絵のない怖い絵本1

aoi

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「隣に乗ってます」

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友達から頼まれて朝早くから連れ出されたぼく。
今ちょっと、危機です。

うとうとしていた時間がどのくらいかわからない。
薄目を開けて窓の外をみる。
知っている景色ではないようだけど、
まだ結構民家がある。
僕たちの暮らす町には四車線の道路はないから、
すでに僕たちの町ではないことはわかった。

隣から来るプレッシャーが「怖い」「みるな」と本能を刺激する。
友達から聞いていた通り、僕も体を起こし隣を見ることができない…怖い…

交差点で左折し、次の信号で停まった時、

「降りた」とわかった。

横を見ても何もいない。

「…おい」
「…ああ…」
「乗ってきたな…」
「とりあえず何処かで休もう」

そう話し、適当な場所を探して走り始めたのだが、

また、乗ってきた。
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