で働かされるのだろうと」
「……」
「それは嫌だと思っていた」
そんなことを、思っていたのか。
分かっていたのか。
誰もが、どうしてキーンを見つめているのか聞かなかった。俺だって、その中の1人だ。
不思議な人だから。その一言で片付けて真意を知ろうとしなかったのだ。全員、同罪だ。
「だから……キーンが王になれるなら。もしも、それが夢物語ではなければ」
ルエリア様が言葉を紡ぐ。ゆっくりと、丁寧に言葉を発する。
「私は、嬉しい」
少しだけ、震えた声に思わず頭を抱きしめてしまった。
最近の力加減の練習の成果は抜群で、柔らかく抱きしめられた。
衝動のままに抱きしめるなんて絶対だめなのに、抑えきれなかった。
ああ、なんて。
愛おしい人なのか。
「ルエリア様、ごめんなさい。俺はキーンを王様したいと思ってる」
「そなたは」
「はい」
「王、にならない私でも……好きでいてくれるか?」
当たり前のことを。
俺はルエリア様が王様になるから好きなんじゃない。
……ああ、いや。ルエリア様はそんなこと分かっている。分かっていながら聞いているんだ。
「それなら、おあいこですよ。
女ではない俺でも、好きでいてくれますか?」
ポコッと俺の両手から頭を出したルエリア様がムッとして言うものだから俺も同じ顔をした。
「当たり前のことを……」
「同感です」
ふっと2人で吹き出して。
そしてそのまま唇を重ねた。
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原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
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