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第十六章 日ノ本編其の二 天下分け目の関ケ原にゃ~
442 合気の真髄にゃ~
しおりを挟むキツネ老人「植芝守平」と三人の弟子による偽合気道デモンストレーションを見せられたわしは、開いた口が塞がらない。だが、演技に騙された観客は盛り上がり、守平達は満更でもない顔をして、わしの元までやって来た。
「どうじゃ? 合気の力、篤と見たか??」
ボケか? このジジイ、ボケを言って、わしのツッコミを待っておるのか? それとも、本当にボケておるのか?? と、とりあえず、ジャブを出してみよう。
「お、驚きましたにゃ~」
「そうじゃろう、そうじゃろう」
ボケておった~! ど、どうするんじゃこれ? 東軍は、筋肉隆々のタヌキ揃いに、白いタヌキじゃぞ。ジジイなんて、あっと言う間に殺されてしまう。
こちらは……こちらも筋肉隆々のキツネとタヌキと人間か。これなら、ジジイにまで順番が回って来ないと信じよう。ひょっとしたら、今回出場を決めたのは、弟子が強いから出て来た可能性もあるからな。
わしは一縷の希望を持って、長椅子に座って腕を組む。守平達も同じように座り、開始を待つ。
そうして行司に呼び出された東軍タヌキと、西軍キツネは位置につくと睨み合い、ほどなくして試合が始まった。
ルールは簡単。素手ならば、なんでもあり。噛み付こうが髪を引っ張ろうが、金的も目潰しもあり。ただし、それらの行為は武士道に反するらしいので、行司は遠回しにやるなと言っていた。
勝敗は、ギブアップ、もしくは戦闘不能。相手を殺した場合は負けになるらしく、勝てない場合は潔く負けを認めないと武士道に反するので、行司は遠回しに無理をするなと言っていた。
その他の禁じ手は、チームメイトが舞台に上がること。これは各競技、共通のルールらしいが、なんでわしにだけ言うのかわかりかねる。あ、わしが出場するのは、二個目だからか。だから、まだ出ると思っておるのかも?
う~ん……意外とキツネが頑張っておる。でも、アレはもう、合気道じゃないじゃろ? ガードを固めて、隙あらばジャブを打っておる。
片や東軍のタヌキも、柔道着を着ているから柔道をやると思っておったけど、あれは柔術じゃな。パンチキックと打っておるもん。
いや、柔道って、本来当て身もありじゃったか。現代柔道になってから、当て身は禁じ手となったと聞いた事がある。
あ! タヌキのタックルからのマウントポジション。そこから拳を振り下ろしておる。やはり柔術で間違いなさそうじゃ。もうその辺で、ギブアップするんじゃぞ~?
わしが心配しながら殴られる弟子キツネを見ていると、しばらく耐えていた弟子キツネだったが、ギブアップを宣言して、西軍の一敗となった。
弟子キツネは顔を腫らして戻り、守平にめちゃくちゃ怒られて意気消沈。次の試合が始まるのを待って、わしは弟子キツネを後方に呼び寄せ、「よくやった」と声を掛けながら回復魔法で治してあげた。
それから長椅子に戻って闘いを見守ると、弟子タヌキも善戦虚しく、ボコられてギブアップ。また守平に怒鳴られてかわいそうなので、わしが労いと治療。
その次の弟子人間は、先鋒タヌキの疲労に付け込んで、なんとかマウントポジションで殴りまくって勝利。初勝利に西軍は盛り上がっていたのだが、次の試合では、次鋒タヌキの腕ひしぎ十字固めにあう。
弟子人間は、これで負けると守平の叱責にあうのが嫌なのか、それとも守平の為に少しでも疲れさそうとしているのか、ギブアップせずに腕を折られてしまった。
それでも守平は闘えと叫ぶので、わしがドクターストップ。試合に割り込んで、反則負けにしてやった。
弟子人間は、不甲斐ないと泣きながら控え席に下がると、またしても守平の叱責。わしは「まぁまぁ」と宥めながら試合に送り出し、その隙に弟子人間を回復魔法で治してあげた。
さてと……弟子は思いのほか頑張ってくれたけど、ここからどうしよう? あのジジイ、自信満々で舞台に上がったんじゃよな~。
東軍のタヌキが、手加減してくれるのを望もう。頼むぞ~!
