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第三章
45話 十五分だ
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観光地から外れた大阪の町。
伊織は大神を連れて、中学生のころに愛織とよくテニスをしたというストリートテニスコート場へやってきた。コート使用ルールについて書かれているはずの看板は、スプレーの落書きによってほとんど内容が読めない。
浪速のアウトローたちが集まんねん、と伊織は鼻でわらう。
「たいてい喧嘩して勝った方がコート使てた」
「穏やかじゃねえな」
「アメリカのダウンタウンもそんな感じやろ?」
「生憎と俺は治安の良い地域にしか顔を出してねえ」
「さいですか──」
「喧嘩ってのは殴り合いか?」
「まさか。テニスコートやで、テニスするに決まってるやん。まあ子どもが使いたいときは時間決めて大人が譲歩する決まりやけどな」
と言った矢先のこと。
テニスコートに甲高い声が轟いた。なんだ、と視線を向けると、ラケットを胸に抱えてうずくまる少女がふたり。その前には大学生とおぼしき男が三人、ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべてラケットを担ぎ、少女たちを見下ろしている。
伊織は考える前に走り出していた。
「何やっとんねんッ」
「なんやお前。なんもやってへんわ。よう見ろや、コート権かけて試合しただけやんけ。ルール通りやってますが何かァ?」
「自分アホちゃうか。女子小学生相手に試合してコート権て、ミジンコよりちいさいやん」
「ルールはルールやろうが。子どもは子どもらしく親にコート借りてもろたらええんじゃ。こちとら大学生やぞ。あ?」
「やははははッ。コート借りる金もろくにあらへんて自分で言うとるようなもんやんけ、自分プライドないんか? さてはFランやな」
「んじゃゴラァッ。テメーはなんやねんオラ! バカにしとんか、輪姦《まわ》すどオラァッ」
「うわおもんなァ。なにその脅し──オラオラ言うときゃ女が言うこと聞く思たら大間違いやどワレ。気に入らんならテニスで勝負しろやアホンダラァ!」
「あーもうキレた。ハイこのアマ犯す決定」
──と。
男のひとりがラケットを振りかぶる。同時にその腕が掴まれた。大神だ。
「なんやねんコラァッ」
「浪速の言い合いは、教育によくねえな──」
ちらと小学生女児に苦笑を向け、こんどは男三人にぎろりと睨みを効かす。美形の凄んだ顔はなぜか恐ろしいものである。ラケットを握る男の肩がピクリと揺れた。
「ヤろうぜ。コート権賭けてよ」
「な──」
「シングルスなら俺がやる。ダブルスならこいつと組む。俺はどっちでもかまわねえが、アンタらはどうしたい?」
大神の口角があがった。
大学生の視線が、じろりとふたりを嘗めまわすように動く。制服を見るに年下で、こちらが男子ダブルスであるのに対し混合ダブルスでやるという。どうみても分があるのは自分たちだ、と確信したらしい。
一気に彼らの顔に笑みが広がった。
「ほんならダブルスでええわ」
「せやけど自分らラケットとシューズどうすんねん。男のほうはシューズ持っとるみたいやけど、そっちのクソアマはローファーやん。それでやる言うてもハンデとかつけへんで」
「ハンデなんかいらへんよ。でもラケットは──せやなあ」
「借りりゃあいい。たとえばそうだな、……」
という大神は公園入口をちらと見てから、先ほどから息をひそめて成り行きを見守っていた女児に目を向けた。
────。
おもろそうやな、と通りすがりの男子学生がふたり、公園入口にて足を止める。部活帰りらしくラケットバッグを肩にかけている。
まもなくひとりの女児が駆けてきた。彼女は泣きそうな顔で、
「あんちゃんたちラケット貸してェ!」
とさけんでいる。
「なんやなんや、逼迫しとるな」
「ラケット? 自分持っとるやん」
「あのにーちゃんねーちゃんたちが、うちらのためにコート権賭けて戦うてくれんねん。うちらのラケットなんかちっちゃくて使えへんて言うねんもん」
「ははァ。なるほど、しょーもない大学生相手に、正義を見せるっちゅうことやな。その心意気買うた! ほれミネ、渡したらんかい」
「いや俺かいッ。しょうないのう、ほれ二本や。あのねーちゃんにはちと重いかも分からんで」
