3 / 18
宇宙の紳士と宇宙人
『マックスボビー』
しおりを挟む
宇宙は今、大まかに五つに分かれていた。
中央ギルド領域を中心に七宝帝帝国領域、N・B・P・C領域、ワンダーグレインズ領域、
エルダーワンズ領域の五つである。
それぞれの領域にはそれぞれの法や秩序が存在している。
その中でも中央ギルド領域は宇宙の中心とさ、れ様々な人種の集まる領域である。故にトラブルも多く警察や軍が干渉し辛いのが現状である。
そのせいか人口の半数が賞金稼ぎであり、賞金稼ぎ用の港も数多く存在している。当然荒くれ者も
多いため、常に喧騒冷めやらぬ領域でもある。
それでも成り立っているのは奇跡に近いのかもしれない。
大量の艦が並ぶ四十九番港に、一隻の葉巻型の艦が近づいていた。
名はグレートジェントルマン号。軍の古い駆逐艦でキジヌの船である。
「いつ見ても大きい港デスネ」
宙に浮いた球形に二本のアームの付いた機械生命体が、船のブリッジでぼんやりと呟いた。
彼女の名前はアビゲイル。仲間からはアビーと呼ばれていた。
「百以上ある港の中でもそこそこ大きいほうだからなぁ」
縫い傷の少女スリーが答えた。
「俺も全部みたことはないからなぁ」
「僕もデス。色々違うみたいなので他にも行ってみたいデスネ」
「あんた達、準備は出来たのかい」
グランマがいつもの老眼鏡と作務衣でブリッジ上がってきた。
「僕は準備オッケーデス」
「俺も用意終わってるぜ。……ボスは何処行った?」
「いやぁ済まない。」
そう言いながらキジヌもブリッジに上がってきた。
「これで全員揃ったね」
「俺とアビーは買い出し、ボスは仕事の報告、グランマは船で留守
番だな」
スリーはそう言うと操舵輪を回して港に艦を接舷させた。
四十九番港のとある一角にある酒場『マックスボビー』にキジヌは来ていた。
先の重筋王の件を報告に来たのである。
賞金稼ぎの仕事の依頼は様々な場所で受けることがある。
『マックスボビー』もその一か所である。
故に大勢の賞金稼ぎのたまり場にもなっている。
「ああ~キジヌさんだ~こっちで一緒に飲みましょ~」
「おお、ミスタービースト、腕相撲やろうや」
賑やかな客たちを適当にあしらいながらキジヌはカウンターにいた店のマスターの元へと足を運んだ。
「やあボビー、仕事の報告に来たよ」
「おおぅなんだキジヌじゃねいか。随分早かったな」
ボビーは緑色で液状の巨体をぷるんぷるんと震わせながら、触手を伸ばして、金の詰まった袋をカウンターの上に置いた。
「ほれ、報酬の二十万ダールだ。注文はいつものマギー酒でいいか?」
「いや今回はこのまま依頼を受けたいのだが何か良い仕事はあるか
い?」
「なんでい、せっかちだな。良い仕事は大体インフィニティのところに行くからなぁ……いや待てよ」
そう言うと大きな体をカウンター下に潜り込ませた。
「あったぁこれだ、護衛で二百万ダール」
「……護衛で二百万ダールとは随分きな臭いな」
「うちに来るのはそんなのばかりだぜぇ。どうする?」
キジヌ一行の台所事情は余りよろしくない。にっこり笑顔で依頼を受けた。
中央ギルド領域を中心に七宝帝帝国領域、N・B・P・C領域、ワンダーグレインズ領域、
エルダーワンズ領域の五つである。
それぞれの領域にはそれぞれの法や秩序が存在している。
その中でも中央ギルド領域は宇宙の中心とさ、れ様々な人種の集まる領域である。故にトラブルも多く警察や軍が干渉し辛いのが現状である。
そのせいか人口の半数が賞金稼ぎであり、賞金稼ぎ用の港も数多く存在している。当然荒くれ者も
多いため、常に喧騒冷めやらぬ領域でもある。
それでも成り立っているのは奇跡に近いのかもしれない。
大量の艦が並ぶ四十九番港に、一隻の葉巻型の艦が近づいていた。
