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第四夜
第21話 沈黙劇の終演
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え?
と、一花の口から声が漏れた。
「オジサン、あたしのこと知ってるの」
「────」
恭太郎が一花の背をとんと押した。
バランスを崩してアクリル板へと二、三歩近づく一花。それにつられて、男もまたぐっと身を乗り出した。一花は気まずそうに眉を下げる。
「あの。あたし、あんまり記憶力が良くなくって──どこかでお会いしたかしら」
「────」
男は沈黙のまま一花の顔をとっくりと眺めてから、やがてやつれた目尻に皺を寄せ、頬を綻ばせてわらった。これまでの陰鬱な雰囲気から一変、無精ひげや無造作な髪こそそのままなれどその笑みは華やかで、じつにハンサムである。
よく分からないなかで一花もつられて微笑んだ。
そのとき、面会室内にタイマー音が鳴り響く。
「──じ、時間だ」
刑務官はひどく残念そうに立ち上がった。
すでに立っていた男は、躊躇なくくるりとアクリル板へ背を向ける。壁に寄り掛かった恭太郎はなにも言わない。
「ねえ」
一花が無意識に声をあげた。
刑務官にうながされ、ドアから出ようとした男の足が止まる。
「あたしのこと知ってるんでしょ? あなた、だれなの? 名前は?」
「────」
男はくちびるをふるわせた。
たまらず刑務官が顎をしゃくる。言ってやれよ、というジェスチャーだった。男は長く伸びた髪の隙間から一花を見据えた。
「ねえ、」
「キミには」
男の沈黙は破られた。
穏やかな大海のごとき深みのある声で、
「ケイたん、と呼ばれてた」
「ケイ?」
「────」
男は退出した。
まもなく、面会室の扉が開いて将臣が顔を覗かせる。
「時間だと」
「ああ。行くぞイッカ」
「────」
一花は動かない。恭太郎に引っ張られるかたちで、一同は面会室を退室した。
※
沢井は三橋とともに大井警察署の聴取室まで足を運んでいた。例の男に、正式に釈放の旨を伝えるためだ。
あれから捜査は痕跡の残された二人組について焦点が当てられた。事件発生時刻が明確に分かっていることもあって、周辺に設置された監視カメラをしらみつぶしに確認しつづけたところ、ホテルにつづく路地を映した一台に二人組の男のすがたを視認。捜査本部は急ぎこの男たちの特定に走っているところである。
三橋はむん、と伸びをした。
「今日の面会で、なにか喋ったでしょうか」
「さあどうかな」
今朝方、恭太郎から沢井の携帯に「面会に行く」とひと言連絡が入っていた。その後どのような会話が為されたのかはまだ分からないが、このあと書記係の刑務官に確認すれば分かるだろう。
「どうせまた、沈黙の応酬とかそんなとこだろ──」
言いながら沢井が聴取室が並ぶ廊下に出た。
ドアの前に刑務官がひとり立っている。先日、男の面会に立ち会っていた警官だ。どうやら男をここまで連れてきたところらしい。
お疲れ様です、と敬礼を向けられたので、沢井と三橋もつられて敬礼する。
「被疑者は中に」
「ご苦労さん」
「あの、ついいましがた面会が終わったところなのですが」
「ああどうだった。また沈黙か」
「二言。話しました」
「────」
沢井と三橋が顔を見合わせる。
「話した?」
「はい。面会の女の子と旧知の仲だったようで、むかし『ケイたん』と呼ばれていたと。一応これ、書き留めた会話内容です。コピーしたのでどうぞ」
「アンタ気が回るねェ」
ありがとう、と礼を伝えると刑務官はふたたび敬礼をして立ち去った。
三橋が眉を下げる。
「面会の女の子ってイッカちゃんのことですよね。旧知の仲って」
「どのみちイッカは覚えてねえだろうな。あいつは記憶力がわるいらしいから」
言いながら三度ノックをして聴取室に入った。
中には、いつもどおりうつむき気味の男がパイプ椅子に腰かけて待っていた。いつもならば人形のように動かないこの男へ、一方的に語り掛けて終わる流れなのだが、今日は出だしからちがった。
「おう──調子はどうだい」
「────」
男がパッと顔をあげたのである。
この男の顔を初めてきちんと見た気がする。