わし筆頭に、弟子達も手を合わせて祈りながら試合の開始を待つ。
「はっけよい」と、行司の合図で試合が始まったのだが、お互い動きがない。守平は肩幅まで足を開き、腕を下ろして自然体。もしかしたら、次鋒タヌキは隙が無いと思って、動けないのかもしれない。
その膠着状態に、行司が「はっけよい!」。急かすように声を掛け、何度目だろうか……ついに次鋒タヌキが動いた。前屈みにジリジリと距離を詰めて、最速のタックル。
守平は一歩も動かずに、タックルが当たった瞬間、次鋒タヌキの力を使って投げ飛ばした!!
……と、本人の頭の中では思い描いたのであろう。タックルで倒れた守平は、頭を打って脳震盪。わしは慌てて舞台に飛び込み、マウントポジションで殴ろうとしていたタヌキを抱いて止め、ドクターストップを言い渡した。
これで西軍は四敗目。東軍ベンチからも東軍観客席からも西軍観客席からも、様々な声があがる中、わしは守平を抱きかかえて舞台から降りる。
「「「お師匠!!」」」
心配する弟子達は、守平を抱いたわしの元へ駆け寄るので、大丈夫と言いながら長椅子に寝かせる。そして回復魔法でたんこぶを治し、活を入れて守平を起こす。
「かはっ……な、なんじゃ??」
目覚めた守平はキョロキョロとし、何が起こっているかわかっていなかったので、わしから勝敗を告げる。
「ジジイは殺されそうだったから、わしが止めさせてもらったにゃ」
「なんじゃと!? わしの華麗な投げが決まったじゃろう!!」
「いんにゃ。タヌキの体当たりで、受け身も取れずに気絶してたにゃ。てか、夢を見るにゃら、弟子を巻き込むにゃ」
「はあ!? わしの何処が夢を見てるんじゃ!!」
「まだ夢見てるんにゃ……わかったにゃ。わしが目を覚まさせてやるにゃ。目をかっぴらいて、わしの闘いを見てるんにゃよ」
「待て! まだ話は終わっておらんぞ!!」
騒ぐ守平は無視。わしは舞台に上がり、次鋒タヌキと対峙する。
「待たせて悪かったにゃ」
「フンッ……あれが達人なんて、へそで茶が沸きそうだ」
「まぁにゃ~。でも、このあとは、わしが全員合気道で倒してあげるから、そうガッカリするにゃ」
「そんな無駄な事はせずに、得意の相撲で来い。まぁ俺には勝てないだろうがな」
「にゃはは。その自信、わしがへし折ってやるにゃ~」
軽く挨拶を済ましたわし達は、開始の位置について行司の合図を待つ。
「はっけよい!」
行司の開始の合図で、次鋒タヌキは先ほど守平を倒した殺人タックル。低い姿勢でわしの胸を狙うが、次鋒タヌキの目の前には、わしは居ない。
その事に気付いた次鋒タヌキはもう遅い。躓いて宙を舞い、顔面から床に激突した。
次鋒タヌキが何に躓いたかと言うと、わしにだ。
次鋒タヌキがタックルに動いた瞬間、わしは素早くうずくまり、視界から消えていた。なので、足元に居るわしに気付かず次鋒タヌキは躓いて、派手にこけたというわけだ。
予期せぬ行為に次鋒タヌキは受け身も取れず、顔面から倒れたからには大ダメージ。鼻血、口内の出血が見て取れる。
おお~。上手くいった。息子が読んでいた漫画に出ていた合気の達人がやっていたからマネしてみたが、けっこうダメージが入るんじゃな。
「ふざけやがって~!!」
わしが嬉しそうにしていると、次鋒タヌキは怒り狂い、わしにパンチ。この攻撃には袖を握って、力の流れに添いながら、下方向に引っ張る。それだけで次鋒タヌキは宙を舞い、回転して腹から落ちた。
次鋒タヌキが床に打ち付けられて痛そうにしている内に、わしはサブミッション。腕を捻り上げ、背中を踏み付ける。
「降参しにゃいと肩を外すにゃ~」
「まだまだ~!」
わしの言葉は聞く耳持たず。次鋒タヌキは無理矢理立ち上がろうとするので、首元に足刀。足の側面を首元に軽く入れて、意識を奪う。
「気絶しちゃったにゃ。これでわしの勝ちかにゃ?」
「……ハッ。に~し~。猫の王~。猫の~王~~」
行司はなかなか勝ち名乗りを上げてくれなかったので催促してみたけど、相撲じゃないじゃろ?
