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湊斗さん
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「おやすみなさい」
「……はい……おやすみなさい」
まともに湊斗さんの顔を見られず、顔を背けながら灯りを消した。
夜の帳が下り、月明かりが部屋を照らした。
興奮のため、布団に入ってしばらくは寝つけなかったのだけれど、ぎゅっと目を閉じていたらそのうち夢の世界へと旅立てそうになってきた。うとうとしていた頃、
「……芹香さん、起きてますか」
湊斗さんの落ち着いた声が、静かな夜を揺らした。
眠りに落ちかけていた私は、その声でゆっくりと夢から現実に引き上げられた。
「え、あぁ、はい……」
若干寝ぼけた声で返事をする。夢なのか、現実なのか、境界がなんとも曖昧だ。
「すみません、起こしてしまいましたね」
「いえいえ……大丈夫です……どうしました……?」
「……………………………………………………」
「……湊斗さん……?」
返事はない。
こっちは眠いんだ、早く用件を言ってくれ。
襲ってきていた眠気には勝てず、ぼんやりと思った。
「……そちらに、行ってもいいですか」
「あぁ……はいはい……どうぞどうぞ……ってんんんんん!?」
布団からがばっと起き上がる。
窓からは明るい月の光が差し込んでいて、湊斗さんをとても美しく見せた。
「えと、私の布団に入りたいということですよね??」
そばに立っていたいなんて変態的なことではないだろうけど、一応言葉にして確認してみる。気恥ずかしさでいつもより早口になってしまった。
「…………はい。お嫌でなければ」
私はこんなにわたわたしているというのに、湊斗さんときたらまったくいつもの落ち着いた調子で言うものだから、なんだか面白くなかった。
茶化してしまう、という私の悪い癖が顔をのぞかせる。
「嫌じゃないですよ!丁度少し寒かったものですから、湊斗さんがいてくれるとあたたかくなりそうです!」
「あ、気付きませんですみません……。係に言って毛布を持ってきてもらいましょうか」
「いえ、大丈夫ですよ。さぁ、どうぞ」
そう言いながら布団を開け、湊斗さんを招き入れた。いそいそと入ってきた様子が、とてもかわいらしかった。
「寒くないですか?」
「大丈夫です」
布団をかけてあげ、私もごそごそと布団に入り直した。
隣に人がいる、というのは何年ぶりだろうか。
触れ合った箇所がほんのりあたたかくて、そのぬくもりに懐かしさを覚えた。
「私、寝相が悪くて湊斗さん蹴っちゃったらごめんなさい」
「あはは、いいですよ別に。…………隣に人がいるのは、ずいぶん久しぶりです」
どうやら湊斗さんも同じことを感じていたようで、しみじみと言った。
前の妻さんのことを思い出しているのだろうと思うと、自分だって似たようなことを考えていたのに、胸がズキンと痛んだ。
「…………芹香さんは、どうして離婚されたんですか」
湊斗さんが静かに言った。
意表をつかれた質問だったので、びくっとしてしまった。驚いたのか、湊斗さんが慌てて起き上がった。
「あ、突然すみません、いや、あの、変な意味ではなく、芹香さんは素敵な女性なので、離婚なんてした相手はなんて馬鹿なことを、と思いまして……」
って元とはいえ人の夫を馬鹿だなんて言って申し訳ありません、としゅんとした様子で言った。
私も起き上がって、正座をした。
「あはは、謝らないでください。あ、変な意味ではなく、気になることだと思うので。……というより、私の方が不思議に思っています」
「何をです?」
湊斗さんがよいしょ、とあぐらをかいた。
先ほどの彼のセリフを借りる。
「湊斗さんは素敵な方ですので。奥様はなぜ離婚なんてできたんだろう……って」
一瞬間があき、あはは、と愉快そうに笑った。暗がりの中でも、微笑んでいるのがわかる。
「……そうですね、俺の方から話しましょうか。失礼しました」
私が言ったことを、『お前が先に言えよ』ととったようだ。
「俺たちの場合は……そうですね……なんていうか……若気の至り?でした」
「?」
「ふふ、同い年の人で。医師の初期研修で知り合って付き合い始めて……。結婚も、そんなに深く考えず『周りも結婚し始めたし、俺たちもするか』というノリでしてしまって。28のときでした」
今の冷静沈着な湊斗さんからは想像できない姿に、少し笑ってしまった。