無精ひげと無造作な髪に隠れて見えなかった男の素顔は、ずいぶんと小綺麗な顔立ちだった。これまで昏く濁っていた瞳にはいま、闇夜に散らばる星々が映っているかのように光が溢れており、スッと通った鼻筋とうすいくちびるが男ながらセクシーである。
男ははく、と口を動かして眉をひそめた。
「面会はどうだった」
「────」
「まあいい。単刀直入に本題から入ろう。アンタの今後について──」
「刑事さん」
「────ん?」
おもわず眉間のしわが取れた。
突然話しかけられたことによる動揺を隠すべく、沢井はなんだ、と椅子の背もたれに身をあずける。
「ここから出たい」
「おいおい。なんだ急に、これまではどんだけ弁解しろって言ったって意地でも黙ってたくせに」
「事情が変わった」
「だったら知ってること洗いざらい吐いてもらわねえとな。たとえば、名前とか」
「──ケイイチ」
「名字は」
「犯人の見当はついてる。六曜会だ」
と、ケイイチと名乗った男はこれまでの沈黙が嘘のように淀みなく語り出した。
「ロクヨウカイ? ってえと」
「六曜に会と書いて、六曜会。日本で知られてないのも当然だ。彼奴らは国外での活動を中心として、日本では影を潜めていやがる」
「まて、なんでアンタはそんなこと知ってる? その六曜会ってのとどういう関係なんだ」
と、沢井は身を乗り出した。
ケイイチはすこし高慢ちきに沢井を一瞥し、首をかたむけた。
「刑事さん、あんた警視庁の沢井といった?」
「あ、ああ。沢井は俺だよ」
「────」
一瞬閉口する。
が、ほどなく顔をあげたケイイチは、生気のみなぎる力強い表情で沢井を射竦めた。
「私は、六曜会に命を狙われてる。ここ十年ずっとだ」
書記係としてタイピングする三橋の手が止まった。困惑の表情で、沢井のつぎの動向をうかがっている。もちろん沢井も動揺した。が、それを表に出すほど素人ではない。
「なにをやった。アンタも、組織の人間か?」
「組織──」
ケイイチが嘲笑する。
「組織というのは、四課さんが取り締まる人たちのことか」
「まあ、そうだ」
「それなら答えはノーだ。私はそんな野蛮な人間じゃない。しかしながら狙われている理由は言えない。私自身、確かなことは知らないから」
「そんな曖昧ななかで十年? 冗談だろ」
「これが冗談なら、なぜ今回ふたりの人間が死んだとおもう? 冗談だとおもうことを平気でするのが連中だ。警察諸氏にはそのことを、ぜひ心に留めておいてもらいたい」
なんて饒舌なのだろう。
これまでには考えられなかった男の供述に、沢井はおもわず手元の紙へ視線を落とした。この男がここまで心変わりをした理由はひとつしかない。つい先頃まで行なわれていた面会だけだ。
刑務官から渡された書記内容のコピー。
そこには、藤宮恭太郎の口から語られた彼の友人の話と、小宮山灯里の近況がすこし。そのあとに少女が入室、この男が初めて言葉を発している。
──イッカ、と。
「イッカとはどういう関係なんだ?」
つい、口をついて出た。
ケイイチはすこし困った顔をしたが、すぐに微笑を浮かべる。
「……彼女の両親と古い仲なんだ」
「へえ。まあイッカが覚えていないのも無理はねえか。あれの記憶力は魚並みだからな──」
言いながら、沢井は背もたれに預けていた身体を起こし、男に顔を寄せた。
「それじゃあ今回の事件について知っていること、洗いざらい話してもらおうか。まずはアンタの素性から──年齢は?」
「四十一」
「なんだ」
俺より上か、と沢井は苦々しくおもったが、なんとなく声に出すことは憚られた。
「ではなぜあの場所に?」
「ホテルなんだから、宿泊しに行ったに決まってる」
「被害者との関係性は」
「──まて」男はひょいと左手を挙げた。
「それを話したら私はここから出られるのか」
「それはアンタ次第だ。しっかり話してくれるなら」
「なら」
と。
ケイイチも対抗するように机に身を乗り出し、沢井をひたと見据える。
それにしてもこれまでに沈黙劇はなんだったのかと疑うほどに、滑らかな口だ。若干たじろいだ。
「キミの同僚に、私の知り合いがいるはずだ。──そいつになら話してやってもいい」
「はあ? 知り合いって」
言いかけた沢井のことばを遮るように、ケイイチはひとりの名前を告げた。