「あとついでにテーピングもあったらうれしいんやけど」
「テーピングゥ。欲張りさんめ、ほらどうぞ」
「おおきに!」
女児はラケットとテーピングを抱えるや、あわてて彼らの元へ戻ってゆく。諸々を受け取った制服の男女は、こちらを見て礼を言わんばかりにラケットを振った。
意外と距離があるため人相までは確認できないが、端からみてもあきらかに不利な状況であるにもかかわらず、彼らには余裕があるらしい。
「せっかくやし見ていこうや。なんや、おもろくなりそうやで」
と、ミネとともにいた男子学生はうっそりと微笑んだ。
伊織の足には、いつものようにテーピングが巻かれる。日頃の練習ではさすがにシューズを履いているが、こういった突発的なテニスは、基本このスタイルであるらしい。
審判は、大学生の余ったひとりがやるといった。女児が外野から「不正せんときや!」と野次を飛ばすが、大学生たちは聞こえているのかいないのか──審判台に座るや、仲間のダブルスペアと視線を合わせてにんまりと笑みを浮かべた。
しかし、そんなものは見てもいない高校生組。
「なあなあ、うち大変なこと気付いてもた」
「自分が馬鹿だってことにか、心配しなくともみんな分かってるぜ」
「ちゃうわアホ! もしかしてやけどな、この試合が長引いたら宿の集合時間間に合わへんのちゃう?」
「そんなことにいまさら気付くのが馬鹿だって言ってんだよ。そんなことは俺も先刻承知だ」
「えーッ。ほんならどないすんねん!」
「十五分で終わらせりゃいいだろうが」
「…………」
十五分だ、と大神は念押しした。
先行サーブは大学生ペア。地面の凹凸も整えられていないクレーコートで、ふたりは機動力の劣る制服着用に相手贔屓の審判という状況。
しかし伊織はそのいずれにもデメリットは感じていなかった。むしろ花が咲いたようにわらう。
「なはははは! ホンマたまにおもろいこと言いよるなぁ自分。十五分、ええでやったろ」
「足は問題ねえな?」
「うちのコレは平常運転や」
「そりゃよかった」
大神はにやりと笑い、ベースラインへ下がった。
右サイドが大神、左サイドを伊織が受け持つ。対する大学生ペアは赤い上衣の男がサーブの構えをとる。
互いの準備はととのった。
『ワンセットマーッチ カレッジペア トゥサーブプレイ』
コールと同時に、トスがあがる。
すこし大仰なフォームでサーブが放たれた。深く入った打球は、ギリギリサービスライン上に乗るか否かの瀬戸際を攻める。大神は構わずリターン。
開始一ポイント目から、打球は鋭くストレートを抜いた。手も足も出ないとはこのことである。ボールはアレーコートど真ん中に抜け、見事な一ポイント目を魅せた。
「ら──0-15」
審判の学生が目を見開く。
大神と伊織は軽くタッチを交わし、伊織がベースラインへ。いまのファーストサーブを見るかぎり、それほど球威も速くない。
伊織は姿勢を低くしてサーブを待った。
トスがあがる。ファースト。
伊織は、打球の軌道を見た瞬間にそのサーブがフォルトであると分かった。といってもこれはテニスプレイヤーならばたいていの者が分かることである。
案の定、打球はサービスラインを割った。
瞬時に判断し、ボールをネットへと叩きつける。これも数多くのテニスプレイヤーがとる行動である。──しかし、サーバーが二球目を打つ気配はない。いやそもそも審判からフォルトのコールさえない。
一瞬の間。
そののち、あろうことか審判はニヤリと口の端を歪めて
「15-15!」
とコール。
まさかの、サーブがイン判定だったのである。
「ハァ?! なに見とんねん、いまのどこがインや!」
「おっと審判に抗議するなら退場してもらうで」
「な、──こ、この」
「いまのはインや。いやァナイスサーブやった」
「…………」
どうやら。
フェアプレーを心がけるつもりはないらしい。伊織はグッとくちびるを噛みしめて、しかし冷静にボールを拾う。その背後にいつの間にか大神がいた。
まったく、と呆れ顔で鼻をならす。
「見下げた奴らだな」
「ご、ごめん大神──」
「いいじゃねえか、向こうがその気ならこっちにも考えがある」
「考え──?」
「ああ。いいか、」
と言うなり大神は伊織に肩を寄せてなにごとかをささやいた。ポイント間は長い立ち話は許されない。伊織は黙ってこくりとうなずくと、足早に左サイドサービスラインへもどった。
その顔に笑みはない。
伊織は試合開始二ポイント目にして、すでに頭に血がのぼりはじめていたからである。
