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新人魔導師、配属される
同日、10時3分
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魔導解析師。魔導考古学研究員では、2番目のランクに位置する。支給される魔導衣の袖に2本の銀のラインが施されているのが特徴だ。和馬のコックコートのような魔導衣には、しっかりと2本のラインが入っていた。
「和馬は2年前に入った子でね。ウチじゃ、キミの次に新しい子だよ」
2年間も新人が入ってこなかったのか。
癖になりつつある脳内ツッコミをしながら、天音は会釈した。
「魔導適性値は85、魔導復元師も夢じゃないって言われてる優秀な子だからさ、何かあったら頼るといいよ」
「い、いえ、あの……た、たまたま上手くいっただけで、俺は、そんな……」
「そんなこと言うんじゃないの。下の数値の子が泣くよ」
魔導適性値とは、その人物がどれほど魔導師に向いているかを示す数値のことだ。29以下のものは適性がないと言われており、魔導文字を読むことができない。世界人口の半数以上がここに該当する。
天音たち国立魔導研究所の研究員に求められる数値は70以上と定められている。魔導研究の聖地とされるこの国では、魔導解読師になることさえ難しいと言われ、天音の同期も、ほとんどが魔導考古学省の事務員となった。
魔導適性値は、魔導生成、魔導循環、魔導構築、魔導耐久、そして魔導探知の5つの力の平均値で表される。体内で魔力を生成、それを循環させ、術として構築する。また、身体がどこまで魔力に耐えきれるかを示す魔導耐久や、魔力を探す魔導探知も、魔導師にとっては必要不可欠な能力だ。
養成学校で最後に測った天音の数値は75。新人としてはかなり高い数値である。特に魔導構築値は88と、術の発動スピードだけで言えば魔導解析師になるのも夢ではないと言われた。
しかし今、その自信が崩れ落ちる音がした。
魔導適性値は体力や筋肉のように、鍛えれば数値を上げることができる。だが、上げられる数値にも限度というものがある。
天音の今の数値は、正直限度に近い。
なぜなら、最も重視されている魔導生成の力が弱いからだ。
魔導生成値62。どんなに訓練を積んでも、ここだけは伸びなかった。
「……どったの?」
「あ、俺、何か失礼なことを……す、すみませんっ!」
黙ってしまった天音を、2人が不思議そうに見つめていた。和馬に至っては何も悪くないのに謝罪し始めている。
「……いえ、驚いてしまって。すみません」
「あ、そーお? よかったねぇ和馬、カワイイ後輩ができたよー」
養成学校でも、今までの学校生活でも優秀だと言われ続けていた天音には、悔しいと言う感情はほとんどなかった。何もかも、努力すれば大抵のことは成し遂げられたからだ。
けれど、今は違う。
努力しても上手くいかないことが、天音の前に立ちはだかっている。
そして、それが弱小研究所とまで言われるような、10人しかいない研究所の職員よりも劣っているということが、ひどく悔しかった。
「和馬は2年前に入った子でね。ウチじゃ、キミの次に新しい子だよ」
2年間も新人が入ってこなかったのか。
癖になりつつある脳内ツッコミをしながら、天音は会釈した。
「魔導適性値は85、魔導復元師も夢じゃないって言われてる優秀な子だからさ、何かあったら頼るといいよ」
「い、いえ、あの……た、たまたま上手くいっただけで、俺は、そんな……」
「そんなこと言うんじゃないの。下の数値の子が泣くよ」
魔導適性値とは、その人物がどれほど魔導師に向いているかを示す数値のことだ。29以下のものは適性がないと言われており、魔導文字を読むことができない。世界人口の半数以上がここに該当する。
天音たち国立魔導研究所の研究員に求められる数値は70以上と定められている。魔導研究の聖地とされるこの国では、魔導解読師になることさえ難しいと言われ、天音の同期も、ほとんどが魔導考古学省の事務員となった。
魔導適性値は、魔導生成、魔導循環、魔導構築、魔導耐久、そして魔導探知の5つの力の平均値で表される。体内で魔力を生成、それを循環させ、術として構築する。また、身体がどこまで魔力に耐えきれるかを示す魔導耐久や、魔力を探す魔導探知も、魔導師にとっては必要不可欠な能力だ。
養成学校で最後に測った天音の数値は75。新人としてはかなり高い数値である。特に魔導構築値は88と、術の発動スピードだけで言えば魔導解析師になるのも夢ではないと言われた。
しかし今、その自信が崩れ落ちる音がした。
魔導適性値は体力や筋肉のように、鍛えれば数値を上げることができる。だが、上げられる数値にも限度というものがある。
天音の今の数値は、正直限度に近い。
なぜなら、最も重視されている魔導生成の力が弱いからだ。
魔導生成値62。どんなに訓練を積んでも、ここだけは伸びなかった。
「……どったの?」
「あ、俺、何か失礼なことを……す、すみませんっ!」
黙ってしまった天音を、2人が不思議そうに見つめていた。和馬に至っては何も悪くないのに謝罪し始めている。
「……いえ、驚いてしまって。すみません」
「あ、そーお? よかったねぇ和馬、カワイイ後輩ができたよー」
養成学校でも、今までの学校生活でも優秀だと言われ続けていた天音には、悔しいと言う感情はほとんどなかった。何もかも、努力すれば大抵のことは成し遂げられたからだ。
けれど、今は違う。
努力しても上手くいかないことが、天音の前に立ちはだかっている。
そして、それが弱小研究所とまで言われるような、10人しかいない研究所の職員よりも劣っているということが、ひどく悔しかった。
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