タイピングする三橋はいよいよ身体ごと振り返り、沢井は驚愕の相をあらわにした。
と、一花の口から声が漏れた。
「オジサン、あたしのこと知ってるの」
「────」
恭太郎が一花の背をとんと押した。
バランスを崩してアクリル板へと二、三歩近づく一花。それにつられて、男もまたぐっと身を乗り出した。一花は気まずそうに眉を下げる。
「あの。あたし、あんまり記憶力が良くなくって──どこかでお会いしたかしら」
「────」
男は沈黙のまま一花の顔をとっくりと眺めてから、やがてやつれた目尻に皺を寄せ、頬を綻ばせてわらった。これまでの陰鬱な雰囲気から一変、無精ひげや無造作な髪こそそのままなれどその笑みは華やかで、じつにハンサムである。
よく分からないなかで一花もつられて微笑んだ。
そのとき、面会室内にタイマー音が鳴り響く。
「──じ、時間だ」
刑務官はひどく残念そうに立ち上がった。
すでに立っていた男は、躊躇なくくるりとアクリル板へ背を向ける。壁に寄り掛かった恭太郎はなにも言わない。
「ねえ」
一花が無意識に声をあげた。
刑務官にうながされ、ドアから出ようとした男の足が止まる。
「あたしのこと知ってるんでしょ? あなた、だれなの? 名前は?」
「────」
男はくちびるをふるわせた。
たまらず刑務官が顎をしゃくる。言ってやれよ、というジェスチャーだった。男は長く伸びた髪の隙間から一花を見据えた。
「ねえ、」
「キミには」
男の沈黙は破られた。
穏やかな大海のごとき深みのある声で、
「ケイたん、と呼ばれてた」
「ケイ?」
「────」
男は退出した。
まもなく、面会室の扉が開いて将臣が顔を覗かせる。
「時間だと」
「ああ。行くぞイッカ」
「────」
一花は動かない。恭太郎に引っ張られるかたちで、一同は面会室を退室した。
※
沢井は三橋とともに大井警察署の聴取室まで足を運んでいた。例の男に、正式に釈放の旨を伝えるためだ。
あれから捜査は痕跡の残された二人組について焦点が当てられた。事件発生時刻が明確に分かっていることもあって、周辺に設置された監視カメラをしらみつぶしに確認しつづけたところ、ホテルにつづく路地を映した一台に二人組の男のすがたを視認。捜査本部は急ぎこの男たちの特定に走っているところである。
三橋はむん、と伸びをした。
「今日の面会で、なにか喋ったでしょうか」
「さあどうかな」
今朝方、恭太郎から沢井の携帯に「面会に行く」とひと言連絡が入っていた。その後どのような会話が為されたのかはまだ分からないが、このあと書記係の刑務官に確認すれば分かるだろう。
「どうせまた、沈黙の応酬とかそんなとこだろ──」
言いながら沢井が聴取室が並ぶ廊下に出た。
ドアの前に刑務官がひとり立っている。先日、男の面会に立ち会っていた警官だ。どうやら男をここまで連れてきたところらしい。
お疲れ様です、と敬礼を向けられたので、沢井と三橋もつられて敬礼する。
「被疑者は中に」
「ご苦労さん」
「あの、ついいましがた面会が終わったところなのですが」
「ああどうだった。また沈黙か」
「二言。話しました」
「────」
沢井と三橋が顔を見合わせる。
「話した?」
「はい。面会の女の子と旧知の仲だったようで、むかし『ケイたん』と呼ばれていたと。一応これ、書き留めた会話内容です。コピーしたのでどうぞ」
「アンタ気が回るねェ」
ありがとう、と礼を伝えると刑務官はふたたび敬礼をして立ち去った。
三橋が眉を下げる。
「面会の女の子ってイッカちゃんのことですよね。旧知の仲って」
「どのみちイッカは覚えてねえだろうな。あいつは記憶力がわるいらしいから」
言いながら三度ノックをして聴取室に入った。
中には、いつもどおりうつむき気味の男がパイプ椅子に腰かけて待っていた。いつもならば人形のように動かないこの男へ、一方的に語り掛けて終わる流れなのだが、今日は出だしからちがった。
「おう──調子はどうだい」
「────」
男がパッと顔をあげたのである。
この男の顔を初めてきちんと見た気がする。
無精ひげと無造作な髪に隠れて見えなかった男の素顔は、ずいぶんと小綺麗な顔立ちだった。これまで昏く濁っていた瞳にはいま、闇夜に散らばる星々が映っているかのように光が溢れており、スッと通った鼻筋とうすいくちびるが男ながらセクシーである。
