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拾伍の抄 枷の娘
其の壱
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白泉大学図書館。
数ある大学図書館のなかでもここの図書館は蔵書数が多く、史料価値の高いものが多い。本を読まぬ者にとっては気の遠くなるほどの膨大な本の壁。
その圧壁に囲まれるように八郎は立っていた。
どうにか探していた本を見つけ、指をかける。
「はっちゃん」
と、うしろから声をかけられた。
八郎がパッと指を離してふりむく。はっちゃんと呼ぶのはひとりしかいない──案の定、環奈だった。
「かんちゃん!」
「どしたの、こんなところで」
「かんちゃんこそ……まだ帰ってへんかったんや」
「ウン。でももう帰るのネ、だけど──はっちゃんは? シュウくんもいるの」
「しゅうはとっくに帰ったで。おれは……」
ちら、と本棚を見る。
まさにいま手に取らんとした書籍を見た。その視線を追うように環奈が首を伸ばすと、そこにはおよそ八郎が読むには意外すぎる書籍が並んでいる。
「……『愚管抄』?」
「うん、そう!」
「はっちゃん──これマンガじゃないヨ」
と、分厚い本を手に取った環奈は申し訳なさそうに眉を下げた。
わかってるよ、とすこし声を尖らせる。
「ちょっと調べよう思ただけ」
「調べるってなにを?」
「……崇徳天皇」
つぶやく八郎。
あまりに意外な答えに、環奈は一驚した。
──崇徳院。
後白河天皇と武力衝突を起こし、およそ四百年つづいた貴族社会から武士の世へと変わるきっかけとなった保元の乱。
その政変の主役ともいえる人物である。
保元の乱にて敗戦ののち讃岐へと流罪、後世において怨霊伝説まで作られたという平安末期の天皇──。
八郎が彼に興味をもったきっかけは、なんてことはない。今日の日本史の時間のことであった。
「生を受けたときから、彼は、実の親に恨まれていたんですよ」
と。
崇徳天皇に対し、先生がいったそのことばが鮮烈にのこった。
そのときはすぐに歴史的背景の話にうつって、続きに触れられることはなかったのだけれど、八郎のなかで──ちいさなしこりとなってずっと残っていた。
妙に気になって、気になって、どうしようもなくなったころ。気が付けば、となりの大学図書館に立ち寄る自分がいたのである。
「……っていうわけで、本を読んでみようと思うたわけ」
かいつまんで説明をした。
へえェ、と感心したように、環奈は本棚に愚官抄をもどす。
「でもそんなの、むっちゃんに聞けば教えてくれたデショーに」
「それはさ。なんやいつも高村先生に頼りきっとるさかい、たまには自分で調べようって」
「わあえらいッ。そっかそっか、それじゃあ浜たつセンセに取り次いであげようと思ったケド、ヨケイなことしないほうがいいのネ」
「いやそれはまた話が別やで」
あわてて環奈の手をとった。
高村先生以外やったらノーカンやねん、と謎のルールを発揮し、期待を込めて環奈を見つめる。
実のところ、本の分厚さを見て読む前からすでに辟易していた。
「そ、そうなの?」
「ウン!」
「じゃあ浜たつセンセんとこ連れてったげる。センセはそのあたり専門だから、きっとお話ししてくれるのネ」
「おおきに、かんちゃん」
八郎はうれしそうにわらった。
環奈に連れられてきたのは、四号館『第八研究室』という、高校生からするとすこし物々しいひびきの部屋。
すでに生徒の姿はなく、浜崎もたったいまカバンを手に教授室から出てくるところのようだった。
「浜崎センセェ」
と環奈が無遠慮に声をかける。
おおどうした、と立ち止まり、彼の視線が八郎に移ると肩を揺らしておどろいた。
「刑部弟くんやないか!」
「あ、ハイ。お久しぶりです」
「おお──え? なんや、なんか……相談?」
ただならぬ空気を感じたか、浜崎は手に持った荷物をふたたび机におろす。
環奈はにっこりわらって、
「はっちゃんが、相談ですって!」
と八郎の肩を強く押した。
※
ともに宿題をしよう、と八郎に言われて刑部家についたというのに、八郎が一向に帰ってこない。
仕方がないから文次郎を撫でくりまわして遊んでいるが、今日はもう帰ろうか──とも思い始めている柊介である。
「ごめんね柊くん。八郎ったらなにしとんのやろ」
「ええよ、いつものことやし」
「先に宿題してたら?」
「ひとりで出来るもんならもうやってる」
「あ、そ」
ゆきは苦笑した。
夕飯なににしようか、と彼女が冷蔵庫を開けたときである。
ピンポン、とチャイムが鳴った。
「あらあら誰やろ。はーい」
冷蔵庫をふたたび閉めて、ゆきはスリッパの音を立てながら玄関へと向かう。
ワン、と文次郎が吠えた。
すかさずその頬を両手ではさむ。そうすると文次郎はうれしそうに目を細めるので、その眉間にキスを落とした。
ゆきが玄関のほうへ消えてから、五分。
──さすがに遅い。
なにかあったか、と柊介はこっそり玄関を覗き見る。一番に飛び込んできたのは、
「────て、いまさらなんで!」
というゆきの怒声だった。
相対する人物に目を向ける。あれは──。
「それはホンマに……すみません、ねえさん」
(ねえさん?)