名はグレートジェントルマン号。軍の古い駆逐艦でキジヌの船である。
「いつ見ても大きい港デスネ」
宙に浮いた球形に二本のアームの付いた機械生命体が、船のブリッジでぼんやりと呟いた。
彼女の名前はアビゲイル。仲間からはアビーと呼ばれていた。
「百以上ある港の中でもそこそこ大きいほうだからなぁ」
縫い傷の少女スリーが答えた。
「俺も全部みたことはないからなぁ」
「僕もデス。色々違うみたいなので他にも行ってみたいデスネ」
「あんた達、準備は出来たのかい」
グランマがいつもの老眼鏡と作務衣でブリッジ上がってきた。
「僕は準備オッケーデス」
「俺も用意終わってるぜ。……ボスは何処行った?」
「いやぁ済まない。」
そう言いながらキジヌもブリッジに上がってきた。
「これで全員揃ったね」
「俺とアビーは買い出し、ボスは仕事の報告、グランマは船で留守
番だな」
スリーはそう言うと操舵輪を回して港に艦を接舷させた。
四十九番港のとある一角にある酒場『マックスボビー』にキジヌは来ていた。
先の重筋王の件を報告に来たのである。
賞金稼ぎの仕事の依頼は様々な場所で受けることがある。
『マックスボビー』もその一か所である。
故に大勢の賞金稼ぎのたまり場にもなっている。
「ああ~キジヌさんだ~こっちで一緒に飲みましょ~」
「おお、ミスタービースト、腕相撲やろうや」
賑やかな客たちを適当にあしらいながらキジヌはカウンターにいた店のマスターの元へと足を運んだ。
「やあボビー、仕事の報告に来たよ」
「おおぅなんだキジヌじゃねいか。随分早かったな」
ボビーは緑色で液状の巨体をぷるんぷるんと震わせながら、触手を伸ばして、金の詰まった袋をカウンターの上に置いた。
「ほれ、報酬の二十万ダールだ。注文はいつものマギー酒でいいか?」
「いや今回はこのまま依頼を受けたいのだが何か良い仕事はあるか
い?」
「なんでい、せっかちだな。良い仕事は大体インフィニティのところに行くからなぁ……いや待てよ」
そう言うと大きな体をカウンター下に潜り込ませた。
「あったぁこれだ、護衛で二百万ダール」
「……護衛で二百万ダールとは随分きな臭いな」
「うちに来るのはそんなのばかりだぜぇ。どうする?」
キジヌ一行の台所事情は余りよろしくない。にっこり笑顔で依頼を受けた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
“いつまでも一緒”の鎖、貴方にお返しいたします
柊
ファンタジー
男爵令嬢エリナ・ブランシュは、幼馴染であるマルグリット・シャンテリィの引き立て役だった。
マルグリットに婚約が決まり開放されると思ったのも束の間、彼女は婚約者であるティオ・ソルベに、家へ迎え入れてくれないかというお願いをする。
それをティオに承諾されたエリナは、冷酷な手段をとることを決意し……。
※複数のサイトに投稿しております。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
精霊のお仕事
ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
【完結】
オレは前世の記憶を思い出した。
あの世で、ダメじゃん。
でもそこにいたのは地球で慣れ親しんだ神様。神様のおかげで復活がなったが…今世の記憶が飛んでいた。
まあ、オレを拾ってくれたのはいい人達だしオレは彼等と家族になって新しい人生を生きる。
ときどき神様の依頼があったり。
わけのわからん敵が出てきたりする。
たまには人間を蹂躙したりもする。?
まあいいか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる