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未知の力
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「黒の力はあらゆるものを吸い込む力ね。ブラックホールみたいに強力なモノね」
…………身体の中に血液がめぐるように黒の力がうずまく。
この力はどんなものかアリスが説明しているように吸い込む力もある。
だけど、それだけじゃない。
力の使い方はわからないけど、力が叫ぶ。
本当の力を使ってくれと。
まるで誰かに支配されているのか。僕の中でそれは叫び続ける。
何をしてあげればいいのかわからない。
この力を放っておくことができない。
だから……僕はこの力に触れるために自身の胸に手を当てた。
「うっ、ぐっ…………!!」
「……な、なにをやっているの!?」
アリスが心配するように椅子から飛び降りてかけてくる。
焦っているアリスの姿を見るのはここに来てから初めて見る。
体中が引き裂かれそうなほどの痛みを感じながらも僕は暢気なものだ。
ところどころ悲鳴をあげて、何か所が嫌な音が鳴っている。引き裂かれて血も出ている。
それでも、僕は気にせずに胸に手を当て力強く握りしめる。
今、ここで力を緩めてはいけない。
不思議とそんな感じがしたからだ。
「この力は……僕の物だ」
感覚で僕はこの力を理解した。
…………身体の中に血液がめぐるように黒の力がうずまく。
この力はどんなものかアリスが説明しているように吸い込む力もある。
だけど、それだけじゃない。
力の使い方はわからないけど、力が叫ぶ。
本当の力を使ってくれと。
まるで誰かに支配されているのか。僕の中でそれは叫び続ける。
何をしてあげればいいのかわからない。
この力を放っておくことができない。
だから……僕はこの力に触れるために自身の胸に手を当てた。
「うっ、ぐっ…………!!」
「……な、なにをやっているの!?」
アリスが心配するように椅子から飛び降りてかけてくる。
焦っているアリスの姿を見るのはここに来てから初めて見る。
体中が引き裂かれそうなほどの痛みを感じながらも僕は暢気なものだ。
ところどころ悲鳴をあげて、何か所が嫌な音が鳴っている。引き裂かれて血も出ている。
それでも、僕は気にせずに胸に手を当て力強く握りしめる。
今、ここで力を緩めてはいけない。
不思議とそんな感じがしたからだ。
「この力は……僕の物だ」
感覚で僕はこの力を理解した。
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