男の声。
柊介はぐっと首を伸ばして姿を見てみる。パリッとしたスーツながら、物腰柔らかそうな紳士然とした男のようだ。
「まだ学校やから良かったけど──いまさら貴方たちが連絡もなしに突然来て、あの子が見たらどない思うか……考えてください」
めったに聞かない剣幕なゆきの声。
そのことばで、柊介は理解した。
──あの男は、環奈の父だ。
男はすみません、と頭を下げる。
「環奈──元気ですか」
「ええ。ご心配いただかなくとも、おたくに居たころよりよっぽど元気です。静香さんは? 今日はおひとりなんですか」
「あ、ええ……いや。その、妻のことでお話が」
「…………いまですか?」
ゆきの表情がくもった。
ちらとこちらの様子をうかがう気配がする。
自分のことを気にしているのか──と、柊介は咄嗟に文次郎を腕に抱えて飛び出した。
「ゆきさん」
「あ、柊くん。……ごめんなさいね、お客様が」
「俺、文次郎の散歩行ってくるわ。ついでに途中でアイツも迎えにいってみるから」
「…………うん。おおきにね」
柊介はちらと男を見た。
彼もぼうっとした顔でこちらを見つめ返してくる。
「……いこう、もんじ」
柊介は足早に刑部家をあとにした。
※
「ひゃーあ、遅くなっちゃった」
環奈は帰路を急ぐ。
図書館での調べものがはかどって、すっかりこんな時間になってしまった。八郎を浜崎に任せてすぐ帰路についたが、もうすっかり夕方だ。
午後三時ごろには帰るといっていたのに──遅くなるとゆきが心配してしまう。
「はーやくかーえろ」
荷物をぶうん、と振り回したとき。
佐保川の河川敷でたったひとりうずくまる少年を見つけた。
「およ?」
まだ小学生も低学年の年ごろ。
こんなところで子どもひとりは危険だ、と環奈は迷わず河川敷へと下っていく。
「なーにしてーんのッ」
「!」
少年はパッと顔をあげた。
おどろいたように環奈を見つめる。もう一度なにをしているのか、と尋ねると彼はおずおずと石を見せてきた。
「わあ、綺麗な石!」
「うん」
「集めてたの?」
「うん」
「じゃあお姉ちゃんもいっしょに探したげるのネ」
「ほんと?」
「うん」
と、環奈は近くに腰を下ろして砂利をつかむ。
彼が集めているのは、平たくツルツルとした石のようだ。環奈は目を凝らして似たものを探す。
ほどなくして、少年はぴったりとそばにくっついてきた。
「ねえ見てみて」
「うん?」
ちいさな手に、じゃらりと石が盛り上がっている。環奈は「わお」とおどろいた。
「こんなに集めたの。スゴいのネ!」
「お姉ちゃんは?」
「かんなまだこんだけしか集まってないヨ」
「お姉ちゃん、かんなってゆーの?」
「そだよ。かんなは環奈ってゆーの!」
というと、少年はパッと目を輝かせる。
手に持った石をバラバラと落として、環奈の顔を覗きこんだ。
「ぼくね、こうた。おさかべこうた!」
「…………」
環奈の顔から笑顔が消える。
──おさかべこうた?
