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菖蒲が見てきた世界
生きる意味 ①
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「…それはできないわ。私にはまだやるべき事が、果たしていない約束がある。大切な人とのね。それまでは、あっちに行っても顔向けできない。」
例え、どの様な事があろうとも、必ず覆さない、強い決意を伝えた。少しでも、前向きになってくれたらと思って。
「…先輩はいいですね。生きる事に目的があって。私は今、何をやっているのでしょうか。何をしたらいいのでしょうか。もう、この世界にいる理由もわかりません。先輩、教えてくれませんか。」
「あなたは、芹元の分まで生きなければいけない。それが、貴方の生きる意味。」
「…どうしてそうなるのですか?」
「それが、芹元の…いや、彼からの貴方への最期の願いだからよ。私は、今までその使命を背負う事で生きてきた。そして、これからも生きていく。貴方も、背負うべき思いがあるの。だから、貴方も生きていかなければいけない。」
でも、後輩の顔は変わらなかった。…人形の様に、ただ同じ顔をしていた。
「…そんなの、理由になりません。私は永久くんが居ない世界にいる事が嫌なんです。他にありませんか?」
私は何も言えなかった。それ以外に思いつかなかったからもある。そして、何か言っても、それは逆に傷つけるだけだと知っているから。
「何も、無いのですか?そんなんだったら、もう…彼に会いに行ってもいいですよね?」
そう言って、ナイフを取り出した。芹元が襲いかかってきたときに持っていた、後輩が芹元にとどめを刺したバタフライナイフを。
「これ、永久くんが得意なんだってよく見せてくれたんですよ。これを使って。永久くん、かっこよかったな…。あ、今から逢いに行くね。待ってて。」
私は、止められなかった。止められたはずなのに。それは、報告に行ったとき、ある事を言われたから。
『菖蒲は残れ。お前は廊下で待っていろ。』
『…何でしょうか?ボス。』
『もう、あいつは使いものにならない。もし、自殺でもしようとするなら止めるな。』
『…わかりました。』
『それだけだ。退出して良い。』
上からの命…つまり、ボスの指示は絶対。私は止めてあげることができなかった。
ザクッ ブシャッ
後輩は左の首を切った。右頬にべっとりと血がついた。血だってわかっているはずなのに、何故か右頬をなぞった。何でだったのかは今でもわかんない。勿論だけど、右頬をなぞった左手には血がついた。
まだ、温かかった。
例え、どの様な事があろうとも、必ず覆さない、強い決意を伝えた。少しでも、前向きになってくれたらと思って。
「…先輩はいいですね。生きる事に目的があって。私は今、何をやっているのでしょうか。何をしたらいいのでしょうか。もう、この世界にいる理由もわかりません。先輩、教えてくれませんか。」
「あなたは、芹元の分まで生きなければいけない。それが、貴方の生きる意味。」
「…どうしてそうなるのですか?」
「それが、芹元の…いや、彼からの貴方への最期の願いだからよ。私は、今までその使命を背負う事で生きてきた。そして、これからも生きていく。貴方も、背負うべき思いがあるの。だから、貴方も生きていかなければいけない。」
でも、後輩の顔は変わらなかった。…人形の様に、ただ同じ顔をしていた。
「…そんなの、理由になりません。私は永久くんが居ない世界にいる事が嫌なんです。他にありませんか?」
私は何も言えなかった。それ以外に思いつかなかったからもある。そして、何か言っても、それは逆に傷つけるだけだと知っているから。
「何も、無いのですか?そんなんだったら、もう…彼に会いに行ってもいいですよね?」
そう言って、ナイフを取り出した。芹元が襲いかかってきたときに持っていた、後輩が芹元にとどめを刺したバタフライナイフを。
「これ、永久くんが得意なんだってよく見せてくれたんですよ。これを使って。永久くん、かっこよかったな…。あ、今から逢いに行くね。待ってて。」
私は、止められなかった。止められたはずなのに。それは、報告に行ったとき、ある事を言われたから。
『菖蒲は残れ。お前は廊下で待っていろ。』
『…何でしょうか?ボス。』
『もう、あいつは使いものにならない。もし、自殺でもしようとするなら止めるな。』
『…わかりました。』
『それだけだ。退出して良い。』
上からの命…つまり、ボスの指示は絶対。私は止めてあげることができなかった。
ザクッ ブシャッ
後輩は左の首を切った。右頬にべっとりと血がついた。血だってわかっているはずなのに、何故か右頬をなぞった。何でだったのかは今でもわかんない。勿論だけど、右頬をなぞった左手には血がついた。
まだ、温かかった。
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