「結婚生活も、初めは物珍しさだったのか楽しかったんです。けれどだんだん……お互い、仕事に邁進したくなってきて」
「…………………………」
「とくに相手は、このまま結婚生活を続けて、いずれこどもが産まれて育てて……という人生を恐れているようでした。『結婚生活と仕事は両立できない。離婚したい』と切り出されたのは、その頃です」
「…………………………」
「仕事に邁進したいと思いつつも離婚までは考えていなかったので、青天の霹靂でした。お恥ずかしい話、駄々をこねて応じなかったのですが」
湊斗さんが一旦言葉を切った。
「……日に日に相手が暗くなっていく様子を目の当たりにして、ああ、これはもうだめだ、と悟りまして……離婚届にサインしました」
湊斗さんの話なのに、なぜか自分がサインをした瞬間が頭をよぎった。知らず知らず、湊斗さんの手を握っていた。彼は少し驚いたようだったが、少し微笑んで、私の手で遊びながら続きを語った。
「喧嘩別れではなかったので、離婚をした後も以前のように会ったりしていたんです……ってすみません、これは余計なことでした」
「いーえー?構いませんよ?」
手をぎゅっと握ってやると「痛いです」と笑った。
「そういう日々を過ごしていた頃、ご存知かもしれませんが、うちの病院で大規模な不正があったんです。病院に調査が入ったりマスコミに叩かれたり。職員は退職するしでてんやわんやでした」
「あぁ……」
曖昧に返事をしながら、地域のニュースで大きく取り上げられていた事件を思い出す。確か出入りの業者と癒着していたとかだった気がする。それをきっかけに地域医療界の業者への不当な圧力、接待の実態、果ては医者のパワハラ問題にまで発展したはずだ。
「……大変でしたね」
そんなことしか言えない自分が情けない。湊斗さんは私の手を握ったまま、何かを思い出しているようにうつむいていた。静かに、話を続けた。
「……怒涛の日々の中、私も癒しを求めたのかもしれません、彼女に会う回数が増えていきました。でもある日、……彼女が口を滑らせたんです」
「………?」
湊斗さんが苦しげに眉根を寄せた。
「病院のスキャンダルが明るみになる前に離婚していてよかった、自分のキャリアまで傷つくところだった、と ーー」
「そのときに、その……なんというかうまく言えないのですが……私も人並みに傷つきまして……」
はは、と湊斗さんが自嘲気味に笑った。
「その後も何度か食事に行ったりはしていたのですが……何を食べたのか、何を話したのかも全く覚えていません」
「…………………………」
「そんな日々も、彼女の留学が決まるとあっさり終わってしまいました」
「……えと、見送りには……」
遠慮がちに問うと、湊斗さんが苦笑いした。
「行きましたよ、空港まで。でも愛とか未練とかではなく……そうですね、けじめに近い感覚でしょうか」
「?」となった私に説明してくれた。
「自分の結婚生活の終わりを自分の目で確認したいといいますか、見届けたいといいますか……。区切りをつけたかったのだと思います。ふふ、自分勝手な理由でしょう」
「……まだ好きだったのではないですか、彼女のこと」
思ったままを尋ねると、ゆっくり首を横にふった。
「いいえ。嫌いではないですけどね……何年か前、向こうで結婚してこどももいると、メールがきましたよ。それを見たときも、ただ情報として処理しただけで、涙が出たりなどはしませんでした」
「そうでしたか……」
「……すみません、長くなってしまいましたが、俺の話は以上です………………って芹香さん??」
湊斗さんを、そっと抱きしめた。彼は初めは驚いたように身を強張らせたけれど、やがてこてんと顔をうずめてきた。
こんなときFカップくらいあったらよかったんだろうけど、あいにく私はそんなになかった。ごめんよ、と心の中で謝る。
「何がです?」
……しっかり口に出ていたみたいだ。
「~~あーーーー、いや、こんなとき胸がもっとあったら湊斗さんも気持ち良かったろうに、と思いまして」
一瞬きょとんとした彼が、ぷっと吹き出した。
「お気遣いありがとうございます。……確かにそうだったかもしれませんが……」
湊斗さんが私にしがみつくように抱きついてきた。
「……今は、芹香さんにこうしてもらっているだけで……満足です」
「そうか」
「はい。……ありがとうございます」
「うん」
