暗闇の中で

9

家の前に着く。胸の鼓動がうるさい
大丈夫、ドアを開けたらいつも通りおじさんとおばさんとアリーが待っているはず。
大丈夫、大丈夫だから。自分に言い聞かせてドアノブに手をかける

「ただいま～！！！」

！？
いつもいるはずのドアのむこうには誰も居なかった。ありえない、絶対に居ないとおかしいんだ、
「おじさん！！！おばさん！！！アリー！！！」
僕はとっさに叫んだ

     コツ、コツ、コツ
寝室までの短い廊下から足音が聞こえてくる。
この足音は誰の足音でもない
「お前だれだよ！！！」
「おっと、そんなに大っきい声出すなよ笑
耳に響くだろ笑」
こいつは、、、、アリーが路地裏でぐったりと倒れている時にあの男たち3人の後ろにいた偉そうなやつだ。嫌な予感がする
「おじさんとおばさんとアリーはどこ！！！はやくいえよ！！！！！」
「だからそうかっかっするなよ、おい！！お前らさっさと連れてこい！」
男が後ろを向きそう言うと、奥の部屋からぞろぞろとあの時僕が怪我をさせたあの男3人が、手と足が縛られた状態のおじさん、おばさん、そしてアリーを引きずってきた。
「おじさん！！おばさんにアリー！！！どうゆうつもりだよ！！早く離せよっ！！！」
「ルカ君、、それは無理なお願いだなぁ笑」
なんでこいつ僕の名前を、、、
「その髪色に、その綺麗な瞳の色、、。やっぱり君は.....笑 まさにこの俺が求めていたっっ、！！！やっと見つけた！！！」
その男の狂気的な笑みに得体の知れない恐怖が全身を駆け巡った。