ぽつりとこぼれた。
しかし少年は嬉しそうにうんとうなずいて、環奈の背中に抱きつき、わらう。
「ぼくのねーちゃんもね、かんなってゆーの!」
西陽が目に射す。
環奈は、閉口した。
数ある大学図書館のなかでもここの図書館は蔵書数が多く、史料価値の高いものが多い。本を読まぬ者にとっては気の遠くなるほどの膨大な本の壁。
その圧壁に囲まれるように八郎は立っていた。
どうにか探していた本を見つけ、指をかける。
「はっちゃん」
と、うしろから声をかけられた。
八郎がパッと指を離してふりむく。はっちゃんと呼ぶのはひとりしかいない──案の定、環奈だった。
「かんちゃん!」
「どしたの、こんなところで」
「かんちゃんこそ……まだ帰ってへんかったんや」
「ウン。でももう帰るのネ、だけど──はっちゃんは? シュウくんもいるの」
「しゅうはとっくに帰ったで。おれは……」
ちら、と本棚を見る。
まさにいま手に取らんとした書籍を見た。その視線を追うように環奈が首を伸ばすと、そこにはおよそ八郎が読むには意外すぎる書籍が並んでいる。
「……『愚管抄』?」
「うん、そう!」
「はっちゃん──これマンガじゃないヨ」
と、分厚い本を手に取った環奈は申し訳なさそうに眉を下げた。
わかってるよ、とすこし声を尖らせる。
「ちょっと調べよう思ただけ」
「調べるってなにを?」
「……崇徳天皇」
つぶやく八郎。
あまりに意外な答えに、環奈は一驚した。
──崇徳院。
後白河天皇と武力衝突を起こし、およそ四百年つづいた貴族社会から武士の世へと変わるきっかけとなった保元の乱。
その政変の主役ともいえる人物である。
保元の乱にて敗戦ののち讃岐へと流罪、後世において怨霊伝説まで作られたという平安末期の天皇──。
八郎が彼に興味をもったきっかけは、なんてことはない。今日の日本史の時間のことであった。
「生を受けたときから、彼は、実の親に恨まれていたんですよ」
と。
崇徳天皇に対し、先生がいったそのことばが鮮烈にのこった。
そのときはすぐに歴史的背景の話にうつって、続きに触れられることはなかったのだけれど、八郎のなかで──ちいさなしこりとなってずっと残っていた。
妙に気になって、気になって、どうしようもなくなったころ。気が付けば、となりの大学図書館に立ち寄る自分がいたのである。
「……っていうわけで、本を読んでみようと思うたわけ」
かいつまんで説明をした。
へえェ、と感心したように、環奈は本棚に愚官抄をもどす。
「でもそんなの、むっちゃんに聞けば教えてくれたデショーに」
「それはさ。なんやいつも高村先生に頼りきっとるさかい、たまには自分で調べようって」
「わあえらいッ。そっかそっか、それじゃあ浜たつセンセに取り次いであげようと思ったケド、ヨケイなことしないほうがいいのネ」
「いやそれはまた話が別やで」
あわてて環奈の手をとった。
高村先生以外やったらノーカンやねん、と謎のルールを発揮し、期待を込めて環奈を見つめる。
実のところ、本の分厚さを見て読む前からすでに辟易していた。
「そ、そうなの?」
「ウン!」
「じゃあ浜たつセンセんとこ連れてったげる。センセはそのあたり専門だから、きっとお話ししてくれるのネ」
「おおきに、かんちゃん」
八郎はうれしそうにわらった。
環奈に連れられてきたのは、四号館『第八研究室』という、高校生からするとすこし物々しいひびきの部屋。
すでに生徒の姿はなく、浜崎もたったいまカバンを手に教授室から出てくるところのようだった。
「浜崎センセェ」
と環奈が無遠慮に声をかける。
おおどうした、と立ち止まり、彼の視線が八郎に移ると肩を揺らしておどろいた。
「刑部弟くんやないか!」
「あ、ハイ。お久しぶりです」
「おお──え? なんや、なんか……相談?」
ただならぬ空気を感じたか、浜崎は手に持った荷物をふたたび机におろす。
環奈はにっこりわらって、
「はっちゃんが、相談ですって!」
と八郎の肩を強く押した。
※
ともに宿題をしよう、と八郎に言われて刑部家についたというのに、八郎が一向に帰ってこない。
仕方がないから文次郎を撫でくりまわして遊んでいるが、今日はもう帰ろうか──とも思い始めている柊介である。
「ごめんね柊くん。八郎ったらなにしとんのやろ」
「ええよ、いつものことやし」
「先に宿題してたら?」
「ひとりで出来るもんならもうやってる」
「あ、そ」
ゆきは苦笑した。
夕飯なににしようか、と彼女が冷蔵庫を開けたときである。
ピンポン、とチャイムが鳴った。
「あらあら誰やろ。はーい」
冷蔵庫をふたたび閉めて、ゆきはスリッパの音を立てながら玄関へと向かう。
ワン、と文次郎が吠えた。
すかさずその頬を両手ではさむ。そうすると文次郎はうれしそうに目を細めるので、その眉間にキスを落とした。
ゆきが玄関のほうへ消えてから、五分。
──さすがに遅い。
なにかあったか、と柊介はこっそり玄関を覗き見る。一番に飛び込んできたのは、
「────て、いまさらなんで!」
というゆきの怒声だった。
相対する人物に目を向ける。あれは──。
「それはホンマに……すみません、ねえさん」
(ねえさん?)
