死神の館の主様

XX GURIMU

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遊びの時間

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「ああ、それは……」
「ご主人様! あそぼうよ!」
 満面の笑みでアリスの言葉を遮る。
 その瞳の中では青の炎が揺らめき……屋敷のことはどうでもいいよな気がした。
「わかったよ。アリス、ちょっとだけごめん」
「わかりました」
 なんだか断っていけないと思い、千坂の手を引いて別の部屋に向かう。
「主様……頑張ってくださいね」
 その言葉がやけにひっかかった。

 机しか置いていない部屋を見つけ、その中に入った。
 ある程度の広さはあるし、遊ぶと言ってもおままごととかかくれんぼとかだろう。
「さて、何で遊ぶ?」
「あたしは、鬼ごっこがしたい!」
「そうなんだ。どっちが、鬼で……」
 そこまで言った時だった。
 中央に置いてあったはずの机が天井に叩きつけられて、パラパラと残骸が降り注ぐ。
「あれが、落ちて来たら開始だから!」
「え、あ、うん」
 一応? 中心部分が残っていてスタート合図はわかる。
 いや、そんなことよりも千坂の様子がおかしい。
 両足のかかとから青い炎が噴き出し、炎々と燃えている。
 机の残骸が千坂の近くに落ちると一瞬にして発火して、灰へと変わる。
 燃えるという過程が無いように見える。
「まさか……」
「ご主人様。それじゃ、あたしの青の力を堪能してね!」
 その瞬間、千坂の体が僕の視界から消えた。
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