死神の館の主様

XX GURIMU

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覚悟

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「サンヴァイン」
「アームズ・ブレス」
「くっ!」
 右へと避けて走り出す。
 爆発音を背に向け、あらん限りの力で動く。
「援護お願いしますね~」
「ああ、次で終わらせるぞ」
 1つだけ、わかったことがある。
 それは前衛に優奈が出て、悪魔は後衛で指示を出している。
 力関係は対等だけど、ブラックパペットを使うという前提なら相手は絞られる。
「アームズ・ブレス」 
 そして、この攻撃は爆発系。建物に燃焼していないのは力のせいか。決まった範囲を爆発させている。
 なぜか理由はわからないが直接、当てることができない。
「よそ見ですか~? サンヴァイン」
 優奈のは切断系。こっちは直接、当てることができてなんでも切り裂く。
 影移動で背後をとっても、反応することができるほど危険察知能力は高い。
 もし、この状況で悪魔の方をブラックパペットにしても優奈は躊躇することなく倒すだろう。
 そうなれば、力を使い果たした僕は終わりだ。
 だから……ここはあえて、優奈にブラックパペットを使う。
 それしか僕に勝ち目はない。

 覚悟は決まった。

 もともと、やり方は決めていた。
 一瞬の隙を突くことがどれだけ大変かはわかった。
 正面突破……足掻いてみせよう。
 あとは黒の力が持つかどうかの勝負だ。
 
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