男の声。
柊介はぐっと首を伸ばして姿を見てみる。パリッとしたスーツながら、物腰柔らかそうな紳士然とした男のようだ。
「まだ学校やから良かったけど──いまさら貴方たちが連絡もなしに突然来て、あの子が見たらどない思うか……考えてください」
めったに聞かない剣幕なゆきの声。
そのことばで、柊介は理解した。
──あの男は、環奈の父だ。
男はすみません、と頭を下げる。
「環奈──元気ですか」
「ええ。ご心配いただかなくとも、おたくに居たころよりよっぽど元気です。静香さんは? 今日はおひとりなんですか」
「あ、ええ……いや。その、妻のことでお話が」
「…………いまですか?」
ゆきの表情がくもった。
ちらとこちらの様子をうかがう気配がする。
自分のことを気にしているのか──と、柊介は咄嗟に文次郎を腕に抱えて飛び出した。
「ゆきさん」
「あ、柊くん。……ごめんなさいね、お客様が」
「俺、文次郎の散歩行ってくるわ。ついでに途中でアイツも迎えにいってみるから」
「…………うん。おおきにね」
柊介はちらと男を見た。
彼もぼうっとした顔でこちらを見つめ返してくる。
「……いこう、もんじ」
柊介は足早に刑部家をあとにした。
※
「ひゃーあ、遅くなっちゃった」
環奈は帰路を急ぐ。
図書館での調べものがはかどって、すっかりこんな時間になってしまった。八郎を浜崎に任せてすぐ帰路についたが、もうすっかり夕方だ。
午後三時ごろには帰るといっていたのに──遅くなるとゆきが心配してしまう。
「はーやくかーえろ」
荷物をぶうん、と振り回したとき。
佐保川の河川敷でたったひとりうずくまる少年を見つけた。
「およ?」
まだ小学生も低学年の年ごろ。
こんなところで子どもひとりは危険だ、と環奈は迷わず河川敷へと下っていく。
「なーにしてーんのッ」
「!」
少年はパッと顔をあげた。
おどろいたように環奈を見つめる。もう一度なにをしているのか、と尋ねると彼はおずおずと石を見せてきた。
「わあ、綺麗な石!」
「うん」
「集めてたの?」
「うん」
「じゃあお姉ちゃんもいっしょに探したげるのネ」
「ほんと?」
「うん」
と、環奈は近くに腰を下ろして砂利をつかむ。
彼が集めているのは、平たくツルツルとした石のようだ。環奈は目を凝らして似たものを探す。
ほどなくして、少年はぴったりとそばにくっついてきた。
「ねえ見てみて」
「うん?」
ちいさな手に、じゃらりと石が盛り上がっている。環奈は「わお」とおどろいた。
「こんなに集めたの。スゴいのネ!」
「お姉ちゃんは?」
「かんなまだこんだけしか集まってないヨ」
「お姉ちゃん、かんなってゆーの?」
「そだよ。かんなは環奈ってゆーの!」
というと、少年はパッと目を輝かせる。
手に持った石をバラバラと落として、環奈の顔を覗きこんだ。
「ぼくね、こうた。おさかべこうた!」
「…………」
環奈の顔から笑顔が消える。
──おさかべこうた?
ぽつりとこぼれた。
しかし少年は嬉しそうにうんとうなずいて、環奈の背中に抱きつき、わらう。
「ぼくのねーちゃんもね、かんなってゆーの!」
西陽が目に射す。
環奈は、閉口した。
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