伊織は大神を連れて、中学生のころに愛織とよくテニスをしたというストリートテニスコート場へやってきた。コート使用ルールについて書かれているはずの看板は、スプレーの落書きによってほとんど内容が読めない。
浪速のアウトローたちが集まんねん、と伊織は鼻でわらう。
「たいてい喧嘩して勝った方がコート使てた」
「穏やかじゃねえな」
「アメリカのダウンタウンもそんな感じやろ?」
「生憎と俺は治安の良い地域にしか顔を出してねえ」
「さいですか──」
「喧嘩ってのは殴り合いか?」
「まさか。テニスコートやで、テニスするに決まってるやん。まあ子どもが使いたいときは時間決めて大人が譲歩する決まりやけどな」
と言った矢先のこと。
テニスコートに甲高い声が轟いた。なんだ、と視線を向けると、ラケットを胸に抱えてうずくまる少女がふたり。その前には大学生とおぼしき男が三人、ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべてラケットを担ぎ、少女たちを見下ろしている。
伊織は考える前に走り出していた。
「何やっとんねんッ」
「なんやお前。なんもやってへんわ。よう見ろや、コート権かけて試合しただけやんけ。ルール通りやってますが何かァ?」
「自分アホちゃうか。女子小学生相手に試合してコート権て、ミジンコよりちいさいやん」
「ルールはルールやろうが。子どもは子どもらしく親にコート借りてもろたらええんじゃ。こちとら大学生やぞ。あ?」
「やははははッ。コート借りる金もろくにあらへんて自分で言うとるようなもんやんけ、自分プライドないんか? さてはFランやな」
「んじゃゴラァッ。テメーはなんやねんオラ! バカにしとんか、輪姦《まわ》すどオラァッ」
「うわおもんなァ。なにその脅し──オラオラ言うときゃ女が言うこと聞く思たら大間違いやどワレ。気に入らんならテニスで勝負しろやアホンダラァ!」
「あーもうキレた。ハイこのアマ犯す決定」
──と。
男のひとりがラケットを振りかぶる。同時にその腕が掴まれた。大神だ。
「なんやねんコラァッ」
「浪速の言い合いは、教育によくねえな──」
ちらと小学生女児に苦笑を向け、こんどは男三人にぎろりと睨みを効かす。美形の凄んだ顔はなぜか恐ろしいものである。ラケットを握る男の肩がピクリと揺れた。
「ヤろうぜ。コート権賭けてよ」
「な──」
「シングルスなら俺がやる。ダブルスならこいつと組む。俺はどっちでもかまわねえが、アンタらはどうしたい?」
大神の口角があがった。
大学生の視線が、じろりとふたりを嘗めまわすように動く。制服を見るに年下で、こちらが男子ダブルスであるのに対し混合ダブルスでやるという。どうみても分があるのは自分たちだ、と確信したらしい。
一気に彼らの顔に笑みが広がった。
「ほんならダブルスでええわ」
「せやけど自分らラケットとシューズどうすんねん。男のほうはシューズ持っとるみたいやけど、そっちのクソアマはローファーやん。それでやる言うてもハンデとかつけへんで」
「ハンデなんかいらへんよ。でもラケットは──せやなあ」
「借りりゃあいい。たとえばそうだな、……」
という大神は公園入口をちらと見てから、先ほどから息をひそめて成り行きを見守っていた女児に目を向けた。
────。
おもろそうやな、と通りすがりの男子学生がふたり、公園入口にて足を止める。部活帰りらしくラケットバッグを肩にかけている。
まもなくひとりの女児が駆けてきた。彼女は泣きそうな顔で、
「あんちゃんたちラケット貸してェ!」
とさけんでいる。
「なんやなんや、逼迫しとるな」
「ラケット? 自分持っとるやん」
「あのにーちゃんねーちゃんたちが、うちらのためにコート権賭けて戦うてくれんねん。うちらのラケットなんかちっちゃくて使えへんて言うねんもん」
「ははァ。なるほど、しょーもない大学生相手に、正義を見せるっちゅうことやな。その心意気買うた! ほれミネ、渡したらんかい」
「いや俺かいッ。しょうないのう、ほれ二本や。あのねーちゃんにはちと重いかも分からんで」
「あとついでにテーピングもあったらうれしいんやけど」
「テーピングゥ。欲張りさんめ、ほらどうぞ」
「おおきに!」
女児はラケットとテーピングを抱えるや、あわてて彼らの元へ戻ってゆく。諸々を受け取った制服の男女は、こちらを見て礼を言わんばかりにラケットを振った。