ーーその夜は、そのまま湊斗さんを腕枕するような形で眠った。すぅすぅと寝息をたてる彼が、ぐっすり眠れますようにと祈った。
「……はい……おやすみなさい」
まともに湊斗さんの顔を見られず、顔を背けながら灯りを消した。
夜の帳が下り、月明かりが部屋を照らした。
興奮のため、布団に入ってしばらくは寝つけなかったのだけれど、ぎゅっと目を閉じていたらそのうち夢の世界へと旅立てそうになってきた。うとうとしていた頃、
「……芹香さん、起きてますか」
湊斗さんの落ち着いた声が、静かな夜を揺らした。
眠りに落ちかけていた私は、その声でゆっくりと夢から現実に引き上げられた。
「え、あぁ、はい……」
若干寝ぼけた声で返事をする。夢なのか、現実なのか、境界がなんとも曖昧だ。
「すみません、起こしてしまいましたね」
「いえいえ……大丈夫です……どうしました……?」
「……………………………………………………」
「……湊斗さん……?」
返事はない。
こっちは眠いんだ、早く用件を言ってくれ。
襲ってきていた眠気には勝てず、ぼんやりと思った。
「……そちらに、行ってもいいですか」
「あぁ……はいはい……どうぞどうぞ……ってんんんんん!?」
布団からがばっと起き上がる。
窓からは明るい月の光が差し込んでいて、湊斗さんをとても美しく見せた。
「えと、私の布団に入りたいということですよね??」
そばに立っていたいなんて変態的なことではないだろうけど、一応言葉にして確認してみる。気恥ずかしさでいつもより早口になってしまった。
「…………はい。お嫌でなければ」
私はこんなにわたわたしているというのに、湊斗さんときたらまったくいつもの落ち着いた調子で言うものだから、なんだか面白くなかった。
茶化してしまう、という私の悪い癖が顔をのぞかせる。
「嫌じゃないですよ!丁度少し寒かったものですから、湊斗さんがいてくれるとあたたかくなりそうです!」
「あ、気付きませんですみません……。係に言って毛布を持ってきてもらいましょうか」
「いえ、大丈夫ですよ。さぁ、どうぞ」
そう言いながら布団を開け、湊斗さんを招き入れた。いそいそと入ってきた様子が、とてもかわいらしかった。
「寒くないですか?」
「大丈夫です」
布団をかけてあげ、私もごそごそと布団に入り直した。
隣に人がいる、というのは何年ぶりだろうか。
触れ合った箇所がほんのりあたたかくて、そのぬくもりに懐かしさを覚えた。
「私、寝相が悪くて湊斗さん蹴っちゃったらごめんなさい」
「あはは、いいですよ別に。…………隣に人がいるのは、ずいぶん久しぶりです」
どうやら湊斗さんも同じことを感じていたようで、しみじみと言った。
前の妻さんのことを思い出しているのだろうと思うと、自分だって似たようなことを考えていたのに、胸がズキンと痛んだ。
「…………芹香さんは、どうして離婚されたんですか」
湊斗さんが静かに言った。
意表をつかれた質問だったので、びくっとしてしまった。驚いたのか、湊斗さんが慌てて起き上がった。
「あ、突然すみません、いや、あの、変な意味ではなく、芹香さんは素敵な女性なので、離婚なんてした相手はなんて馬鹿なことを、と思いまして……」
って元とはいえ人の夫を馬鹿だなんて言って申し訳ありません、としゅんとした様子で言った。
私も起き上がって、正座をした。
「あはは、謝らないでください。あ、変な意味ではなく、気になることだと思うので。……というより、私の方が不思議に思っています」
「何をです?」
湊斗さんがよいしょ、とあぐらをかいた。
先ほどの彼のセリフを借りる。
「湊斗さんは素敵な方ですので。奥様はなぜ離婚なんてできたんだろう……って」
一瞬間があき、あはは、と愉快そうに笑った。暗がりの中でも、微笑んでいるのがわかる。
「……そうですね、俺の方から話しましょうか。失礼しました」
私が言ったことを、『お前が先に言えよ』ととったようだ。
「俺たちの場合は……そうですね……なんていうか……若気の至り?でした」
「?」
「ふふ、同い年の人で。医師の初期研修で知り合って付き合い始めて……。結婚も、そんなに深く考えず『周りも結婚し始めたし、俺たちもするか』というノリでしてしまって。28のときでした」
今の冷静沈着な湊斗さんからは想像できない姿に、少し笑ってしまった。
「結婚生活も、初めは物珍しさだったのか楽しかったんです。けれどだんだん……お互い、仕事に邁進したくなってきて」
「…………………………」