男ははく、と口を動かして眉をひそめた。
「面会はどうだった」
「────」
「まあいい。単刀直入に本題から入ろう。アンタの今後について──」
「刑事さん」
「────ん?」
おもわず眉間のしわが取れた。
突然話しかけられたことによる動揺を隠すべく、沢井はなんだ、と椅子の背もたれに身をあずける。
「ここから出たい」
「おいおい。なんだ急に、これまではどんだけ弁解しろって言ったって意地でも黙ってたくせに」
「事情が変わった」
「だったら知ってること洗いざらい吐いてもらわねえとな。たとえば、名前とか」
「──ケイイチ」
「名字は」
「犯人の見当はついてる。六曜会だ」
と、ケイイチと名乗った男はこれまでの沈黙が嘘のように淀みなく語り出した。
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「六曜に会と書いて、六曜会。日本で知られてないのも当然だ。彼奴らは国外での活動を中心として、日本では影を潜めていやがる」
「まて、なんでアンタはそんなこと知ってる? その六曜会ってのとどういう関係なんだ」
と、沢井は身を乗り出した。
ケイイチはすこし高慢ちきに沢井を一瞥し、首をかたむけた。
「刑事さん、あんた警視庁の沢井といった?」
「あ、ああ。沢井は俺だよ」
「────」
一瞬閉口する。
が、ほどなく顔をあげたケイイチは、生気のみなぎる力強い表情で沢井を射竦めた。
「私は、六曜会に命を狙われてる。ここ十年ずっとだ」
書記係としてタイピングする三橋の手が止まった。困惑の表情で、沢井のつぎの動向をうかがっている。もちろん沢井も動揺した。が、それを表に出すほど素人ではない。
「なにをやった。アンタも、組織の人間か?」
「組織──」
ケイイチが嘲笑する。
「組織というのは、四課さんが取り締まる人たちのことか」
「まあ、そうだ」
「それなら答えはノーだ。私はそんな野蛮な人間じゃない。しかしながら狙われている理由は言えない。私自身、確かなことは知らないから」
「そんな曖昧ななかで十年? 冗談だろ」
「これが冗談なら、なぜ今回ふたりの人間が死んだとおもう? 冗談だとおもうことを平気でするのが連中だ。警察諸氏にはそのことを、ぜひ心に留めておいてもらいたい」
なんて饒舌なのだろう。
これまでには考えられなかった男の供述に、沢井はおもわず手元の紙へ視線を落とした。この男がここまで心変わりをした理由はひとつしかない。つい先頃まで行なわれていた面会だけだ。
刑務官から渡された書記内容のコピー。
そこには、藤宮恭太郎の口から語られた彼の友人の話と、小宮山灯里の近況がすこし。そのあとに少女が入室、この男が初めて言葉を発している。
──イッカ、と。
「イッカとはどういう関係なんだ?」
つい、口をついて出た。
ケイイチはすこし困った顔をしたが、すぐに微笑を浮かべる。
「……彼女の両親と古い仲なんだ」
「へえ。まあイッカが覚えていないのも無理はねえか。あれの記憶力は魚並みだからな──」
言いながら、沢井は背もたれに預けていた身体を起こし、男に顔を寄せた。
「それじゃあ今回の事件について知っていること、洗いざらい話してもらおうか。まずはアンタの素性から──年齢は?」
「四十一」
「なんだ」
俺より上か、と沢井は苦々しくおもったが、なんとなく声に出すことは憚られた。
「ではなぜあの場所に?」
「ホテルなんだから、宿泊しに行ったに決まってる」
「被害者との関係性は」
「──まて」男はひょいと左手を挙げた。
「それを話したら私はここから出られるのか」
「それはアンタ次第だ。しっかり話してくれるなら」
「なら」
と。
ケイイチも対抗するように机に身を乗り出し、沢井をひたと見据える。
それにしてもこれまでに沈黙劇はなんだったのかと疑うほどに、滑らかな口だ。若干たじろいだ。
「キミの同僚に、私の知り合いがいるはずだ。──そいつになら話してやってもいい」
「はあ? 知り合いって」
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