どうやら行司は、相撲の癖が抜けきっていなかったようだ。
それから二戦目。合気道っぽく闘おうと頑張り、パンチキックを放つ中堅タヌキの攻撃を、わしは避けると同時に袖や裾を取って、そのまま地面に叩き付ける。ほとんど力業だが、力の流れに添って投げているので、中堅タヌキは混乱している。
そうして何度も叩き付けていたが、中堅タヌキはしつこいので、面倒になって強く地面に叩き付けたら、気絶してしまった。
また行司が四股名で勝ち名乗りをあげれば、次の闘い。
合気道は面倒になったので、副将タヌキのタックルに合わせて巴投げ。それと同時にわしも同じように回転してマウントを取る。
軽くネコパンチを数発放ちながら逃げ場を用意したら、副将タヌキは俯きになった。なので、予定通りの裸絞。もがいても、わしのパワーに勝てるわけがない。
ほどなくして、落ちた副将タヌキを行司が確認して、わしは勝ち名乗りを受ける。
「に~し~。猫の王~。猫の~王~~」
それ……やめてくれんかのう。わし以外でやっておらんかったじゃろ?
やや納得のいかないわしは、ちょっとだけ休憩させてくれと言って、舞台から降りる。そこで、次元倉庫から水筒を取り出して飲みながら、守平達の元へ近付く。
「どうにゃ? いまのが本物の合気にゃ」
わしの言葉に、守平はあからさまに怒りの表情に変わった。
「どこがじゃ! 全て力業だったじゃろ!!」
「わしのどこに、そんにゃに力があるように見えるにゃ~」
「わしは騙されんぞ~!」
「ジジイには言われたくないにゃ。強い弟子に守られたジジイにはにゃ。てか、次鋒に一瞬で負けておいて、どこが西最強の武術家にゃの?」
「若僧が~~~!!」
沸点の低い守平は、わしの挑発に乗って掴み掛かる。そこから何をしてくるかと思ったら、背負い投げ。速さも無ければキレもない。わしなら簡単に潰せる。
しかし、力で勝つのは違うかと思い、投げられた方向にジャンプ。そして一回転して足から着地。
「それで終わりにゃ?」
「まだじゃ~!」
守平はまた背負い投げ。今度は着地と同時に守平の体が流れた方向に飛んだので、守平はバランスを崩して、前のめりに地面に倒れ込んでしまった。
「にゃははは。痛そうだにゃ~」
「お、お前達……そいつを取り押さえろ! わし直々に教育し直してやる!!」
「いまは試合中にゃんだから、いい加減にするにゃ~」
「いいからやれ~~~!!」
守平の命令を断れない、キツネ、タヌキ、人間のムキムキ三弟子は、わし達にゆっくり迫る。わしはやれやれと思い、全員気絶させて黙らせようとしたが、ムキムキ三弟子はわしではなく、守平を押さえ付けた。
「なっ……わしじゃない! 敵はあいつじゃ~!!」
「もう静かにしてください」
「師匠の命令を聞けんのか!?」
「……はい」
「な、なんじゃと~!!」
「我等、新たな師を得ましたので、守平様の命令はもう聞けません」
「新たな師? お前達は何を言っておるんじゃ??」
守平の問いに、ムキムキ三弟子は何故かわしに向き直って声を合わせる。
「「「シラタマ師匠! 我等を弟子にしてください! お願いします!!」」」
は? わしは弟子も募っていなければ、格闘技も習った事がないぞ? 教える事が出来るのは、キャット神拳ぐらいじゃ。いや、アレはただのネコパンチじゃったな。
とりあえず、ごつい男?の期待のこもったキラキラした目が痛いから、丁重に断っておこう。
「え~。残念にゃお知らせがありにゃす。我が猫又流合気道は、今日で解散となりにゃした~」
「「「師匠~~~!!」」」
どうせ弟子を断ってもついて来そうだったので、流派ごと潰してやったのだが、それでも師匠と呼び続けるムキムキ三弟子であったとさ。
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