「とくに相手は、このまま結婚生活を続けて、いずれこどもが産まれて育てて……という人生を恐れているようでした。『結婚生活と仕事は両立できない。離婚したい』と切り出されたのは、その頃です」
「…………………………」
「仕事に邁進したいと思いつつも離婚までは考えていなかったので、青天の霹靂でした。お恥ずかしい話、駄々をこねて応じなかったのですが」
湊斗さんが一旦言葉を切った。
「……日に日に相手が暗くなっていく様子を目の当たりにして、ああ、これはもうだめだ、と悟りまして……離婚届にサインしました」
湊斗さんの話なのに、なぜか自分がサインをした瞬間が頭をよぎった。知らず知らず、湊斗さんの手を握っていた。彼は少し驚いたようだったが、少し微笑んで、私の手で遊びながら続きを語った。
「喧嘩別れではなかったので、離婚をした後も以前のように会ったりしていたんです……ってすみません、これは余計なことでした」
「いーえー?構いませんよ?」
手をぎゅっと握ってやると「痛いです」と笑った。
「そういう日々を過ごしていた頃、ご存知かもしれませんが、うちの病院で大規模な不正があったんです。病院に調査が入ったりマスコミに叩かれたり。職員は退職するしでてんやわんやでした」
「あぁ……」
曖昧に返事をしながら、地域のニュースで大きく取り上げられていた事件を思い出す。確か出入りの業者と癒着していたとかだった気がする。それをきっかけに地域医療界の業者への不当な圧力、接待の実態、果ては医者のパワハラ問題にまで発展したはずだ。
「……大変でしたね」
そんなことしか言えない自分が情けない。湊斗さんは私の手を握ったまま、何かを思い出しているようにうつむいていた。静かに、話を続けた。
「……怒涛の日々の中、私も癒しを求めたのかもしれません、彼女に会う回数が増えていきました。でもある日、……彼女が口を滑らせたんです」
「………?」
湊斗さんが苦しげに眉根を寄せた。
「病院のスキャンダルが明るみになる前に離婚していてよかった、自分のキャリアまで傷つくところだった、と ーー」
「そのときに、その……なんというかうまく言えないのですが……私も人並みに傷つきまして……」
はは、と湊斗さんが自嘲気味に笑った。
「その後も何度か食事に行ったりはしていたのですが……何を食べたのか、何を話したのかも全く覚えていません」
「…………………………」
「そんな日々も、彼女の留学が決まるとあっさり終わってしまいました」
「……えと、見送りには……」
遠慮がちに問うと、湊斗さんが苦笑いした。
「行きましたよ、空港まで。でも愛とか未練とかではなく……そうですね、けじめに近い感覚でしょうか」
「?」となった私に説明してくれた。
「自分の結婚生活の終わりを自分の目で確認したいといいますか、見届けたいといいますか……。区切りをつけたかったのだと思います。ふふ、自分勝手な理由でしょう」
「……まだ好きだったのではないですか、彼女のこと」
思ったままを尋ねると、ゆっくり首を横にふった。
「いいえ。嫌いではないですけどね……何年か前、向こうで結婚してこどももいると、メールがきましたよ。それを見たときも、ただ情報として処理しただけで、涙が出たりなどはしませんでした」
「そうでしたか……」
「……すみません、長くなってしまいましたが、俺の話は以上です………………って芹香さん??」
湊斗さんを、そっと抱きしめた。彼は初めは驚いたように身を強張らせたけれど、やがてこてんと顔をうずめてきた。
こんなときFカップくらいあったらよかったんだろうけど、あいにく私はそんなになかった。ごめんよ、と心の中で謝る。
「何がです?」
……しっかり口に出ていたみたいだ。
「~~あーーーー、いや、こんなとき胸がもっとあったら湊斗さんも気持ち良かったろうに、と思いまして」
一瞬きょとんとした彼が、ぷっと吹き出した。
「お気遣いありがとうございます。……確かにそうだったかもしれませんが……」
湊斗さんが私にしがみつくように抱きついてきた。
「……今は、芹香さんにこうしてもらっているだけで……満足です」
「そうか」
「はい。……ありがとうございます」
「うん」
ーーその夜は、そのまま湊斗さんを腕枕するような形で眠った。すぅすぅと寝息をたてる彼が、ぐっすり眠れますようにと祈った。
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