意外と距離があるため人相までは確認できないが、端からみてもあきらかに不利な状況であるにもかかわらず、彼らには余裕があるらしい。
「せっかくやし見ていこうや。なんや、おもろくなりそうやで」
と、ミネとともにいた男子学生はうっそりと微笑んだ。
伊織の足には、いつものようにテーピングが巻かれる。日頃の練習ではさすがにシューズを履いているが、こういった突発的なテニスは、基本このスタイルであるらしい。
審判は、大学生の余ったひとりがやるといった。女児が外野から「不正せんときや!」と野次を飛ばすが、大学生たちは聞こえているのかいないのか──審判台に座るや、仲間のダブルスペアと視線を合わせてにんまりと笑みを浮かべた。
しかし、そんなものは見てもいない高校生組。
「なあなあ、うち大変なこと気付いてもた」
「自分が馬鹿だってことにか、心配しなくともみんな分かってるぜ」
「ちゃうわアホ! もしかしてやけどな、この試合が長引いたら宿の集合時間間に合わへんのちゃう?」
「そんなことにいまさら気付くのが馬鹿だって言ってんだよ。そんなことは俺も先刻承知だ」
「えーッ。ほんならどないすんねん!」
「十五分で終わらせりゃいいだろうが」
「…………」
十五分だ、と大神は念押しした。
先行サーブは大学生ペア。地面の凹凸も整えられていないクレーコートで、ふたりは機動力の劣る制服着用に相手贔屓の審判という状況。
しかし伊織はそのいずれにもデメリットは感じていなかった。むしろ花が咲いたようにわらう。
「なはははは! ホンマたまにおもろいこと言いよるなぁ自分。十五分、ええでやったろ」
「足は問題ねえな?」
「うちのコレは平常運転や」
「そりゃよかった」
大神はにやりと笑い、ベースラインへ下がった。
右サイドが大神、左サイドを伊織が受け持つ。対する大学生ペアは赤い上衣の男がサーブの構えをとる。
互いの準備はととのった。
『ワンセットマーッチ カレッジペア トゥサーブプレイ』
コールと同時に、トスがあがる。
すこし大仰なフォームでサーブが放たれた。深く入った打球は、ギリギリサービスライン上に乗るか否かの瀬戸際を攻める。大神は構わずリターン。
開始一ポイント目から、打球は鋭くストレートを抜いた。手も足も出ないとはこのことである。ボールはアレーコートど真ん中に抜け、見事な一ポイント目を魅せた。
「ら──0-15」
審判の学生が目を見開く。
大神と伊織は軽くタッチを交わし、伊織がベースラインへ。いまのファーストサーブを見るかぎり、それほど球威も速くない。
伊織は姿勢を低くしてサーブを待った。
トスがあがる。ファースト。
伊織は、打球の軌道を見た瞬間にそのサーブがフォルトであると分かった。といってもこれはテニスプレイヤーならばたいていの者が分かることである。
案の定、打球はサービスラインを割った。
瞬時に判断し、ボールをネットへと叩きつける。これも数多くのテニスプレイヤーがとる行動である。──しかし、サーバーが二球目を打つ気配はない。いやそもそも審判からフォルトのコールさえない。
一瞬の間。
そののち、あろうことか審判はニヤリと口の端を歪めて
「15-15!」
とコール。
まさかの、サーブがイン判定だったのである。
「ハァ?! なに見とんねん、いまのどこがインや!」
「おっと審判に抗議するなら退場してもらうで」
「な、──こ、この」
「いまのはインや。いやァナイスサーブやった」
「…………」
どうやら。
フェアプレーを心がけるつもりはないらしい。伊織はグッとくちびるを噛みしめて、しかし冷静にボールを拾う。その背後にいつの間にか大神がいた。
まったく、と呆れ顔で鼻をならす。
「見下げた奴らだな」
「ご、ごめん大神──」
「いいじゃねえか、向こうがその気ならこっちにも考えがある」
「考え──?」
「ああ。いいか、」
と言うなり大神は伊織に肩を寄せてなにごとかをささやいた。ポイント間は長い立ち話は許されない。伊織は黙ってこくりとうなずくと、足早に左サイドサービスラインへもどった。
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伊織は試合開始二ポイント目にして、すでに頭に血がのぼりはじめていたからである。
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